JPS6018200Y2 - 電気掃除機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は電気掃除機に関するものである。

まず、第１図に従来の電気掃除機の一例を示す。

１は電動送風機２を収納する電動室３と排気孔４とが形
成された本体ケースで、この本体ケース１にはダストケ
ース５がクランプ６により着脱自在に取付けられている
。

このダストケース５には吸込ロアと集塵室８とが形成さ
れている。

集塵室８にはフィルタ枠９と保持板１０とがそれらの周
縁に嵌合したバッキング１１によって集塵室８の内周面
及び本体ケース１の吸込側の仕切壁１２との間をシール
されつつ挿されている。

保持板１０には除塵体１３が回転自在に保持されている
。

前記フィルタ枠９は角筒状のもので、その中には二次フ
ィルタ１４と三次フィルタ１５とが収納されている。

このフィルタ枠９の吸込側の外周には一次フィルタ１６
が嵌合され、両者の嵌合部には互いに係脱自在に係止す
る凹凸による係止部１７が形成されている。

また、一次フィルタ１６の上部には上部へ突出する把手
１８が設けられている。

そして、三次フィルタ１５のチリ落しを行う場合には除
塵体１３を廻すことにより行うが、一次フィルタ１６二
次フィルタ１４を含めて完全にチリ落しをする場合には
、集塵室８からフィルタ枠９を外しさらに把手１８を引
いてフィルタ枠９から一次フィルタ１６を外し二次フィ
ルタ１４及び三次フィルタ１５を取り出す必要がある。

把手１８を大きくすると集塵室８の内面との間の空間１
９が増大しゴミが溜るためあまり大きくすることができ
ず、一次フィルタ１６の分解は行いにくい。

把手１８の大きさを制限しても空間１９の隙間は５〜１
０ｍにはなりゴミが溜まることになる。

したがって、第２図のように把手１８やフィルタ枠９の
上面のゴミ２０がフィルタ枠９を集塵室８から引き出す
ときに外部に持ち出され飛散する欠点を有している。

なお、バッキング１１は集塵室８の内周面及び本体ケー
ス１の仕切壁１２との間をシールすることになるが、異
なる面を同時にシールすることはきわめて難しく、それ
だけにバッキング１１も作りにくいものである。

この考案は上述のような点に鑑みなされたもので、一次
フィルタの分離操作を簡単に行うことができ、フィルタ
枠の上面へのゴミの溜りを防止してフィルタ枠取出時に
おけるゴミの飛散を防止しうる電気掃除機をうることを
目的とするものである。

この考案の一実施例を第３図及び第４図に基づいて説明
する。

第１図、第２図において説明した部分と同一部分は同一
符号を用い説明も省略する。

本実施例は圧縮板２２がバネ２３により復帰方向に付勢
されつつ上下動自在に設けられたダストケース２１を用
いである。

フィルタ枠９と保持板１０とは、その周縁に嵌め込んだ
バッキング２４によって集塵室８の内周面との気密が保
たれ、本体ケース１の仕切壁１２との間の気密は保持板
１０に形成した環状のリブ２５にバッキング２６を嵌合
することにより保たれている。

したがって、異なる面はそれぞれ単独にバッキング２４
゜２６によってシールされるため、シール性は確実であ
り、バッキング２４．２６の寸法管理も容易で作り易い
。

もちろん、本体ケース１の支切壁１２にリブ２５を形成
し、このリブにバッキング２６を挿着しても同様の作用
が得られる。

一次フィルタ１６は弾性を有するプラスチックスにより
形成さらたもので、第４図のようにフィルタ枠９の吸込
側の内面に弾発的に嵌合される嵌合部２７を有している
。

この嵌合部２７とフィルタ枠９との嵌合面の上面及び下
面には凹部２８と突部２９とによる係止部１７が形成さ
れている。

フィルタ枠９の上面には凹部２８の間に位置する初欠部
３０が形成されている。

しかして、一次フィルタ１６の吸込側の面の上部には手
を差し入れて嵌合部２７の上部を縮径方向へ撓ませる操
作凹部３１が形成されている。

また、前記嵌合部２７の上面には一次フィルタ１６とフ
ィルタ枠９とを嵌合させたとき、そのフィルタ枠９の上
面を平滑に維持すべく切欠３０と嵌合する突部３２が形
成されている。

さらに、前記圧縮板２２には前記操作凹部３１を覆う遮
蔽部３３が形成されている。

このような構成において、電動送風機２を駆動すること
により塵埃を含む外気は吸込ロアから吸込まれフィルタ
１６，１４．１５に浄化され、これにより、集塵室８に
ゴミやチリが溜められる。

圧縮板２２を押すと集塵室８のゴミやチリは圧縮される
。

チリ捨てに際してはクランプ６を操作してダストケース
２１を本体ケース１から分離し、ダストケース２１から
フィルタ枠９を引き抜くが、一次フィルタ１６には第１
図に示すようなフィルタ枠９から分離のための把手１８
を必要としないため、フィルタ枠９の上面を集塵室８の
上部内面に密着させることができる。

したがって、フィルタ枠９の上面にゴミが溜らず、フィ
ルタ枠９を引き出すときにその上面に溜ったゴミがダス
トケース２１の外部にこぼれることがない。

一次フィルタ１６を外す場合は、操作凹部３１に親指を
入れ他の指で一次フィルタ１６の突部３２を押すことに
より嵌合部２７を縮径方向へ撓ませ、上面において係止
部１７を外し、下面における係止部１７を支点として一
次フィルタ１６を吸込側に回動してから一次フィルタ１
６を浮かせることにより下面における係止部１７も外れ
る。

このときの突部３２を押して嵌合部２７を縮径する操作
は握力の生じ易いものを掴む自然な操作で行いうるので
一次フィルタ１６の分離作業は容易である。

また、操作凹部３１は掃除中圧綿板２２の遮蔽部３３で
覆われていたことによりゴミの付着がなく、したがって
手も汚れない。

組立に際してはフィルタ枠９に−・次フィルタ１６の嵌
合部２７を圧入するだけで係止部１７は弾発的に嵌合す
る。

なお、第５図に示すように操作凹部３１にその底部と嵌
合部２７の下面とを連結するリブ３４を形成してもよい
。

これにより、嵌合部２７を補強して永久変形を防止し、
一次フィルタ１６とフィルタ枠９との嵌合気密性を高め
ることができる。

この考案は上述のように、フィルタ枠の内面に挿入され
る嵌合部を有する一次フィルタを弾性を有する材料によ
り形成し、この一次フィルタの吸込側の面に操作凹部を
形成したことにより、フィルタ粋に一次フィルタを取付
けても外部に突出する部分がなく、そのため、フィルタ
枠の少なくとも吸込側の上面を集塵室の上部内面に密着
させることができ、したがって、フィルタ枠の上面への
吸込側からのゴミのとび込みをなくすことができ、これ
により、フィルタ枠上面にゴミが溜ること及びそれによ
もない集塵室からフィルタ枠を引き出すときにフィルタ
枠上部からゴミが外部へ飛散することを防止することが
でき、また、操作凹部の形成により一次フィルタの取外
しを簡単に行うことができる等の効果を有するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す一部を切欠した側面図、第２図は
そのチリ捨て時におけるダストケースの縦断側面図、第
３図はこの考案の一実施例を示す一部を切欠した側面図
、第４図はその一次フィルタ及びフィルタ枠の一部を切
欠した分解斜視図、第５図はその一次フィルタ及びフィ
ルタ枠の変形例を示す一部を切欠した分解斜視図である
。 ２・・・・・・電動送風機、３・・・・・・電動室、８
・・・・・・集塵室、９・・・・・・フィルタ枠、１４
・・・・・・二次フィルタ（フィルタ）、１５・・・・
・・三次フィルタ（フィルタ）、１６・・・・・・一次
フィルタ、２７・・・・・・嵌合部、３１・・・・・・
操作凹部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電動送風機が収納された本体ケースを設け、この本体ケ
   ース側に開口したダストケースを前記本体ケースに着脱
   自在に取付け、このダストケースの開口側にフィルタを
   収納する筒状のフィルタ枠を少なくとも吸込側の上面が
   前記ダストケース内面に密着するようにして着脱自在に
   挿着し、このフィルタ枠の吸込側にそのフィルタ枠の内
   面に係止部を係止させて弾撥的に嵌合する嵌合部を有す
   る一次フィルタを弾性を有する材料により形成し、この
   一次フィルタの吸込側の面に手を差し入れうる大きさで
   前記係止部に近接した位置に操作凹部を形成したことを
   特徴とする電気掃除機。