JP3617202B2 - 加熱炉およびその操業方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、蓄熱式燃焼バーナを備えた加熱炉およびその操業方法、特に未燃焼の可燃成分が燃焼排ガスとともに排出されるのを防止することのできる加熱炉およびその操業方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
蓄熱式燃焼バーナを配置した加熱炉は、燃焼バーナに付設した蓄熱体に、高温の燃焼排ガスの保有する顕熱を蓄熱し、燃焼時に燃焼用空気をこの蓄熱体を通して高温に予熱して燃焼に供するので、燃焼効率の高い加熱炉として近年製鉄所等で採用されている。
【0003】
ところで、蓄熱式燃焼バーナを配置した加熱炉において、被加熱物を加熱する場合に、燃料と燃焼用空気とが混合された状態で供給され、被加熱物の表面近傍で燃焼が行われると、被加熱物の表面が容易に酸化され、発生したスケールが成品の表面に残留して、品質が低下するという問題がある。
【0004】
上述のような問題があるため、特開平7−102313号公報において開示された加熱炉用蓄熱型交番燃焼バーナにおいては、図4に示すように、燃料供給孔31を炉壁32から炉33内に30cm程度突き出す状態に設けて、燃料34が被加熱物35を覆うように噴射されるようにしている。
【0005】
そして、燃焼用空気孔36は、炉壁32から炉33内に突き出さないように、かつ燃焼用空気37は前記燃料34よりも被加熱物35から離れた位置に噴射されるように設けられており、燃焼によって発生する火炎38は、燃料34に遮られて直接被加熱物35に当たらないようになっている。すなわち、被加熱物35近傍の炉33内の雰囲気は、還元性雰囲気となっており、これにより被加熱物35の酸化が抑制されるというものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した特開平7−102313号公報において開示された加熱炉用蓄熱型交番燃焼バーナを配置した加熱炉で、被加熱物を加熱する場合、次のような問題点があった。すなわち、炉内の被加熱物の配置状況や、燃焼バーナの火炎の経時変化の度合いによっては、炉内に噴射された燃料がすぐに燃焼されないので、未燃焼の可燃成分を含有した燃焼排ガスが、排気状態にある他の燃焼バーナに吸引されて炉外に排出されるので、燃焼効率が低くなるという問題点があった。
【0007】
また、上記以外の蓄熱式燃焼バーナを用いた場合であっても、燃料の組成が変動するようなときには、一定空気比で燃焼していても、未燃焼の可燃成分が発生する場合があり、このことに起因しても燃焼効率が低下するという問題点がある。
【0008】
この発明は、従来技術の上述のような問題点を解消するためになされたものであり、被加熱物の配置や火炎の経時変化あるいは燃料組成の変動等があっても、燃焼効率が低下しない加熱炉およびその操業方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る加熱炉は、交番燃焼する蓄熱式燃焼バーナを1組以上配置した加熱炉において、蓄熱体の燃焼排ガス出側で燃焼排ガス中の可燃成分を検出する可燃成分検出手段と、蓄熱体の燃焼排ガス入側の流体通路に燃焼排ガス中の可燃成分を完全燃焼させるための燃焼用空気供給手段と、前記流体通路内の燃焼排ガスの温度を検出する温度計と、該温度計により検出された燃焼排ガスの温度が蓄熱体の耐熱温度以下になるように酸素含有ガス、常温空気、窒素ガスのいずれかを前記流体通路内に供給するガス供給手段とを設けたものである。
【0010】
この発明に係る加熱炉においては、可燃成分検出手段により蓄熱体通過後の燃焼排ガス中に含まれる可燃成分を検出する。そして、可燃成分が含まれると判断された場合には、その燃焼排ガスを排出中の蓄熱式燃焼バーナの蓄熱体燃焼排ガス入側に設けた燃焼用空気供給手段により、可燃成分を完全燃焼させるための燃焼用空気を供給する。
【0011】
したがって、可燃成分が燃焼排ガスとともに、炉外に排出されることがなく、可燃成分が燃焼されることによって発生する燃焼排ガス中の顕熱が、蓄熱体に蓄熱できるので、燃焼効率が高まる。
【0012】
また、前記可燃成分検出手段により検出された可燃成分を完全燃焼させるための理論空気量を算出する理論空気量算出手段を設けたものである。
【0013】
この発明に係る加熱炉においては、理論空気量算出手段により可燃成分を完全燃焼させるための理論空気量を算出し、算出した理論空気量に基づいて燃焼用空気を燃焼用空気供給手段に供給するので、燃焼用空気を過剰に供給することがなくなり、蓄熱体が過剰空気により冷却されることもなく、燃焼排ガス中の保有する顕熱を効率よく蓄熱できる。
【0014】また、この発明に係る加熱炉の操業方法は、交番燃焼する蓄熱式燃焼バーナを1組以上配置した加熱炉の操業方法において、燃焼排ガスを排出している蓄熱式燃焼バーナの蓄熱体燃焼排ガス出側で、燃焼排ガス中の可燃成分を検出し、燃焼排ガス中に可燃成分が含まれると判定された場合には、前記蓄熱式燃焼バーナの蓄熱体燃焼排ガス入側の流体通路において、燃焼排ガス中の可燃成分を完全燃焼させ、かつ完全燃焼させた後の燃焼排ガス温度が蓄熱体の耐熱温度以下となるように酸素含有ガス、常温空気、窒素ガスのいずれかを前記流体通路内に供給するものである。
【0015】
この操業方法により、可燃成分が燃焼排ガスとともに、炉外に排出されることがなく、可燃成分が燃焼されることによって発生する燃焼排ガス中の顕熱が、蓄熱体に蓄熱できるので、燃焼効率が高まる。
【0017】また、可燃成分が燃焼排ガスとともに、炉外に排出されることがなく、可燃成分が燃焼されることによって発生する燃焼排ガス中の顕熱が、蓄熱体に蓄熱できるので、燃焼効率が高まる。
【0018】
また、可燃成分が燃焼された後の燃焼排ガスにより、蓄熱体の温度が耐熱温度を超えることがないので、蓄熱体の寿命が低下することはない。
【0019】
【発明の実施の形態】
この発明の第一の実施の形態の蓄熱式燃焼バーナを備えた加熱炉の操業方法を、図1により説明する。図1の加熱炉1においては、蓄熱式燃焼バーナ2aおよび2cで燃焼しており、蓄熱式燃焼バーナ2aと対になっている蓄熱式燃焼バーナ2bおよび蓄熱式燃焼バーナ2cと対になっている蓄熱式燃焼バーナ2dで燃焼排ガスを排出している状況を示している。そして、空気比1.05程度のほぼ完全燃焼状態で操業している場合の例である。
【0020】
この加熱炉の操業方法においては、加熱炉1の燃焼している蓄熱式燃焼バーナ2aおよび2cで発生した燃焼排ガス3は、燃焼排ガス3を排出している蓄熱式燃焼バーナ2bおよび2dの蓄熱体4bおよび4dを通過し、それぞれの切替弁5Aおよび5Bを通って燃焼排ガス本管6に達し、系外に排出される。そして、燃料の組成が変化した場合には、未燃焼可燃成分が上記のような経路を経て、系外に排出される可能性がある。
【0021】
この燃焼排ガス本管6には、試料採取管7が設けられており、この試料採取管7には燃焼排ガス中の未燃焼の可燃成分を検出するための成分分析器8が接続されている。この成分分析器8には、COガスを対象とした赤外線分析器等を用いるとよい。
【0022】
この成分分析器8により、燃焼排ガス3中の未燃焼の可燃成分の濃度を検出する。そして、未燃焼の可燃成分が検出された場合には、信号が補助燃焼用空気弁制御器9に送られ、補助燃焼用空気弁制御器9からは弁の開指令が発せられ、補助燃焼用空気弁10bおよび10dが開状態となり、補助燃焼用空気が燃焼用空気配管11から分岐した補助燃焼用空気配管12bおよび12dを通って、燃焼排ガスを排出している蓄熱式燃焼バーナ2bおよび2dのそれぞれの蓄熱体4bおよび4dの炉1に近い側に供給される。
【0023】
一方、燃焼中の蓄熱式燃焼バーナ2aおよび2cに対する補助燃焼用空気弁10aおよび10cは閉じられている。
【0024】
この補助燃焼用空気の供給は、蓄熱式燃焼バーナ2bおよび2dで燃焼排ガスの排出が行われており、かつ成分分析器8で燃焼排ガス中の未燃焼の可燃成分が検出される間中継続される。
【0025】
また、燃焼を行う蓄熱式燃焼バーナが、蓄熱式燃焼バーナ2aおよび2cから2bおよび2dに切り替わった場合に、成分分析器8により未燃焼の可燃成分が検出された場合には、補助燃焼用空気弁制御器9からの弁の開指令は補助燃焼用空気弁10aおよび10cに発せられる。そして、補助燃焼用空気弁10aおよび10cが開状態となり、補助燃焼用空気が燃焼用空気配管11から分岐した補助燃焼用空気配管12aおよび12cを通って、燃焼排ガスを排出している蓄熱式燃焼バーナ2aおよび2cのそれぞれの蓄熱体4aおよび4cの炉1に近い側に供給される。
【0026】
一方、燃焼中の蓄熱式燃焼バーナ2bおよび2dに対する補助燃焼用空気弁10bおよび10dは閉じられている。
【0027】
補助燃焼用空気の供給位置は、図1においては、蓄熱体4a、4b、4cおよび4dの炉1側に近い流体通路13a、13b、13cおよび13d内となっているが、バーナ口に近い炉内1aでもよい。
【0028】
この実施の形態においては、燃焼排ガス中に未燃焼可燃成分が検出された場合には、未燃焼可燃成分を燃焼させるための補助燃焼用空気が蓄熱体の燃焼排ガス入側(炉側)に供給されるので、燃焼排ガス中の未燃焼の可燃成分は蓄熱体の入側で燃焼される。
【0029】
したがって、蓄熱体を通過する燃焼排ガスの保有する顕熱量が多くなり、蓄熱体での回収熱量が増加する。
【0030】
そして、蓄熱体で回収された熱エネルギは、その蓄熱体を備えた蓄熱式燃焼バーナで燃焼を行うときに、燃焼用空気の予熱に用いられる。
【0031】
したがって、未燃焼の可燃成分が系外に排出されなくなり、燃焼に利用されるので、炉の燃焼効率は低下しない。
【0032】
図1において、符号14a、14b、14cおよび14dは、燃料遮断弁である。
【0033】
なお、図1においては、4本のバーナ(2本燃焼、2本排気)の例で説明したが、必ずしもこのような本数にとらわれることはなく、同一燃焼ゾーンの同一燃焼タイミングのバーナを同一グループとして、そのグループの燃焼排ガスを1つの分析計で分析して、補助燃焼用空気の供給を制御するようにしてもよい。
【0034】
また、補助燃焼用空気弁も必ずしもバーナ毎に設ける必要はなく、前記同一グループの全バーナに対して、1つの補助燃焼用空気弁を設けて補助燃焼用空気を供給するようにしてもよい。
【0035】
次に、この発明の第二の実施の形態の蓄熱式燃焼バーナを備えた加熱炉の操業方法を、図2により説明する。図2の加熱炉1においては、図1の場合と同様に、蓄熱式燃焼バーナ2aおよび2cで燃焼しており、蓄熱式燃焼バーナ2aと対になっている蓄熱式燃焼バーナ2bおよび蓄熱式燃焼バーナ2cと対になっている蓄熱式燃焼バーナ2dで燃焼排ガスを排出している状況を示している。
【0036】
また、図2においては、図1と同じ機器が多く使用されているので、同じ機器に対しては図1と同一符号を使用し、詳細説明は省略する。
【0037】
この実施の形態においては、成分分析器8により検出された未燃焼の可燃成分の濃度の値を理論空気量演算器15に送り、この値とあらかじめ設定してある単位時間当りの燃焼排ガス発生量とから、未燃焼の可燃成分を完全燃焼させるための理論空気量が演算される。未燃焼の可燃成分をCOで検出している場合には、下記(1)式に基づいて算出すればよい。
【0038】
Q={G0 ・[CO]/(2×0.21)}・k…………(1)
ただし、 Q:補助燃焼用空気流量(Nm3 /h)
G0 :理論排ガス流量(Nm3 /h)
[CO]:CO濃度(比)
k:補正計数
補正計数kは、炉況に応じて定める。
【0039】
そして、演算された理論空気量の値が補助燃焼用空気流量制御器16に送られ、理論空気量の信号を受けた補助燃焼用空気流量制御器16からは、補助燃焼用空気流量調整弁20に指令が発せられ、演算された理論空気量の値に応じて、補助燃焼用空気流量調整弁20の開度が調整される。同時に、補助燃焼用空気流量制御器16からは補助燃焼用空気弁17bおよび17dに対して弁の開指令が発せられ、補助燃焼用空気弁17bおよび17dが開状態となる。
【0040】
そして、補助燃焼用空気が補助燃焼用空気本管18から分岐した補助燃焼用空気枝管19bおよび19dを通って、燃焼排ガスを排出している蓄熱式燃焼バーナ2bおよび2dのそれぞれの蓄熱体4bおよび4dの炉1に近い側に供給される。
【0041】
この補助燃焼用空気の供給は、蓄熱式燃焼バーナ2bおよび2dで燃焼排ガスの排出が行われており、かつ成分分析器8で燃焼排ガス中の未燃焼の可燃成分が検出される間中継続される。
【0042】
そして、この間燃焼している蓄熱式燃焼バーナ2aおよび2cに補助燃焼用空気を供給するための補助燃焼用空気弁17aおよび17cは閉状態となっている。
【0043】
また、燃焼を行う蓄熱式燃焼バーナが、蓄熱式燃焼バーナ2aおよび2cから2bおよび2dに切り替わった場合に、成分分析器8により未燃焼の可燃成分が検出された場合には、補助燃焼用空気流量制御器16からからの弁の開指令は補助燃焼用空気流量調整弁20に発せられ,演算された理論空気量の値に応じて、補助燃焼用空気流量調整弁20の開度が調整される。同時に、補助燃焼用空気流量制御器16からは補助燃焼用空気弁17aおよび17cに対して弁の開指令が発せられ、補助燃焼用空気弁17aおよび17cが開状態となる。
【0044】
そして、補助燃焼用空気が補助燃焼用空気本管18から分岐した補助燃焼用空気枝管19aおよび19cを通って、燃焼排ガスを排出している蓄熱式燃焼バーナ2aおよび2cのそれぞれの蓄熱体4aおよび4cの炉1に近い側に供給される。
【0045】
この補助燃焼用空気の供給は、蓄熱式燃焼バーナ2aおよび2cで燃焼排ガスの排出が行われており、かつ成分分析器8で燃焼排ガス中の未燃焼の可燃成分が検出される間中継続される。
【0046】
そして、この間燃焼している蓄熱式燃焼バーナ2bおよび2dに補助燃焼用空気を供給するための補助燃焼用空気弁17bおよび17dは閉状態となっている。
【0047】
補助燃焼用空気の供給位置は、図2においては、蓄熱体4a、4b、4cおよび4dの炉1側に近い流体通路13a、13b、13cおよび13d内となっているが、炉内1aのバーナ口に近い位置でもよい。
【0048】
この実施の形態においては、燃焼排ガス中に未燃焼の可燃成分が検出された場合には、未燃焼の可燃成分を完全燃焼させるための理論空気量が演算され、この理論空気量に応じた補助燃焼用空気が蓄熱体の燃焼排ガス入側(炉側)に供給されるので、燃焼排ガス中の未燃焼の可燃成分は蓄熱体の入側で燃焼されるとともに、燃焼排ガス中に過剰な空気が含まれることもない。
【0049】
したがって、蓄熱体を通過する燃焼排ガスの保有する顕熱量が多くなるとともに、過剰な空気により燃焼排ガスの温度が低下することもないので、蓄熱体での熱回収量が第一の実施の形態を実施したとき以上に向上する。このため、炉の燃焼効率が低下することはない。
【0050】
次に、この発明の第三の実施の形態の蓄熱式燃焼バーナを備えた加熱炉の操業方法を、図3により説明する。この実施の形態においては、燃焼排ガス中の未燃焼可燃成分を燃焼させるために、補助燃焼用空気配管が蓄熱体の燃焼排ガス入側の流体通路に接続され、成分分析器により燃焼排ガス中に未燃焼の可燃成分が検出された場合に、補助燃焼用空気が前記流体通路に供給されるのは、前述した第一の実施の形態または第二の実施の形態の場合と同一であるので、同一である部分の説明は省略し、この実施の形態の特徴点を、図3の蓄熱式燃焼バ−ナ2の断面図に基づいて説明する。この蓄熱式燃焼バーナを備えた加熱炉の操業方法においては、補助燃焼用空気を補助燃焼用空気配管21から流体通路13に供給して未燃焼の可燃成分を燃焼させた後の燃焼排ガスの温度を、流体通路13に設けた温度計22で検出し、検出した燃焼排ガスの温度が、蓄熱体4の耐熱温度を超える場合には、流体通路13に接続した常温空気配管23から、温度計22で検出した燃焼排ガス温度が、蓄熱体4の耐熱温度以下に低下する量の常温空気を流体通路13に供給する。
【0051】
なお、常温空気配管23から供給するガスは、燃焼排ガスの温度を調整することのできるガスならば、常温空気に限定する必要はなく、例えば窒素ガス等にしてもよい。
【0052】
また、温度計22や常温空気配管23を用いず、別途測定している炉内温度の条件と未燃焼ガスの量に応じて、所定量の冷風を補助燃焼用空気配管21から吹き込むようにしてもよい。
【0053】
この実施の形態においては、第一および第二の実施の形態の場合の効果に加えて、蓄熱体4の寿命が低下しないという効果がある。
【0054】
【実施例】
幅2m、長さ4m、高さ2mの炉容積を有し、幅方向の炉壁に軸中心間距離1mを離して1組の交番燃焼型蓄熱式燃焼バ−ナを設けたバッチ式加熱炉において、2600kcal/Nm3 のMガス(製鉄所副生混合ガス)を空気比0.95で燃焼させる操業を行った。このとき、蓄熱体の燃焼排ガス入側に設置した温度計により測定した燃焼排ガスの温度は1370℃(一定時間内の平均温度)であった。
【0055】
また、燃焼排ガス排出用ブロワ−前に設置したCO計で燃焼排ガス中のCO濃度を測定したところ、CO濃度は350ppmであったので、未燃焼の可燃成分を完全に燃焼させるために、8Nm3 /hの補助燃焼用空気を供給した。
【0056】
この結果、前記CO計で測定したCO濃度はほとんど0に近くなったが、前記温度計で測定した未燃焼の可燃成分を完全に燃焼させた後の燃焼排ガス温度は、蓄熱体の耐熱温度に基づく上限温度である1400℃を超えたため、蓄熱体の燃焼排ガス入側における燃焼排ガス温度を低下させるために、補助燃焼用空気を37Nm3 /hで供給したところ、蓄熱体の燃焼排ガス入側における燃焼排ガス温度は1375℃となり、上限温度の1400℃未満になった。すなわち、このようにすることにより、蓄熱体の寿命を低下させないとともに、燃焼効率も低下させない操業が可能となる。
【0057】
なお、上記燃焼排ガスの上限温度の基になる蓄熱体の耐熱温度は、使用する蓄熱体の材質に基づくものである。
【0058】
【発明の効果】
この発明により、燃焼効率が高まるとともに、熱回収効率も高まる。
【0059】
また、被加熱物の酸化を防止しようとした場合に、燃焼効率が低下することがない。
【0060】
さらには、未燃焼の可燃成分を完全燃焼させても、蓄熱体の寿命が低下しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態の加熱炉の操業方法の説明図である。
【図2】本発明の第二の実施形態の加熱炉の操業方法の説明図である。
【図3】本発明の第三の実施形態の加熱炉の操業方法の説明図である。
【図4】従来の蓄熱型交番燃焼バーナの説明図である。
【符号の説明】
1 加熱炉
2a、2b、2c、2d 蓄熱式燃焼バーナ
3 燃焼排ガス
4a、4b、4c、4d 蓄熱体
5A、5B 切替弁
6 燃焼排ガス本管
7 試料採取管
8 成分分析器
9 補助燃焼用空気弁制御器
10a、10b、10c、10d 補助燃焼用空気弁
11 燃焼用空気配管
12a、12b、12c、12d 補助燃焼用空気配管
13a、13b、13c、13 流体通路
14a、14b、14c、14d 燃料遮断弁
15 理論空気量演算器
16 補助燃焼用空気流量制御器
17a、17b、17c、17d 補助燃焼用空気弁
18 補助燃焼用空気本管
19a、19b、19c、19d 補助燃焼用空気枝管
20 補助燃焼用空気流量調整弁
21 補助燃焼用空気配管
22 温度計
23 常温空気配管
Claims (3)
- 交番燃焼する蓄熱式燃焼バーナを1組以上配置した加熱炉において、蓄熱体の燃焼排ガス出側で燃焼排ガス中の可燃成分を検出する可燃成分検出手段と、蓄熱体の燃焼排ガス入側の流体通路に燃焼排ガス中の可燃成分を完全燃焼させるための燃焼用空気供給手段と、前記流体通路内の燃焼排ガスの温度を検出する温度計と、該温度計により検出された燃焼排ガスの温度が蓄熱体の耐熱温度以下になるように酸素含有ガス、常温空気、窒素ガスのいずれかを前記流体通路内に供給するガス供給手段とを設けたことを特徴とする加熱炉。
- 前記可燃成分検出手段により検出された可燃成分を完全燃焼させるための理論空気量を算出する理論空気量算出手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の加熱炉。
- 交番燃焼する蓄熱式燃焼バーナを1組以上配置した加熱炉の操業方法において、燃焼排ガスを排出している蓄熱式燃焼バーナの蓄熱体燃焼排ガス出側で、燃焼排ガス中の可燃成分を検出し、燃焼排ガス中に可燃成分が含まれると判定された場合には、前記蓄熱式燃焼バーナの蓄熱体燃焼排ガス入側の流体通路において、燃焼排ガス中の可燃成分を完全燃焼させ、かつ完全燃焼させた後の燃焼排ガス温度が蓄熱体の耐熱温度以下となるように酸素含有ガス、常温空気、窒素ガスのいずれかを前記流体通路内に供給することを特徴とする加熱炉の操業方法。
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