JPH1089614A - ラジアントチューブバーナ - Google Patents

ラジアントチューブバーナ

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JPH1089614A
JPH1089614A JP8240126A JP24012696A JPH1089614A JP H1089614 A JPH1089614 A JP H1089614A JP 8240126 A JP8240126 A JP 8240126A JP 24012696 A JP24012696 A JP 24012696A JP H1089614 A JPH1089614 A JP H1089614A
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JP
Japan
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combustion
radiant tube
burner
air
fuel
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Application number
JP8240126A
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English (en)
Inventor
Yoshimoto Fujii
良基 藤井
Shunichi Akiyama
俊一 秋山
Shigeo Kurioka
茂雄 栗岡
Seiji Suga
政治 菅
Toshiaki Hasegawa
敏明 長谷川
Susumu Mochida
晋 持田
Ryoichi Tanaka
良一 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Furnace Co Ltd
JFE Engineering Corp
Original Assignee
Nippon Furnace Co Ltd
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/34Indirect CO2mitigation, i.e. by acting on non CO2directly related matters of the process, e.g. pre-heating or heat recovery

Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃焼に伴うNOxの生成を抑制し、構造が単
純で安価なラジアントチューブバーナを提供すること。 【解決手段】 ラジアントチューブに配置されるバーナ
の空気ノズルから噴出する燃焼用空気の吐出流速を、ラ
ジアントチューブバーナの燃焼量をラジアントチューブ
内断面積で除して求められる断面熱負荷を基準として、
単位断面熱負荷空気流速を任意の数値以上とするもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工業用加熱炉、熱
処理炉等の熱源として使用されるラジアントチューブバ
ーナに関するものである。更に詳しくは、高熱効率で低
NOx燃焼を可能にするラジアントチューブバーナに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、燃料を燃焼させ間接加熱にて炉内
雰囲気を所望の状態に調整することが可能なものにラジ
アントチューブ加熱装置があり、ラジアントチューブ加
熱装置にはラジアントチューブ内で燃料を燃焼させるラ
ジアントチューブバーナが配置されている。このラジア
ントチューブバーナとしていわゆるリジェネレーティブ
(蓄熱式)ラジアントチューブ方式が知られている。こ
のリジェネレーティブラジアントチューブ方式では、ラ
ジアントチューブの両端部にバーナを配置し、これら各
バーナを交互に作動させて交番燃焼させるのが一般的で
ある。従って、各バーナの燃焼用空気通路は、該当バー
ナ燃焼時においては燃焼用空気が供給される通路として
使用され、非燃焼時においては燃焼排ガスの排気通路と
して利用される。各バーナの空気通路にはそれぞれ蓄熱
器が接続されている。各蓄熱器は通過する燃焼排ガスの
顕熱を回収し、次回燃焼時に供給される燃焼用空気を予
熱するもので、高温排ガスを低温排ガスとして放出する
ので排ガスへの熱損失が低下し熱効率の向上が図られ
る。
【0003】一般的に、ラジアントチューブとしては口
径90〜200mmの耐熱合金チューブ、セラミックチ
ューブ等が使用されている。従って、ラジアントチュー
ブ内に挿入されるバーナのバーナガンは、細く形成され
ている。このように円筒状の狭い燃焼空間で、且つチュ
ーブ内に滞在する短時間内で完全燃焼させるため窒素酸
化物(一般的にNOxと称される、以下NOxと表記す
る。)が生成しやすい。また、省エネルギー対策として
燃焼用空気を予熱する事で、常温空気での燃焼に比べ燃
焼火炎温度が上昇するため、生成するNOxがさらに増
加することになる。
【0004】ところで、NOxの発生を抑制するバーナ
の燃焼方法としては、燃焼用空気の流れに対して燃料を
2段階に分けて噴射し燃焼を行ういわゆる燃料2段燃焼
法や、燃料の流れに対して空気を数段階に分けて噴射し
燃焼を行ういわゆる空気多段燃焼法が知られている。そ
して、NOx生成を抑制する為の様々な発明がなされて
いる中にあって、例えば、特開昭62−242711号
公報では、バーナ内に水を添加することによりNOX生
成の低減が可能であることを開示している。また、特開
昭63−116011号公報では、1次空気の旋回流で
高負荷燃焼させることにより良好で安定した燃焼を行
い、ラジアントチューブ内でソフトな2段燃焼を行わせ
ることによりNOx生成の低減が可能なことを開示して
いる。また、特開平3−11202号公報では、ベンチ
ュリー機構を設け、燃焼排ガスを流量制御しながら再循
環させることによりNOx生成の低減が可能なことを開
示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ラジア
ントチューブバーナでは、比較的小径のラジアントチュ
ーブ内にバーナガンを挿入するため、上述の各燃焼法の
実施が困難である。すなわち、燃料2段燃焼法では、1
次燃料を燃焼させた後にこの下流側で2次燃料を燃焼さ
せるため、1次燃焼室の外側(又は内側)に2次燃料噴
射口に伸びる燃料供給路を設ける必要がある。また、空
気多段燃焼法では、1次燃焼領域の下流側にまで2次空
気を導く必要があり、二重構造の空気通路を設けなけれ
ばならない。これらのため、上述の各燃焼法を実施する
ためには、バーナ自体が大型化するとともにその構造が
複雑になり、これらの燃焼方法をラジアントチューブバ
ーナに適用することが困難であった。また、燃料2段燃
焼法や空気多段燃焼法を実施するためには、パイロット
バーナに通じる燃料供給系や空気供給系等の制御に加
え、一次、二次燃料系と空気系、又は、一次、二次空気
系と燃料系の制御が必要となり、従って、これらの制御
が複雑なものになるという問題もあった。
【0006】なお、前記特開昭62−242711号公
報の方法は、直接的に燃焼ガスを冷却するため火炎温度
は低減できる。しかしながら、添加した水の蒸発潜熱お
よび排気ガスとして放出される際に持ち出す水蒸気保有
熱分を水添加を行わない場合に比べ、余分に燃料を供給
せねばならないので熱効率が低下することとなる。ま
た、特開昭63−l16011号公報の方法では、一
旦、低空気比燃焼(1次燃焼)を行った後に空気を供給
して再度燃焼(2次燃焼)を行わせるため、火炎温度を
通常の燃焼より低下させる事が可能であるが、流量制御
を精度良く実施せねば効果が無く、実施に当たっては最
適点を維持するための補修費、管理費が高騰してしまう
欠点がある。
【0007】また、排気ガスを再循環する特開平3−l
1202号公報記載の円筒状のラジアントチューブ内に
同心円的に排気ガスを混合した空気で燃料ガスを燃焼さ
せる方法では、火炎温度低下、燃焼場における酸素濃度
低下によって低NOx燃焼が可能であるが、バーナを含
む機構が複雑且つ付属品を有するため設備費、補修費が
高騰するなどの欠点がある。
【0008】また、従来のレキュペレー夕方式による予
熱空気温度の上限は500℃程度であったが、前述の蓄
熱式交番燃焼によって900℃以上の予熱空気温度を得
ることを可能にした技術に属する特公平2−23950
号公報のものは、従来にも増して予熱空気温度が上昇す
ることにより火炎温度が上昇しNOx生成量が増大する
問題がある。
【0009】ところで、本発明者らはNOx生成量が燃
焼用空気流速に反比例する事を知見した。この結果を従
来のラジアントチューブバーナに適用しようとしても、
従来のラジアントチューブバーナに適用されるレキュペ
レー夕方式で得られる予熱空気温度は500℃程度で、
ラジアントチューブバーナ用燃料として用いられるCO
G(コークス炉ガス:着火温度500〜600℃)、L
NG(着火温度:550〜560℃)には充分な着火エ
ネルギーを有する予熱空気ではない。従って、燃焼反応
で発生する熱エネルギー量より周囲に放散するエネルギ
ー量の方が大きくなり、安定して燃焼可能な温度場の形
成が不可能となり、安定燃焼できず、火炎の浮き上がり
(リフティング)、吹き消え状態が発生して高流速の燃
焼用空気を用いるバーナが実用化出来なかった。
【0010】また、上記、水吹き込みでは、従来より高
温の予熱空気を用いるため、吹き込み量を従来に比べ増
大せねばならず、熱効率低下によるランニングコスト増
加および設備費の高騰の問題があり、排ガス再循環方式
を用いた湯合でも、従来より高温の予熱空気を用いるた
め、再循環排ガス量を従来に比べ増大せねばならず、排
ガス再循環ファン電力費の増大、設備の複雑化による設
備費、補修費の高騰の問題があり、経済的に有効な排ガ
ス中NOx濃度低減は高温予熱空気による火炎温度の上
昇により困難であった。
【0011】本発明は、前述のような問題点を解決する
ためになされたもので、燃焼に伴うNOxの生成を抑制
し、構造が単純で安価なラジアントチューブバーナを提
供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明のラジアントチューブバーナは、ラジアント
チューブに配置されるバーナの空気ノズルから噴出する
燃焼用空気の吐出流速を、該流速をラジアントチューブ
バーナの燃焼量とラジアントチューブ内断面積で除して
求められる単位断面熱負荷空気流速が任意の数値以上と
なるようにすることを特徴とするものである。さらに、
前記単位断面熱負荷空気流速を0.17{m/S/(Kc
al/cm2 hr)}以上とすることを特徴とするものであ
る。
【0013】また、メインバーナ用またはおよびパイロ
ットバーナ用の燃焼用空気またはおよび燃料を予熱する
ようなラジアントチューブに配置されるバーナの空気ノ
ズルから噴出する燃焼用空気の吐出流速を、該流速を燃
料低位発熱量と燃料投入量の積である燃焼量と、燃料が
予熱される際に得た予熱燃料持ち込み顕熱と、その燃焼
に必要な空気が予熱される際に得た予熱空気持ち込み顕
熱との合計とラジアントチューブ内断面積で除して求め
られる単位総断面熱負荷空気流速が任意の数値以上とな
るようにすることを特徴とするものである。さらに、前
記単位総断面熱負荷空気流速を0.13{m/S/(Kc
al/cm2 hr)}以上とすることを特徴とするものであ
る。
【0014】また、前記燃料およびまたは燃焼用空気の
予熱源がラジアントチューブで燃焼した燃焼排ガス顕熱
であることを特徴とするものである。また、前記バーナ
に蓄熱体を配置していることを特徴とするものである。
また、前記予熱した燃焼用空気温度が燃料の自然着火温
度以上であることを特徴とするものである。また、前記
ラジアントチューブの内径方向に燃焼用空気ノズルと燃
料ノズルとが相互に離間するように燃焼用空気ノズルま
たはおよび燃料ノズルが偏芯して配置されていることを
特徴とするものである。また、前記ラジアントチューブ
に少なくとも2つ以上のバーナを配置し交番燃焼させる
ことを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す
実施の形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明を
適用したラジアントチューブバーナの実施形態を示して
いる。本図に於いて、1はラジアントチューブバーナ
で、略U字状に湾曲するラジアントチューブ3、および
このラジアントチューブ3の両端部に配設される一対の
バーナ5等より構成されており、内部を燃焼ガスが通過
して加熱され、その外表面から放射する放射熱で加熱
炉、熱処理炉等の内部を加熱する機能において従来品と
同等である。ラジアントチューブ3は、図2に示すよう
に、その中間部を炉壁7に穿設された取付孔7aで支持
し、端部を炉外に位置させるように、そのフランジ3a
が炉壁7外面に設けられた取付部7bに固定されてい
る。ラジアントチュープ3の両端部と炉壁7との隙間
は、図示しないシール部材で気密に塞がれている。ラジ
アントチューブ3の両端部に配設された各バーナ5は、
バーナボディ9、バーナガン11、燃焼用空気通路13
及びバッフル15等より構成されている。なお、ラジア
ントチューブ3の両端に配設される各バーナ5は、互い
に同様に構成されている。従って、一方のバーナ5の構
成について説明する。
【0016】バーナ5のバーナボディ9は略円筒状を成
しており、上下方向に延びて、炉壁7から所定距離だけ
離れて配置されている。そして、バーナボディ9の上側
部分は、直角に折曲されて炉壁7に向けて延びている。
このバーナボディ9には、バーナガン11を挿入するた
めに孔9aが穿設されている。この孔9aは、折曲部分
の炉壁7とは反対側の位置、さらに詳しくは、バーナボ
ディ9の上端縁に近い位置に穿設されている。また、こ
のバーナボディ9内の空間は燃焼用空気通路13となっ
ており、この燃焼用空気13の途中には、複数の蓄熱体
17が収容されている。各蓄熱体17はバーナボディ9
の下側部分に並んで配置されている。各蓄熱体17は、
例えば比較的圧力損失が低い割に熱容量が大きく、耐久
性の高い材料(例えば、セラミックス)を筒形状に成形
したハニカム状のものである。従って、各蓄熱体17内
を空気が通過することができる。この場合に通過空気は
各蓄熱体17から熱を奪って昇温する。なお、バーナボ
ディ9の下端には、フランジ9bが形成されており、配
管10が固定されている。これにより、バーナボディ9
内の燃焼用空気通路13は、空気通路機構10に接続さ
れている。また、バーナボディ9の先端にはフランジ9
cが形成されており、ラジアントチューブ3と共に取付
部7bに固定されている。
【0017】バーナガン11は、燃料通路19、パイロ
ット燃焼用空気通路21及び図示しない点火プラグなど
により構成されている(図1)。燃料通路19とパイロ
ット燃焼用空気通路21とは、隣接して配置されてい
る。すなわち、パイロット燃焼用空気通路21内には、
これと同心円状に燃料通路19が配置されている。従っ
て、バーナガン11の構造は単純であり、バーナガン1
1を比較的細く形成することができる。このバーナガン
11は、バーナボディ9の孔9aからラジアントチュー
ブ3内に挿入されている。さらに詳細には、バーナボデ
ィ9の孔9aから後述するバッフル15で支持されてい
るガイドパイプ(図示せず)の中にバーナガン11は、
挿入されている。したがって、バーナガン11すなわ
ち、ガイドパイプの周りの空間が燃焼用空気通路13に
なる。バーナガン11の先端は、ガイドパイプ内で炉壁
7内面の近傍位置にまで達している。
【0018】バーナガン11の燃料通路19には、燃料
供給通路23を介して、図示しない燃料供給源が接続さ
れている。この燃料供給通路23を図3に示す。燃料供
給通路23の途中には、制御弁25が介装されると共
に、この制御弁を迂回するバイパス通路27が設けられ
ている。そして、バイパス通路27の途中には、流量制
御弁29および制御弁31が介装されている。したがっ
て、燃料供給源から圧送された燃料は、制御弁25が閉
じている場合であってもバイパス通路27を介してバー
ナガン11に供給される。しかしながら、バイパス通路
27では、流量制御弁29がバイパス通路27内の燃料
流量を制限し、バーナガン11に供給される燃料をバー
ナガン11がパイロット燃焼を行うのに最低限必要な量
に調整する。
【0019】バッフル15は、例えば、ラジアントチュ
ーブ3内の炉壁7内面にほぼ対応する位置に配置されて
いるが炉外方向に後退しても、また、炉内方向に前進し
ても特段のことはない。このバッフル15は、円板部1
5aと、この円板部15aの全周縁からバーナガン11
の方向に向けて延びる周壁15bより横成され、この1
5bにはフランジ3aと重なるフランジ35aに固定さ
れた内管15fが連接して、これらは一体的に成形され
ている。円板部15aの直径はラジアントチューブ3の
内壁と概略同一値に設定され、円板部15aはラジアン
トチューブ3内を閉塞している。この円板部15aに
は、図4に示すように、切り欠き15dおよび小径孔1
5cが設けられている。この円板部15aの切り欠き1
5dは、円板部15aの下端部分を半月状に切り欠いて
いる。この切り欠き15dは、ラジアントチューブ3と
共に燃焼用空気噴射口(ノズル)33を規定する。すな
わち、燃焼用空気噴射口(ノズル)33は、ラジアント
チューブ3の横断面に対して偏芯して設けられており、
燃焼用空気はラジアントチューブ3内空間の偏芯した位
置に噴出する。また、円板部15aの小径孔15cは、
バーナボディ9の孔9aに対向している。小径孔15c
の直径は、バーナガン11の先端の外径と略同一寸法値
に設定されている。また、小径孔15cの周縁は、バー
ナボディ9に向けて延出し、円筒状部分15eを構成
し、バーナガン11を内装するガイドパイプが配置され
て支持される。したがって、バーナガン11は、ラジア
ントチューブ3と略平行に配置され、先端は燃焼用空気
噴射口(ノズル)33と離間している。バッフル15の
周壁15bはラジアントチューブ3の内周面に略固定さ
れている。
【0020】なお、燃焼用空気通路13には前述したよ
うに空気通路機構10が接続されており、この空気通路
機構10を介して図示しない燃焼用空気供給源から適量
の燃焼用空気が圧送される。さらに、上記バーナガン1
1はパイロット燃焼用空気通路21内に燃料通路19を
配設することで、パイロット燃焼用空気通路21を燃料
通路19に隣接して設けている。バーナガン11の周り
の空間は燃焼用空気通路13となっており、バーナ5が
非作動の待機状態となっている場合には、この燃焼用空
気通路13内を高温の燃焼排ガスが流れる。しかし、パ
イロット燃焼用空気通路21内には燃焼前で低温(常
温)の燃焼用空気が常に供給されており、また、燃料通
路19内には、パイロット燃焼に必要な量の燃料が流れ
ている。したがって、このバーナ5では、燃料通路19
内の燃料が、燃焼用空気通路13内の燃焼排ガスの熱で
加熱され高温になることはない。なお、他方のバーナ5
も、上述した一方のバーナ5と同様に構成され、同様に
作動する。したがって、他方のバーナ5についての説明
は省略する。但し、燃料供給源、燃焼用空気供給源につ
いては、一方のバーナ5と同一のものを共有することが
望ましい。この場合、燃焼用空気供給源に通じる空気通
路機構10は、図1に示す四方弁41を備えることが望
ましい。つまり、四方弁41を第1位置(図示する位
置)に切り替えた場合には、一方のバーナ5の燃焼用空
気通路13が燃焼用空気供給源に接続されると共に、他
方のバーナ5の燃焼用空気通路13が燃焼用空気供給源
に接続されるように構成する。
【0021】ここで、燃焼用空気とバーナ6の作動との
関係を図5に示す。バーナ5が作動する燃焼モードで
は、パイロット燃焼用空気に加えてメイン燃焼用空気も
圧送される。したがって、このバーナ5には、メインバ
ーナ燃焼を行うのに適した量のメイン燃焼用空気が供給
される。一方、バーナ5が非作動の待機状態となる排気
モードでは、パイロット燃焼用空気のみが圧送されてお
り、したがって、このバーナ5には、バーナガン11が
パイロット燃焼するのに適した量の燃焼用空気が供給さ
れる。この場合には、バーナ5としての燃焼量は、バー
ナガン11がパイロット燃焼するのみであり、本実施例
の場合、5000Kcal/H程度の燃焼量である。すなわ
ち、バーナガン11のパイロット燃焼用空気通路21に
はバーナ5の作動状態とは無関係に常にパイロット燃焼
用空気が供給されている。
【0022】以上のように構成された一方のバーナ5
は、以下のように作動する。先ず、パイロット燃焼を行
う場合には、燃料供給通路23の制御弁25を閉弁し、
燃料をバイパス通路27を介してのみバーナガン11へ
供給する。このバーナガン11へは、燃焼用空気供冷源
から常に燃焼用空気が圧送されており、燃料と燃焼用空
気とがパイロット燃焼に適した空気比の混合ガスにな
る。そして、この混合ガスを点火プラグで着火し、パイ
ロット燃焼を行う(図1に示す上側のバーナ5の状
態)。バーナガン11がパイロット燃焼を行っている状
態より、燃料供給通路23の制御弁を開き、且つ、燃焼
用空気供給源からの燃焼用空気の供給を開始すると、こ
のバーナガン11はメイン(主)燃焼を行う。つまり、
燃料供給通路23の制御弁25が開かれると、燃料供給
源から多量の燃料がバーナガン11の燃料通路19に圧
送される。そして、この主燃焼している状態より、燃料
供給通路23の制御弁25を閉じるとともに、燃焼用空
気供給源からの燃焼用空気の供給を停止すると、バーナ
ガン11がパイロット燃焼を行う状態に戻る。この状態
でも、バーナガン11へは燃料供給通路23のバイパス
通路27介して少量の燃料が洪給され、また、燃焼用空
気供給源は常に燃焼用空気を供給しているので、バーナ
ガン11は、安定したパイロット燃焼を行う。
【0023】このように作動する各バーナ5を備えたラ
ジアントチューブバーナ1は、各バーナ5を交互に作動
させる、いわゆる、交番燃焼を実施する。先ず、一方の
バーナ5(以下、一方のバーナ5に関する構成要素の符
号には、Aを付記する。)を作動させ、他方のバーナ5
(以下、他方のバーナ5に関する構成要素の符号には、
Bを付記する。)を非作動状態にする場合について説明
する。この場合には、燃料供給通路23Aの制御弁25
Aを開弁し、燃焼用空気通路23Bの制御弁25Bを閉
弁するとともに、空気通路機構10の四方弁41を第1
の切替位置に切り替える。これにより、バーナ5Aには
大量の燃料と主燃焼用空気及びパイロット燃焼用空気が
供給され、上述した主燃焼が行われる。一方、バーナ5
Bのバーナガン11Bには少量の燃料とパイロット空気
のみが供給され、上述したパイロット燃焼が行われる。
すなわち、待機状態のバーナ5Bには、パイロット燃焼
に適した量の燃料およびパイロット燃焼用空気が供給さ
れており、パイロット火炎の燃焼が継続される。バーナ
5Aの主燃焼で発生した排気ガスは、ラジアントチュー
ブ3内を流れながらこれを加熱し、バーナ5Bに向けて
流れる。そして、この排気ガスは、バッフル15Bの主
燃焼用空気噴射口33Bから主燃焼用空気通路13B内
に流入し、空気通路機溝10を介して待機側に排出され
る。このとき排気ガスは、バーナボディ9B内の各蓄熱
体17Bでその熱を回収され、したがって、各蕃熱体1
7Bの温度は上昇する。
【0024】そして、バーナ6Aが主燃焼を開始し、所
定時間T(例えば、20秒位)だけ経過すると、燃料供
給23Aの制御弁25Aが閉弁し、燃料供給通路23B
の制御弁25Bが開弁するとともに、空気通路機構10
の四方弁41が第2の切替位置に切り替わる。したがっ
て、作動側と待機側のバーナ5A、5Bが切り替わり、
バーナ5Bで主燃焼が行われ、バーナ5Aのバーナガン
11Aでパイロット燃焼が行われる。この様子を図6に
示す。時点tlにおいて、バーナ5Aが主燃焼を開始
し、バーナ5Bがパイロット燃焼を開始する。そして、
時間Tだけ経過した時点t2では、主燃焼を行っていた
バーナ5Aがパイロット燃焼に切り替わり、パイロット
燃焼を行っていたバーナ5Bが主燃焼を開始する。以後
同様にして、時間Tの経過毎に、作動側と待機側のバー
ナ5A、5Bが切り替わり、ラジアントチューブバーナ
1は交番燃焼を実施する。
【0025】ラジアントチューブバーナ1は上記のよう
に稼働させるが、その燃焼状態を図7に示す模式図を用
いて説明する。蓄熱体17から抜熱して高温になった燃
焼用空気A2は、燃焼用空気通路13を通って偏芯して
いる燃焼用空気噴射口33から噴出する。一方、燃料ガ
スFは前記燃焼用空気噴射口33とは離間した位置にあ
ってバーナガン11が接線された小口径15cから噴出
され、ラジアントチューブ3内で燃焼用空気A2の高速
噴流によって形成される自己循環流Gに巻き込まれなが
ら燃焼する。このとき、燃料ガスFは、排気ガスを主体
とする自己循環流Gと混合し、低カロリー化されること
による燃焼火炎温度の低下、および、同時に、排ガスを
主とする自己循環流が巻き込まれたことにより燃焼反応
場での質量流量が増加することによる火炎温度低下、酸
素濃度低下の相乗効果によって低NOx燃焼が可能とな
る。そして、限られた燃焼空間で充分な低NOx燃焼実
現するには、燃焼空間での熱負荷、すなわち、前述した
断面熱負荷、または、総断面熱負荷に見合った空気流速
で燃焼用空気を噴出することが安定して低NOx燃焼を
達成できる。
【0026】ところで、燃焼用空気流速を高速にする
と、火炎の浮き上がり、吹き飛びによる失火の発生が懸
念されるが、燃料の着火温度以上の高温の予熱空気であ
れば、燃焼空気流速をコークス炉ガス(以下COGと表
記する)で60m/sでも失火が発生することはない。
本実施例においては、COGでは、200m/sの高速
でも燃焼可能であり、燃焼用空気流速の上限を実験上で
は確認できなかった。
【0027】上記のように構成されたラジアントチュー
ブバーナの作用につて説明する。燃料の燃焼に伴い発生
するNOxは、燃料中に含有するN分に起因するフュー
エルNOxと、酸化剤に含有するN分に起因するサーマ
ルNOxに大別される。フューエルNOx生成量は燃料
によって決定されると考えられ、サーマルNOx生成量
は実際燃焼火炎温度と燃焼場の酸素濃度でほぼ決まると
考えられている。既存の低NOx燃焼技術は前述のサー
マルNOx低減の為の技術で、火炎温度低減またはおよ
び燃焼場の酸素濃度を狙ったのもであると言える。火炎
温度tFL(℃)は簡易的には次式で表される。
【0028】
【数1】
【0029】tg :実際火炎温度(℃) η:燃焼効率 Q:燃焼前の燃料及び空気の保有する顕熱(Kcal/m3N
燃料) q:燃焼場からの放散熱量(Kcal/m3N燃料) c:実際燃焼ガスの平均比熱(Kcal/m3N・℃) G:実際燃焼ガス成分量(m3N/m3N燃料) t0 :基準温度(℃) LHV:燃料低位発熱量(Kcal/m3N燃料) ラジアントチューブのような円筒型の狭い燃焼空間内
で、燃料を完全燃焼させるような燃焼形態では、上式に
示される燃焼場qからの放散熱量はバーナの燃焼量に比
例して増大するが、実際火炎温度は常に一定温度と成る
ような増大傾向は示さず、炉内温度一定条件で同一ラジ
アントチューブの燃焼量を増大させると実際火炎温度は
上昇するのが一般的である。従って、ラジアントチュー
ブの燃焼場の熱放散を決定するラジアントチューブ形状
と燃焼量が実際火炎温度を決定しており、様々な形態の
バーナでのNOx生成量がラジアントチューブ形状と燃
焼量で概略求められる。
【0030】本発明者らは、さらに燃焼に伴うNOxの
生成を抑制し、構造が単純で安価なラジアントチューブ
バーナを提供するべく実施した種々の実験を通して以下
のような知見を得、それに基づいて本発明を完成させる
に至った。 燃焼用空気流速とNOx生成量には比例関係があり、
空気流速上昇に伴い低NOx燃焼が可能である。 ラジアントチューブに配置されるバーナの空気ノズル
から噴出する燃焼用空気の吐出流速を、該流速をラジア
ントチューブバーナの燃焼量(Kcal/hr)とラジアント
チューブ内断面積(cm2 )で除して求められる単位断面
熱負荷空気流速{m/S/(Kcal/cm2 hr)}とNOx
生成量には逆比例関係があり、単位断面熱負荷空気流速
上昇に伴い低NOx燃焼が可能である。発明者らの実験
結果では、図10に1例を示すように排ガス中の酸素濃
度が11%となる燃焼を行った際の燃焼排ガス中NOx
濃度を150ppm 以下(環境基準)に維持するには単位
断面熱負荷空気流速を0.17{m/S/(Kcal/cm2
hr)}以上とする必要があることが判った。
【0031】メインバーナ用またはおよびパイロット
バーナ用の燃焼用空気が予熱されるようなラジアントチ
ューブバーナがある。また、さらに燃料を予熱するよう
なラジアントチューブバーナがある。これらのようなラ
ジアントチューブバーナに配置されるバーナの空気ノズ
ルから噴出する燃焼用空気の吐出流速を、該流速と燃料
の燃焼に伴い発生する発熱量すなわち燃料低位発熱量L
HV(Kcal/kg)と燃料投入量Gf(kg/H)の積であ
る燃焼量Qc(Kcal/H)と、燃料が予熱される際に得
た顕熱すなわち燃料投入量Gf(kg/H)と予熱燃料温
度と燃焼を行っている炉外環境の大気温度(常温)との
差Tf(℃)と燃料比熱Cpa(Kcal/kg℃)の積である
予熱燃料持ち込み顕熱Qf(Kcal/H)と、その燃焼に
必要な空気が予熱される際に得た顕熱すなわち燃料の理
論空気量A0 (m3N/kg)と空気過剰率μと燃料投入量
Gf(kg/H)と予熱空気温度と燃焼を行っている炉外
環境の大気温度(常温)との差Ta(℃)と空気比熱C
pa(Kcal/m3N℃)の積である予熱空気持ち込み顕熱Q
a(Kcal/H)との合計すなわち{Qc+Qf+Qa}
(Kcal/hr)とラジアントチューブ内断面積(cm2 )で
除して求められる単位総断面熱負荷流速{m/S/(Kc
al/cm2 hr)}とNOx生成量には逆比例関係があり、
単位総断面熱負荷空気流速の上昇に伴い低NOx燃焼が
可能である。発明者らの実験結果では、図11に1例を
示すように排ガス中の酸素濃度が11%となる燃焼を行
った際の燃焼排ガス中のNOx濃度を150ppm 以下
(環境基準)に維持するには、単位総断面熱負荷空気流
速を0.13{m/S/(Kcal/cm2 hr)}以上とする
必要があることが判った。
【0032】ラジアントチューブから放出される燃焼
排ガスの顕熱を燃料およびまたは燃焼用空気の予熱源と
して利用することが熱効率を大幅に向上させ、燃焼装置
など燃料およびまたは燃焼用空気の予熱設備の設置を不
要とし装置全体の小型化、簡易化を可能とする。 ラジアントチューブから放出される燃焼排ガスの顕熱
を蓄える蓄熱体をバーナに配置することによって、金属
熱交換器に比べセラミックスの採用が容易となり耐熱性
が向上し高温排ガス顕熱をエクセルギーの低下を最小限
となるので予熱空気の高温化を可能にする。 予熱空気温度を燃料の自然着火温度以上とすること
で、空気が燃焼の3要素の酸素源、着火源を有する事と
なり、燃料と予熱空気をぶつけるだけで燃焼を行わせる
ことが可能となる。よって、従来必要であったパイロッ
トバーナが不要となる。 ラジアントチューブの内径方向に燃焼用空気ノズルと
燃料ノズルとが相互に離間するように燃焼用空気ノズル
またはおよび燃料ノズルが偏芯して配置することによっ
て、チューブ内の自己排ガス再循環が効率よく形成され
燃焼場での酸素濃度低減に寄与する。 ラジアントチューブに少なくとも2つ以上のバーナを
配置し交番燃焼させることによって、蓄熱体への燃焼排
ガス、燃焼用空気の流れ切替装置を兼用でき、従来の一
カ所に常時存在する燃焼火炎がラジアントチューブの長
手方向にバーナ分割した数だけ火炎が分散して発生する
ので、ラジアントチューブ長手方向温度分布の平坦化が
可能となり、ラジアントチューブ長手方向温度分布不均
−が原因で発生するラジアントチューブ亀裂等が無くな
り、局所的な高温部も無くなりラジアントチューブ寿命
が延長出来る。
【0033】なお、上述の実施例は本発明の好適な実施
例の一つではあるがこれに限定されたものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能
である。例えば、ラジアントチューブバーナ1において
は、各バーナ5の作動待機状態の切替えを、T時間毎に
繰り返す構成としたがこれに限るものでなく、各蓄熱体
17A、17Bの温度を監視し、この温度が設定温度以
上に達した時点で、各バーナ5A、5Bの作動、待機を
切り替える構成としても良い。さらに、バーナ5におい
ては、各蓄熱体17をバーナボディ9内の下側に並べて
収容する構成としたが、主燃焼用空気通路13内、また
は、これに接続される空気通路機構10の通路途中であ
れば各蓄熱体17の収容位置はこれに限るものではな
く、例えば蓄熱体17をバーナガン11の周囲に並べて
収容しても良い。また、安定して高温予熱空気が供給で
きる機構を備えているのであれば、蓄熱体を備えて交番
燃焼する構成にする必要なく低NOx燃焼は可能であ
る。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のラジアン
トチューブバーナによって、ラジアントチューブに配置
されるバーナの空気ノズルから噴出する燃焼用空気の吐
出流速を、ラジアントチューブバーナの燃焼量をラジア
ントチューブ内断面積で除して求められる断面熱負荷
(Kcal/cm2 hr)を基準として単位断面熱負荷(1Kcal
/cm2 hr)当たりの空気流速、すなわち、単位断面熱負
荷空気流速{m/S/(Kcal/cm2 hr)}を任意の数値
以上とすること、具体的には、単位断面熱負荷空気流速
を0.17{m/S/(Kcal/cm2 hr)}以上とするこ
とによって11%O2 換算NOx値150ppm 以下を達
成することを可能とする。
【0035】また、メインバーナ用またはおよびパイロ
ットバーナ用の燃焼用空気またはおよび燃料を予熱する
ラジアントチューブバーナに配置されるバーナの空気ノ
ズルから噴出する燃焼用空気の吐出流速を、燃料の燃焼
に伴い発生する発熱量すなわち燃料低位発熱量LHV
(Kcal/kg)と燃料投入量Gf(kg/H)の積である燃
焼量Qc(Kcal/H)と、燃料が予熱される際に得た顕
熱すなわち燃料投入量Gf(kg/H)と予熱燃料温度と
燃焼を行っている炉外環境の大気温度(常温)との差T
f(℃)と燃料比熱Cpa(Kcal/kg℃)の積である予熱
燃料持ち込み顕熱Qf(Kcal/H)と、その燃焼に必要
な空気が予熱される際に得た顕熱すなわち燃料の理論空
気量A0 (m3N/kg)と空気過剰率μと燃料投入量Gf
(kg/H)と予熱空気温度と燃焼を行っている炉外環境
の大気温度(常温)との差Ta(℃)と空気比熱Cpa
(Kcal/m3N℃)の積である予熱空気持ち込み顕熱Qa
(Kcal/H)との合計、すなわち{Qc+Qf+Qa)
をラジアントチューブ内断面積で除して求められる総断
面熱負荷(Kcal/cm2 hr)を基準として単位総断面熱負
荷(1Kcal/cm2 hr)当たりの空気流速、すなわち、単
位総断面熱負荷空気流速{m/S/(Kcal/cm2 hr)}
を任意の数値以上とすること、具体的には、前記単位総
断面熱負荷空気流速を0.13{m/S/(Kcal/cm2
hr)}以上とすることによって11%O2 換算NOx値
150ppm 以下を達成することを可能とする。
【0036】また、燃料およびまたは燃焼用空気の予熱
源がラジアントチューブで燃焼した燃焼排ガス顕熱であ
る事によってラジアントチューブ加熱システムトータル
の熱効率を高くする。また、ラジアントチューブから放
出される燃焼排ガスの顕熱を蓄える蓄熱体をバーナに配
置することによって金属熱交換器に比べセラミックスの
採用が容易となり耐熱性が向上し高温排ガス顕熱を、エ
クセルギーの低下を最小限となさしめるので予熱空気の
高温化を可能にする。また、予熱空気温度を燃料の自然
着火温度以上とすることで、空気が燃焼の3要素の酸素
源、着火源を保有する事となり、燃料と予熱空気をぶつ
けるだけで燃焼を行わせることが可能となる。よって、
従来必要であったパイロットバーナが不要となる。ま
た、ラジアントチューブの内径方向に燃焼用空気ノズル
と燃料ノズルとが相互に離間するように燃焼用空気ノズ
ルまたはおよび燃料ノズルが偏芯して配置することによ
ってチューブ内の自己排ガス再循環が効率よく形成され
燃焼場での酸素濃度低減を可能にする。
【0037】また、ラジアントチューブに少なくとも2
つ以上のバーナを配置し交番燃焼させることによって、
蓄熱体への燃焼排ガス、燃焼用空気の流れ切替装置を兼
用でき、従来の一カ所に常時存在する燃焼火炎がラジア
ントチューブの長手方向にバーナ分割した数だけ火炎が
分散して発生するのでラジアントチューブ長手方向温度
分布の平坦化が可能となり、ラジアントチューブ長手方
向温度分布不均一が原因で発生するラジアントチューブ
亀裂等が無くなり、局所的な高温部も無くなりラジアン
トチューブ寿命が延長でき補修費低減、ラジアントチュ
ーブ取り替え機会損失の低減ができる。以上の通り本発
明を総合すると、本発明によって燃焼に伴うNOxの生
成を抑制し、構造が単純で安価なラジアントチューブバ
ーナを提供することを可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したラジアントチューブバーナの
実施の形態を示す概略構成図である。
【図2】本発明を適用したラジアントチューブバーナの
断面図である。
【図3】図2のラジアントチューブバーナの燃料供給通
路を示す系統図である。
【図4】図2の矢印V方向からみたラジアントチューブ
バーナの断面図である。
【図5】図2のラジアントチューブバーナの燃焼状態と
供給される空気量の関係を示す説明図である。
【図6】図1のバーナシステムの交番燃焼の様子を示
し、各ラジアントチューブバーナの作動関係を示す説明
図である。
【図7】図2のラジアントチューブバーナの主燃焼状態
を示す概念図である。
【図8】単位断面熱負荷空気流速と11%O2 換算NO
x濃度の関係を示すグラフである。
【図9】単位総断面熱負荷空気流速と11%O2 換算濃
度の関係を示すグラフである。
【図10】燃焼用空気流速と11%O2 換算NOx濃度
の関係を示すグラフである。
【図11】従来技術を用いたラジアントチューブバーナ
での単段燃焼および2段燃焼による予熱空気温度と11
%O2 換算NOx濃度の関係を示すグラフである。
【図12】従来技術を用いたラジアントチューブバーナ
での排ガス循環率と11%O2 換算NOx濃度の関係を
示すグラフである。
【符号の説明】
1 ラジアントチューブバーナ 3 ラジアントチューブ 5 バーナ 7 炉壁 11 バーナガン 13 燃焼用空気通路 15 バッフル 19 燃料通路 21 パイロット燃焼用空気通路 33 燃焼用空気噴射口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗岡 茂雄 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 菅 政治 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 長谷川 敏明 神奈川県横浜市鶴見区尻手2丁目1番53号 日本ファーネス工業株式会社内 (72)発明者 持田 晋 神奈川県横浜市鶴見区尻手2丁目1番53号 日本ファーネス工業株式会社内 (72)発明者 田中 良一 神奈川県横浜市鶴見区尻手2丁目1番53号 日本ファーネス工業株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラジアントチューブに配置されるバーナ
    の空気ノズルから噴出する燃焼用空気の吐出流速を、該
    流速をラジアントチューブバーナの燃焼量とラジアント
    チューブ内断面積で除して求められる単位断面熱負荷空
    気流速が任意の数値以上となるようにすることを特徴と
    するラジアントチュブバーナ。
  2. 【請求項2】 前記単位断面熱負荷空気流速を0.17
    {m/S/(Kcal/cm2 hr)}以上とすることを特徴と
    する請求項1記載のラジアントチューブバーナ。
  3. 【請求項3】 メインバーナ用またはおよびパイロット
    バーナ用の燃焼用空気またはおよび燃料を予熱するよう
    なラジアントチューブに配置されるバーナの空気ノズル
    から噴出する燃焼用空気の吐出流速を、該流速を燃料低
    位発熱量と燃料投入量の積である燃焼量と、燃料が予熱
    される際に得た予熱燃料持ち込み顕熱と、その燃焼に必
    要な空気が予熱される際に得た予熱空気持ち込み顕熱と
    の合計とラジアントチューブ内断面積で除して求められ
    る単位総断面熱負荷空気流速が任意の数値以上となるよ
    うにすることを特徴とするラジアントチューブバーナ。
  4. 【請求項4】 前記単位総断面熱負荷空気流速を0.1
    3{m/S/(Kcal/cm2 hr)}以上とすることを特徴
    とする請求項3記載のラジアントチューブバーナ。
  5. 【請求項5】 前記燃料およびまたは燃焼用空気の予熱
    源がラジアントチューブで燃焼した燃焼排ガス顕熱であ
    ることを特徴とする請求項1、2、3または4記載のラ
    ジアントチューブバーナ。
  6. 【請求項6】 前記バーナに蓄熱体を配置していること
    を特徴とする前記請求項1、2、3、4または5記載の
    ラジアントチューブバーナ。
  7. 【請求項7】 前記予熱した燃焼用空気温度が燃料の自
    然着火温度以上であることを特徴とする請求項1、2、
    3、4、5または6記載のラジアントチューブバーナ。
  8. 【請求項8】 前記ラジアントチューブの内径方向に燃
    焼用空気ノズルと燃料ノズルとが相互に離間するように
    燃焼用空気ノズルまたはおよび燃料ノズルが偏芯して配
    置されていることを特徴とする請求項1、2、3、4、
    5、6または7記載のラジアントチューブバーナ。
  9. 【請求項9】 前記ラジアントチューブに少なくとも2
    つ以上のバーナを配置し交番燃焼させることを特徴とす
    る請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載のラ
    ジアントチューブバーナ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6471508B1 (en) * 1998-07-30 2002-10-29 Bloom Engineering Company, Inc. Burner for non-symmetrical combustion and method
US7175423B1 (en) 2000-10-26 2007-02-13 Bloom Engineering Company, Inc. Air staged low-NOx burner
JP2009299151A (ja) * 2008-06-16 2009-12-24 Jfe Steel Corp 無酸化加熱方法および無酸化加熱炉

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7175423B1 (en) 2000-10-26 2007-02-13 Bloom Engineering Company, Inc. Air staged low-NOx burner
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