JPH10169969A - 蓄熱式バーナ加熱炉の燃焼制御方法及びその装置 - Google Patents

蓄熱式バーナ加熱炉の燃焼制御方法及びその装置

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JPH10169969A
JPH10169969A JP8323117A JP32311796A JPH10169969A JP H10169969 A JPH10169969 A JP H10169969A JP 8323117 A JP8323117 A JP 8323117A JP 32311796 A JP32311796 A JP 32311796A JP H10169969 A JPH10169969 A JP H10169969A
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JP
Japan
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exhaust gas
temperature
flow rate
gas flow
combustion
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Application number
JP8323117A
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English (en)
Inventor
Isao Mori
功 森
Yutaka Suzukawa
豊 鈴川
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/34Indirect CO2mitigation, i.e. by acting on non CO2directly related matters of the process, e.g. pre-heating or heat recovery
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/25Process efficiency

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  • Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 交番燃焼する蓄熱式バーナから排気される排
ガス温度の制御が高精度で且つ高速になし得る蓄熱式バ
ーナ加熱炉の燃焼制御方法及びその装置を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 加熱炉1はその側壁に蓄熱体20が収納
された蓄熱式バーナ3が装着され、蓄熱式バーナ3に接
続された配管を分岐して、一方に空気遮断弁14,空気
流量計22及び空気流量制御弁15が接続され、他方に
排ガス遮断弁16,排ガス流量計24及び排ガス流量制
御弁17が接続され、蓄熱体20の前後に炉内温度検出
器21と出側排ガス温度検出器26とが備えられ、これ
ら温度計と流量計からの出力が制御装置25に入力され
て演算処理され、制御信号によってこれらの制御弁を制
御して、出側排ガス温度を制御するようにした蓄熱式バ
ーナ加熱炉の燃焼制御方法及びその装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓄熱式バーナ加熱
炉の燃焼制御方法及びその装置に関し、詳しくは、蓄熱
式バーナを備える加熱炉の蓄熱式バーナ加熱炉に係り、
蓄熱式バーナの蓄熱体から排気される排ガスの温度が排
ガス遮断弁等の耐熱温度以下であって、水滴や霧が発生
する露点温度以下にならないように、高速で制御し得る
蓄熱式バーナ加熱炉の燃焼制御方法及びその装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、蓄熱式バーナを用いる加熱炉
(燃焼炉を含む)では、少なくとも一対の蓄熱式バーナ
が加熱炉の炉壁にそれぞれ互いに向き合うように配置さ
れ、一対の蓄熱式バーナの燃焼方法は燃焼状態と排ガス
の排気状態(排ガスの顕熱を蓄積)とを交互に切り換え
て燃焼させる燃焼方法、所謂交番燃焼と称せられる。こ
の交番燃焼では、排ガスの排気時に排ガスの顕熱が蓄熱
体に蓄積され、燃焼用空気は蓄熱体を通過する際に予熱
され、バーナのノズル部に供給される燃料と混合させて
燃焼させることにより、加熱炉のエネルギー効率の改善
が図られる燃焼方法である。
【0003】図14は、加熱炉に蓄熱式バーナを用いた
燃焼装置の概要を示している。蓄熱式バーナ3は、加熱
炉1の互いに向き合う炉壁2にそれぞれ装着されてい
る。蓄熱式バーナ3は、炉壁2に設けられたバーナタイ
ル3aと、バーナタイル3aから炉内側に開口する空気
ノズル3bと、バーナタイル3aから炉内に開口する燃
料ノズル8と、蓄熱体20とから構成されている。
【0004】蓄熱式バーナ3に接続された配管は分岐さ
れ、一方の配管に空気遮断弁5が接続され、他方の配管
に排ガス遮断弁6が接続され、空気遮断弁5は空気流量
計9を介して空気流量制御弁11に接続され、排ガス遮
断弁6は排ガス流量計10を介して排ガス流量制御弁1
2に接続されている。燃料ノズル8には燃料遮断弁7が
接続されている。蓄熱体20を通過する排ガスの排気側
に出側温度検知器21が設けられている。これらの空気
流量計9,排ガス流量計10及び出側温度検知器21の
出力は制御装置4に入力され、制御装置4によって空気
遮断弁5,排ガス遮断弁6及び燃料遮断弁7等が制御さ
れている。
【0005】次に、図14を参照して、交番燃焼につい
て説明する。交番燃焼では、一方の蓄熱式バーナ3の空
気遮断弁5と燃料遮断弁7を開放して、燃料遮断弁7を
経て燃料がバーナータイル3aに供給され、燃焼用空気
は空気遮断弁5を経て蓄熱体20を通過する際に予熱さ
れて炉内に供給される。排ガス遮断弁6は遮断状態と
し、燃焼状態を一定時間維持する。他方の蓄熱式バーナ
3の空気遮断弁5と燃料遮断弁7を遮断し、排ガス遮断
弁6は開放され、蓄熱体20を経て炉内から排ガスが吸
引され、排ガスの顕熱が蓄熱体20に蓄積される。この
排ガス吸引状態を一定時間維持する。このような燃焼と
排気状態を交互に繰り返して、加熱炉1に投入されたエ
ネルギー回収効率を高めている。蓄熱体20から排気さ
れる排ガス温度が高温であるとエネルギー回収効率が低
下することになり、好ましいものではない。一方、排ガ
ス遮断弁や排ガスを炉外に排気する排ガス吸引ブロワの
耐熱温度を越えないようにしなければならない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の蓄熱式バーナ燃
焼炉の燃焼制御は、炉のエネルギー回収効率を高めるた
めに燃焼制御として、蓄熱式バーナから排気される吸引
排ガス流量を調整して、蓄熱体から排ガスが流出する側
の排ガス温度を制御している。蓄熱体から排出される排
ガスの温度は、その下流側の排ガス遮断弁や排ガス吸引
ブロワの耐熱温度以下であり、しかも排ガス中の水分が
水滴や霧状になる露点温度以上の温度になるような範囲
に制御する必要があり、蓄熱体出側(排ガスが蓄熱体か
ら流出する側)の排ガス温度を監視しながら、吸引排ガ
ス流量を手動または自動で調整している。
【0007】しかしながら、製鉄所等の加熱炉(熱処理
炉を含む)の操業では、加熱する材料の種類が様々であ
り、またその種類に合わせて、加熱炉の加熱温度、燃焼
条件(加熱時間,燃料流量,空気比)が変わってくる。
このような操業条件の変化に伴い蓄熱体を通過する排ガ
ス流量、燃焼空気量、蓄熱体入側(排ガスが蓄熱体に流
入する側)の排ガス温度(加熱炉内温)も変化し、蓄熱
体出側の排ガス温度も変化する。
【0008】従って、加熱炉の操業条件の変化に伴っ
て、蓄熱体出側の排ガス温度が上記温度条件を満足する
ように蓄熱体入側の排ガス温度、燃焼空気流量、吸引排
ガス流量等を変化させる必要がある。しかし、蓄熱体入
側の排ガス温度(加熱炉内温)と燃焼空気量は、被加熱
物の品質に係わる重要な因子であるので、被加熱物の品
質に影響を与えることなく、その加熱炉内温度、燃焼空
気量を調整して、蓄熱体出側の排ガス温度を調整するこ
とは極めて困難である。このようなことから操業条件の
変化にも係わらず、蓄熱体出側の排ガス温度の調整が可
能な因子としては排ガス流量の調整があげられる。
【0009】つまり、蓄熱体出側の排ガス温度を監視し
ながら排ガス吸引量(排ガス流量)を手動または自動に
よって調整することになる。しかし、このような操業条
件の変化に対応して手動で排ガス吸引量を調整すること
は、過大な作業負荷を強いられることになり、ましてバ
ーナ設置個数が多数設けられた加熱炉では対応が困難で
ある。
【0010】また、操業条件の変化に対して自動制御で
対応するのであれば、そのバーナ数が多数設けられた加
熱炉であっても対応することは可能である。しかし、自
動制御を行うにあたり、蓄熱体出側の排ガス温度を監視
しながら排ガス温度を調整するとなると、炉温等の操業
条件の変化が速い場合は、制御遅れやハンチングを生じ
る可能性が大きい。最悪の場合、蓄熱体の下流側に設け
られている排ガス遮断弁及び排ガス吸引ブロワ等の機器
の耐熱温度を越えて破損するおそれがある。このような
事態が発生して、機器が破損して操業不能となった場合
には多大な損害を被ることになる。
【0011】更にまた、蓄熱体出側の排ガス温度(出側
排ガス温度)は、蓄熱体を通過する蓄熱体入側の排ガス
温度、燃焼空気流量、吸引排ガス流量の条件によって変
化するために、これらの因子に合わせて、蓄熱体出側の
排ガス温度を最適な温度に制御することは困難であっ
た。
【0012】更に、先に説明したように、出側排ガス温
度は、排ガス煙道内が露点温度以上であって、しかも機
器の耐熱温度以下の範囲に納まるように制御しなければ
ならない。しかし、実際の出側排ガス温度は、その範囲
内であって、加熱炉のエネルギー効率を高く維持するた
めには排熱となる出側排ガス温度をなるべく低く抑える
必要があり、出側排ガス温度を高い精度でしかも高速に
制御することが要求されている。
【0013】従って、蓄熱式バーナ加熱炉では、出側排
ガス温度を高速に所定の制御範囲に調整するには、吸引
排ガス量を予測して、制御することが理想と考えられ
る。そのためには、出側排ガス温度と出側排ガス温度に
影響する因子との関係を定式化する必要がある。
【0014】これらの因子を挙げると、蓄熱体入り側排
ガス温度または炉温、排ガス流量、燃焼空気量、蓄熱体
の形状及び容量、燃焼状態と蓄熱状態の動作切替時間
(交番燃焼時間)、排ガスの物性値等がある。これらの
全て因子を数式化することは非常に複雑となると共に、
実際の炉制御においては、これらの因子の状況を全て検
知して計算処理を行うことは多大な時間を要し、実用上
大きな問題となる。
【0015】しかしながら、蓄熱式バーナを適用する加
熱炉では、上記因子の蓄熱体の形状及び燃焼容量、交番
燃焼時間、排ガスの物性値、例えばガスの組成、成分、
比熱等は固有値となる。従って、蓄熱体の入側排ガス温
度と出側排ガス温度に影響する因子との関係を定式化す
る場合、入側排ガス温度または炉温、吸引排ガス流量、
燃焼空気量のみで制御できれば、より実用的な燃焼制御
方法が提供できると言える。
【0016】本発明は、上述のような課題に鑑みなされ
たものであり、交番燃焼する蓄熱式バーナから排気され
る排ガス温度を高精度に、かつ高速に制御し得る蓄熱式
バーナ加熱炉の燃焼制御方法及びその装置を提供するこ
とを目的とするものである。また、本発明は、交番燃焼
する蓄熱式バーナから排気される出側排ガス温度が学習
制御によって、高精度、かつ高速に制御し得る蓄熱式バ
ーナ加熱炉の燃焼制御方法及びその装置を提供すること
を目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するためになされたものであり、請求項1の発明の蓄
熱式バーナ加熱炉の燃焼制御方法は、炉壁に設けた少な
くとも一対の蓄熱式バーナを、燃焼状態と排ガスの排気
状態とに交互に切り換えて、炉内温度または排ガス温度
を制御する蓄熱式バーナ加熱炉の燃焼制御方法に於い
て、前記蓄熱式バーナに供給される燃焼空気流量、炉内
温度または蓄熱体入側の排ガス温度、蓄熱体出側の排ガ
ス温度、及び蓄熱体通過面積等を因子とする下記演算式
で算出した吸引排ガス流量Qgに基づいて、排ガス流量
制御弁の開度を制御して吸引排ガス流量を調整して、蓄
熱体出側の排ガス温度を設定温度にすることを特徴と
し、蓄熱体の出側排ガス温度を決定する因子を抽出し
て、下記の演算式をモデル式として、排ガス流量を予測
して実績排ガス流量を修正し、吸引排ガス流量を求める
ようにしている。
【0018】Qg= a1 ×Qaa2×Aa3×(Tg1 −Ta1)/
(Tg1 −Tg2)−a4 ×Qa 但し、Qg :吸引排ガス流量(Nm3 /Hr) Qa :燃焼空気流量 (Nm3 /Hr) Ta1 :予熱前の燃焼用空気温度(℃) Tg1 :炉温または蓄熱体入側の排ガス温度(℃) Tg2 :蓄熱体出側の排ガス温度(℃) A :蓄熱体通過面積(m2 ) a1〜a4 :係数
【0019】また、請求項2の発明の蓄熱式バーナ加熱
炉の燃焼制御方法は、請求項1に記載の蓄熱式バーナ加
熱炉の燃焼制御方法に於いて、前記演算式によって算出
された吸引排ガス流量Qgと実績吸引排ガス流量Qg*
とによる誤差Kまたは偏差Δを算出して、前記演算式に
よる演算結果を補正して、吸引排ガス流量Qg′を算出
し、前記排ガス流量制御弁の開度を制御して排ガス流量
を調整し、蓄熱体出側の排ガス温度を設定温度にするこ
とを特徴とし、所定の周期で、誤差Kまたは偏差Δを算
出して、上記モデル演算式の補正項を求めて補正し、排
ガス流量制御弁の開度を調整して排ガス流量を調節して
蓄熱体出側の排ガス温度を制御している。
【0020】また、請求項3の発明の蓄熱式バーナ加熱
炉の燃焼制御方法は、炉壁に設けた少なくとも一対の蓄
熱式バーナを、燃焼状態と排ガスの排気状態とに交互に
切り換えて、炉内温度または排ガス温度を制御する蓄熱
式バーナ加熱炉の燃焼制御方法に於いて、前記蓄熱式バ
ーナに供給される燃焼空気流量、炉内温度または蓄熱体
入側の排ガス温度、蓄熱体出側の排ガス温度、及び蓄熱
体通過面積等によって、吸引排ガス流量を算出する演算
式を作成し、前記演算式による排ガス流量と実績排ガス
流量とにより、両者の誤差または偏差を求めて前記演算
式に補正を加え、補正した前記演算式に基づく吸引排ガ
ス流量によって、排ガス流量制御弁の開度を制御して前
記蓄熱式バーナから排出される吸引排ガス流量を調整し
て、前記炉内温度または前記蓄熱体出側の排ガス温度を
制御することを特徴とし、演算式(モデル式)に補正を
加えて、吸引排ガス流量を求め、排ガス制御弁の開度を
調節して排ガス流量を設定し、出側排ガス温度を制御す
る。
【0021】また、請求項4の発明の蓄熱式バーナ加熱
炉の燃焼制御方法は、請求項3に記載の蓄熱式バーナ加
熱炉の燃焼制御方法に於いて、前記演算式が、下記演算
式によることを特徴とする。
【0022】Qg= a1 ×Qaa2×Aa3×(Tg1 −Ta1)/
(Tg1 −Tg2)−a4 ×Qa 但し、Qg :吸引排ガス流量(Nm3 /Hr) Qa :燃焼空気流量 (Nm3 /Hr) Ta1 :予熱前の燃焼用空気温度(℃) Tg1 :炉温または蓄熱体入側の排ガス温度(℃) Tg2 :蓄熱体出側の排ガス温度(℃) A :蓄熱体通過面積(m2 ) a1〜a4 :係数
【0023】また、請求項5の発明の蓄熱式バーナ加熱
炉の燃焼制御装置は、炉内温度検出器の出力から加熱炉
内温度を検出する炉内温度検出手段と;蓄熱式バーナの
排ガス排気側に設けた出側温度検出器の出力から排ガス
温度を検出する出側温度検出手段と;空気流量計の出力
から燃焼用空気流入量を検出する空気流量検出手段と;
排ガス流量計の出力から排ガス流量を検出する排ガス流
量検出手段と;前記排ガス流量検出手段からの実績排ガ
ス流量と、前記炉内温度検出手段、前記出側温度検出手
段、前記空気流量検出手段の各出力及び蓄熱体通過面積
から算出した推定排ガス流量とから誤差係数または偏差
を算出する誤差係数演算手段または偏差演算手段と;前
記誤差係数演算手段または偏差演算手段の出力によって
実績排ガス流量を補正する吸引排ガス流量演算手段と;
前記吸引排ガス流量演算手段の出力によって吸引排ガス
流量を出力する排ガス流量制御手段とを備え、前記排ガ
ス流量制御手段によって排ガス流量制御弁の開度を調節
して排ガス流量を制御し、蓄熱体出側の排ガス温度を調
整することを特徴としている。この発明の蓄熱式バーナ
加熱炉の燃焼制御装置は、学習制御による燃焼制御装置
であり、出側排ガス温度を決定する因子である吸引排ガ
ス流量を理論的に求めらるモデル演算式を用いて、推定
排ガス流量を算出し、推定排ガス流量と実際の排ガス流
量との誤差係数または偏差を、誤差係数演算手段または
偏差演算手段によって算出して、誤差係数または偏差に
よって各因子の実績値をモデル演算式に代入して得られ
た吸引排ガス流量を補正し、補正した吸引排ガス流量に
よって、排ガス制御弁の開度を調節して排ガス流量を制
御し、出側排ガス温度を制御する蓄熱式バーナ加熱炉の
燃焼制御装置である。
【0024】なお、上記炉内温度検出手段,出側温度検
出手段,空気流量検出手段,排ガス流量検出手段は、炉
内温度検出器,出側温度検出器,燃焼用空気流量計から
の出力をそれぞれ制御装置に入力して、炉内温度,出側
温度,空気流量を検出する手段であり、誤差係数演算手
段または偏差演算手段と排ガス流量制御手段は、制御装
置の中央制御装置による演算処理によって実行される。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る蓄熱式バーナ
加熱炉の燃焼制御方法及びその装置の実施形態につい
て、図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施
形態を示す図であり、その一対の蓄熱式バーナの片側が
図示されている。なお、加熱炉と燃焼炉とは厳密には異
なるが、本発明では略同義語として用いるものとし、こ
の燃焼制御はいずれの炉であっても適用できる。
【0026】同図に於いて、加熱炉1の炉壁2に蓄熱体
20を備える蓄熱式バーナ3が装着され、通常、蓄熱式
バーナは、一対の蓄熱式バーナを一単位として燃焼動作
を行い、加熱炉内容積に応じて複数対の蓄熱式バーナが
設けられている。蓄熱式バーナ3は、炉壁2にバーナタ
イル11が埋め込められ、バーナタイル11には炉内側
に開口する空気ノズル12が設けられ、空気ノズル12
内に燃料ノズル13が開口している。出側温度検知器2
1が蓄熱体20の排ガス出側に、炉内温度検知器26が
蓄熱体20の排ガス入側に設けられている。
【0027】燃料ノズル13は燃料遮断弁18に接続さ
れ、燃料流量計23を介して燃料流量制御弁19に接続
されている。蓄熱式バーナ3に配管が接続されて分岐
し、分岐した一方の配管に空気遮断弁14が接続され、
分岐した他方の配管に排ガス遮断弁16が接続されてい
る。空気遮断弁14には空気流量計22を介して空気流
量制御弁15が接続され、排ガス遮断弁16には排ガス
流量計24を介して排ガス流量制御弁17が接続され、
排ガス吸引ブロワ27に接続されている。
【0028】制御装置25には、演算手段と制御手段と
制御プログラムが書き込まれた記憶装置とが設けられ、
加熱炉1内の温度を検出する炉内温度検知器26、蓄熱
体20の排ガス出側の温度を測定する出側温度検知器2
1、燃焼用空気の流量を計測する空気流量計22、燃料
の流量を計測する燃料流量計23、及び炉内ガスの排気
流量を計測する排ガス流量計24からの出力がそれぞれ
入力され、且つ、制御装置25からの制御信号に基づい
て、空気遮断弁14、空気流量制御弁15、排ガス遮断
弁16、排ガス流量制御弁17、燃料遮断弁18、及び
燃料流量制御弁19が制御されている。
【0029】図4は、本発明に係る蓄熱式バーナ加熱炉
の燃焼制御装置の他の実施形態を示す図であり、蓄熱式
バーナ3が加熱炉の同一壁面に装着されている。この蓄
熱式バーナの構成及び炉壁装着部の構成は、図1と同様
であるので図示を省略した。また、図4の実施形態で
は、図1の実施形態とは異なり、加熱炉1内に設けられ
ている。この蓄熱式バーナ加熱炉の制御装置は、図1の
蓄熱式バーナ加熱炉の制御装置と同様な構成であるの
で、その構成の説明は省略する。
【0030】続いて、本発明に係る蓄熱式バーナ加熱炉
の燃焼制御方法について、図1を参照して説明する。こ
の蓄熱式バーナ加熱炉では、一対の蓄熱式バーナ3が、
制御装置25からの制御信号によって交番燃焼を行って
いる。一方の蓄熱式バーナ3は、燃料遮断弁18と空気
遮断弁14が開けられ、燃料ノズル13から燃料が炉内
に噴射され、かつ燃焼用空気が空気遮断弁14から蓄熱
体20を通過して空気ノズル12を介して炉内に噴射さ
れ、予熱した燃焼用空気と燃料とを混合させて燃焼させ
ている。一方、他方の蓄熱式バーナ3では、空気遮断弁
14、燃料遮断弁18が閉じられ、排ガス遮断弁16は
開けられて、高温の炉内燃焼ガスが排ガスとして排ガス
遮断弁16を介して炉外に排気されている。この燃焼動
作を交互に繰り返すことによって、加熱炉1が運転され
ている。
【0031】この交番燃焼にあたり、排ガス吸引ブロワ
27によって、炉内の排ガスが蓄熱体20から吸引され
て排気される際に、出側排ガス温度が予め設定された温
度、すなわち出側排ガス温度が露点温度以上であって、
しかも排ガス遮断弁16、排ガス流量計24、及び排ガ
ス吸引ブロワ27等の機器の耐熱温度以下に納まるよう
に、制御装置25からの制御信号によって排ガス流量制
御弁17の開度を調節して排ガス流量を調整している。
制御装置25には、空気流量計22、燃料流量計23、
出側温度検出器21及び炉内温度検出器26からそれぞ
れ検出信号が入力され、これらの検出信号を演算処理し
て得られる吸引排ガス流量により、排ガス流量調整弁1
7の開度を制御して排ガス流量を調整して、出側排ガス
温度が上記の目標に合致するように制御されている。
【0032】次に、図2及び図3は、上記実施形態の制
御装置25をより詳細に示した制御ブロック図を参照し
て、出側排ガス温度の制御について説明する。図2に於
いて、制御装置25には、交番燃焼制御手段25a,モ
デル式による演算手段25b,誤差係数演算手段25
c,吸引排ガス流量演算手段25dを備え、かつ記憶装
置25eが設けられている。記憶装置25eには制御プ
ログラムが格納されており、交番燃焼のための制御条
件、そして、出側排ガス温度を制御するためのモデル演
算式、炉内温度や出側排ガス温度の設定値、各部の温度
実績値、補正のための誤差係数又は偏差等が記憶されて
いる。制御装置25では、交番燃焼制御手段25aから
の制御信号がバスラインBLを介して、一対の蓄熱式バ
ーナB1 ,B2 の空気遮断弁14,空気流量制御弁1
5,排ガス遮断弁16,燃料遮断弁18,燃料流量制御
弁19が制御され、かつ燃料用空気流量計22,燃料流
量計23,排ガス流量計24,炉内温度検出器27,出
側温度検出器31からの出力がバスラインBLを介し
て、制御装置25に入力されている。
【0033】更に、制御装置25には、排ガス流量制御
弁17の開度を調整して、吸引排ガス流量Qgを制御
し、排ガス温度を制御する機能を備えている。蓄熱体出
側の排ガス温度は、吸引排ガス流量を調整することで、
制御することが可能であり、吸引排ガス流量は、蓄熱体
入側排ガス温度または炉内温度、蓄熱体出側の排ガス温
度、燃焼空気量、蓄熱体通過面積等の各因子によって予
測することができる。
【0034】吸引排ガス流量Qgは、下記に示したモデ
ル演算式(1)によって推測することができる。制御装
置25には、記憶装置25eにモデル演算式(1)が格
納されており、これを読み出して、モデル式による演算
手段25bにより算出することができる。吸引排ガス流
量Qgは、下記演算式(1)に示したように、蓄熱体入
側排ガス温度または炉内温度、蓄熱体出側の排ガス温
度、燃焼空気量、蓄熱体通過面積等の各因子を導入する
ことで表すことができる。
【0035】 Qg= a1 ×Qaa2×Aa3×(Tg1 −Ta1)/(Tg1 −Tg2)−a4 ×Qa …(1) 但し、Qg :吸引排ガス流量(Nm3 /Hr) Qa :燃焼空気流量 (Nm3 /Hr) Ta1 :予熱前の燃焼用空気温度(℃) Tg1 :炉温または蓄熱体入側の排ガス温度(℃) Tg2 :蓄熱体出側の排ガス温度(℃) A :蓄熱体通過面積(m2 ) a1〜a4 :係数
【0036】(1)式のモデル演算式の各因子は、予熱
前の燃焼用空気温度Ta1 ,炉温または蓄熱体入側の排
ガス温度Tg1 ,蓄熱体出側の排ガス温度(出側排ガス
温度)Tg2 及び蓄熱体通過面積Aがである。燃焼空気
流量Qaは空気流量計22で計測され、予熱前の燃焼用
空気温度Ta1 と蓄熱体出側の排ガス温度は出側温度検
出器21で計測され、炉温または蓄熱体入側の排ガス温
度Tg1 は炉内温度検出器26で計測される。蓄熱体通
過面積Aは制御装置25の記憶装置25eに書き込まれ
ており、演算処理時に読み出される。各因子の計測値と
蓄熱体通過面積Aは、(1)式に代入されて演算処理が
なされて、燃焼空気流量Qaが算出される。燃焼空気流
量Qaと出側排ガス温度との関係は明らかにされてお
り、燃焼空気流量Qaの値に基づいて、排ガス流量制御
弁17の開度が調整されることによって、出側排ガス温
度が調整される。従って、実際の排ガス温度を計測し
て、フィードバック制御によって制御弁を調整すること
なく、予測した排ガス流量Qgにより、排ガス温度の制
御ができるので、異常温度に達成する前に排ガス温度を
制御することができる。
【0037】なお、係数a1〜a4 は燃焼・排気の切替時
間(交番燃焼時間)及び蓄熱体の長さが同じものについ
て、係数a1〜a4 は同じ数値になる。また、燃焼・排気
の切替時間及び蓄熱体の長さが異なる場合には、係数a1
〜a4 の係数値を変えることによって、種々に蓄熱式バ
ーナ加熱炉や燃焼炉に対応することができる。
【0038】しかし、実際の制御系では、上記モデル演
算式による演算結果とは異なった値を示すことが多く、
本実施形態では、図2,図3の制御ブロック図に示した
ように、上記モデル演算式に逐次補正を加えて、実際の
排ガス流量(排ガス温度)の値により近づけるように制
御する、所謂学習制御と呼ばれる制御方法が実行されて
いる。
【0039】次いで、蓄熱式バーナ加熱炉の燃焼制御方
法による学習制御について説明する。図2に於いて、制
御装置25は、モデル式による演算手段25bと、誤差
係数演算手段25cと、吸引排ガス流量演算手段25d
とが備えられ、演算手段25bにより、モデル演算式に
実際の計測値を代入して、モデル式による吸引排ガス流
量Qaを算出し、吸引排ガス流量Qgと実際の吸引排ガ
ス流量Qg*とによって、誤差係数演算手段25cで誤
差係数が算出される。誤差係数Kは、例えば、交番燃焼
時間(約60秒)の周期で書き換えられている。常に最
新の補正係数に基づいて、モデル演算式の演算結果が補
正され、吸引排ガス流量Qg′が求められ、この吸引排
ガス流量Qg′に基づいて、吸引排ガス流量制御弁17
の開度が制御されている。また、図3の制御ブロック図
では、偏差演算手段25c′によって、モデル演算式
(1)の結果を補正しており、他の構成は図2と同一で
あるので説明する。
【0040】続いて、蓄熱式バーナ加熱炉の燃焼制御方
法について、図5の制御フローの概略図を説明する。な
お、図6は、図5の制御フローの補足説明のための図で
あり、図6(a)は図2の制御ブロック図、図6(b)
は図3の制御ブロック図にそれぞれ対応する制御フロー
である。
【0041】先ず、出側温度検出器21,空気流量計2
2及び炉内温度検出器26によって、実績値PVとし、
炉内温度Tg1*,燃焼空気流量Qa*,出側排ガス温
度Tg2*及び排ガス流量Qg′*が計測されている。
記憶装置25eには、蓄熱体通過面積Aが記憶されてい
る。
【0042】先ず、ステップS1の工程では、燃焼空気
流量Qa*,炉内温度(蓄熱体入側温度)Tg1*,出
側排ガス温度Tg2*を計測して読み込む。ステップS
2の工程では、モデル演算式(1)に各計測値を代入し
て演算処理することによって、推定排ガス流量Qg′*
が算出される。モデル演算式(1)は、Qg=f(Q
a,Tg1 ,Tg2 ,A)と表され、推定排ガス流量Q
g′*は、モデル演算式(1)から次式のように表すこ
とができる。
【0043】 Qg′*=f(Qa*,Tg1 *,Tg2 *,A)………(2)
【0044】ステップS3の工程では、吸引排ガス流量
の実績値Qg*を読み込み、誤差係数演算処理または誤
差偏差演算処理に進む。ステップS4の誤差係数,偏差
演算処理工程では、推定排ガス流量Qg′*と排ガス流
量の実績値Qg*とによって、誤差係数K又は誤差偏差
Δが、下記(3),(4)式に示したように、求められ
る。
【0045】誤差係数Kは、排ガス流量計24による実
績排ガス流量Qg*と推定排ガス流量Qg′*とから算
出される。また、誤差偏差Δは、実績値に基づく推定排
ガス流量Qg′*と、実績排ガス流量Qg*とから算出
される。
【0046】 K= Qg* /Qg′* …………………(3) Δ= Qg*− Qg′* …………………(4)
【0047】続いて、ステップS5の工程では、モデル
演算式(1)の演算結果が、(3)式又は(4)式によ
る補正がなされる。
【0048】 Qg′=K×f(Qa,Tg1 ,Tg2 ,A)………(5) Qg′=f(Qa,Tg1 ,Tg2 ,A)+Δ………(6)
【0049】ステップS6の工程では、補正されたモデ
ル演算式(5),(6)に、現在の計測値MVが入力さ
れ、推定排ガス流量Qg′*が算出され、かつ誤差係数
K又は偏差Δによって補正される。下記の(7)式によ
って、実績値より演算して求められた排ガス流量Qg′
*に誤差係数Kを乗算することにより、補正された吸引
排ガス流量Qg′が算出される。また、下記(8)式に
よって、吸引排ガス流量Qg′*が偏差Δによって補正
され、引排ガス流量Qg′が算出される。また、(7)
式又は(8)式で排ガス流量Qg′を実績値又は計測値
Qa*,Tg1 *,Tg2 *を入力してもよい。
【0050】 Qg′=K×f(Qa*,Tg1 *,Tg2 *,A)…(7) Qg′=f(Qa*,Tg1 *,Tg2 *,A)+Δ…(8)
【0051】ステップS7の工程では、補正した吸引排
ガス流量Qg′に基づいて、排ガス流量制御弁17の開
度が制御され、吸引排ガス流量が制御され、蓄熱体出側
の排ガス温度が調整される。続いて、ステップS8の工
程において、設定排ガス温度であるか否かを確認して、
更に制御を繰り返して、出側排ガス温度を設定値SVに
制御する。(7)式または(8)式によって求められた
吸引排ガス流量Qg′に基づいて、排ガス流量制御弁1
7の開度が調整され、出側排ガス流量が制御され、出側
排ガス温度が設定温度Qaに制御されている。
【0052】なお、計測値MVは実績値であるので、Q
a*,Tg1*,Tg2*の記号を用いて説明したが、
勿論、実績値は計測値の平均値であってもよいことは明
らかである。無論、ステップS5,S6において、モデ
ル演算式(1)に計測値が入力されて、誤差係数K又は
誤差偏差Δによって補正を加えてもよいことは明らかで
ある。
【0053】以下、図7〜図13を参照して、本実施例
による蓄熱式バーナ加熱炉の燃焼制御結果について説明
する。図7〜図13は、本発明と従来の加熱炉の出側排
ガス温度の変化を波形図で比較説明したものである。
【0054】先ず、上記蓄熱式バーナ加熱炉の燃焼制御
装置によって、表1に示した条件で交番燃焼させて炉内
温度が制御されているとともに、排ガス流量を制御し
て、出側排ガス温度が設定温度に制御されている。
【0055】
【表1】
【0056】図7(a)は蓄熱体出側の排ガス温度の変
化を示す波形図であり、同図の縦軸が温度を示し、横軸
が時間を示している。同図から明らかなように、蓄熱式
バーナが60秒の間隔で燃焼と排気を繰り返して交番燃
焼を行っており、蓄熱体出側の排ガスの平均温度が20
0℃であり、最大温度が250℃で運転されている。予
熱前の燃焼用空気は平均100℃である。この時の蓄熱
体の寸法及び(1)式の演算式の係数a1 〜a4 を表2
に示す。
【0057】
【表2】
【0058】このような燃焼条件において、図7(b)
に示したように、炉温を900℃から1300℃に切り
換えたとする。その時の蓄熱体出側の排ガス温度は、他
の条件が同じであれば、図7(b)に示すように、炉温
を切り換えたと同時に、出側排ガス温度が上昇する。炉
温を1300℃に設定した時の出側排ガスの平均温度は
255℃であり、最大蓄熱体温度は325℃に達する。
排ガス吸引時の最大蓄熱体温度は蓄熱体20の下流側に
配置された排ガス遮断弁16及び排ガス吸引ブロワ27
の耐熱温度以上となり、これらの機器は破壊されるおそ
れがある。
【0059】以下、従来と本発明による蓄熱式バーナ加
熱炉の燃焼制御方法による制御結果を比較して説明すれ
ば、図8の(イ)は、従来の制御方法による結果を示
し、炉温を900℃から1300℃に切り換えると、最
大284℃まで上昇し、約11分が経過した後に最大温
度が250℃となる。それに対して、本発明の制御方法
では、図8の(ロ)に示したように、切り換え時に最大
260℃まで上昇し、設定値の状態になるのに要する時
間は約4分である。従って、排ガス調整弁等の機器の耐
熱温度を越えることなく、排ガスの温度がハンチングす
ることがないことを示しており、非常に精度良い制御が
実現できる。
【0060】次に、表1の燃焼条件において、燃焼空気
量を変化させて燃焼させた場合、図9に示すように、排
ガス温度が大きく変動することを示している。図9で
は、燃焼空気量を500Nm3 /Hrから400Nm3
/Hrに上昇させた場合であり、他の条件が同じであっ
ても、出側排ガス温度は約11分後に最大308℃に達
する。図9では、燃焼空気量切り換え後の排ガスの平均
温度は258℃であり、排ガス吸引時の最大値は蓄熱体
20の下流側に配置された排ガス遮断弁16及び排ガス
吸引ブロワ27等の耐熱温度以上に達するおそれがあ
る。
【0061】図10は、従来と本発明の比較結果を示し
ており、同図(イ)は従来の蓄熱体出側の排ガス温度の
温度変化を示し、同図(ロ)は本発明の温度変化を示す
波形図である。従来例である(イ)では切り換えて3分
後に排ガス温度が最大279℃まで上昇して、排ガス遮
断弁16及び排ガス吸引ブロワ27等の耐熱温度を越え
ている。本発明である(ロ)では1分後に最大258℃
に達しているが、4分後に定常状態となり、排ガス遮断
弁16及び排ガス吸引ブロワ27等の耐熱温度を越えな
いことを示している。また、従来の制御方法では、排ガ
スの平均温度になるのに要する時間は約8分であり、本
発明では最大値258℃、設定値の状態になるのに要す
る時間は約4分であり、短時間で精度良く排ガス温度の
制御が実現できることを示している。
【0062】上述では、最大温度が排ガス遮断弁及び排
ガス吸引ブロワ等の耐熱温度を越えないように制御する
制御結果について説明した。無論、出側排ガス温度が露
点以下とならないように、同様な温度制御方法で出側排
ガス温度を制御することができる。また、係数a1 〜a
4 の数値を変えることによって、図11に示すように、
平均値のみならず交番燃焼の周期で最大値Aや任意のB
点の温度を制御することができる。
【0063】また、加熱炉の炉内温度が900℃の場合
について説明する。蓄熱体出側の排ガス温度の最大温度
が250℃であるとすると、図12に示すように、炉温
を900℃から1200℃に上昇させた場合、その管理
値の最大温度を250℃とすると、他の燃焼条件が同じ
であれば、排ガス平均温度は238℃であり、最大値が
306℃となる。従って、排ガス遮断弁や排ガス吸引ブ
ロワの耐熱温度を越えて、破壊されるおそれがある。
【0064】しかし、本発明によれば、図13に示すよ
うに、従来例(イ)では、最大値277℃であり、蓄熱
体出側の排ガスの平均温度が設定値になるのに要する時
間は、約12分である。本発明(ロ)では設定値の状態
になるのに要する時間は約6分である。出側排ガス温度
を短時間に精度良く制御できることを示している。この
制御結果は、(1)式の係数a1 が1.7、a2 が0.
825、a3 が0.16、a4 が1.0に設定した場合
の制御結果を示している。なお、制御装置25に入力さ
れる各温度及び流量の検出値が検出器不良等による誤差
が含まれている場合は、(1)式の演算式による制御を
実施すると実績値の温度は、設定温度に対して一定の誤
差を持つようになる。
【0065】次に、本実施形態による学習制御の制御結
果について説明する。上記実施形態では、実績排ガス流
量を補正する際に、誤差係数Kまたは偏差Δで補正して
吸引排ガス流量Qgを制御する制御結果を示しており、
制御回数と吸引排ガス流量との関係が表3及び表4に示
されている。蓄熱式バーナ加熱炉を表1に示した燃焼条
件で運転する。一方、排ガス流量の制御は、交番燃焼の
周期である60秒毎に補正した排ガス流量Qg′に基づ
いて、排ガス流量を制御した結果を表3及び表4に示し
た。
【0066】
【表3】
【0067】但し、表3の排ガス流量の項目でのカッコ
で括られた値は、各計測値を計測された値を、モデル演
算式(1)に代入して得られた推定排ガス流量値Qg′
*を示し、その上段の値は実測値に基づく排ガス流量Q
g*である。従って、各制御毎の誤差係数は、(3)式
のK= Qg* /Qg′*から算出される。
【0068】また、表4に基づいて、誤差偏差Δによる
学習制御による制御結果について説明する。表4中の制
御回数の欄の「*」は、各因子の実測値をモデル演算式
(1)に代入して得られた推定排ガス流量Qg′*を示
している。また、その上段の値は排ガス流量計で計測し
た排ガス流量Qg*を示している。誤差偏差Δは、
(4)式の(Δ= Qg*− Qg′*)から算出され
た実測排ガス流量値である。
【0069】
【表4】
【0070】上記表3では、例えば、炉温の指示値が誤
差のために真値が900℃になるのに対し、700℃と
指示すると、(1)式から算出される推定排ガス流量
(吸引排ガス流量)は、686Nm3 /Hrとなる。そ
の結果、排ガス吸引時における出側温度検出器21の平
均値は、設定温度200℃に対して、実際は233℃と
なる。これらの実績値を(1)式に入力して算出される
推定吸引排ガス流量は、770Nm3 /Hrとなる。こ
の場合の、誤差係数は、0.891となる。この誤差係
数を用いることで、(1)式の結果を現状に合わせるこ
とができる。この計算を数回繰り返すことで、最終的に
誤差係数が0.918となり、排ガス吸引量が真値の6
30Nm3 /Hrと同じ値となる。従って、4回目の制
御で真値に近づけることができる。60秒の周期で制御
が行われるので、4分で設定温度に制御できることを示
している。
【0071】また、排ガス流量を誤差偏差を用いる補正
する制御方法は、表4に示した通りであり、現状と実績
値より算出した排ガス流量の偏差はΔ84Nm3 /Hr
となる。表4のように計算を繰り返して制御することに
より、最終的に偏差はΔ56Nm3 /Hrとなり、排ガ
ス吸引量(排ガス流量)が真値の630Nm3 /Hrと
なることが実証された。また、表3と表4との比較から
明らかなように、誤差係数Kを用いて補正する場合と、
誤差偏差Δを用いて補正する場合とでは、誤差係数で補
正する方が短時間に設定値に調整できることを示してい
る。
【0072】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、蓄熱体
出側の排ガス温度が適切に維持され、操業条件が変わっ
てもその下流に配置された排ガス遮断弁及び排ガス吸引
ブロワ等の耐熱温度以下であって、排ガスの露点以上に
制御が可能であり、排ガス遮断弁及び排ガス吸引ブロワ
等の機器破損を防止することができる利点がある。
【0073】また、本発明によれば、蓄熱体出側の排ガ
ス温度が露点以下となって水滴や霧が発生しない程度に
排ガスの排出平均温度を低く維持することが可能であ
り、炉の熱効率の向上する利点がある。
【0074】また、本発明によれば、蓄熱式バーナ加熱
炉の燃焼制御が学習制御によって出側排ガス温度が制御
されており、出側排ガス温度の制御速度が早い特徴を有
しており、排ガス遮断弁及び排ガス吸引ブロワ等の機器
破損を防止することができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る蓄熱式バーナ加熱炉の燃焼制御装
置の実施形態を示す図である。
【図2】本発明に係る蓄熱式バーナ加熱炉の燃焼制御装
置の一制御ブロック図を示す図である。
【図3】本発明に係る蓄熱式バーナ加熱炉の燃焼制御装
置の他の制御ブロック図を示す図である。
【図4】本発明に係る蓄熱式バーナ加熱炉の燃焼制御装
置の他の実施形態を示す図である。
【図5】本発明に係る蓄熱式バーナ加熱炉の燃焼制御方
法の一実施形態を示す制御フローを示す図である。
【図6】(a),(b)は図5の制御フローの補足図で
ある。
【図7】(a)は燃焼動作を説明するための波形図、
(b)は炉内温度の切り換えを示燃焼状態を説明する波
形図である。
【図8】従来例と本発明の燃焼状態を比較説明するため
の波形図である。
【図9】燃焼状態を説明する波形図である。
【図10】従来例と本発明の燃焼状態を比較説明するた
めの波形図である。
【図11】燃焼状態を説明する波形図である。
【図12】燃焼状態を説明する波形図である。
【図13】従来例と本発明の燃焼状態を比較説明するた
めの波形図である。
【図14】従来の蓄熱式バーナ加熱炉の燃焼制御装置の
一例を示す図である。
【符号の説明】
1 加熱炉 2 炉壁 3 蓄熱式バーナ 11 バーナタイル 12 空気ノズル 13 燃料ノズル 14 空気遮断弁 15 空気流量制御弁 16 排ガス遮断弁 17 排ガス流量制御弁 18 燃料遮断弁 19 燃料流量制御弁 20 蓄熱体 21 出側温度検知器(出側温度検出手段) 22 空気流量計(空気流量検出手段) 23 燃料流量計 24 排ガス流量計(排ガス流量検出手段) 25 制御装置(記憶手段) 26 炉側温度検知器(炉内温度検出手段) 27 排ガス吸引ブロワ 28 燃焼用空気ブロワ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉壁に設けた少なくとも一対の蓄熱式バ
    ーナを、燃焼状態と排ガスの排気状態とに交互に切り換
    えて、炉内温度または排ガス温度を制御する蓄熱式バー
    ナ加熱炉の燃焼制御方法に於いて、 前記蓄熱式バーナに供給される燃焼空気流量、炉内温度
    または蓄熱体入側の排ガス温度、蓄熱体出側の排ガス温
    度、及び蓄熱体通過面積等を因子とする下記演算式で算
    出した吸引排ガス流量Qgに基づいて、排ガス流量制御
    弁の開度を制御して吸引排ガス流量を調整して、蓄熱体
    出側の排ガス温度を設定温度にすることを特徴とする蓄
    熱式バーナ加熱炉の燃焼制御方法。 Qg= a1 ×Qaa2×Aa3×(Tg1 −Ta1)/(Tg1 −Tg2)−
    4 ×Qa 但し、Qg :吸引排ガス流量(Nm3 /Hr) Qa :燃焼空気流量 (Nm3 /Hr) Ta1 :予熱前の燃焼用空気温度(℃) Tg1 :炉温または蓄熱体入側の排ガス温度(℃) Tg2 :蓄熱体出側の排ガス温度(℃) A :蓄熱体通過面積(m2 ) a1〜a4 :係数
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の蓄熱式バーナ加熱炉の
    燃焼制御方法に於いて、 前記演算式によって算出された吸引排ガス流量Qgと実
    績吸引排ガス流量Qg*とによる誤差Kまたは偏差Δを
    算出して、前記演算式による演算結果を補正して、吸引
    排ガス流量Qg′を算出し、前記排ガス流量制御弁の開
    度を制御して排ガス流量を調整し、蓄熱体出側の排ガス
    温度を設定温度にすることを特徴とする蓄熱式バーナ加
    熱炉の燃焼制御方法。
  3. 【請求項3】 炉壁に設けた少なくとも一対の蓄熱式バ
    ーナを、燃焼状態と排ガスの排気状態とに交互に切り換
    えて、炉内温度または排ガス温度を制御する蓄熱式バー
    ナ加熱炉の燃焼制御方法に於いて、 前記蓄熱式バーナに供給される燃焼空気流量、炉内温度
    または蓄熱体入側の排ガス温度、蓄熱体出側の排ガス温
    度、及び蓄熱体通過面積等によって、吸引排ガス流量を
    算出する演算式を作成し、前記演算式による排ガス流量
    と実績排ガス流量とにより、両者の誤差または偏差を求
    めて前記演算式に補正を加え、補正した前記演算式に基
    づく吸引排ガス流量によって、排ガス流量制御弁の開度
    を制御して前記蓄熱式バーナから排出される吸引排ガス
    流量を調整して、前記炉内温度または前記蓄熱体出側の
    排ガス温度を制御することを特徴とする蓄熱式バーナ加
    熱炉の燃焼制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の蓄熱式バーナ加熱炉の
    燃焼制御方法に於いて、 前記演算式が下記演算式によることを特徴とする蓄熱式
    バーナ加熱炉の燃焼制御方法。 Qg= a1 ×Qaa2×Aa3×(Tg1 −Ta1)/(Tg1 −Tg2)−
    4 ×Qa 但し、Qg :吸引排ガス流量(Nm3 /Hr) Qa :燃焼空気流量 (Nm3 /Hr) Ta1 :予熱前の燃焼用空気温度(℃) Tg1 :炉温または蓄熱体入側の排ガス温度(℃) Tg2 :蓄熱体出側の排ガス温度(℃) A :蓄熱体通過面積(m2 ) a1〜a4 :係数
  5. 【請求項5】 炉内温度検出器の出力から加熱炉内温度
    を検出する炉内温度検出手段と、 蓄熱式バーナの排ガス排気側に設けた出側温度検出器の
    出力から排ガス温度を検出する出側温度検出手段と、 空気流量計の出力から燃焼用空気流入量を検出する空気
    流量検出手段と、 排ガス流量計の出力から排ガス流量を検出する排ガス流
    量検出手段と、 前記排ガス流量検出手段からの実績排ガス流量と、前記
    炉内温度検出手段、前記出側温度検出手段、前記空気流
    量検出手段、前記排ガス流量検出手段の各出力及び蓄熱
    体通過面積から算出した推定排ガス流量とから誤差係数
    または偏差を算出する誤差係数演算手段または偏差演算
    手段と、 前記誤差係数演算手段または偏差演算手段の出力によっ
    て実績排ガス流量を補正する吸引排ガス流量演算手段
    と、 前記吸引排ガス流量演算手段の出力によって吸引排ガス
    流量を出力する排ガス流量制御手段とを備え、 前記排ガス流量制御手段によって排ガス流量制御弁の開
    度を調節して排ガス流量を制御し、蓄熱体出側の排ガス
    温度を調整することを特徴とする蓄熱式バーナ加熱炉の
    燃焼制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005172338A (ja) * 2003-12-10 2005-06-30 Tokyo Gas Co Ltd 蓄熱式気体処理装置
KR101657415B1 (ko) * 2015-05-26 2016-09-13 현대제철 주식회사 가열로 열효율 감시 장치 및 방법
WO2022134227A1 (zh) * 2020-12-23 2022-06-30 山东科技大学 一种瓦斯蓄热氧化高温烟气熔盐换热系统和方法

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