JPH09243056A - 蓄熱切替式バーナ - Google Patents

蓄熱切替式バーナ

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JPH09243056A
JPH09243056A JP8052111A JP5211196A JPH09243056A JP H09243056 A JPH09243056 A JP H09243056A JP 8052111 A JP8052111 A JP 8052111A JP 5211196 A JP5211196 A JP 5211196A JP H09243056 A JPH09243056 A JP H09243056A
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heat storage
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Hideyuki Nishimi
英幸 西見
Kiyoshi Kawabe
潔 川邉
Keiji Ogushi
圭二 大串
Masato Fujioka
政人 藤岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温の燃焼用空気もしくは高温の燃焼排ガス
から、燃焼ノズルを保護するための冷却空気が不要な弱
酸化あるいは無酸化加熱用の蓄熱切替式バーナを提供す
ること。 【解決手段】 バーナ本体と蓄熱室を連接して構成した
一対のバーナ群を交互に切替燃焼して、燃焼排ガスの顕
熱で蓄熱室内の蓄熱体を加熱し、この加熱された蓄熱体
で燃焼用空気の予熱を行う蓄熱切替式バーナにおいて、
バーナ本体の中心部に燃焼空気もしくは燃焼排ガスの流
通孔を設け、この流通孔の炉内側の先端に燃焼室を設け
ると共に、この燃焼室の外周のバーナタイルに相対向し
て、一対以上の燃焼ノズルを配置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスラブ、ビレット、
ストリップ等の鋼材を、空気比1未満の燃焼雰囲気下で
所定の目標温度まで弱酸化あるいは無酸化加熱する蓄熱
切替式バーナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の弱酸化あるいは無酸化加
熱用のバーナは、燃焼ガス中の酸素濃度をミニマム化し
て鋼材の酸化防止を図るため、一般にノズルミックスタ
イプの急速燃焼バーナが採用されており、通常排熱回収
は煙道に設置した金属製の熱交換器で行うため、熱交換
器の材質上の制約から予熱空気の最高温度が600℃程
度と低く、従って、炉の熱効率が低いと言う問題点があ
った。
【0003】これに対して、最近の鉄鋼用加熱炉では炉
の熱効率を改善する方法として、バーナと排熱回収用の
蓄熱室が一体となった一対のバーナ群を交互に切替燃焼
して、1000℃以上の高温の予熱空気を回収する蓄熱
切替式バーナが実用化されており、さらに、例えば特開
平5−256423号公報では図2に示すように、一つ
のバーナで空気の予熱燃焼と蓄熱を同時に行うことで、
配管と制御系の簡素化を図ったコンパクトタイプの蓄熱
切替式バーナも提案されている。この種の蓄熱切替式バ
ーナでは、一般に予熱空気の温度が高いため排熱回収効
率が高く、従って、炉の熱効率が高いと言う長所を有し
ている。
【0004】これに対して、この種の蓄熱切替式バーナ
では一般に図2に示すように、燃料ノズル7の外周にセ
ンターエア12すなわち冷却空気(通常全空気量の3〜
10%程度)を流すことで、高温の予熱空気もしくは高
温の燃焼排ガスから燃料ノズル7を保護する構造が採用
されているが、この冷却空気中の酸素が炉内の燃焼雰囲
気に混入して鋼材を酸化するため、蓄熱切替式バーナは
弱酸化あるいは無酸化加熱用のバーナとして使用できな
いと言う問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
解決すべく創案されたもので、その目的とするところは
高温の燃焼用空気もしくは高温の燃焼排ガスから、燃料
ノズルを保護するための冷却空気が不要な弱酸化あるい
は無酸化加熱用の蓄熱切替式バーナを提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明が要旨とするところは、バーナ本体と蓄熱室
を連接して構成した一対のバーナ群を交互に切替燃焼し
て、燃焼排ガスの顕熱で蓄熱室内の蓄熱体を加熱し、こ
の加熱された蓄熱体で燃焼用空気の予熱を行う蓄熱切替
式バーナにおいて、バーナ本体の中心部に燃焼空気もし
くは燃焼排ガスの流通孔を設け、該流通孔の炉内側の先
端に燃焼室を設けると共に、該燃焼室の外周のバーナタ
イルに相対向して、一対以上の燃料ノズルを配置したこ
とを特徴とすることにある。
【0007】本発明の蓄熱切替式バーナは、燃料ノズル
が高温の燃焼用空気及び燃焼排ガスによって直接加熱さ
れることが無いため、燃料ノズル保護用の冷却空気が不
要で、この結果、冷却空気による炉内への酸素持ち込み
が無くなり鋼材の酸化が防止できる。また、酸化性ガス
の高温空気の外周をCO,H2 ,CH4 等の還元性ガス
を含有した燃料で包んだ火炎構造のため、鋼材表面の雰
囲気が燃料リッチの還元炎となり、鋼材の酸化反応が抑
制される。
【0008】なお、この種の蓄熱切替式バーナでは、予
熱空気の温度が燃料の着火温度、例えばコークス炉ガス
では約700℃以上の高温となるため、燃焼反応は一般
に燃料と空気の混合性によって支配されることが知られ
ており、燃料を燃焼室の途中から吹き込んでも、燃焼不
良によって失火や煤が発生がすることがない。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明の一実施例を図面によ
り詳細に説明する。図1は本発明の一実施例を示す蓄熱
切替式バーナの縦断面図である。図1に示すごとく、バ
ーナ本体1とアルミナボール等の蓄熱体を内蔵した蓄熱
室2を燃焼用空気もしくは燃焼排ガスの流通孔3で連接
し、この流通孔3の炉内4側の先端に燃焼室5を設ける
と共に、この燃焼室5の外周のバーナタイル6に対向状
に一対以上の燃料ノズル7を配置し、バーナタイル6の
先端が炉壁8の炉内側表面とほぼ一致するようにバーナ
本体1を取り付ける。
【0010】このように構成したバーナは、少なくとも
2個で一対の蓄熱切替式バーナとし、一定時間毎に交互
に切替燃焼を行う。すなわち、一対のバーナのうち燃焼
中のバーナでは、図に未表示の送風機から燃焼空気を蓄
熱室2に供給して1000℃以上の高温に予熱後、流通
孔3を通して燃焼室5に供給し、バーナタイル6の外周
から燃焼室5に供給した燃料ガスと混合し、空気比が1
未満の状態で燃焼して、炉内4に還元性の火炎9を形成
し、この火炎9の熱ガスで鋼材の無酸化加熱を行う。
【0011】一方、一対のバーナのうち消火中のバーナ
では、燃料ノズル7からの燃料ガスの供給を図に未表示
の切替弁を閉じて停止すると共に、燃焼中のバーナから
の燃焼排ガスを、炉内4から燃焼室5と連通孔3を通し
て蓄熱室2に図に未表示の誘引ファンで吸引し、この燃
焼排ガスの顕熱で蓄熱室2内の蓄熱体を加熱して、次サ
イクルでの燃焼空気の予熱に使用する。
【0012】次に、本発明バーナの最適バーナ条件を実
験で確認した結果について述べる。燃焼実験は燃料とし
てプロパンガス(低発熱量22,000Kcal/Nm3 )を
使用し、バーナは最大燃焼量が30,000Kcal/hの
バーナを用いて、空気比が0.8〜1.0、燃焼量が
6,000〜30,000Kcal/hの範囲で実施した。
この結果、火炎の燃焼性と加熱鋼板の無酸化加熱の両面
から、本発明バーナの適正バーナ条件として、表1の数
値を選定することが望ましいことが判った。
【0013】
【表1】
【0014】上述のように本発明のバーナは、燃料ノズ
ル7が燃焼中のバーナでは高温の燃焼空気に、消火中の
バーナでは高温の燃焼排ガスに直接晒されることが無い
ため冷却空気が不要となり、この結果、冷却空気中の酸
素の炉内持ち込みが無くなり、鋼材の酸化が防止でき
る。また、高温の燃焼用空気の外周に燃料ガスを吹き込
むバーナ構造のため、火炎9の外周が燃料リッチの還元
性の雰囲気となり、鋼材の酸化が抑制できる等の効果が
ある。なお、本発明は前記実施例のみに限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り、種々変更を
加え得ることは勿論可能である。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の弱酸化あ
るいは無酸化加熱用の蓄熱切替式バーナによれば、燃焼
用空気もしくは燃焼排ガスの流通孔の先端の燃焼室の外
周に、対向状に燃料ノズルを設けてあるため、 (1)燃料ノズルが高温の予熱空気及び燃焼排ガスに直
接晒されないため、燃料ノズルの冷却空気が不要とな
り、この結果、鋼材の酸化が防止できる。 (2)酸化性ガスの高温空気の外周を還元性の燃料ガス
で包囲する構造のため、鋼材の表面が還元性雰囲気とな
り、鋼材の酸化が抑制できる。 (3)燃料供給ノズルの取付角度の調整により、加熱目
的に応じた火炎長の調整が出来る。等の優れた効果を奏
しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蓄熱切替式バーナの一実施例を示す縦
断面図。
【図2】従来の蓄熱バーナを示す縦断面図。
【符号の説明】
1 バーナ本体 2 蓄熱室 3 流通孔 4 炉内 5 燃焼室 6 バーナタイル 7 燃料ノズル 8 炉壁 9 火炎 10a,10b 蓄熱体 11a,11b 空気流路 12 中央空気流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤岡 政人 福岡県北九州市戸畑区大字中原46−59 新 日本製鐵株式会社機械・プラント事業部内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バーナ本体と蓄熱室を連接して構成した
    一対のバーナ群を交互に切替燃焼して、燃焼排ガスの顕
    熱で蓄熱室内の蓄熱体を加熱し、この加熱された蓄熱体
    で燃焼用空気の予熱を行う蓄熱切替式バーナにおいて、
    バーナ本体の中心部に燃焼空気もしくは燃焼排ガスの流
    通孔を設け、該流通孔の炉内側の先端に燃焼室を設ける
    と共に、該燃焼室の外周のバーナタイルに相対向して、
    一対以上の燃料ノズルを配置したことを特徴とする蓄熱
    切替式バーナ。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001304539A (ja) * 2000-04-25 2001-10-31 Daido Steel Co Ltd 蓄熱式バーナによる燃焼方法
CN1294380C (zh) * 2003-12-09 2007-01-10 财团法人工业技术研究院 一种燃烧器
JP2007263474A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Ihi Corp 蓄熱式バーナー及び蓄熱式バーナーの制御方法、加熱炉及び均熱炉
JP2008232474A (ja) * 2007-03-19 2008-10-02 Ngk Insulators Ltd 蓄熱式バーナ
KR100876090B1 (ko) * 2008-04-11 2009-01-13 주식회사 컴버스텍 평판화염 버너
CN109945667A (zh) * 2019-04-11 2019-06-28 重庆赛迪热工环保工程技术有限公司 一种低NOx蓄热式燃烧器及其控制方法

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