JPS6332230B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、圧接コネクタの両端圧接機、より詳
細には一定長さに切断した複数本の被覆電線の両
端に圧接コネクタを接続する両端圧接機に関す
る。圧接コネクタとは、頂部が開放した絶縁ハウ
ジングに並列して受容されている複数のコンタク
トが接続すべき被覆電線の芯線の径より巾狭の圧
接スロツトを有し、該スロツトに電線端部を挿入
したときスロツトの両側端が電線の絶縁被覆を突
き刺して芯線と電気的に接触（圧接）するコネク
タをいう。 本発明の主目的は、連続的に供給される複数本
の被覆電線（以下電線群という）を一定長さに切
断すると共に、切断分離してできた２つの電線群
の各電線端部を一箇所でそれぞれ別の圧接コネク
タに圧接できるように構成した新規な両端圧接機
を提供することにある。 本発明の他の目的は、切断装置及び２つの圧接
装置が一箇所にまとめられ、全体がきわめてコン
パクトに構成できる両端圧接機を提供することに
ある。 本発明のさらに他の目的は、連続的に供給され
る電線群を一定長さに切断すると共に、該電線群
の両端に圧接コネクタを接続したハーネスが自動
的かつ連続的に能率良く量産できる両端自動圧接
機を提供することにある。 本発明の別の目的は、特に線長の短い電線群の
両端に圧接コネクタを接続するのに好適な両端自
動圧接機を提供することにある。 本発明は上記目的を達成するために、水平方向
へ延びる電線移送通路を挾んで上下に相対設した
切断パンチ及び切断ダイと、該切断パンチ及び切
断ダイの両側に近接して配置され、かつそれぞれ
前記電線移送通路を挾んで上下に相対設した第１
圧接パンチ及び第１圧接ダイ、第２圧接パンチ及
び第２圧接ダイと、前記第１圧接ダイ及び第２圧
接ダイ上に圧接コネクタを供給する手段と、前記
第１圧接パンチ及び第１圧接ダイに隣接して配置
され、電線供給源から連続的に繰り出される複数
本の被覆電線を横方向に定間隔をおいて並列状態
に保持し前記電線移送通路に沿つて前記切断パン
チ及び切断ダイの近傍位置に案内する固定チヤツ
クと、該固定チヤツクを経て案内供給される前記
電線群を挾持して所望長さだけ前記電線移送通路
に沿つて引き出す可動チヤツクとを備え、前記可
動チヤツクにより前記電線移送通路に沿つて引き
出された前記電線群を前記切断パンチと切断ダイ
との協働作用により切断し、切断分離された２つ
の電線群のうち一方の電線群の各電線端部を前記
第１圧接パンチ及び第１圧接ダイの協働作用によ
つて前記第１圧接ダイに位置している圧接コネク
タの各コンタクトに圧接すると同時に、他方の電
線群の各電線端部を前記第２圧接パンチと第２圧
接ダイとの協働作用によつて前記第２圧接ダイに
位置している圧接コネクタの各コンタクトに圧接
するように構成したことを特徴とする。 本発明によれば、前記第１圧接パンチ及び第１
圧接ダイと前記第２圧接パンチ及び第２圧接ダイ
とから成る２つの圧接装置と、前記切断パンチ及
び切断ダイから成る切断装置が一箇所にまとめら
れて配設されるので、機械全体がきわめてコンパ
クトに構成でき、また上記各構成部材を一体化し
てより小型化することも可能である。 また、本発明によれば、両端に圧接コネクタを
接続する電線群の長さを変える場合、上記２つの
圧接装置は位置を変更することなくそのままで、
前記可動チヤツクにより引き出される線長を加減
するだけでよいから、離間して設置した２台の圧
接装置の間隔を電線群の長さに応じて変更させる
ようにしたものに比べて、線長の変更が容易かつ
簡単に行なえ作業性の点ですぐれている。さら
に、上記２つの圧接装置が切断装置を挾んで近接
して配置されているから、線長の短い電線群の両
端に圧接コネクタを接続することが可能である。 本発明の２番目の発明によれば、第１圧接ダイ
及び第２圧接ダイの外側方に上下動可能に配設さ
れ、上昇位置で各圧接ダイの側壁を形成し、下降
位置で各圧接ダイの側方を開放する案内板と、前
記電線群の切断及び圧接作業中、前記可動チヤツ
クにより引き出された前記電線群を前記第２圧接
パンチ及び第２圧接ダイの近傍位置で並列状態に
案内保持する補助チヤツクとを有し、電線群の端
部に接続された圧接コネクタを前記圧接ダイから
自動的に解放する構成としたから、上記した両端
圧接作業を容易に自動化でき、所定長さの電線群
の両端に圧接コネクタを接続したハーネスが自動
的かつ連続的に高能率で量産できる効果がある。 また本発明の３番目の発明によれば、前記第１
圧接パンチ及び第２圧接パンチが電線移動通路に
沿つて位置している電線群に近接した位置まで下
降して停止し、続いて前記第１圧接ダイ及び第２
圧接ダイが上昇して各圧接ダイ上に位置している
圧接コネクタを前記電線移送通路より上方まで押
し上げることにより、切断分離された前記２つの
電線群の各電線端部を前記停止中の第１圧接パン
チ及び第２圧接パンチにより直線状に案内保持さ
せた状態で前記圧接コネクタの各コンタクトに圧
接するようにしたから、特に線長の短い電線群の
両端に圧接コネクタを接続するのに好適である。
線長の短い電線群の両端に圧接コネクタを接続す
る場合、各電線を圧接パンチで前記圧接コネクタ
に挿入すると各電線端部の曲りが大きく接触不良
を起すおそれがあるが、本発明によればこのよう
な不都合は解消できる。 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。１は機枠、２は機枠１に立設した支柱、３は
支柱２の上部にスライダ５を介して摺動自在に取
り付けられたパンチブロツク、４は支柱２の下部
にスライダ６を介して摺動自在に取り付けられた
ダイブロツクであつて、パンチブロツク３とダイ
ブロツク４には、後に詳述するように、切断装置
と２つの圧接装置を構成する切断パンチ及び切断
ダイと、２組の圧接パンチ及び圧接ダイが組み込
まれる。パンチブロツク３は支柱２の上端支持台
７に固装したシリンダ装置９のピストンロツド１
１に連結して上下動せしめられ、かつダイブロツ
ク４は支柱２の下端支持台８に固装したシリンダ
装置１０のピストンロツド１２に連結して上下動
せしめられるようになつている。 １３は支柱２の一側方に隣接して配置された固
定チヤツクであつて、後述するように、複数本の
被覆電線からなる電線群を機枠１の上方に設定し
た水平方向に延びる電線移送通路Ｗに沿つて案内
する。而して、前記パンチブロツク３とダイブロ
ツク４は電線移送通路Ｗを挾んで上下に相対設さ
れる。 １４は固定チヤツク１３に対向して電線移送通
路Ｗに沿つて配設した可動チヤツクであつて、チ
ヤツク本体１５が軌道１６に摺動自在に載架さ
れ、適宜の送り手段により電線移送通路Ｗに沿つ
て往復運動せしめられるように構成され、かつ任
意所望の位置で停止できるようになつている。 １７はコネクタ供給装置で、後に詳述するよう
に、マガジンに収容されている圧接コネクタを２
つずつプツシヤで押し出してダイブロツク４に組
み込まれている２つの圧接ダイ上に供給するよう
になつている。１８はハーネス排出用シリンダ装
置、１９はハーネス受台である。 圧接コネクタに接続される被覆電線は複数本か
らなり、各電線２１は架台２２に吊架したリール
状の電線供給源２３から連続して繰り出され、複
数本の電線２１が横方向に定間隔をおいて並列さ
れた状態にある電線群２１がガイドローラ２４，
２５を経て曲りを矯正するストレーナ２６に送り
込まれ、該ストレーナ２６から固定チヤツク１３
を通じて後述するように電線移送通路Ｗに沿つて
案内供給される。 次に、電線群２１の切断装置及び圧接装置を第
３図、第４図を参照して説明する。 ３０は切断パンチ、３１は切断パンチ３０の一
側方に隣接して設けた第１圧接パンチ、３２は切
断パンチ３０の他側方に設けた第２圧接パンチで
あつて、第１圧接パンチ３１はその下端に電線２
１を個別的に押圧するくし歯状の圧接歯３１ａを
具えている（第１４図参照）。第２圧接パンチ３
２も同様の圧接歯３２ａを具えている。上記第１
圧接パンチ３１と第２圧接パンチ３２はパンチホ
ルダ３３の下端に固装されるが、切断パンチ３０
はパンチホルダ３３に上下動可能に取り付けら
れ、かつホルダ３３に内装したシリンダ装置３４
により押し下げられるようになつており、常時は
戻しばね３５の作用で第３図に示す位置に保持さ
れている。また、切断パンチ３０には電線ガイド
３６が付設されていて、切断パンチ３０と一緒に
上下動するようになつている。該電線ガイド３６
は第１圧接パンチ３１の圧接歯３１ａの間に係合
し、並列状態で供給される電線群２１の各電線２
１が横方向へずれるのを防止するくし歯状の案内
歯３６ａを具えている（第１４図参照）。３７は
第２圧接パンチ３２に隣接して固装した補助チヤ
ツクの固定チヤツク片であつて、下部に案内歯３
６ａと同様のくし歯状の案内歯３７ａを具えてい
る。上記のようにパンチホルダ３３に一連のパン
チ３０，３１，３２を装着してパンチブロツク３
が構成される。 ４０は切断パンチ３０に相対設した切断ダイ、
４１は第１圧接パンチに相対設した第１圧接ダ
イ、４２は第２圧接パンチに相対設した第２圧接
ダイであつて、これら三者は一体的に成形されダ
イホルダ４３の上部に固装されている。このよう
に電線切断装置と電線の両端部を圧接装置とが１
個所にまとめられているので、コンパクトに構成
できると共に、各装置間の調整が容易に行なえ、
かつ製作上も有利で量産化し易い。４４は第１圧
接ダイ４１及び第２圧接ダイ４２の外側に隣接し
て上下動可能に配設された案内板で、第４図にみ
る如く、中間部をピン４６を介してダイホルダ４
３に枢支した作動杆４５の一端が案内板４４の側
部に設けた切欠部４７に係合し、他端がダイホル
ダ４３に付設したシリンダ装置４８のロツド４９
に連結していて、該作動杆４５に連動して案内板
４４が上下動せしめられ、その上昇位置において
第１圧接ダイ４１及び第２圧接ダイ４２の側壁を
形成し、下降位置において圧接ダイ４１及び４２
の側方を開放するようになつている（第１２図参
照）。また案内板４４はその係合溝５０内で若干
左右横方向への融通を有しており、かつ引張りば
ね５１により互いに引き寄せ合つて内側へ付勢さ
れており、各圧接ダイ４１及び４２上に供給され
た圧接コネクタ２０をがた付きのない状態に案内
保持する機能を持つている。５２は補助チヤツク
の可動チヤツク片で、上端に固定チヤツク片３７
の案内歯３７ａに係合するくし歯状の押え歯５２
ａを有し、ダイホルダ４３に内装したシリンダ装
置５３により上下動せしめられる。 上記のようにダイホルダ４３に切断ダイ４０、
圧接ダイ４１及び４２、可動チヤツク片５２を装
着してダイブロツク４が構成されるが、ダイホル
ダ４３自体がその下端に連設したシリンダ装置５
４のピストンロツド５５を介してシリンダ装置１
０のロツド１２に連結されており、したがつて上
記一連のダイ４０，４１，４２と可動チヤツク片
５２は２つのシリンダ装置１０と５４によつて２
段階に上下動せしめられるように構成されてい
る。 固定チヤツク１３は、後述する切断・圧接工程
において、切断された電線群２１の切断端部を第
１圧接パンチ３１及び第１圧接ダイ４１による圧
接位置まで移動させるために、チヤツク本体が僅
かな距離（通常数m/m程度）だけ電線移送方向
Ｗに沿つて往復移動できる構造になつている。こ
の点を第５図を参照して説明する。６０は機枠１
上に固設した取付板で、両側部に電線移送方向Ｗ
と平行に延びる２本の支持軸６１（図面には１本
の支持軸６１のみが示されている）が固着突設さ
れており、両支持軸６１の先端を連結する連結板
６２にストツパ６３が設けられている。６４はチ
ヤツク本体、６５はチヤツク本体６４の上部に固
装された固定チヤツク片、６６は固定チヤツク片
６５に対設した可動チヤツク片であつて、チヤツ
ク本体６４底部に取り付けたシリンダ装置６７に
より上下動されるようになつており、チヤツク本
体６４の上側部に開口した電線誘導口６８を通じ
て供給される横方向に定間隔をおいて並列状態の
電線群２１を固定チヤツク片６５と可動チヤツク
片６６で挾持固定する。６９はチヤツク本体６４
の前方及び後方に配設した電線ガイドで、電線２
１を個別的に挿通して横方向に定間隔をおいた並
列状態で電線移送方向Ｗへ案内する案内孔７０が
多数設けられている。両電線ガイド６９，６９は
チヤツク本体６４の両側部を前後方向へ貫通し電
線移送方向Ｗと平行に延びる２本の支え棒７１
（図面には１本だけ示されている）の先端に固着
される。上記チヤツク本体６４は支持軸６１に軸
方向摺動自在に支承されると共に、取付板６０に
固装したシリンダ装置７２のピストンロツド７３
に連結され、２点鎖線で示すようにシリンダ装置
７２によつて僅かな距離（数m/m程度）だけ電
線移送方向Ｗへ往復動させ得るように構成されて
おり、常時は実線で示すストツパ６３に当接した
位置に停止保持されている。 可動チヤツク１４は、先端に挾み爪７５を有し
中間部がチヤツク本体１５に枢支された一対の作
動アーム７４を備えていて、各作動アーム７４は
リンク７６を介してチヤツク本体１５に固装した
シリンダ装置７７のピストンロツド７８に固着の
ブラケツト７９に枢着連結され、シリンダ装置７
７により両挾み爪７５，７５が開閉される構成と
なつている。可動チヤツク１４は、第３図に示す
ように、前の切断・圧接工程において第１圧接パ
ンチ３１と第１圧接ダイ４１との協働作用により
電線端部に圧接コネクタ２０が接続されている電
線群２１を両挾み爪７５，７５により圧接コネク
タ２０に近接した位置で挾持し、チヤツク本体１
５が軌道１６上を電線移送通路Ｗと平行に移動し
て、第５図に示すように電線群２１を所定長さだ
け電線移送通路Ｗに沿つて引き出した位置で停止
させる。このように、あらかじめ一端にコネクタ
２０が圧接接続された電線２１を可動チヤツク１
４が引き出し、電線切断後、他端にコネクタ２０
を圧接接続するように構成したので、ハーネス形
態の要求により電線群の長さを変更する場合、い
ずれの圧接装置をも移動させる必要がなく、可動
チヤツク１４による引き出し長さを変更するだけ
でよい。したがつて、変更操作が極めて容易であ
る。 第６図は圧接コネクタ２０の供給装置１７を上
方からみた状態を示しており、８０はベースで、
支柱２，２の中間位置において機枠１に固装さ
れ、前端は最下降位置にある切断ダイ４０、第１
圧接ダイ４１及び第２圧接ダイ４２に近接し、後
端は水平横方向に延出して配置されている。８１
はベース８０の前部に立設したマガジンで、該マ
ガジン８１には多数の圧接コネクタ２０が第１圧
接ダイ４１と第２圧接ダイ４２の間隔に等しい間
隔をおいて２列に積み重ねて収容されている。８
２はベース８０に沿つて前後方向に往復運動する
プツシヤーで、二股状に形成された２本の押し棒
８２ａを具え、かつシリンダ装置（図示省略）に
より往復動せしめられるよう構成されていて、そ
の前進時にマガジン８１の最下部に位置する２個
の圧接コネクタ２０を押し棒８２ａにより押し出
し、最下降位置で待機している第１圧接ダイ４１
及び第２圧接ダイ４２上にそれぞれ供給する。図
中８３は第１圧接ダイ４１及び第２圧接ダイ４２
の内側端に突設したストツパである。上記のよう
に圧接コネクタ２０を供給する際、圧接ダイ４
１，４２の側方に配設した案内板４４，４４がス
プリング５１に抗して外側方へ逃げて圧接コネク
タ２０の挿入供給を容易ならしめ、圧接コネクタ
２０が完全に圧接ダイ４１及び４２の上面に供給
されたのちは案内板４４が圧接コネクタ２０を押
えるように作用して正しい供給位置に保持する。
したがつて供給された圧接コネクタ２０が圧接ダ
イ４１及び４２上でがた付いたり位置ずれするお
それがない。 次に上記構成の両端圧接機による切断・圧接工
程について説明する。 第３図及び第５図について先に説明したよう
に、前の切断・圧接工程において第１圧接パンチ
３１と第１圧接ダイ４１との協働作用で電線端部
に圧接コネクタ２０が接続された電線群２１を可
動チヤツク１４の挾み爪７５，７５により該圧接
コネクタ２０に近接した位置で挾持した状態で可
動チヤツク１４を軌道１６に沿つて電線移送通路
Ｗと平行に移動させ、第５図に示すように電線群
２１を所定長さだけ電線移送通路Ｗに沿つて引き
出した位置で可動チヤツク１４を停止させる。こ
のときパンチブロツク３及びダイブロツク４はそ
れぞれ上昇位置及び下降位置にあり、切断パンチ
３０、第１圧接パンチ３１及び第２圧接パンチ３
２等と切断ダイ４０、第１圧接ダイ４１及び第２
圧接ダイ４２等との位置関係は、第７図に示す状
態にある。このときにコネクタ供給装置１７が作
動して前述のように第１圧接ダイ４１及び第２圧
接ダイ４２にそれぞれ圧接コネクタ２０が供給さ
れる。 次にシリンダ装置９及び１０が作動して、パン
チホルダ３３が下降すると同時にダイホルダ４３
が上昇すると、パンチホルダ３３は、第８図に示
すように第１圧接パンチ３１の圧接歯３１ａ下端
及び第２圧接パンチ３２の圧接歯３２ａ下端が電
線移送通路Ｗに近接して電線２１に接する位置ま
で下降して停止する。このとき補助チヤツクの固
定チヤツク片３７も同時に下降し、その下降に伴
いくし歯状に配設された案内歯３７ａ間に横方向
に間隔をおいて並列された状態にある電線群２１
の各電線２１が案内誘導されて横方向への位置ず
れが規制される。一方ダイホルダ４３は、切断ダ
イ４０が電線移送通路Ｗに近接し電線群２１に当
接するまで上昇して停止する。続いて、シリンダ
装置５３が作動して補助チヤツクの可動チヤツク
片５２を押し上げ、くし歯状に配設された押え歯
５２ａが固定チヤツク片３７の案内歯３７ａ間に
係合して、案内歯３７ａ間に案内誘導されている
電線２１を固定チヤツク片３７と協働して挾持固
定する（第８図参照）。このあと固定チヤツク１
３のシリンダ装置６７が作動して可動チヤツク片
６６を押し上げ、該可動チヤツク片６６と固定チ
ヤツク片６５との間で電線群２１を挾持固定し、
固定チヤツク１３と補助チヤツク３７，５２とに
よつて電線群２１を緊張状態に保持する。 次にシリンダ装置３４が作動して切断パンチ３
０を押し下げると、第９図にみる如く、切断パン
チ３０と切断ダイ４０との協働作用で電線群２１
を切断し、可動チヤツク１４により一定長さだけ
引き出され、かつその端部に圧接コネクタ２０が
接続されている所定長さの電線群２１Ａを切断分
離する。この切断工程において、切断パンチ３０
と一緒に電線ガイド３６が下降し、第１４図にみ
る如く、その下降に伴つて横方向に間隔をおいて
並列されている電線群２１の各電線２１がくし歯
状に配設されている案内歯３６ａ間に案内誘導さ
れて横方向への位置ずれが規制され、電線群２１
が正しく並列した状態において切断される。これ
によつて電線群２１の切断端部が不揃いになるの
を防止しているのである（第９図、第１４図参
照）。続いて固定チヤツク１３のシリンダ装置７
２（第５図参照）が作動し、チヤツク本体６４を
第５図の仮想線に示す位置まで後退させて電線群
２１を引き戻し、その切断端部を第１０図に示す
ように第１圧接ダイ４１の内側端縁の上方位置へ
変位させる（第１０図参照）。 次にシリンダ装置３４（第３図参照）が作動し
て戻しばね３５により切断パンチ３０及び電線ガ
イド３６が元の位置まで引き戻される。この切断
パンチ３０の上昇と同時にシリンダ装置５４（第
３図参照）が作動してダイホルダ４３を更に上昇
させると、第１１図にみる如く、切断ダイ４０、
第１圧接ダイ４１及び第２圧接ダイ４２が電線移
送通路Ｗを越える位置まで押し上げられる。この
押し上げ動作によつて、第１圧接パンチ３１の圧
接歯３１ａと第２圧接パンチ３２の圧接歯３２ａ
が、それぞれ第１圧接ダイ４１及び第２圧接ダイ
上に位置している圧接コネクタ２０内に進入し、
第１５図に示すように、各圧接歯３１ａの下端に
沿つて位置している電線群２１の各電線２１端部
が、圧接コネクタ２０のハウジング９０内に横方
向に定間隔をおいて並列状態に受容されているコ
ンタクト９１の圧接スロツト９２に圧入され、圧
接スロツト９２の両側縁が電線２１の絶縁被覆を
突き刺して芯線９３と電気的に接触すると同時
に、各電線２１はハウジング９０の側壁に設けた
ストレインリリーフ部９４に係合して保持され
る。上記のような圧接工程により電線群２１の端
部に圧接コネクタ２０が電気的かつ機械的に接続
され、同時に第２圧接ダイ４２上の圧接コネクタ
２０が切断分離された電線群２１Ａの端部に上記
と全く同様にして接続される。また、上記圧接工
程において、シリンダ装置５３（第３図参照）に
よる押し上げ作動が解除され、これに伴い補助チ
ヤツクの可動チヤツク片５２が第１圧接ダイ４１
及び第２圧接ダイ４２に対して相対的に下降し
て、固定チヤツク片３７との衝突が避けられるよ
うになつている。 なお、上記圧接工程のように、第１圧接パンチ
３１及び第２圧接パンチ３２を電線移送通路Ｗに
沿つて位置している電線群２１に近接した位置で
停止させ、第１圧接ダイ４１及び第２圧接ダイ４
２を電線移送通路Ｗを越えて押し上げるようにす
ると、つまり固定状態の各電線２１に対して圧接
コネクタ２０を動かすと、各電線２１の端部が圧
接歯３１ａ及び３２ａの端面によつて直線状にか
つコネクタ２０の並設したコンタクト９１，９１
と平行して案内された状態で圧接コネクタ２０内
に圧入されるから、コネクタ２０を固定してお
き、これに対して電線を圧入する場合のように電
線端部の弧状運動やたわみがなく、接触信頼性が
向上する。このことは特に、線長の短い電線群の
両端に圧接コネクタ２０を接続するのに有効であ
る。 上記の圧接工程が完了すると、シリンダ装置４
８（第４図参照）が作動し、作動杆４５を介して
案内板４４を下降させ、同時に、シリンダ装置５
３が作動して補助チヤツクの可動チヤツク片５２
を更に下降させる。その結果第１２図に示すよう
に第１圧接ダイ４１及び第２圧接ダイ４２の外側
方が開放される。続いてシリンダ装置９及び１０
が作動し、パンチブロツク３が上昇すると共にダ
イブロツク４が下降して、第１３図にみる如く、
切断パンチ３０、第１圧接パンチ３１及び第２圧
接パンチ４２と、切断ダイ４０、第１圧接ダイ４
１及び第２圧接ダイ４２が第７図の位置に戻る
と、電線群２１及び電線群２１Ａの端部に接続さ
れた圧接コネクタ２０は完全に放出される。一
方、シリンダ装置４８が作動して案内板４４を元
の位置まで上昇させる。 上記のような切断・圧接工程により、第１６図
に示すように、所定長さに切断した電線群２１Ａ
の両端に圧接コネクタ２０が接続されているハー
ネス９５が得られる。該ハーネス９５はまだその
一端を挾持している可動チヤツク１４により適当
位置まで移動せしめられたのち解放され、同時に
排出シリンダ装置１８が作動してハーネス９５を
ハーネス受台１９に排出する。以下、上記動作を
繰り返してハーネス９５が自動的かつ連続的に製
造される。 なお、上記実施例では、電線群２１及び２１Ａ
の端部に接続した圧接コネクタ２０を圧接ダイ４
１及び４２から放出させるために、圧接ダイ４１
及び４２の側方に上下動する案内板４４を配設し
たが、案内板４４に代えてノツクアウトパンチ等
で強制的に放出させるようにしてもよい。 また上記実施例では、電線群２１として複数本
のデイスクリートワイヤを用いた例を示したが、
本発明の圧接機はリボン線と圧接コネクタとの接
続にも適用できるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図は本発
明に係る両端自動圧接機の正面図、第２図は同平
面図、第３図は同切断・圧接装置部分の要部縦断
拡大正面図、第４図は第３図の―線に沿う一
部切欠き矢視図、第５図はチヤツク装置部分の要
部縦断拡大正面図、第６図はコネクタ供給装置部
分の拡大平面図、第７図ないし第１３図は同切
断・圧接工程の説明図、第１４図は第９図の―
線に沿う矢視図、第１５図は圧接コネクタと電
線群との圧接状態を示す一部切欠正面図、第１６
図はハーネスの平面図である。 ３………パンチブロツク、４………ダイブロツ
ク、１３………固定チヤツク、１４………可動チ
ヤツク、１７………コネクタ供給装置、１８……
…排出用シリンダ装置、１９………ハーネス受
台、２０………圧接コネクタ、２１………被覆電
線、２１………電線群、２１Ａ………所定長さに
切断された電線群、３０………切断パンチ、３１
………第１圧接パンチ、３２………第２圧接パン
チ、３７，５２………補助チヤツク、４０………
切断ダイ、４１………第１圧接ダイ、４２………
第２圧接ダイ、４４………案内板、８１………マ
ガジン、８２………プツシヤー、９０………ハウ
ジング、９１………コンタクト、９２………圧接
スロツト、９４………ストレインリリーフ部、９
５………ハーネス。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 水平方向へ延びる電線移送通路を挾んで上下
   に相対設した切断パンチ及び切断ダイと、該切断
   パンチ及び切断ダイの両側に近接して配置され、
   かつそれぞれ前記電線移送通路を挾んで上下に相
   対設した第１圧接パンチ及び第１圧接ダイ、第２
   圧接パンチ及び第２圧接ダイと、前記第１圧接ダ
   イ及び第２圧接ダイ上に圧接コネクタを供給する
   手段と、前記第１圧接パンチ及び第１圧接ダイに
   隣接して配置され、電線供給源から連続的に繰り
   出される複数本の被覆電線を横方向に定間隔をお
   いて並列状態に保持し前記電線移送通路に沿つて
   前記切断パンチ及び切断ダイの近傍位置に案内す
   る固定チヤツクと、該固定チヤツクを経て案内供
   給される前記電線群を挾持して所望長さだけ前記
   電線移送通路に沿つて引き出す可動チヤツクとを
   備え、前記可動チヤツクにより前記電線移送通路
   に沿つて引き出された前記電線群を前記切断パン
   チと切断ダイとの協働作用により切断し、切断分
   離された２つの電線群のうち一方の電線群の各電
   線端部を前記第１圧接パンチ及び第１圧接ダイの
   協働作用によつて前記第１圧接ダイに位置してい
   る圧接コネクタの各コンタクトに圧接すると同時
   に、他方の電線群の各電線端部を前記第２圧接パ
   ンチと第２圧接ダイとの協働作用によつて前記第
   ２圧接ダイに位置している圧接コネクタの各コン
   タクトに圧接するように構成されている圧接コネ
   クタの両端圧接機。 ２ 水平方向へ延びる電線移送通路を挾んで上下
   に相対設した切断パンチ及び切断ダイと、該切断
   パンチ及び切断ダイの両側に近接して配置され、
   かつそれぞれ前記電線移送通路を挾んで上下に相
   対設した第１圧接パンチ及び第１圧接ダイ、第２
   圧接パンチ及び第２圧接ダイと、前記第１圧接ダ
   イ及び第２圧接ダイの外側方に上下動可能に配設
   され、上昇位置で各圧接ダイの側壁を形成し、下
   降位置で各圧接ダイの側方を開放する案内板と、
   前記第１圧接ダイ及び第２圧接ダイ上に圧接コネ
   クタを供給する手段と、前記第１圧接パンチ及び
   第１圧接ダイに隣接して配置され、電線供給源か
   ら連続的に繰り出される複数本の被覆電線を横方
   向に定間隔をおいて並列状態に保持し前記電線移
   送通路に沿つて前記切断パンチ及び切断ダイの近
   傍位置に案内する固定チヤツクと、該固定チヤツ
   クを経て案内供給される前記電線群を挾持して所
   望長さだけ前記電線移送通路に沿つて引き出し移
   送させる可動チヤツクと、前記第２圧接パンチ及
   び第２圧接ダイに隣接して設けられ、該第２圧接
   パンチ及び第２圧接ダイの上下動に関連して作動
   し、前記電線群の切断及び圧接工程中、前記可動
   チヤツクにより引き出された前記電線群を前記第
   ２圧接パンチ及び第２圧接ダイの近傍位置で並列
   状態に案内保持する補助チヤツクを備え、前記可
   動チヤツクにより前記電線移送通路に沿つて引き
   出された前記電線群を前記切断パンチと切断ダイ
   との協働作用により切断し、切断分離された２つ
   の電線群のうち一方の電線群の各電線端部を前記
   第１圧接パンチ及び第１圧接ダイの協働作用によ
   つて前記第１圧接ダイに位置している圧接コネク
   タの各コンタクトに圧接すると同時に、他方の電
   線群の各電線端部を前記第２圧接パンチ及び第２
   圧接ダイの協働作用によつて前記第２圧接ダイに
   位置している圧接コネクタの各コンタクトに圧接
   し、上記圧接作業が完了すると、前記案内板が下
   降して前記第１圧接ダイ及び第２圧接ダイの側方
   を解放すると共に、相対する前記第１圧接パンチ
   及び第１圧接ダイ、前記第２圧接パンチ及び第２
   圧接ダイ、前記切断パンチ及び切断ダイが上下に
   離間して、前記２つの電線群に接続された前記圧
   接コネクタが放出されるように構成されており、
   更に、所定長さに切断された前記電線群の両端に
   圧接コネクタが接続されたハーネスの排出手段を
   備えている圧接コネクタの両端圧接機。 ３ 水平方向へ延びる電線移送通路を挾んで上下
   に相対設した切断パンチ及び切断ダイと、該切断
   パンチ及び切断ダイの両側に近接して配置され、
   かつそれぞれ前記電線移送通路を挾んで上下に相
   対設した第１圧接パンチ及び第１圧接ダイ、第２
   圧接パンチ及び第２圧接ダイと、前記第１圧接ダ
   イ及び第２圧接ダイの外側方に上下動可能に配設
   され、上昇位置で各圧接ダイの側壁を形成し、下
   降位置で各圧接ダイの側方を開放する案内板と、
   前記第１圧接ダイ及び第２圧接ダイ上に圧接コネ
   クタを供給する手段と、前記第１圧接パンチ及び
   第１圧接ダイに隣接して配置され、電線供給源か
   ら連続的に繰り出される複数本の被覆電線を横方
   向に定間隔をおいて並列状態に保持し前記電線移
   送通路に沿つて前記切断パンチ及び切断ダイの近
   傍位置に案内する固定チヤツクと、該固定チヤツ
   クを経て案内供給される前記電線群を挾持して所
   望長さだけ前記電線移送通路に沿つて引き出し移
   送させる可動チヤツクと、前記第２圧接パンチ及
   び第２圧接ダイに隣接して設けられ、該第２圧接
   パンチ及び第２圧接ダイの上下動に関連して作動
   し、前記電線群の切断及び圧接工程中、前記可動
   チヤツクにより引き出された前記電線群を前記第
   ２圧接パンチ及び第２圧接ダイの近傍位置で並列
   状態に案内保持する補助チヤツクとを備え、前記
   可動チヤツクにより前記電線移送通路に沿つて引
   き出された前記電線群を前記切断パンチと切断ダ
   イとの協働作用により切断すると共に、前記第１
   圧接パンチ及び第２圧接パンチが前記電線群に近
   接した位置まで下降して停止し、続いて前記第１
   圧接ダイ及び第２圧接ダイが上昇して各圧接ダイ
   上に位置している圧接コネクタを前記電線移送通
   路より上方まで押し上けることにより、切断分離
   された前記２つの電線群の各電線端部を前記停止
   中の第１圧接パンチ及び第２圧接パンチにより直
   線状に案内保持させた状態で前記圧接コネクタの
   各コンタクトに圧接し、上記圧接作業が完了する
   と、前記案内板が下降して前記第１圧接ダイ及び
   第２圧接ダイの側方を解放すると共に、相対する
   前記第１圧接パンチ及び第１圧接ダイ、前記第２
   圧接パンチ及び第２圧接ダイ、前記切断パンチ及
   び切断ダイが上下に離間して、前記２つの電線群
   に接続された前記圧接コネクタが放出されるよう
   に構成されており、更に、所定長さに切断された
   前記電線群の両端に圧接コネクタが接続されたハ
   ーネスの排出手段を備えている圧接コネクタの両
   端圧接機。