JPS642682Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、使い捨て形式の集塵袋を用いた電
気掃除機に関するものである。

［従来の技術］ 従来、簡便に且つ衛生的にゴミ処理が出来るも
のとして、第４図に示すように、使い捨て形式の
集塵袋９を集塵室１０の前方部に配設されている
装着体３０に着脱自在に装着したものがある。こ
の装着体３０の上方部両側には、集塵袋９の口板
９ａが係脱自在に係合する係合部３１が設けら
れ、下端部には、口板９ａが係合する係止部１６
が形成されている。集塵袋９の口板９ａは、係合
部３１と係止部１６とに係合するとともに、吸込
口２１の周囲に配設されているシールパツキング
１５に気密に当接されている。

このような構成であるから、集塵袋９を交換す
るには、上蓋８の開口部５から手を差し込んで口
板９ａの上端部をつまみ、上方に向けて真直に引
き出している。

［考案が解決しようとする問題点］ 集塵袋９を出し入れする際、集塵袋９の口板９
ａは、装着体３０やシールパツキング１５と当接
しつつ出し入れされるため円滑に着脱出来ない。
その上、集塵袋９の引き出し方向が垂直方向であ
るため、集塵袋９が引き出される際、口板９ａの
吸込口付近に溜つたゴミが周囲にこぼれたり、
又、微細なゴミが飛散するため、不衛生であるな
どの問題があつた。

［問題点を解決するための手段］ この考案は、集塵室の前方部に吸込口に対向し
て配置され、集塵袋の口板の下端部を係止する係
止部と、上方部両側に設けられ、集塵袋の口板の
両側端を保持するとともに、下端がヒンジにより
支持され、集塵室側に向けて上向きに傾斜する方
向に付勢された弾性を有する押え体とからなる装
着体を設けるとともに、上蓋を閉鎖した時、押え
体を当接して集塵袋の口板を吸込口のシール部材
に押圧するリブを上蓋に設けることにより、集塵
袋の口板を上向きに傾斜させた状態で着脱出来る
ようにして、集塵袋を交換する際、口板の付近に
溜つたゴミが周囲へこぼれるのを防止することが
出来るとともに、集塵袋の口板の挿口を広くし
て、装着体への集塵袋の着脱を容易にするように
したものである。

［作用］ 上蓋が閉鎖されている時は、集塵袋の口板の下
端部は係止部に係合され、上端部はリブにより押
え体を介してシール部材に気密状態に密着されて
いる。集塵袋を交換する際には、上蓋を開放する
と、リブが押え体から離れるので、押え体はヒン
ジを支点として弾性により集塵室側に向けて上向
きに傾斜した状態に回動する。この際、集塵袋の
口板も押え体とともに、上向きに傾斜した状態と
なるから、集塵袋は押え体に沿つて集塵室から外
に引き出される。集塵袋を装着する場合には、集
塵袋の口板を押え体に沿つて挿入し、係止部に係
合した状態に集塵袋を装着した後、上蓋を閉鎖す
ると、リブが押え体の上端部と当接しつつ、これ
を押圧するから、押え体はヒンジを支点として回
動し、口板を介してシール部材に密着される。

［考案の実施例］ この考案の実施例を、第１図〜第３図に基づい
て詳細に説明する。

１は電動側ケースで電動送風機２を内臓してい
る。３は集塵側ケースで、クランプ装置４により
電動側ケース１と着脱自在に結合されている。

集塵側ケース３の上部には、塵捨て用の開口部
５が設けられており、この開口部５はクランプ６
を介してヒンジ７を支点として開閉自在に閉鎖さ
れる上蓋８により覆われている。クランプ６に
は、係合部６ａが形成され、上蓋８には、係合部
６ａと係合する爪部８ａが形成されており、この
係合部６ａと爪部８ａとの係合により上蓋８は開
閉自在となつている。

９は集塵袋で、口板９ａと通気性のある部材で
形成されている袋部９ｂとにより構成されてい
る。９ｃは口板９ａの吸込口である。

１０は集塵袋９を収納する集塵室で、後方部に
は集塵袋９を通過する微細なゴミを集塵するため
の補助フイルター１１が取付けられている。１２
は電動側ケース１の前壁で、通気孔１３……が透
設されている。集塵室１０の前方部には、吸込口
２１が設けられているとともに、集塵袋９を着脱
自在に装着する装着体１４が吸込口２１端に設け
られているシール部材であるシールパツキング１
５を介して集塵側ケース３に設けられている。

装着体１４の下端部には、集塵袋９の口板９ａ
が係脱自在に係合するための係止部１６が設けら
れており、上方部両側には、集塵袋９の口板９ａ
の両側端を保持する弾性の押え体１７が、下端を
ヒンジ１８により支持されて、常時、集塵室１０
側に向けて上向きに傾斜する方向に付勢されて設
けられている。シール面１５ａと押え体１７との
間隙１９（集塵袋９の口板９ａの挿入口となる間
隙１９）は、ヒンジ１８を中心として末広がりと
なつている。集塵袋９を装着体１４に装着する際
には、口板９ａは間隙１９から押え体１７に沿つ
て挿入される。口板９ａが間隙１９に挿入された
時、口板９ａは下端部を係止部１６に係合される
とともに、これを支点として押え体１７に沿つて
集塵室１０側に向けて上向きに傾斜した状態とな
つている。

ここで、ヒンジ１８を形成する位置を、第３図
に示すヒンジ１８の位置より下方に形成すれば、
押え体１７の回動動作が容易になる。

一方、上蓋８の一端部（クランプ６側）には、
下方に向けてリブ２０が設けられており、このリ
ブ２０は、上蓋８が閉鎖される際、押え体１７に
当接して押え体１７の弾性に抗してこれを押圧
し、集塵袋９の口板９ａをパツキング１５に気密
に密着させている。

なお、第３図に示すように、上蓋８を閉鎖した
時、リブ２０と押え体１７との当接する位置をシ
ール部材であるシールパツキング１５より上方位
置にすれば、口板９ａは十分シールパツキング１
５に密着するから気密性がよくなる。又、押え体
１７を口板９ａの頂部より長くすれば、リブ２０
は短かく出来るので、集塵袋９がゴミで大きく膨
張した時、リブ２０により袋部９ｂが破損するこ
とはない。

２１は吸込口、２２はキヤスター、２３は電源
プラグ、２４は後車輪である。

次に、作用動作について説明する。

まず、集塵室１０に集塵袋９が収納されている
状態では、第１図および第３図に仮想線で示すよ
うに、集塵袋９の口板９ａの下端部は、装着体１
４の係止部１６に係合され、上端部はリブ２０に
より集塵室１０の前方（吸込口２１側）に向けて
押圧されている押え体１７によりシールパツキン
グ１５に気密状態で密着している。

そこで、集塵袋９を交換するには、クランプ６
の一端部を押圧すると、クランプ６の係合部６ａ
と上蓋８の爪部８ａとの係合が解除されるから、
上蓋８を時計方向に回動すれば、上蓋８は開放さ
れる。この際、上蓋８のリブ２０は押え体１７か
ら離れるので、押え体１７は、ヒンジ１８を支点
として弾性により集塵室１０側に向けて上向きに
傾斜した状態に回動する。この時、集塵袋９の口
板９ａも押え体１７とともに上向きに傾斜した状
態となるから、集塵袋９は口板９ａの頂部をつま
んで押え体１７に沿つて傾斜した状態で、集塵室
１０の外側に引き出される。この際、口板９ａは
傾斜した状態となつているので、吸込口９ｃも上
向きとなつているから、集塵袋９はシールパツキ
ング１５や装着体１４に当接することもなく円滑
に引き出されるとともに、口板９ａの吸込口９ｃ
付近のゴミが周囲に飛散することもない。

次に、新しい集塵袋９を間隙１９から押え体１
７に沿つて挿入すれば、口板９ａの下端部は係止
部１６に係合され、集塵袋９は係止部１６を支点
として集塵室１０側に向けて上向きに傾斜した状
態で装着体１４に装着される。次いで、上蓋８を
反時計方向に回動させると、リブ２０は押え体１
７の上端部と当接しつつ、これを押圧するから、
押え体１７はヒンジ１８を支点として反時計方向
に回動してシールパツキング１５に気密に密着さ
れる。

［考案の効果］ この考案は、集塵室の前方部に吸込口に対向し
て配置され、集塵袋の口板の下端部を係止する係
止部と、上方部両側に設けられ、集塵袋の口板の
両側端を保持するとともに、下端がヒンジにより
支持され、集塵室側に向けて上向きに傾斜する方
向に付勢された弾性を有する押え体とからなる装
着体を設けるとともに、上蓋を閉鎖した時、押え
体に当接して集塵袋の口板を吸込口のシール部材
に押圧するリブを上蓋に設けたので、集塵袋の口
板を上向きに傾斜した状態で装着体に着脱するこ
とが出来るから、口板の付近に溜つたゴミが周囲
に飛散することもなく、衛生的なゴミ処理が出来
るとともに、集塵袋の口板の挿入口が大きく、且
つ、口板を押え体に沿つて傾斜した状態で挿脱出
来るので、集塵袋の着脱が容易となる。

その上、口板は、押え体を介してリブで押圧さ
れているので、口板の損傷、変形を防止すること
が出来る。又、押え体には弾性部材を用いている
ので、各部の寸法のばらつきが吸収され、確実な
押圧力が得られる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すもので、第１図
は断面図、第２図は要部断面図、第３図は他の実
施例を示す要部断面図、第４図は従来例を示す要
部断面図である。 ５……開口部、８……上蓋、９……集塵袋、９
ａ……口板、１０……集塵室、１４……装着体、
１６……係止部、１７……押え体、１８……ヒン
ジ、２０……リブ、２１……吸込口。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 前方部に吸込口を有するとともに、開閉自在
   な上蓋で閉鎖される開口部から集塵袋を出入自
   在に収納する集塵室を備えた電気掃除機におい
   て、 前記集塵室の前方部に吸込口に対向して配置
   され、前記集塵袋の口板の下端部を係止する係
   止部と、上方部両側に設けられ、前記集塵袋の
   口板の両側端を保持するとともに、下端がヒン
   ジにより支持され、前記集塵室側に向けて上向
   きに傾斜する弾性を有する押え体とからなる装
   着体と、 前記上蓋に設けられ、前記開口部を前記上蓋
   により閉鎖した時、前記押え体に当接して前記
   集塵袋の口板を前記吸込口端のシール部材に押
   圧するリブと、 を具備したことを特徴とする電気掃除機。 (2) 実用新案登録請求の範囲第１項において、押
   え体とリブとの当接する位置をシール部材より
   上方位置にしたことを特徴とする電気掃除機。