JPS63317612A - 転炉排ガスの回収方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、転炉吹錬過程で生成するＣＯ含有排ガスを非
燃焼状態で収率良く回収する方法に関するものである。

［従来の技術］ 転炉吹錬過程で大量に発生する排ガスはＣＯを主成分と
するものであって燃焼性が良好であり、一般に約２００
０　Ｋｃａｌ／Ｎｍ’程度の潜熱を有しているところか
ら、ボイラ、圧延工場、石灰焼成炉などの燃料ガスとし
て古くから利用されている。

たとえば第２図は公知のＯＧ排ガス回収制御法を示す概
念図であり、図中１は転炉、２は酸素上吹きランス、３
は副原料投入ホッパー、４はスカート部、５はダクト、
Ｐは圧力計、６は流量制御ダンパ、７は制御装置、Ｆは
流量計、８は誘引送風機、９は回収弁。１０はガスホル
ダ、１１は放散煙突を夫々示す。

即ち吹錬過程で生成する排ガスをダクト経由で回収する
に当たっては、転炉の開口部とダクト５の開口部の間に
形成される隙間をできるだけ小さくして排ガスの漏出あ
るいは外気の流入を防止するためのスカート４が設けら
れるが、スカート４は転炉１の開口部に極力密着させた
方が望ましい。しかし転炉炉口周辺には、通常地金が不
均一に付着するため完全密着は不可能であり、スカート
と転炉炉口間には隙間がおいているのが通例である。そ
のため例えば、転炉１の開口部あるいはダクト５の吸引
部近傍の圧力が外気圧よりも高くなったときには、前記
隙間から転炉排ガスが外部へ吹き出してＣＯガスのロス
となり、他方上記圧力が外気圧よりも低くなりたときは
上記隙間から空気が流入してＣＯが燃焼しやはりＣＯガ
スのロスを招く。そこでこうしたＣＯガスのロスを抑え
るため、図示する如くスカート４内に圧力部Ｐを取付け
てダクト５における吸引部近傍の圧力を常時検知してお
き、検知圧力が外気圧よりも高くなったときは、ダンパ
６の開度を大きくして吸引力を高めダクト５内の圧力を
低下させることにより排ガスが外部へ吹き出すのを防止
し、一方検知圧力が外気圧よりも低くなったときは、ダ
ンパ６の開度を小さくして吸引を抑えダクト５内の圧力
を回復させ・ることにより外気がダクト内へ流入してく
るのを防止し、ダクト内・外の圧力の均衡を保つことに
よってＣＯガスのロスを抑える様にしている。

尚ダクト５を通して誘引されるＣＯ含有排ガスは、語用
送風機８から回収弁９を経てガスホルダ１０に貯留され
る。

［発明が解決しようとする問題点コ ところが上記の様なＯＧ排ガス制御法は次の様な欠点が
あり、ＣＯガスのロスを低減するという所期の目的を十
分に果たしているとは言えない。

即ち上記の制御法では、ダクト開口部よりもかなり下流
側に設けられた流量制御ダンパ６によって圧力の調整を
行なうため応答が遅く、その間のＣＯガスロスは予想以
上に大きい。特にスラグの滓化が急速に進行する吹錬操
業の中期以降では、転炉内におけるＣＯガス発生反応か
活発になると共に、フォーミングスラグの流動等によっ
て炉内圧は周期的（通常は数秒周期）に微変動するが上
記の従来法ではこの様な微変動には到底即応することが
できず、その間の排ガスの漏出や外気流入によるＣＯガ
スの燃焼によって、理論００回収量の１０％程度はロス
となる。そしてこの程度のＣＯグロス現在のところ仕方
のないこととして甘受されているのが実情である。

１１．。

本発明はこの様な事情に着目してなされたものであって
、その目的は、たとえば第２図で説明した様な転炉排ガ
スの回収において、転炉４口部とスカート部との隙間か
らの排ガスの漏出もしくは外気の流入によるＣＯグロス
更に低減し、はぼ理論量のＣＯガスを回収し得る様な方
法を提供しようとするものである。

［問題点を解決するための手段］ 上記の目的を達成することのできた本発明方法の構成は
、転炉吹錬過程で生成するＣＯ含有排ガスを吸引ダクト
経由で回収する方法において、転炉４口部と吸引ダクト
・スカート部との隙間を覆う様にフードを配設すると共
に、該フード内にはＣＯガスに対して不活性なガスを流
す送・吸気管を接続し、前記吸引ダクトの入口部近傍に
おける圧力測定値が大気圧を超えるときはフード内部を
大気圧未満に調整し、一方前記吸引ダクトの人口部近傍
における圧力測定値が大気圧未満のときはフード内を大
気圧を超える圧力に調整しながら、排ガスの回収を行な
うところに要旨を有するものである。

［作用］ 以下実施例図面に沿って本発明の構成及び作用効果を具
体的に説明する。

第１図は本発明の実施例を示す要部説明図であり、全体
的な構成は第２図の従来例に準じて理解すればよく、圧
力計Ｐによフて検知される圧力に応じてダンパ６の開度
を調整し、ダクト５内圧力と外気圧の均衡を保つことに
よりＣＯガスのロスを抑制する点は第２図の例と同様で
ある。但し本発明ではこうした従来の制御手段に加えて
、転炉）桑業時における圧力の微変動にも即応してＣＯ
ガスロスを更に低減し得る様、次の様な手段が講じられ
ている。即ち本発明では、第１図に示す如く、転炉１の
炉口部とスカート４との隙間を覆う禄にフード１２を配
設すると共に、該フード１２内にはＣＯガスに対して不
活性なガス（以下ＣＯ不活性ガスということがある）の
送・吸気管１３を接続し、この送・吸気管１３は切換弁
１４を介して送気管路１５および吸気路１６に接続する
。

そして切換弁１４の切換えにより、フード１２内にＣＯ
不活性ガスを送って昇圧しあるいはフード１２内のガス
を吸引して減圧し得る様に構成されている。

この設備を用いて排ガス回収を行なうに当たっては、吸
引ダクト人口部近傍（即ち転炉１炉口部とスカート４と
の境界部近傍）の圧力を圧力計Ｐによって常時検知して
おぎ、その検知信号を制御装置７に送り第１図に準じて
ダンパ６の開度調整を行なうと共に、その検知圧力は同
時に制御装置７内で大気圧と比較された後当該圧力の高
・低に応じた切換弁１４へ信号を送り送気・吸気の切換
えが行なわれる。即ちダクト人口部近傍の圧力が大気圧
を超えたときは、切換弁１４を吸気路１６方向に切換え
てフード１２内を負圧とし、炉口部とスカート４との隙
間から放出されてくる排ガスをフード１２内へ受けるこ
とによってダクト５内を大気圧に戻し、一方ダクト５人
口部近傍の圧力が大気圧未満となったときは、切換弁１
４を送気管路１５方向へ切換えてフード１２内を昇圧し
、上記隙間からＣＯ不活性ガスを吸引することによって
ダクト５内を大気圧に戻す。この様な制御法を採用すれ
ば、上記隙間から吹出してくる排ガスは一旦フード１２
内。に貯留され、ダクト５内が大気圧未満の圧力となっ
たときに該隙間からダクト５内へ戻されることとなり、
排ガスの吹ぎ出しによるＣＯガスのロスが防止されるば
かりでなく、ダクト５内への外気の流入によるＣＯガス
の燃焼ロスも防止され、全体としてＣＯガスのロスを殆
んど写とすることができる。

圧力計Ｐによる検知圧力が大気圧と等しいときは、前記
隙間からの気体の流出・流入は起こらないので、切換弁
１４は閉塞しておけばよい。そしてダクト５内圧力の僅
かな変動に対してはフード１２内の空間（ＣＯ不活性ガ
スが貯留されている）が緩衝帯となり、排ガスが外部へ
流出したり外気がダクト５内へ流入することはない。

こうした構成からも容易に理解し得る様に、本発明の目
的をより効率良く発揮させるためには、圧力計Ｐによる
検知圧力に応じてフード１２内をすみやかに負圧としあ
るいは昇圧させる必要があり、こうした趣旨からすれば
フード１２の周方向に複数の送・吸気口を開口して送・
吸気管１３に接続しておくのがよい。また切換弁１４に
流量調整機能を兼備させておき、圧力計Ｐにより検知さ
れる圧力の大小に応じて送気流量もしくは吸気流量を調
整できる様にしておけば、フード１２内の圧力ひいては
ダクト５内の圧力をより短い時間で平衡状態に戻すこと
ができ、制御の迅速性は一段と高められる。本発明で使
用されるＣＯ不活性ガスは、ＣＯガスに対して不活性な
ものであれば種類の如何を問うものではないが、経済性
を考慮すると最も好ましいのは転炉排ガスそのものであ
り、たとえば前記第２図に示した様な誘引送風機８の直
下流側高圧部に第１図の送気管路１５を接続し、また誘
引送風機８の直上流側負圧部に第１図の吸気管路１６を
接続しておけば、同一の排ガス回収設備内で生ずる排ガ
スの流れをフード１２内の圧力調整にそのまま活用する
ことができるので最も有利である。また第２図ではダク
ト５間口部近傍の圧力のみを検知して制御を行なう例を
示したが、フード１．２内にも圧力計を付設して当該検
知圧力を制御要素に加えてやれば、更に効率の良い制御
が可能となる。

［実施例］ ９０トン転炉を使用し、ＯＧ排ガス回収方式（第２図）
と本発明法（第１図、但し送気管路１５および吸気管路
１６は誘引送風機８の直下流側高圧部および直上流側負
圧部に夫々接続）を採用した場合について排ガス回収率
を比較した。実験条件及び実験結果を下記第１表に一括
して示す。

第　　　１　　　表 ＊　　２０００Ｋｃａｌ／Ｎｍ３に換算した値であり、
転炉排ガスの回収においては一般にこの換算値が用いら
れている。

第１表からも明らかな様に本発明法を採用すれば排ガス
の回収ロスを最小限に抑えることができ、それに伴って
排ガス回収率を大幅に高めることができる。

［発明の効果コ 本発明は以上の様に構成されており、転炉４口とダクト
・スカート部との隙間からの排ガスの流出ロス及び該隙
間からの外気の流入によるＣＯガスの燃焼ロスを抑えた
ので、可燃性ガスあるいは還元性ガスとしての排ガス回
収率を大幅に高め得ることになった。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す要部説明図、第２図は従
来の排ガス回収設備を示す概略説明図である。 １・・・転炉　　　　　　２・・・酸素上吹きランス３
・・・副原料投入ホッパ ４・・・スカート　　　　５・・・排ガスダクト６・・
・ダンパ　　　　　７・・・制御装置８・・・誘引送風
機　　　９・・・排ガス回収弁１０・・・排ガストラッ
プ　１２・・・フード１３・・・ＣＯ不活性ガス送・暖
機管 １４・・・切換弁　　　　　１５・・・送気管路１６・
・・吸気管路

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 転炉吹錬工程で生成するＣＯ含有排ガスを吸引ダクト経
   由で回収する方法において、転炉々口部を吸引ダクト・
   スカート部との隙間を覆う様にフードを配設すると共に
   、該フード内にはＣＯガスに対して不活性なガスを流す
   送・吸気管を接続し、前記吸引ダクトの入口部近傍にお
   ける圧力測定値が大気圧を超えるときはフード内部を大
   気圧未満に調整し、一方前記吸引ダクトの入口部近傍に
   おける圧力測定値が大気圧未満のときはフード内を大気
   圧を超える圧力に調整しながら、排ガスの回収を行なう
   ことを特徴とする転炉排ガスの回収方法。