JP3368736B2 - 蓄熱式バーナの燃焼方法及びその燃焼装置 - Google Patents

蓄熱式バーナの燃焼方法及びその燃焼装置

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JP3368736B2
JP3368736B2 JP00148596A JP148596A JP3368736B2 JP 3368736 B2 JP3368736 B2 JP 3368736B2 JP 00148596 A JP00148596 A JP 00148596A JP 148596 A JP148596 A JP 148596A JP 3368736 B2 JP3368736 B2 JP 3368736B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓄熱式バーナの燃
焼方法及びその燃焼装置に関し、特に、多段の蓄熱体を
具備する蓄熱式バーナであり、燃焼排ガスの顕熱の蓄積
による温度が蓄熱体の耐熱温度を越えないようにした蓄
熱式バーナの燃焼方法及びその燃焼装置に係るものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図7は、従来の蓄熱式バーナの一例を示
している。同図を参照して説明すると、蓄熱式バーナ1
は、バーナタイル4に空気ノズル5及び燃料ノズル6が
加熱炉2側に開口され、空気ノズル5が蓄熱体収納容器
3に接続され、蓄熱体収納容器3にはハニカム状の細管
が設けられた蓄熱体15が収納されている。蓄熱体収納
容器3の一方には、空気ノズル5と連通する流路1aが
形成され、他方には流路1bが形成され、流路1bに配
管12に接続されている。配管12は分岐されて、一方
に燃焼空気遮断弁19、他方に燃焼排ガス遮断弁20が
それぞれ設けられている。燃料ノズル6には燃料遮断弁
21が設けられている。流路1bには温度計18が配設
されている。蓄熱式バーナのバーナタイル4が加熱炉2
の炉壁に設けられ、通常、加熱炉2には少なくとも一対
の蓄熱式バーナが装備されている。一対の蓄熱式バーナ
は、燃焼動作と燃焼排ガスの排出動作を予め設定した周
期で交互に繰り返して交番燃焼するように制御されてい
る。
【0003】蓄熱式バーナの燃焼動作期間では、燃料遮
断弁21を開いて、燃料を燃料ノズル6から加熱炉2内
に噴射させ、燃焼空気遮断弁19を開き、燃焼排ガス遮
断弁20を閉じた状態として、燃焼空気は蓄熱体15に
より予熱されて加熱炉2内に噴出させて、燃料と混合さ
せて燃焼させている。一方、燃焼排ガスの排出動作期間
では、燃料遮断弁21、燃焼空気遮断弁19を閉じ、燃
焼排ガス遮断弁20を開いた状態に設定して、排気ブロ
ワによって燃焼排ガスを炉外に吸引して排出している。
炉内の燃焼排ガスが排気ブロワによって吸引されて排出
される際に、燃焼排ガスが蓄熱体15に流入して、燃焼
排ガスの顕熱が蓄熱体15に蓄積される。この燃焼動作
(燃焼空気の予熱)と燃焼排ガスの排出動作(燃焼排ガ
スの顕熱を蓄熱体に蓄積)は、予め設定した周期で交互
に繰り返してなされる。
【0004】次に、図8を参照して、蓄熱式バーナが取
り付けた加熱炉の燃焼状態について図7とともに説明す
る。なお、図8の横軸が時間であり、縦軸が温度を示し
ている。図8は燃焼容量が80万KCal/hの蓄熱式
バーナ1が加熱炉2に装着され、発熱量が2700Kc
al/Nm3 の燃料を燃焼させた場合の温度変化を示し
ている。同図のは蓄熱式バーナ1の流路1a側(高温
側)の温度変化を示し、は蓄熱式バーナ1の流路1b
側(低温側)の温度変化を示している。は炉内温度を
示している。この加熱炉2に使用した蓄熱式バーナ1の
蓄熱体15は、断面積が約0.3m2 、高さが約0.4
mである。
【0005】この図から明らかなように、蓄熱体15の
高温側の平均温度は、に示した炉内温度(約1230
℃)より僅かに50℃程低い温度(約1180℃)とな
り、その温度の変動幅は約30℃である。それに対し
て、蓄熱体15の低温側の平均温度は、約200℃であ
り、その温度の変動幅は約100℃である。このように
蓄熱体10の高温側と低温側の温度差は約980℃とな
る。従って、蓄熱体15の高温側は、加熱炉の最高炉内
温度に近い値となるので、この温度に耐え得る耐熱材料
が用いられる。また、実際の加熱炉の操業では、蓄熱式
バーナ1の流路1bに温度計18を設けて、その温度計
測値を観察して燃焼排ガス遮断弁20の耐熱温度を越え
ないように蓄熱体温度を制御している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の蓄熱式バーナで
は、蓄熱体の材料を加熱炉の最高温度を基準として、こ
の温度に耐え得る耐熱材料によって製作する必要があり
高価な材料を必要とし、設備投資が高額なものとなる欠
点があった。このような観点から蓄熱体を分割して低温
側の蓄熱体を安価な材料による耐熱温度が低い材料によ
る蓄熱体を用いて製造価格の低減が図られている。その
反面、耐熱温度が低い蓄熱体では高温側の炉内温度に近
い高温度に対して耐え得ない材質で形成されることにな
る。従って、実際の加熱炉の操業においては、蓄熱体及
び燃焼空気遮断弁の耐熱温度を越えないように、蓄熱体
から排出される燃焼排ガスの温度を計測して、その測定
値が予め設定した値になるように燃焼排ガスを吸引して
炉外に排出している。
【0007】しかし、加熱炉の燃焼条件が変化して加熱
炉内温度が変化したとすると、蓄熱体の出力側に予熱空
気温度が大きく変動し、炉温度との偏差が大きくなる。
従って、従来の方法では、加熱炉内温度が上昇している
にも係わらず、燃焼排ガスの温度が予め設定した温度に
なるように調整したので、実質的に加熱炉の熱交換効率
を低下させる欠点がある。また、蓄熱体が燃焼排ガスの
顕熱の蓄積によって溶融を危惧して、蓄熱体の温度を低
く設定すると、燃焼排ガス中に含まれる水分や硫黄分等
が凝固して、所謂、ドレンが発生して機器が腐食する欠
点がある。従って、蓄熱体の耐熱温度を越えない温度で
あって、しかも、加熱炉の熱交換効率を低下させない温
度に制御することが必要がある。
【0008】本発明は、上述のような課題に鑑みなされ
たものであり、蓄熱体の溶融を防止し、加熱炉の燃焼条
件が変化したとしても燃焼空気の予熱温度と炉内温度と
の偏差を小さくして加熱炉の燃焼状態を維持することが
できる蓄熱式バーナの燃焼方法及びその燃焼装置を提供
することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するためになされたものであり、請求項1に記載の発
明は、多段の蓄熱体を備える蓄熱式バーナの燃焼方法に
於いて、前記蓄熱体間に設けられた第1の温度検出手段
によって蓄熱体温度を計測し、且つ、加熱炉内に設けら
れた第2の温度検出手段によって炉内温度を計測し、前
記蓄熱体温度と前記炉内温度との温度偏差を検出し、前
記蓄熱体温度が前記蓄熱体の耐熱温度以下であり、且
つ、前記温度偏差が所定の温度偏差以下であるように前
記蓄熱式バーナを介して排出される燃焼排ガスの吸引流
量及び/又は吸引時間を制御することを特徴とする蓄熱
式バーナの燃焼方法であり、前記蓄熱体の耐熱温度を越
えることがなく、加熱炉内温度と蓄熱体温度との温度偏
差を所定の値以下に設定して熱変換効率を維持するよう
にした蓄熱式バーナの燃焼方法である。
【0010】また、請求項2に記載の発明は、前記蓄熱
体温度(T11)と前記蓄熱体の耐熱温度(TS )が下記
(1)式を満足し、且つ、前記炉内温度と前記蓄熱体温
度(T11)との実温度偏差と、予め設定した温度偏差
(X0 )とが下記(2)式を満足するように、燃焼排ガ
スの吸引流量及び/又は吸引時間を制御することを特徴
とする請求項1に記載の蓄熱式バーナの燃焼方法であ
る。
【0011】 T11≦TS ……………(1) (T10−T11)≦X0 ……………(2) 但し、TS :蓄熱体の耐熱温度 T10:加熱炉内温度 T11:蓄熱体温度 X0 :予め設定した温度偏差値
【0012】また、請求項3に記載の発明は、前記蓄熱
体温度の最高温度(T11-MAX)と最低温度(T11-MIN
を求めて、前記蓄熱体温度(T11-MAX)と前記蓄熱体の
耐熱温度(TS )とが(1)式を満足し、且つ、前記加
熱炉内温度と前記蓄熱体温度(T11-MIN)との温度偏差
を蓄熱体の厚みLで除した実温度偏差と、蓄熱体の厚み
Lに依存する温度偏差値(X)とが(2)式を満足する
ように、燃焼排ガスの吸引流量及び/又は吸引時間を制
御することを特徴とする請求項1に記載の蓄熱式バーナ
の燃焼方法。
【0013】 T11-MAX≦TS ……………(1) (T10−T11-MIN)/L≦X ……………(2) 但し、TS :蓄熱体の耐熱温度 T10:加熱炉内温度 T11-MAX:蓄熱体の最高温度 T11-MIN:蓄熱体の最低温度 X:蓄熱体の厚みLに依存する予め設定した温度偏差 L:蓄熱体温度測定位置より加熱炉側の蓄熱体の厚み
【0014】また、請求項4に記載の発明は、多段の蓄
熱体を備える蓄熱式バーナの燃焼装置に於いて、前記蓄
熱体間に設けられた蓄熱体温度を計測する第1の温度検
出手段と、加熱炉内温度を計測する第2の温度検出手段
と、前記蓄熱体温度と前記炉内温度との実温度偏差を検
出し、前記蓄熱体温度が前記蓄熱体の耐熱温度以下であ
り、且つ、前記実温度偏差が所定の値以下であるように
前記蓄熱式バーナから排出される燃焼排ガスの吸引流量
及び/又は吸引時間を制御する制御手段と、を具備する
ことを特徴とする蓄熱式バーナの燃焼装置であり、前記
蓄熱体の耐熱温度を越えることがなく、加熱炉内温度と
蓄熱体温度との温度偏差を所定の値以下にして熱変換効
率を維持し得る燃焼装置である。
【0015】また、請求項5に記載の発明は、前記制御
手段が、前記蓄熱体温度(T11)と前記蓄熱体の耐熱温
度(TS )とを(1)式に基づいて判定する温度比較手
段と、前記加熱炉内温度(T10)と前記蓄熱体温度(T
11)との実温度偏差と予め設定した温度偏差(X0 )と
が(2)式に基づいて判定する温度偏差比較手段と、を
具備することを特徴とする請求項4に記載の蓄熱式バー
ナの燃焼装置である。
【0016】 T11≦TS ……………(1) (T10−T11)≦X0 ……………(2) 但し、TS :蓄熱体の耐熱温度 T10:加熱炉内温度 T11:蓄熱体温度 X0 :予め設定した温度偏差
【0017】また、請求項6に記載の発明は、前記制御
手段が、前記蓄熱体温度から最高温度(T11-MAX)と最
低温度(T11-MIN)を求める温度検出手段と、前記蓄熱
体温度(T11-MAX)と前記蓄熱体の耐熱温度(TS )と
を(1)式に基づいて比較する温度比較手段と、前記加
熱炉内温度(T10)と前記蓄熱体温度(T11-MIN)との
温度偏差から蓄熱体の厚みLに依存する実温度偏差と、
予め設定した前記温度偏差(X)とを(2)式に基づい
て比較する温度偏差比較手段と、前記温度比較手段と前
記温度偏差比較手段との出力に基づいて、燃焼排ガスの
吸引流量及び/又は吸引時間を制御する前記燃焼排ガス
吸引手段と、を具備することを特徴とする請求項4に記
載の蓄熱式バーナ燃焼装置であり、蓄熱体の厚みLに依
存する温度偏差によって、温度偏差を正確に検出して蓄
熱体の溶融を防止し、且つ、熱変換効率を改善してい
る。
【0018】 T11-MAX≦TS ……………(1) (T10−T11-MIN)/L≦X ……………(2) 但し、TS :蓄熱体の耐熱温度 T10:加熱炉内温度 T11-MAX:蓄熱体の最高温度 T11-MIN:蓄熱体の最低温度 X:予め設定した蓄熱体の厚みLに依存する温度偏差 L:蓄熱体温度測定位置より加熱炉側の蓄熱体の厚み
【0019】また、請求項7に記載の発明は、多段の蓄
熱体を備える蓄熱式バーナの燃焼方法に於いて、前記蓄
熱体間に設けられた第1の温度検出手段によって蓄熱体
温度を計測してその最高温度(T11-MAX)と最低温度
(T11-MIN)を測定し、且つ、加熱炉内に設けられた第
2の温度検出手段によって炉内温度を計測し、前記蓄熱
体温度の最低温度(T11-MIN)と前記炉内温度との温度
偏差から蓄熱体の厚みLに依存する実温度偏差を検出
し、前記蓄熱体温度の最高温度(T11-MAX)が前記蓄熱
体の耐熱温度以下であり、且つ、前記実温度偏差が所定
の値以下であるように前記蓄熱式バーナから排出される
燃焼排ガスの吸引流量及び/又は吸引時間を制御するこ
とを特徴とする蓄熱式バーナの燃焼方法であり、蓄熱体
の最高温度(T11-MAX)と最低温度(T11-MIN)を検出
してこの値を基準にして温度偏差を正確に検出して蓄熱
体の溶融を防止し、且つ、熱変換効率を改善している。
【0020】また、請求項8に記載の発明は、多段の蓄
熱体を備える蓄熱式バーナの燃焼装置に於いて、前記蓄
熱体間に設けられた第1の温度計測手段と、加熱炉内の
炉内温度を計測する第2の温度計測手段と、前記第1の
温度検出手段によって蓄熱体温度を計測してその最高温
度(T11-M AX)と最低温度(T11-MIN)を測定する第1
の温度検出手段と、前記炉内温度を計測する第2の温度
計検出手段と、蓄熱体の最高温度(T11-MAX)が前記耐
熱温度以下であるか否かを(1)式に基づいて比較する
温度比較手段と、前記蓄熱体温度の最低温度
(T11-MIN)と前記炉内温度との温度偏差から蓄熱体の
厚みLに依存する実温度偏差を検出し、前記蓄熱体温度
の最高温度(T11-M AX)が前記蓄熱体の耐熱温度と
(2)式に基づいて比較する温度偏差比較手段と、前記
温度比較手段と温度偏差比較手段とによって、蓄熱体の
最高温度(T11-M AX)が前記耐熱温度以下であって、且
つ、前記実温度偏差が所定の値以下であるように前記蓄
熱式バーナから排出される燃焼排ガスの吸引流量及び/
又は吸引時間を制御する燃焼排ガス吸引手段と、を備え
ることを特徴とする蓄熱式バーナの燃焼装置であり、蓄
熱体の最高温度(T11-MAX)と最低温度(T11-MIN)を
検出してこの値を基準にして耐熱温度との比較と加熱炉
内温度との温度偏差を検出して蓄熱体の溶融を防止し、
且つ、熱変換効率を改善している。
【0021】 T11-MAX≦TS ……………(1) (T10−T11-MIN)/L≦X ……………(2) 但し、TS :蓄熱体の耐熱温度 T10:加熱炉内温度 T11-MAX:蓄熱体の最高温度 T11-MIN:蓄熱体の最低温度 X:蓄熱体の厚みに依存する温度偏差 L:蓄熱体温度測定位置より加熱炉側の蓄熱体の厚み
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態に
ついて、図を参照して説明する。図1及び図2は、本発
明に係る蓄熱式バーナの燃焼装置の概要を示す図であ
る。図1に於いて、蓄熱式バーナ1はバーナタイル4に
設けられた空気ノズル5と燃料ノズル6が加熱炉2内側
に開口し、空気ノズル5が蓄熱体収容容器3に接続さ
れ、蓄熱体収納容器3にはハニカム状の細管が形成され
た蓄熱体13,14が多段に積層されて収納されてい
る。蓄熱体収納容器3の一方は、空気ノズル5と連通す
る流路1aが形成され、他方の流路1bには配管12が
接続されている。配管12は分岐して、一方に燃焼空気
遮断弁8、他方に燃焼排ガス遮断弁9が設けられてい
る。燃料ノズル6には燃料遮断弁7が設けられている。
蓄熱体13,14との間には温度計11が設けられ、且
つ、加熱炉2の炉壁に温度計10が設けられている。バ
ーナタイル4が加熱炉2の炉壁に装着され、加熱炉2に
は少なくとも一対の蓄熱式バーナが装備されている。
【0023】蓄熱体13はアルミナ、ムライト、Si
C、アルミナと酸化チタンとの混合物などの耐熱温度の
高い高耐熱材料が用いられ、蓄熱体14はアルミナ、ム
ライト、コージライト等の耐熱材料が用いられている。
蓄熱体14は蓄熱体13より耐熱性の低い比較的安価な
耐熱材質が用いられる。温度計11は蓄熱体13,14
間の温度、即ち、蓄熱体温度を計測し、且つ、温度計1
0は加熱炉2の炉内温度を計測している。それらの温度
計11,10の検出出力は制御装置16に入力され、演
算処理がなされている。制御装置16は演算処理手段と
記憶装置とが設けられ、この記憶装置には蓄熱式バーナ
が所定の周期で燃焼動作と燃焼排ガス排出動作を交互に
切り替えて燃焼させる、所謂、交番燃焼するための制御
プログラムが書き込まれている。また、燃焼排ガスの顕
熱の蓄積による蓄熱体の溶融を防止するためのプログラ
ム及び加熱炉の熱交換効率を維持するためのプログラム
が書き込まれている。
【0024】更に、制御装置16の演算処理について説
明すると、蓄熱体温度と蓄熱体13,14の耐熱温度と
が比較演算されるとともに、蓄熱体温度と炉内温度との
実温度偏差が求められ、予め設定した温度偏差と比較演
算がなされる。その出力結果に基づいて燃焼排ガスの吸
引流量ΔQ及び/又は吸引時間Δtが求められ、燃焼排
ガス遮断弁9による燃焼排ガス吸引流量(Q+ΔQ)及
び/又は吸引時間(t+Δt)が制御され、蓄熱体1
3,14の溶融が防止されているとともに、加熱炉の熱
交換効率が維持されている。
【0025】以下、図2を参照して、蓄熱式バーナの配
管系統及びその制御系統を含めた蓄熱式バーナの燃焼装
置について説明する。図2は一対の蓄熱式バーナが加熱
炉に装備され、その蓄熱式バーナは燃焼空気等の流路が
屈曲しているが、実質的に図1の蓄熱式バーナと同一の
ものである。同図において、加熱炉2の互いに向かい合
う炉壁に蓄熱式バーナ1a,1bが装着され、蓄熱式バ
ーナ1aの燃料ノズル6aには燃料遮断弁7aが設けら
れ、配管12aから分岐した一方の配管には燃焼空気遮
断弁8aが設けられ、他方の配管には燃焼排ガス遮断弁
9aが設けられている。蓄熱体13a,14a間には温
度計11aが設けられている。また、蓄熱式バーナ1b
についても同様に、燃料ノズル6bには燃料遮断弁7
b、配管12bから分岐した一方の配管には燃焼空気遮
断弁8b、他方の配管には燃焼排ガス遮断弁9bがそれ
ぞれ設けられ、蓄熱体13b,14b間には温度計11
bが設けられている。また、加熱炉2の炉壁に温度計1
0a,10bが設けられている。温度計10a,10
b、11a,11bの検出出力は制御装置16に入力さ
れている。なお、Pは鋼板等の被加熱物を示し、Fは炎
を示している。
【0026】温度計10a,10b、11a,11bの
検出出力は、制御装置16に入力されて演算処理されて
いる。蓄熱体温度の最高温度が蓄熱体14a,14bの
耐熱温度以下になるように制御される。また、御装置1
6について、蓄熱体温度と蓄熱体14の耐熱温度とが比
較されるとともに、蓄熱体温度と炉内温度との実温度偏
差が求められ、予め設定した温度偏差と比較されてい
る。その出力結果に基づいて燃焼排ガス遮断弁9a,9
bは燃焼排ガス吸引流量及び/又は吸引時間が制御さ
れ、燃焼排ガスの顕熱の蓄積による蓄熱体13a,13
b、14a,14bの溶融が防止されているとともに、
加熱炉の熱交換効率が改善されている。
【0027】更に、蓄熱式バーナの交番燃焼による燃焼
動作(予熱)及び燃焼排ガス排出動作(蓄熱動作)を詳
細に説明する。同図に於いて、蓄熱式バーナ1aは、燃
焼動作状態にあり、燃料遮断弁7aを開いて、燃料ノズ
ル6aから燃料を加熱炉2内に噴射させ、同時に燃焼空
気遮断弁8aを開き、燃焼排ガス遮断弁9aを閉じ、蓄
熱体3a,4aによって燃焼空気を予熱して加熱炉2内
に噴出させ、燃料と混合させて燃焼させている。一方、
蓄熱式バーナ1bは燃焼排ガスの排出動作期間にあり、
燃焼遮断弁7b及び燃焼空気遮断弁8bを閉じ、燃焼排
ガス遮断弁9bを開いて、排気ブロワ17によって燃焼
排ガスを炉外に吸引している。炉内の燃焼排ガスが排気
ブロワ17によって吸引される際に、燃焼排ガスが空気
ノズル5bを介して蓄熱体3b,4bを通過して、燃焼
排ガスの顕熱が蓄熱体3b,4bに蓄積される。蓄熱体
に蓄積される熱は、燃焼排ガスの吸引流量及び/又は吸
引時間に依存する。この燃焼動作と燃焼排ガスの排出動
作の周期は、例えば、30秒〜2分で交互に繰り返して
なされる。
【0028】図2の蓄熱式バーナの燃焼装置は、図3に
示した機能ブロック図でその機能の一例を示すことがで
きる。図3に於いて、制御装置16は記憶手段Mを含
み、蓄熱式バーナを交番燃焼するための交番燃焼条件記
憶手段M1、蓄熱体13,14の耐熱温度(TS )と、
蓄熱体13の厚さ(L)、及び蓄熱体温度の最高温度
(T11-MAX),最低温度(T11-MIN)を記憶する記憶手
段M2が設けられ、且つ、蓄熱体温度を検出する蓄熱体
温度検出手段D1、加熱炉内温度(T11)を検出する加
熱炉内温度検出手段D2、温度比較手段P1、温度偏差
比較手段P2、交番燃焼制御手段O1、燃焼排ガス流量
/時間設定手段O2が設けられている。なお、記憶手段
Mは内部記憶装置や外部記憶装置の何れでもよい。
【0029】先ず、基本的な燃焼制御方法について説明
すると、燃焼開始信号入力手段I1からの操業開始信号
が制御装置16に入力され、蓄熱式バーナ1が交番燃焼
を開始する。加熱炉内温度計測手段10と蓄熱体内部の
温度計測手段11の出力が制御装置16に入力される。
蓄熱体内部の温度計測手段11からの温度計測値が蓄熱
体温度検出手段D1に入力され、且つ、蓄熱体13,1
4間の蓄熱体温度の(T11)が検出され、これらの検出
信号が記憶手段M2に入力されている。この値は周期的
に書き換えられている。加熱炉内温度計測手段10によ
って加熱炉内温度が計測され、加熱炉内温度検出手段D
2によって加熱炉内温度(T10)が検出される。温度比
較手段P1によって蓄熱体温度(T11)と耐熱温度(T
s )とが下記(1)式に基づいて比較演算される。ま
た、温度偏差比較手段P2によって、予め設定した温度
偏差(X0 )と、加熱炉内温度(T10)と蓄熱体温度
(T11)との差が求められ、下記(2)式に基づいて比
較演算がなされている。制御装置16では、(1),
(2)式を満足するように燃焼排ガス吸引手段が制御さ
れている。
【0030】 T11 ≦ Ts ……………(1) (T10−T11)≦X0 ……………(2) 但し、TS :蓄熱体の耐熱温度 T10:加熱炉内温度 T11:蓄熱体温度 X0 :予め設定した温度偏差
【0031】更に、他の燃焼制御方法について説明する
と、燃焼開始信号入力手段I1からの操業開始信号が入
力され、蓄熱式バーナ1が交番燃焼を開始する。蓄熱体
内部の温度計測手段11からの温度計測値が入力され、
蓄熱体温度検出手段D1によって蓄熱体温度の最高温度
(T11-MAX),最低温度(T11-MIN)が検出され、記憶
手段M2に入力される。加熱炉内温度計測手段10によ
って加熱炉内温度が計測され、加熱炉内温度検出手段に
よって加熱炉内温度(T10)が検出される。温度比較手
段P1によって蓄熱体温度の最高温度(T11-MAX)と耐
熱温度(Ts )とが下記(1)式に基づいて比較演算さ
れる。また、温度偏差比較手段P2によって、加熱炉内
温度(T10)から蓄熱体温度の最低温度(T11-MIN)を
減算して、その温度偏差値を蓄熱体13の厚みLで除し
て得られる値が、予め定められた温度偏差Xと比較演算
がなされる。その比較演算は下記(4)式に基づいてな
される。制御装置16では、(3),(4)式を満足す
るように燃焼排ガス吸引手段が制御されている。
【0032】 T11-MAX≦TS ……………(3) (T10−T11-MIN)/L≦X ……………(4) 但し、 T10:加熱炉内温度 T11-MAX:蓄熱体の最高温度 T11-MIN:蓄熱体の最低温度 X:蓄熱体の厚みLに依存する予め設定した温度偏差値 L:蓄熱体13の厚み
【0033】続いて、温度比較手段P1と温度偏差比較
手段P2の出力に基づいて、燃焼排ガス流量/時間設定
手段O2によって制御量ΔQ,Δtが求められる。制御
量ΔΔtによって交番燃焼制御手段O1が制御される。
交番燃焼制御手段O1と燃焼排ガス流量/時間設定手段
O2とに基づいて、燃焼排ガス吸引手段(排気ブロワ1
7,蓄熱式バーナ1の燃焼排ガス遮断弁等)を制御して
吸引流量及び/又は吸引時間が制御されている。
【0034】次に、蓄熱式バーナの燃焼方法について、
図4のフローチャート及び上記実施形態と図3の機能ブ
ロック図を参照して説明する。図4において、ステップ
S1は、蓄熱体の耐熱温度(TS )、蓄熱体13の厚さ
L及び交番燃焼条件が入力され、記憶装置Mに書き込ま
れる。ステップS2に進み、燃焼開始信号に基づいて交
番燃焼を開始する。ステップS3に進み、加熱炉内温度
(T10)、蓄熱体温度計(T11)が計測される。ステッ
プS4に進み、蓄熱体の最高温度(T11-MAX)と蓄熱体
の最低温度(T11-MIN)が求められて記憶される。ステ
ップS5に進み、蓄熱体の最高温度(T11-MAX)と蓄熱
体の耐熱温度(TS )が(3)式に基づいて比較演算さ
れ、この条件を満足しない場合は、ステップS6に進
み、燃焼排ガスの吸引流量及び/又は吸引時間が制御さ
れて、ステップS3に戻る。ステップS5を満足した場
合は、ステップS7に進み、加熱炉内温度(T10)から
蓄熱体の最低温度(T11-MIN)を減算して温度偏差を算
出し、更に、温度偏差を蓄熱体厚さLで除して得られる
温度偏差値と、予め設定した値(X)と(4)式に基づ
いて比較演算する。この条件を満足しない場合は、ステ
ップS6に戻る。ステップS7の条件を満足する場合
は、ステップS8に進む。ステップS8では加熱炉の燃
焼を継続するか否かが判断され、継続する場合にステッ
プS3に戻る。この制御動作を繰替えして燃焼制御が行
われている。
【0035】次に、図5を参照して、燃焼排ガスの吸引
流量及び/又は吸引時間の操作による蓄熱体温度の制御
について具体的に説明する。先ず、種々の燃焼排ガス排
出条件による蓄熱体の内部温度を計測した結果につい
て、図5(A)〜(C)を参照して説明する。同図に於
いて、横軸は燃焼排ガスの流れ方向を示し、縦軸は温度
を示している。図中のドットが温度の蓄熱体の測定点を
示しており、は最高温度の温度分布であり、は最低
温度の温度分布である。また、(I)は高温側(炉内
側)の蓄熱体13を示し、(II)は低温側(燃焼空気の
入り側)の蓄熱体14を示している。TS は低温側の蓄
熱体(II)の耐熱温度を示している。
【0036】図5(A)は、炉温度1300℃において
燃焼ガス吸引量と燃焼空気の流量が適切な比率に制御さ
れた場合の温度分布であり、蓄熱体の温度分布はS字状
を呈している。蓄熱体の炉側の蓄熱体(I)の最高温度
が約1250±20℃であり、蓄熱体(II)の蓄熱体の
最低温度が約220±50℃である。蓄熱体(I)と
(II)との境界部分の温度は、約1050(T11-MAX
〜950(T11-MIN)℃である。蓄熱体(II)の耐熱温
度(TS )が1100℃であるので、この状態では蓄熱
体(II)が溶融することはない。予熱空気温度は125
0℃である。この燃焼状態では、加熱炉の熱交換効率を
悪化させることはなく、蓄熱体の機能を十分に達成し得
るとともに、蓄熱体の低温側でドレンは発生していな
い。図5(A)の温度分布では、蓄熱体13の厚さLに
依存する温度偏差値が、厚さLを0.15mとすると、
(T10−T11-MIN)/L=2333〔℃/m〕と表され
る。
【0037】図5(B)は、加熱炉の炉温度が1300
℃であり、図5(A)における燃焼条件に比べて、燃焼
空気の流量を15%大きく設定した場合を示している。
この場合は蓄熱体温度は上昇せず、蓄熱体(I)の最高
温度が約1150±50℃であり、蓄熱体(II)の蓄熱
体の最低温度が約100±20℃である。蓄熱体13と
14との境界部分の温度は、約750〜450℃であっ
た。蓄熱体14の耐熱温度1100℃には余裕があり、
蓄熱体14の溶融する事態には至らない。しかし、この
条件では予熱空気温度が1160℃程度であり、炉温度
より140℃も低く、しかもその変動幅が120℃程度
と大きく蓄熱体の機能を十分に生かしているとは言えな
い。更に、この条件では蓄熱体の低温部にドレンが発生
して好ましくない。このときの蓄熱体13の厚さL
(0.15m)に依存する温度偏差は、(T10−T
11-MIN)/L=5666〔℃/m〕と表される。
【0038】図5(C)は、加熱炉内温度が1300℃
であり、図5(A)における燃焼条件と比較し、燃焼排
ガス吸引流量を短時間のみ約15%増加させた場合の温
度分布を示している。この場合には、蓄熱体の温度は図
5(A)の場合と比較すると、特に蓄熱体(II)で上昇
している。蓄熱体(I)の最高温度が約1270±10
℃であり、一定値に収束せずに上昇する傾向にある。蓄
熱体(II)の蓄熱体の最低温度が約375±125℃で
ある。蓄熱体(I)と(II)との境界部分の温度は、約
1200〜1150℃であった。蓄熱体(II)が溶融す
る温度(Ts )に達しており、この燃焼状態が長時間続
けば、蓄熱体は溶融する。
【0039】図5(A)〜(C)から明らかなように、
最も高温となる部分の温度及び最も低温となる部分の温
度の変化よりも、蓄熱体(I)と(II)の境界部の温度
変動ΔTが極めて大きいことが判った。この結果から蓄
熱式バーナの蓄熱体の温度を計測するには、図1で示し
たように、温度計15の位置が蓄熱体13,14の間に
設ければよいことになる。
【0040】以上の結果に基づいて、蓄熱体温度の制御
方法について説明する。蓄熱式バーナが適切な条件で
運転された状態で、バーナ燃焼負荷を大きくするように
運転条件が変更された場合には、燃料及び燃焼空気の流
量が増加し、図5(B)に示すように、蓄熱体温度が低
下し、予熱燃焼空気の温度も低下する。従って、先に説
明したように蓄熱体の厚みLに依存する温度偏差である
(T11−T10-MIN)/Lの値が大きくなる。そこで、温
度計11により蓄熱体の温度低下を検出して、制御装置
16が例えば図5(A)の場合に近づくように、燃焼排
ガス吸引量を増加させる操作を行う。その一つの操作方
法は、吸引流量を一定にして燃焼排ガス遮断弁9の開度
を調整する方法で行う。また、他の操作方法は、燃焼排
ガス排気遮断弁9の開度を一定にして排気ブロワ17を
回転数を上昇させて吸引流量を増大させる。
【0041】また、適切な条件で運転さている蓄熱式
バーナについてバーナ燃焼負荷を小さくするように運転
条件が変更された場合には、燃料、燃焼空気の流量が減
少するから、図5(C)のように蓄熱体の温度が上昇し
て、蓄熱体の溶融が危惧されが、温度計11により蓄熱
体の温度上昇を検知し、制御装置16が例えば図5
(A)の場合の温度に近づくように、燃焼排ガス吸引量
を減少させる操作を燃焼排ガス遮断弁9に指令して、温
度分布を改善する。その操作方法としては、燃焼排ガス
遮断弁9の開度を絞るか、若しくは、開度を一定にして
排気ブロワ17の回転数を低減して吸引流量を低減す
る。
【0042】更に、蓄熱式バーナが適切な条件で運転
されていたが、加熱炉温度が上昇した場合には、即ち、
蓄熱体の温度が上昇した場合、温度計11によって蓄熱
体温度の温度上昇を検知し、制御装置16が例えば図5
(A)の場合に近づくように、燃焼排ガス吸引量を減少
させる操作を燃焼空気遮断弁9に指令することによっ
て、温度分布を改善する。
【0043】即ち、制御装置16では、(3),(4)
式に基づいて、演算比較がなれている。加熱炉内温度が
1300℃で、蓄熱体13の厚さLを0.15mの場
合、(4)式は、予め設定する値(X)を、X=(T10
−T11-MIN)/L=3000〔℃/m〕とし、(4)式
に基づく、(T10−T11-MIN)/L≦3000〔℃/
m〕によって比較演算する。
【0044】なお、本発明をより効果的に実施するため
には、蓄熱体13の厚みLは、例えば、厚みLが小さ過
ぎると(1)式の精度が低下するおそれがあり、厚みL
が大き過ぎると、耐熱温度の高い高価な蓄熱体を多量に
用いねばならない。従って、蓄熱体13,14の厚みを
合計した厚さの30〜60%程度とするとよい。
【0045】上記実施形態に蓄熱式バーナの燃焼方法で
は、何れも温度計11によって蓄熱体内部の温度を計測
して、その蓄熱体温度を検知して制御装置16に基づい
て燃焼排ガス吸引量を増減させる操作、例えば、燃焼排
ガス遮断弁9及び排気ブロワ17を操作することによっ
て、蓄熱体温度分布を改善している。しかし、このよう
な制御方法では、温度計により測定される蓄熱体温度の
変化が緩慢な場合に有効であるが、蓄熱体温度の変化が
急峻な場合には、蓄熱体の温度制御の応答性が悪くな
る。このような場合には、燃焼排ガスの流量増減に加え
て、燃焼排ガスの吸引時間を同時に制御することによっ
て応答特性の改善がなされる。
【0046】それは、(5)式のよって行われる。即
ち、燃焼排ガスを排出する燃焼排ガス吸引流量を制御す
るとともに、排気ブロワの動作時間(t*)を調整して
吸引時間を制御することにより、蓄熱体温度を制御する
ものである。この排気ブロワの動作時間(t*)は交番
燃焼における燃焼排ガス排出時間に等しい。即ち、蓄熱
体温度をΔQ変化させるのに要する時間はΔtであり、
燃焼排ガス排出時間は時間t*となる。
【0047】 t*=t+Δt=α・to・(Q+ΔQ)/Q ………(5) 但し、Q :基準となる燃焼排ガス吸引量〔Nm3
h〕 ΔQ:燃焼排ガスの増減量〔Nm3 /h〕 to:基準となる燃焼排ガス吸引時間〔h〕 t*:変更した燃焼排ガス吸引時間〔h〕 α :制御ゲインを調節するための係数
【0048】また、本実施形態は、図1の蓄熱式バーナ
に限定することなく、図6に示す蓄熱式バーナであって
もよい。図6を参照して説明する。図6では図1と同一
部分には同一符号が付与されている。同図において、蓄
熱式バーナ1は、上記実施形態と同様に蓄熱体収容容器
3に蓄熱体13,14が収納され、蓄熱体13,14間
に温度計11が設けられており、温度計11により蓄熱
体温度が計測されている。配管12の一方には蓄熱式バ
ーナ1に接続され、その他端が切替弁22に接続されて
いる。切替弁22には他方の蓄熱式バーナの配管が接続
され、且つ、排気/送風ブロワ23,24が接続されて
いる。
【0049】この実施経過体では、温度計11により蓄
熱体温度(T11)が計測され、その検出出力が制御装置
16に入力されている。制御装置16には、上記実施形
態と同様に、交番燃焼動作のための制御プログラム及び
蓄熱体温度(T11)が蓄熱体の耐熱温度(TS )以下で
あるか否かが判断されている。且つ、加熱炉内温度(T
10)から蓄熱体温度(T11)を引いた温度偏差が求めら
れ、所定の温度偏差以下になるように、燃焼排ガス吸引
手段が調整されている。上記実施形態と同様に、制御装
置16によって温度計10,11の検出出力に基づい
て、切替弁22と排気/送風ブロワ23,24が操作さ
れて蓄熱体の温度分布が図5(A)のような温度分布と
なるように、燃焼排ガスの吸引流量及び/又は排出動作
時間が制御されている。無論、上記実施形態のように蓄
熱体の厚さLを考慮した温度偏差によって制御してもよ
いことは明らかである。
【0050】なお、上記実施形態では、二つの蓄熱体が
積層された蓄熱体であるが、三つ以上の蓄熱体で構成し
てもよいことは明らかである。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の蓄熱式バ
ーナの燃焼方法及びその燃焼装置によれば、蓄熱体温度
分布が適切に維持されるとともに、蓄熱体の溶融が防止
できるので、安価な蓄熱体を用いた蓄熱式バーナを用い
ることができる利点がある。
【0052】また、本発明によれば、加熱炉の燃焼条
件、加熱炉内温度が変化しても、多層構造の蓄熱体の間
の温度と加熱炉内温度を計測してその温度偏差が所定の
値以下になるように燃焼排ガス吸引流量/吸引時間を制
御しており、適切な温度分布に制御されるので、炉温度
が変化したとしても得られる予熱空気温度と炉内温度の
温度偏差を最少となり、加熱炉の熱交換効率を悪化させ
ることがない利点がある。即ち、安定した加熱炉の運転
ができるとともに、蓄熱式バーナの故障がなくなり、保
全費用が大幅に低減できる効果を有する。
【0053】また、蓄熱体として耐熱温度が比較的低温
の耐熱材料を用いることができるので、設計の自由度が
増す利点であり、燃焼設備費が低減できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る蓄熱式バーナの燃焼装置の実施形
態を示す図である。
【図2】本発明に係る蓄熱式バーナの燃焼装置の実施形
態を示す図である。
【図3】本発明に係る蓄熱式バーナの燃焼装置の機能ブ
ロック図である。
【図4】蓄熱式バーナの燃焼装置の制御フローチャート
である。
【図5】蓄熱体の温度分布特性を示す図である。
【図6】本発明に係る蓄熱式バーナの燃焼装置の実施形
態を示す図である。
【図7】従来例の蓄熱式バーナの燃焼装置の一例を示す
図である。
【図8】蓄熱式バーナの燃焼状態を示した図である。
【符号の説明】
1 蓄熱式バーナ 1a 流路(1b) 2 加熱炉 3 蓄熱体収容容器 4 バーナタイル 5 空気ノズル 6 燃料ノズル 7 燃料遮断弁 8 燃焼空気遮断弁 9 燃焼排ガス遮断弁 10 温度計(温度計測手段) 11 温度計(温度計測手段) 12 配管 13 高温側の蓄熱体 14 低温側の蓄熱体 16 制御装置(制御手段) 17 排気ブロワ(燃焼排ガス吸引手段) 22 切替弁 23 排気/送風ブロワ 24 排気/送風ブロワ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 1/52 F27D 17/00 F23L 15/02 F23N 5/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多段の蓄熱体を備える蓄熱式バーナの燃
    焼方法に於いて、 前記蓄熱体間に設けられた第1の温度検出手段によって
    蓄熱体温度を計測し、且つ、加熱炉内に設けられた第2
    の温度検出手段によって炉内温度を計測し、前記蓄熱体
    温度と前記炉内温度との温度偏差を検出し、前記蓄熱体
    温度が前記蓄熱体の耐熱温度以下であり、且つ、前記温
    度偏差が所定の温度偏差以下であるように前記蓄熱式バ
    ーナを介して排出される燃焼排ガスの吸引流量及び/又
    は吸引時間を制御することを特徴とする蓄熱式バーナの
    燃焼方法。
  2. 【請求項2】 前記蓄熱体温度(T11)と前記蓄熱体の
    耐熱温度(TS )が下記(1)式を満足し、且つ、前記
    炉内温度と前記蓄熱体温度(T11)との実温度偏差と、
    予め設定した温度偏差(X0 )とが下記(2)式を満足
    するように、燃焼排ガスの吸引流量及び/又は吸引時間
    を制御することを特徴とする請求項1に記載の蓄熱式バ
    ーナの燃焼方法。 T11≦TS ……………(1) (T10−T11)≦X0 ……………(2) 但し、TS :蓄熱体の耐熱温度 T10:加熱炉内温度 T11:蓄熱体温度 X0 :予め設定した温度偏差
  3. 【請求項3】 前記蓄熱体温度の最高温度(T11-MAX
    と最低温度(T11-M IN)を求めて、前記蓄熱体温度(T
    11-MAX)と前記蓄熱体の耐熱温度(TS )とが(1)式
    を満足し、且つ、前記加熱炉内温度と前記蓄熱体温度
    (T11-MIN)との温度偏差を蓄熱体の厚みLで除した実
    温度偏差と、蓄熱体の厚みLに依存する予め設定した温
    度偏差値(X)とが(2)式を満足するように、燃焼排
    ガスの吸引流量及び/又は吸引時間を制御することを特
    徴とする請求項1に記載の蓄熱式バーナの燃焼方法。 T11-MAX≦TS ……………(1) (T10−T11-MIN)/L≦X ……………(2) 但し、TS :蓄熱体の耐熱温度 T10:加熱炉内温度 T11-MAX:蓄熱体の最高温度 T11-MIN:蓄熱体の最低温度 X:蓄熱体の厚みLに依存する予め設定した温度偏差 L:蓄熱体温度測定位置より加熱炉側の蓄熱体の厚み
  4. 【請求項4】 多段の蓄熱体を備える蓄熱式バーナの燃
    焼装置に於いて、 前記蓄熱体間に設けられた蓄熱体温度を計測する第1の
    温度検出手段と、 加熱炉内温度を計測する第2の温度検出手段と、 前記蓄熱体温度と前記炉内温度との実温度偏差を検出
    し、前記蓄熱体温度が前記蓄熱体の耐熱温度以下であ
    り、且つ、前記実温度偏差が所定の値以下であるように
    前記蓄熱式バーナから排出される燃焼排ガスの吸引流量
    及び/又は吸引時間を制御する制御手段と、 を具備することを特徴とする蓄熱式バーナの燃焼装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段が、前記蓄熱体温度
    (T11)と前記蓄熱体の耐熱温度(TS )とを(1)式
    に基づいて判定する温度比較手段と、 前記加熱炉内温度(T10)と前記蓄熱体温度(T11)と
    の実温度偏差と予め設定した温度偏差(X0 )とが
    (2)式に基づいて判定する温度偏差比較手段と、 を具備することを特徴とする請求項4に記載の蓄熱式バ
    ーナの燃焼装置。 T11≦TS ……………(1) (T10−T11)≦X0 ……………(2) 但し、TS :蓄熱体の耐熱温度 T10:加熱炉内温度 T11:蓄熱体温度 X0 :予め設定した温度偏差
  6. 【請求項6】 前記制御手段が、前記蓄熱体温度の最高
    温度(T11-MAX)と最低温度(T11-MIN)を求める温度
    検出手段と、 前記蓄熱体温度(T11-MAX)と前記蓄熱体の耐熱温度
    (TS )とを(1)式に基づいて比較する温度比較手段
    と、 前記加熱炉内温度(T10)と前記蓄熱体温度
    (T11-MIN)との温度偏差から蓄熱体の厚みLに依存す
    る実温度偏差と、予め設定した前記温度偏差(X)とを
    (2)式に基づいて比較する温度偏差比較手段と、 前記温度比較手段と前記温度偏差比較手段との出力に基
    づいて、燃焼排ガスの吸引流量及び/又は吸引時間を制
    御する前記燃焼排ガス吸引手段と、 を具備することを特徴とする請求項4に記載の蓄熱式バ
    ーナの燃焼装置。 T11-MAX≦TS ……………(1) (T10−T11-MIN)/L≦X ……………(2) 但し、TS :蓄熱体の耐熱温度 T10:加熱炉内温度 T11-MAX:蓄熱体の最高温度 T11-MIN:蓄熱体の最低温度 X:予め設定した蓄熱体の厚みLに依存する温度偏差 L:蓄熱体温度測定位置より加熱炉側の蓄熱体の厚み
  7. 【請求項7】 多段の蓄熱体を備える蓄熱式バーナの燃
    焼方法に於いて、 前記蓄熱体間に設けられた第1の温度検出手段によって
    蓄熱体温度を計測してその最高温度(T11-MAX)と最低
    温度(T11-MIN)を測定し、且つ、加熱炉内に設けられ
    た第2の温度検出手段によって炉内温度を計測し、前記
    蓄熱体温度の最低温度(T11-MIN)と前記炉内温度との
    温度偏差から蓄熱体の厚みLに依存する実温度偏差を検
    出し、前記蓄熱体温度の最高温度(T11-MAX)が前記蓄
    熱体の耐熱温度以下であり、且つ、前記実温度偏差が所
    定の値以下であるように前記蓄熱式バーナから排出され
    る燃焼排ガスの吸引流量及び/又は吸引時間を制御する
    ことを特徴とする蓄熱式バーナの燃焼方法。
  8. 【請求項8】 多段の蓄熱体を備える蓄熱式バーナの燃
    焼装置に於いて、 前記蓄熱体間に設けられた第1の温度計測手段と、 加熱炉内温度を計測する第2の温度計測手段と、 前記第1の温度検出手段によって蓄熱体温度を計測して
    その最高温度(T11-M AX)と最低温度(T11-MIN)を測
    定する第1の温度検出手段と、 前記炉内温度を計測する第2の温度検出手段と、 蓄熱体の最高温度(T11-MAX)が前記耐熱温度以下であ
    るか否かを(1)式に基づいて比較する温度比較手段
    と、 前記蓄熱体温度の最低温度(T11-MIN)と前記炉内温度
    との温度偏差から蓄熱体の厚みLに依存する実温度偏差
    を検出し、前記蓄熱体温度の最高温度(T11-M AX)が前
    記蓄熱体の耐熱温度と(2)式に基づいて比較する温度
    偏差比較手段と、 前記温度比較手段と温度偏差比較手段とによって、蓄熱
    体の最高温度(T11-M AX)が前記耐熱温度以下であっ
    て、且つ、前記実温度偏差が所定の値以下であるように
    前記蓄熱式バーナから排出される燃焼排ガスの吸引流量
    及び/又は吸引時間を制御する燃焼排ガス吸引手段と、 を備えることを特徴とする蓄熱式バーナの燃焼装置。 T11-MAX≦TS ……………(1) (T10−T11-MIN)/L≦X ……………(2) 但し、TS :蓄熱体の耐熱温度 T10:加熱炉内温度 T11-MAX:蓄熱体の最高温度 T11-MIN:蓄熱体の最低温度 X:蓄熱体の厚みLに依存する温度偏差 L:蓄熱体温度測定位置より加熱炉側の蓄熱体の厚み
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