JPS642678Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、使い捨て形式の集塵袋を用いた電
気掃除機に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、簡単に且つ衛生的にゴミ処理ができるも
のとして、使い捨て形式の集塵袋を集塵側ケース
に取付け取外し自在に収納したものがある。そし
て、この集塵袋の口板の一端部にふさぎ蓋部を連
設し、集塵袋を電気掃除機から取出した後に、ふ
さぎ蓋部で集塵袋の吸込口をふさぐようにしたも
のがある（特開昭56−128120参照）。

〔考案が解決しようとする問題点〕

このような構成であるから、集塵袋を取出す際
に、口板に設けられた吸込口から集塵側ケース内
に塵がこぼれたり、集塵袋を引出す時に、周囲に
塵が飛散するなどの問題があつた。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案は、集塵袋の口板に上部に、ヒンジ部
を介して口板の吸込口を閉鎖可能な吸込口蓋を開
閉自在に設け、集塵室の吸込口の上部に、この集
塵室内方に開口しているとともに、吸込口蓋が回
動可能な凹部を設け、集塵袋の引き出し時、この
凹部の上部に吸込口蓋の自由端上方に位置して口
板に当接するガイドリブを設けることにより、集
塵袋を外部に引き出した時には、口板の吸込口を
閉鎖して、吸込口からの塵のこぼれや周囲への塵
の飛散を防止するようにしたものである。

〔作用〕

集塵袋は吸込口蓋を開放状態にして装着体に装
着されている。口板の上部をつまみ、上方に引き
出すと、吸込口蓋の自由端はガイドリブに当接し
つつ摺動し、凹部内で回動し、集塵袋が開口部か
ら引き出された時には、集塵袋の口板の吸込口は
吸込口蓋で完全に閉鎖される。

〔考案の実施例〕

この考案の実施例を、第１図〜第３図ａ〜ｃに
基づいて詳細に説明する。

１は電動機部としての電動側ケースで、電動送
風機２を内臓している。１ａは電動側ケース１の
前壁で、通気可能に形成されている。３は集塵部
としての集塵ケースで、内部が集塵室９となつて
おり、図示しないクランプ装置で電動側ケース１
と着脱自在に結合されている。４は塵捨て用の開
口部で、集塵室９の上部に設けられており、軸部
５を支点として開閉自在に閉鎖される上蓋６によ
り覆われている。上蓋６の先端部には、爪部７ａ
を設けた弾性の係合部７が形成されており、爪部
７ａに対応する集塵側ケース３には、係止部８が
形成されており、この係止部８と爪部７ａとの係
合により上蓋６は開閉自在に固定されている。集
塵室９は集塵側ケース３に設けられており、後方
部には集塵体１０とネツトフイルター１１とが着
脱自在に取付けられている。集塵室９の前方部に
は吸込口３ａが設けられているともに、集塵袋１
２を取付け取外し自在に装着可能な装着体１３が
パツキング１４，１４を介して集塵室９内の吸込
口３ａ端近傍位置に設けられている。

１５はガイドリブで装着体１３に一体的に形成
されている。１６は集塵室９の吸込口３ａの上部
に設けられている凹部で、集塵室９内方に開口し
ており、吸込口蓋２１が回動可能な大きさに形成
されている。従つて、凹部１６の上部には、吸込
口蓋２１の自由端上方に位置して口板１７に当接
するガイドリブ１５が装着体１３に一体的に設け
られており、口板１７を上方に引き出すにつれて
吸込口蓋２１の自由端がガイドリブ１５に当接し
つつ摺動し凹部１６内で回動可能となつている。

なお、凹部１６は必ずしも装着体１３に一体的
に設けられている必要はない。

装着体１３の両端部には、集塵袋１２の口板１
７と係脱自在に係合するための係止部１８，１９
が設けられている。

集塵袋１２は袋部１２ａと口板１７とにより構
成されており、口板１７の中央部には、第２図に
示すように、集塵側ケース３に設けられている吸
込口３ａと連通する矩形形状の吸込口２０が開設
されている。吸込口２０の上端部には、ヒンジ部
２２により吸込口２０を閉鎖可能な吸込口蓋２１
が開閉自在に形成されている。吸込口蓋２１は別
部品として形成し、これをヒンジ部２２により吸
込口２０の上部に取付けてもよいが、この実施例
では、口板１７の吸込口２０の打抜き部を切起し
て上方に折曲げて形成している。この場合には材
料を節約出来るばかりでなく、手間もかからず、
作業性がよくなる。

また、吸込口２０を矩形形状としたのでヒンジ
部２２やシール面２４の一部を構成する坐部２３
の製作が容易となる。ヒンジ部２２はパツキング
１４により圧接されており、吸込口２０が吸込口
蓋２１により電気掃除機を使用中に自然に閉鎖さ
れるのを防止している。

２３は吸込口２０の周縁部に配設されている坐
部で、吸込口蓋２１と口板１７との間の段差をな
くして、吸込口蓋２１の裏面と座部２３とにより
構成されるシール面２４を同一平面にするための
ものである。２５は接着部で、両面粘着テープが
貼着されており、吸込口蓋２１が吸込口２０を閉
鎖した時に、吸込口蓋２１が開放しないように固
定している。２６は口板１７のつまみ部である。

上蓋６には、テーパ状のリブ６ａが設けられて
おり、口板１７の上端部を押圧して集塵袋１２を
固定している。６ｂは上蓋６を開放する際に指を
入れるための凹部である。２７はキヤスター、２
８は後車輪、２９は電源プラグ、３０は手であ
る。

次に、動作について説明する。

まず、集塵室９に集塵袋１２が収納されている
状態では、口板１７の両端部は、装着体１３の係
止部１８，１９に係止され、上端部は、上蓋６の
リブ６ａにより押圧されて固定されているととも
に、ガイドリブ１５に当接しており、吸込口蓋２
１のヒンジ部２２は、パツキング１４により押圧
されている。上蓋６の爪部７ａは、集塵側ケース
３の係止部８と係合して上蓋６は閉鎖されてい
る。

次に、集塵袋１２を交換するには、上蓋６の凹
部６ｂと係合部７との間に指を差し込で爪部７ａ
と集塵側ケース３の係止部８との係合を解除した
後に、上蓋６を時計方向に回動すれば、上蓋６は
軸部５を支点として開放される。次いで、開口部
４から手３０を入れて第３図ａに示すように、口
板１７のつまみ部２６をつまみ上方に引出すと、
ヒンジ部２２はパツキング１４から解除される。
この際、集塵袋１２が引出されるにしたがつて、
口板１７はガイドリブ１５に当接しているととも
に、吸込口蓋２１の自由端はガイドリブ１５に当
接しつつ摺動し、凹部１６内で反時計方向に回動
するから、吸込口蓋２１は第３図ｂ〜ｃに示すよ
うに、凹部１６内で回動して吸込口２０を閉鎖す
るとともに、上端部裏面は接着部２５により接着
され、集塵袋１２が装着体１３から引き出された
時には、口板１７の吸込口２０は完全に閉鎖され
ている。従つて、このまま塵の溜つている集塵袋
１２を廃棄する。

次に、新しい集塵袋１２を装着体１３に装着す
るには、まず吸込口蓋２１を開放状態にした後、
口板１７の下端部を係止部１９に係止させ、上端
部を反時計方向に回動させると、口板１７の上端
部は係止部１８の自由端を乗り越えて係止部１８
に係止され、集塵袋１２は装着体１３に装着され
る。この際、ヒンジ部２２はパツキング１４によ
り圧接されており、ガイドリブ１５は吸込口蓋２
１の自由端より上方に位置して口板１７の上端部
に当接している。

〔考案の効果〕

この考案は、集塵袋の口板の上端部に、ヒンジ
部を介して口板の吸込口を閉鎖可能な吸込口蓋を
開閉自在に設け、集塵室の吸込口の上部に、この
集塵室内方に開口しているとともに、吸込口蓋が
回動可能な凹部を設け、集塵袋の引き出し時、こ
の凹部の上部に、吸込口蓋の自由端上方に位置し
て口板が当接するガイドリブを設けているので、
吸込口蓋が開放状態で装着体に装着されている集
塵袋の口板を上方に引き出すにつれて、吸込口蓋
の自由端がガイドリブに当接しつつ摺動し、凹部
内で回動して集塵袋が引き出されると同時に、口
板の吸込口が閉鎖されるから、口板の吸込口から
集塵室内に塵がこぼれることもなく、又、こぼれ
た塵が周囲へ飛散するのを防止することが出来、
衛生的なゴミ処理が出来る。

【図面の簡単な説明】

図面は、この考案の実施例を示すもので、第１
図は一部切欠断面図、第２図は集塵袋の要部斜面
図、第３図ａ〜ｃは集塵袋を取出す時の動作状態
を示す要部断面図である。 １……電動機部、２……電動送風機、３……集
塵部、３ａ……吸込口、４……開口部、６……上
蓋、９……集塵室、１２……集塵袋、１３……装
着体、１５……ガイドリブ、１６……凹部、１７
……口板、２０……集塵袋の吸込口、２１……吸
込口蓋、２２……ヒンジ部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 電動送風機を内蔵する電動機部と、 上部に塵捨て用の開口部を有し、前方部に吸込
   口を有する集塵室を設けた集塵部と、 前記集塵室の開口部を開閉する上蓋と、 前記集塵室内の前記吸込口端の近傍位置に設け
   た装着体と、 この装着体に着脱自在に装着する集塵袋と、 を備えた電気掃除機において、 前記集塵袋の口板の上部に、ヒンジ部を介して
   前記口板の吸込口を閉鎖可能な吸込口蓋を開閉自
   在に設け、 前記集塵室の吸込口の上部に、この集塵室内方
   に開口しているとともに、前記吸込口蓋が回動可
   能な凹部を設け、前記集塵袋の引き出し時、前記
   凹部の上部に前記吸込口蓋の自由端上方に位置し
   て前記口板の当接するガイドリブを設けたことを
   特徴とする電気掃除機。