JP7354988B2 - 連続式鋼材加熱炉、連続式鋼材加熱炉の空気比制御方法及び鋼材の製造方法 - Google Patents

連続式鋼材加熱炉、連続式鋼材加熱炉の空気比制御方法及び鋼材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、少なくとも1つの燃焼制御帯に蓄熱式切替燃焼バーナを設けた連続式鋼材加熱炉において、空気比を制御する連続式鋼材加熱炉、連続式鋼材加熱炉の空気比制御方法及び鋼材の製造方法に関する。
一般に、加熱炉において加熱対象物に対して熱を効率よく与えるためには、加熱対象物への加熱以外に損失する熱量を低下させる必要がある。連続式鋼材加熱炉において損失する熱量は、1)排ガス損失熱、2)冷却水損失熱、3)鉄皮放散熱に分類することができる。
このうち、1)排ガス損失熱は、燃料ガスを燃焼させるときに発生するガスを排出することで発生する。排ガス損失熱は、以下の式によって表される。
Qgloss=Vg×Tg×Cpg
ここで、Qglossは排ガス損失熱、Vgは排ガス量、Tgは排ガス温度、Cpgは排ガス比熱である。排ガス損失熱Qglossを低下させるためには、前式より排ガス量Vgを低下させるか、あるいは排ガス温度Tgを低下させる必要がある。一般に鋼材の加熱すべき温度は決まっているため、排ガス温度Tgを低下させることはできない。従って、排ガス損失熱Qglossを低下させるためには、排ガス量Vgを低下させる。
排ガス量Vgは、以下の式で表される。
Vg=Vm×(G0+(1-m)A0)
ここで、Vmは燃料ガス量、G0はガスの理論排ガス量、A0はガスの理論空気量、mは空気比である。燃料ガス量Vmは鋼材を加熱するために炉内温度を一定に制御して結果として定まるものであり、基本的には省エネのために操作することはできない。また、理論排ガス量G0及び理論空気量A0は燃料の組成によって定まるものであり、これらも操作することはできない。従って、積極的に制御できるのは空気比mであり、これをなるべく1.0に近づけることによって排ガス量Vgを低下させることができ、排ガス損失熱Qglossを値化させることができる。
また、排ガス中の酸素濃度Oはガス中の組成により定まるG0及びA0により以下の式によって表される。
=(m-1)A0×0.21/(G0+(m-1)A0)
この式において、分子は空気比mが1.0を超え燃焼に寄与しない空気量のうちの酸素量を示しており、分母は空気比mで発生する排ガス量を示している。この式によれば、排ガス中の酸素濃度Oは、ガスの組成が一定であれば空気比を定めることによって一義的に定まることを意味している。
実際の連続式鋼材加熱炉においては、装入扉、抽出扉を連続的に鋼材が通過するため、装入扉及び抽出扉を常に閉の状態にしておくことができないため、装入扉あるいは抽出扉が開いた際に不可避的に炉内に空気が侵入する。そのため、バーナに供給する燃料ガス流量と燃焼用空気流量とを精密に制御して空気比を一定にしたとしても酸素濃度Oが変化することがある。また、副生ガスを加熱炉の燃料ガスとして用いた場合、成分が時間により変化するため、燃料ガス流量と燃焼用空気流量とを一定の比率に制御したとしても空気比が一定になるとは限らない。このため、連続式鋼材加熱炉においては、従来より、加熱炉内の酸素濃度を一定にするための制御が行われている。
連続式鋼材加熱炉において、鋼材を加熱するバーナとして、蓄熱式切替燃焼バーナを用いる場合と、通常の燃焼バーナを用いる場合とがある。
蓄熱式切替燃焼バーナを用いずに通常の燃焼バーナを用いる連続式鋼材加熱炉において、加熱炉内の酸素濃度を一定にするための制御をするものとして、従来、例えば、特許文献1に示すものが知られている。
特許文献1に示す燃焼設備の燃焼制御方法は、外気が侵入し得る燃焼設備の燃焼制御方法において、火口に供給される燃料流量が設定値以上のときは一定の範囲で空燃比(空気比)を操作して排ガス中の酸素濃度を制御する。また、火口に供給される燃料流量が設定値未満のとき、または空燃比が前記一定の範囲を超えるときは、空燃比を前記一定の範囲を保ちながら燃焼設備の内圧を操作して侵入空気量を調節することにより排ガス中の酸素濃度を制御するようにしている。そして、この特許文献1に示す燃焼設備の燃焼制御方法における排ガス中の酸素濃度の制御に際しては、加熱炉からの排ガス通路中に設けられた酸素濃度計からの出力値をもとに排ガス中の酸素濃度を制御するようにしている。
また、蓄熱式切替燃焼バーナを用いる連続式鋼材加熱炉において、加熱炉内の酸素濃度を一定にするための制御をするものとして、従来、例えば特許文献2に示すものが知られている。
特許文献2に示す連続式鋼材加熱炉は、少なくとも二つの燃焼制御帯に蓄熱式切替燃焼バーナを有し、燃焼制御帯の排ガス誘引系に排ガス中の酸素濃度を検出する検出器を備えた、連続熱間圧延用鋼材を所定の温度に加熱する連続多帯式のウォーキングビームを用いた連続式鋼材加熱炉である。そして、かかる連続式鋼材加熱炉は、蓄熱式切替燃焼バーナを有する燃焼制御帯の誘引排ガスが集合する誘引排ガス本管の、蓄熱式切替燃焼バーナを有する燃焼制御帯毎の誘引排ガスヘッダ管との合流部の下流側に、少なくとも2箇所以上の排ガス中の酸素濃度を検出する前記酸素濃度検出器と、当該検出器の検出値に基づいて炉内の空気比を制御する制御手段を設置している。
特開昭55-33529号公報 特許第4653689号公報
しかしながら、これら特許文献1に示す燃焼設備の燃焼制御方法及び特許文献2に示す連続式鋼材加熱炉にあっては、以下の問題点があった。
即ち、特許文献1に示す燃焼設備の燃焼制御方法の場合、蓄熱式切替燃焼バーナを用いずに通常の燃焼バーナを用いる連続式鋼材加熱炉において、加熱炉内の酸素濃度を一定にするための制御をするものであり、蓄熱式切替燃焼バーナを用いる連続式鋼材加熱炉において、加熱炉内の酸素濃度を一定にするための制御をするものとして適していない。蓄熱式切替燃焼バーナを用いずに通常の燃焼バーナを用いて燃焼した場合、排ガスは、加熱炉から排ガス通路を通って外部に放出されるため、特許文献1のように、加熱炉からの排ガス通路中に設けられた酸素濃度計からの出力値をもとに排ガス中の酸素濃度を制御することができる。しかし、蓄熱式切替燃焼バーナを用いて燃焼した場合、発生した排ガスの多く(発生した排ガスの約80%程度)は蓄熱式切替燃焼バーナで吸引され、残りの排ガス(発生した排ガスの20%程度)は加熱炉内を通過して排ガス通路を通り、この排ガス通路を通る排ガス量は少ない。このため、特許文献1では、蓄熱式切替燃焼バーナを用いる連続式鋼材加熱炉において、加熱炉内の酸素濃度を一定にするための制御、即ち空気比の制御をするものとして適していない。
一方、特許文献2に示す連続式鋼材加熱炉の場合、少なくとも二つの燃焼制御帯に蓄熱式切替燃焼バーナを有する連続式鋼材加熱炉において、加熱炉内の酸素濃度を一定にするための制御をするものである。ここで、かかる連続式鋼材加熱炉は、蓄熱式切替燃焼バーナを有する燃焼制御帯の誘引排ガスが集合する誘引排ガス本管の、蓄熱式切替燃焼バーナを有する燃焼制御帯毎の誘引排ガスヘッダ管との合流部の下流側に、少なくとも2箇所以上の排ガス中の酸素濃度を検出する酸素濃度検出器を備えている。そして、この酸素濃度検出器から検出された検出値のみを用いて空気比の制御を行っている。
しかしながら、蓄熱式切替燃焼バーナを用いて燃焼した場合、前述したように、加熱炉内で発生した排ガスは、その多く(発生した排ガスの約80%程度)は蓄熱式切替燃焼バーナで吸引され、残りの排ガス(発生した排ガスの20%程度)は当該蓄熱式切替燃焼バーナが設けられた燃焼制御帯から下流側の燃焼制御帯に流れ、加熱炉内を通過して排ガス通路を通る。
従って、特許文献2のように、蓄熱式切替燃焼バーナを有する燃焼制御帯の誘引排ガスが集合する誘引排ガス本管に設けられた酸素濃度検出器から検出された排ガス中の酸素濃度の検出値のみを用いて空気比の制御を行ったとしても、燃焼制御帯毎の空気比を適切に制御することができない。
よって、本発明はこれら従来の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、少なくとも1つの燃焼制御帯に蓄熱式切替燃焼バーナを設けた連続式鋼材加熱炉において、燃焼制御帯毎の空気比を高い精度で適正空気比に制御することができる、連続式鋼材加熱炉、連続式鋼材加熱炉の空気比制御方法及び鋼材の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る連続式鋼材加熱炉は、炉長方向に沿って複数の燃焼制御帯を有する炉体と、少なくとも1つの前記燃焼制御帯に設けられた蓄熱式切替燃焼バーナとを備えた連続式鋼材加熱炉であって、前記蓄熱式切替燃焼バーナを設けた燃焼制御帯毎の吸引排ガスが集合する吸引排ガス本管に設けられた、吸引排ガス中の酸素濃度を検出する吸引排ガス用酸素濃度検出器及び吸引排ガスの流量を検出する吸引排ガス用流量検出器と、前記炉体の、排ガス流れにおいて最も下流側の燃焼制御帯よりも下流側の箇所に設けられた、炉尻排ガス中の酸素濃度を検出する炉尻排ガス用酸素濃度検出器及び炉尻排ガスの流量を検出する炉尻排ガス用流量検出器と、前記吸引排ガス用酸素濃度検出器の検出値、前記吸引排ガス用流量検出器の検出値、前記炉尻排ガス用酸素濃度検出器の検出値、及び前記炉尻排ガス用流量検出器の検出値に基づいて、前記燃焼制御帯毎の空気比を制御する空気比制御部とを備えていることを要旨とする。
また、本発明の別の態様に係る連続式鋼材加熱炉の空気比制御方法は、炉長方向に沿って複数の燃焼制御帯を有する炉体と、少なくとも1つの前記燃焼制御帯に設けられた蓄熱式切替燃焼バーナとを備えた連続式鋼材加熱炉の空気比制御方法であって、前記蓄熱式切替燃焼バーナを設けた燃焼制御帯毎の吸引排ガスが集合する吸引排ガス本管に設けられた吸引排ガス用酸素濃度検出器により、吸引排ガス中の酸素濃度を検出する吸引排ガス酸素濃度検出ステップと、前記吸引排ガス本管に設けられた吸引排ガス用流量検出器により、吸引排ガスの流量を検出する吸引排ガス流量検出ステップと、前記炉体の、排ガス流れにおいて最も下流側の燃焼制御帯よりも下流側の設置箇所に設けられた炉尻排ガス用酸素濃度検出器により、炉尻排ガス中の酸素濃度を検出する炉尻排ガス酸素濃度検出ステップと、前記設置箇所に設けられた炉尻排ガス用流量検出器により、炉尻排ガスの流量を検出する炉尻排ガス流量検出ステップと、前記吸引排ガス用酸素濃度検出器の検出値、前記吸引排ガス用流量検出器の検出値、前記炉尻排ガス用酸素濃度検出器の検出値、及び前記炉尻排ガス用流量検出器の検出値に基づいて、前記燃焼制御帯毎の空気比を制御する空気比制御ステップとを含むことを要旨とする。
また、本発明の別の態様に係る鋼材の製造方法は、前述の連続式鋼材加熱炉の空気比制御方法により鋼材を加熱することを要旨とする。
本発明に係る連続式鋼材加熱炉、連続式鋼材加熱炉の空気比制御方法及び鋼材の製造方法によれば、少なくとも1つの燃焼制御帯に蓄熱式切替燃焼バーナを設けた連続式鋼材加熱炉において、燃焼制御帯毎の空気比を高い精度で適正空気比に制御することができる、連続式鋼材加熱炉、連続式鋼材加熱炉の空気比制御方法及び鋼材の製造方法を提供できる。
本発明の一実施形態に係る連続式鋼材加熱炉の概略構成を示す図である。 図1に示す連続式鋼材加熱炉における空気比制御の処理の流れを説明するためのフローチャートである。 図2に示すステップS5(空気比制御ステップ)における処理の流れの詳細を示すフローチャートである。 本発明例による燃料原単位と比較例による燃料原単位とを比較して示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記の実施形態に特定するものではない。
また、図面は模式的なものである。そのため、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。
図1には、本発明の一実施形態に係る連続式鋼材加熱炉の概略構成が示されている。
図1に示す連続式鋼材加熱炉1は、被加熱材としての鋼材Sを加熱するものであり、鋼材Sの搬送方向である炉長方法に延びる炉体2を備えている。この炉体2は、鋼材Sの装入側から抽出側に向けて炉長方向に沿って燃焼制御帯としての予熱帯3、第1加熱帯4、第2加熱帯5及び均熱帯6をこの順に備えている。
また、予熱帯3、第1加熱帯4、第2加熱帯5、及び均熱帯6の各々には、複数(本実施形態にあっては6つ、上部に3つ、下部に3つ)の蓄熱式切替燃焼バーナ10が設けられている。各蓄熱式切替燃焼バーナ10は、各予熱帯3、第1加熱帯4、第2加熱帯5、及び均熱帯6の炉壁に対向して設置された一対の蓄熱式バーナ10a,10bで構成される。各蓄熱式バーナ10a,10bは、それぞれセラミックボール等で構成される蓄熱体11a,11bを備えている。そして、蓄熱式バーナ10a及び10bで交互に燃焼を行うと共に、非燃焼状態の蓄熱式バーナ10aあるいは10bを介して炉体2内、即ち各予熱帯3、第1加熱帯4、第2加熱帯5、及び均熱帯6から吸引放出し、このとき燃焼に伴う排ガスを蓄熱体11aあるいは11bを介して排出する。これによって、この吸引排ガスの熱を蓄熱体11aあるいは11bに蓄えておき、次回の燃焼時には燃焼用空気を蓄熱体11aあるいは11bを介して蓄熱式バーナ10aあるいは10bに供給することによって、排ガス熱を燃料ガスの予熱に利用するようになっている。
そして、一方側の蓄熱式バーナ10aは、燃料ガス切替弁12aを設置した燃料ガスヘッダ管13aに接続され、他方側の蓄熱式バーナ10bは、燃料ガス切替弁12bを設置した燃料ガスヘッダ管13bに接続されている。そして、予熱帯3、第1加熱帯4、第2加熱帯5、及び均熱帯6の各々における全ての燃料ガスヘッダ管13aは燃料ガス集合管14aに集合し、予熱帯3、第1加熱帯4、第2加熱帯5、及び均熱帯6の各々における全ての燃料ガスヘッダ管13bは燃料ガス集合管14bに集合している。そして、燃料ガス集合管14a及び燃料ガス集合管14bは共通の燃料ガス集合管14に集合し、予熱帯3、第1加熱帯4、第2加熱帯5、及び均熱帯6の各々の燃料ガス集合管14は共通の燃料ガス供給ライン16に接続されている。
そして、各燃料ガス集合管14a及び各燃料ガス集合管14bには、それぞれの管内を流れる燃料ガスの流量を測定する燃料ガス流量測定器32が設置されるとともに、各燃料ガス集合管14には、燃料ガス流量調節弁15が設置されている。
また、一方側の蓄熱式バーナ10aの蓄熱体11aは、燃焼用空気切替弁17aを設置した燃焼用空気ヘッダ管18aに接続され、他方側の蓄熱式バーナ10bの蓄熱体11bは、燃焼用空気切替弁17bを設置した燃焼用空気ヘッダ管18bに接続されている。そして、予熱帯3、第1加熱帯4、第2加熱帯5、及び均熱帯6の各々における全ての燃焼用空気ヘッダ管18aは燃焼用空気集合管19aに集合し、予熱帯3、第1加熱帯4、第2加熱帯5、及び均熱帯6の各々における全ての燃焼用空気ヘッダ管18bは燃焼用空気集合管19bに集合している。そして、燃焼用空気集合管19a及び燃焼用空気集合管19bは共通の燃焼用空気集合管19に集合し、予熱帯3、第1加熱帯4、第2加熱帯5、及び均熱帯6の各々の燃焼用空気集合管19は共通の燃焼用空気供給本管21に接続されている。
そして、各燃焼用空気集合管19a及び各燃焼用空気集合管19bには、それぞれの管内を流れる燃焼用空気の流量を測定する燃焼用空気流量測定器33が設置されるとともに、各燃焼用空気集合管19には、燃焼用空気流量調節弁20が設置されている。なお、燃焼用空気供給本管21は燃焼用空気ブロワ22に接続されている。
また、一方側の蓄熱式バーナ10aの蓄熱体11aは、排ガス切替弁23aを設置した排ガスヘッダ管24aに接続され、他方側の蓄熱式バーナ10bの蓄熱体11bは、排ガス切替弁23bを設置した排ガスヘッダ管24bに接続されている。そして、予熱帯3、第1加熱帯4、第2加熱帯5、及び均熱帯6の各々における全ての排ガスヘッダ管24aは排ガス集合管25aに集合し、予熱帯3、第1加熱帯4、第2加熱帯5、及び均熱帯6の各々における全ての排ガスヘッダ管24bは排ガス集合管25bに集合している。そして、排ガス集合管25a及び排ガス集合管25bは共通の排ガス集合管25に集合し、予熱帯3、第1加熱帯4、第2加熱帯5、及び均熱帯6の各々の排ガス集合管25は、共通の吸引排ガス本管27に接続されている。そして、各排ガス集合管25には、排ガス流量調節弁26が設置されている。また、予熱帯3、第1加熱帯4、第2加熱帯5、及び均熱帯6の各々毎の吸引排ガスが集合する吸引排ガス本管27には、吸引排ガス中の酸素濃度を検出する吸引排ガス用酸素濃度検出器28が1つ設けられている。また、この吸引排ガス本管27には、管内を流れる吸引排ガスの流量を検出する吸引排ガス用流量検出器35が1つ設けられている。吸引排ガス本管27は、吸引排ガスファン29に接続されている。
蓄熱式バーナ10aあるいは10bから吸引された吸引排ガスは、予熱帯3、第1加熱帯4、第2加熱帯5、及び均熱帯6の各々毎に排ガス集合管25に集合し、排ガス流量調節弁26で流量が調節された後、全体が吸引排ガス本管27で集合し、吸引排ガスファン29を通過後、煙突8に導かれる。
この吸引排ガスは、炉体2内で発生した排ガスの約80%であり、残りの約20%の排ガス(以後、炉尻排ガスと称する)は、炉体2内を通過することになる。通常、連続式鋼材加熱炉1においては、鋼材Sの流れと炉体2内の炉尻排ガスの流れは向流状態となっており、炉尻排ガスは、鋼材Sの抽出側から装入側へと鋼材Sと同じ空間を流れる。その後、この炉尻排ガスは、装入扉(図示せず)前で鋼材Sと分離され、炉体2の、排ガス流れにおいて最も下流側の予熱帯3よりも下流側に設置された煙道7を介して煙突8へと導かれる。
そして、煙道7には、炉尻排ガス中の酸素濃度を検出する炉尻排ガス用酸素濃度検出器9が1つ設置されている。また、煙道7には、煙道7内を流れる炉尻排ガスの流量を検出する炉尻排ガス用流量検出器34が1つ設置されている。
また、連続式鋼材加熱炉1は、吸引排ガス用酸素濃度検出器28の検出値、吸引排ガス用流量検出器35の検出値、炉尻排ガス用酸素濃度検出器9の検出値、及び炉尻排ガス用流量検出器34の検出値に基づいて、各燃焼制御帯(予熱帯3、第1加熱帯4、第2加熱帯5、及び均熱帯6の各々)毎の空気比を制御する空気比制御部30を備えている。
空気比制御部30は、吸引排ガス用酸素濃度検出器28及び炉尻排ガス用酸素濃度検出器9に接続されるとともに、図示はしないが各燃料ガス流量測定器32、各燃焼用空気流量測定器33、炉尻排ガス用流量検出器34、及び吸引排ガス用流量検出器35に接続されている。また、空気比制御部30は、上位計算機31に接続されている。
空気比制御部30は、演算処理機能を有するコンピュータシステムであり、ハードウェアに予め記憶された各種専用のコンピュータプログラムを実行することにより、空気比制御機能(ステップS5)をソフトウェア上で実現できるようになっている。
次に、連続式鋼材加熱炉1における空気比制御方法について、図2及び図3を参照して説明する。
先ず、連続式鋼材加熱炉の空気比制御に際しては、図2に示すように、ステップS1で、吸引排ガス用酸素濃度検出器28が吸引排ガス中の酸素濃度を検出する(吸引排ガス用酸素濃度検出ステップ)。
次いで、ステップS2で、吸引排ガス用流量検出器35が吸引排ガス本管27内を流れる吸引排ガスの流量を検出する(吸引排ガス流量検出ステップ)。
次いで、ステップS3で、炉尻排ガス用酸素濃度検出器9が炉尻排ガス中の酸素濃度を検出する(炉尻排ガス酸素濃度検出ステップ)。
その後、ステップS4で、炉尻排ガス用流量検出器34が炉尻排ガスの流量を検出する(炉尻排ガス流量検出ステップ)。
そして、ステップS5で、空気比制御部30が、ステップS1で検出した吸引排ガス用酸素濃度検出器28の検出値O2I(%)、ステップS2で検出した吸引排ガス用流量検出器35の検出値FGI(Nm/H)、ステップS3で検出した炉尻排ガス用酸素濃度検出器9の検出値O2E(%)、及びステップS4で検出した炉尻排ガス用流量検出器34の検出値FGE(Nm/H)に基づいて、各燃焼制御帯(予熱帯3、第1加熱帯4、第2加熱帯5、及び均熱帯6の各々毎の空気比を制御する(空気比制御ステップ)。
ここで、このステップS5(空気比制御ステップ)について説明すると、図3に示すように、先ず、空気比制御部30は、ステップS51において、炉尻排ガス用酸素濃度検出器9の検出値O2E(%)、吸引排ガス用流量検出器35の検出値FGI(Nm/H)と炉尻排ガス用流量検出器34の検出値FGE(Nm/H)とから算出される炉尻排ガスの流量の比率Y、吸引排ガス用酸素濃度検出器28の検出値O2I(%)、及び吸引排ガス用流量検出器35の検出値FGI(Nm/H)と炉尻排ガス用流量検出器34の検出値FGE(Nm/H)とから算出される吸引排ガスの流量の比率Xに基づいて、次の(1)式に基づき、炉体2から排出される排ガス全体の酸素濃度O2J(%)を算出する(排ガス全体酸素濃度算出ステップ)。
O2J=O2E×Y+O2I×X ・・・(1)
X=FGI/(FGI+FGE)
Y=FGE/(FGI+FGE)
次いで、空気比制御部30は、ステップS52において、燃焼制御帯(均熱帯6(i=1)、第2加熱帯5(i=2)、第1加熱帯4(i=3)、予熱帯3(i=4))毎の燃焼空気流量の検出値FAi(Nm/H)、燃焼制御帯毎の空気比の検出値μi、理論空気量A0(Nm/kg)、及び燃焼制御帯毎の燃料ガス流量の検出値FFi(Nm/H)に基づいて、次の(2)式に基づいて、当該燃焼制御帯毎の寄与率|Ai|/Σ|Ai|を算出する(寄与率算出ステップ)。
|Ai|/Σ|Ai|=|FAi-μi×A0×FFi|/Σ|FAi-μi×A0×FFi ・・・(2)
ここで、燃焼制御帯毎の燃焼空気流量の検出値FAi(Nm/H)は、各燃焼制御帯に設置された燃焼用空気流量測定器33の検出値であり、その検出値が空気比制御部30に入力される。また、燃焼制御帯毎の空気比の検出値μiは、燃焼制御帯毎の燃焼空気流量の検出値FAi(Nm/H)を理論空気量A0で除して求められる。また、理論空気量A0(Nm/kg)は、上位計算機31から空気比制御部30に入力される。更に、燃焼制御帯毎の燃料ガス流量の検出値FFi(Nm/H)は、各燃焼制御帯に設置された燃料ガス流量測定器32の検出値であり、その検出値が空気比制御部30に入力される。
次いで、空気比制御部30は、ステップS53において、予め設定された燃焼制御帯毎の空気比μ0iと、ステップS51で算出された炉体2から排出される排ガス全体の酸素濃度O2J(%)、炉体2から排出される排ガス全体の酸素濃度の目標値O2M(%)、及びステップS52で算出された燃焼制御帯毎の寄与率|Ai|/Σ|Ai|に基づいて次の(3)式で算出される燃焼制御帯毎の空気比の補正値ΔO2μiとから、次の(4)式に基づいて燃焼制御帯毎の適正空気比μCiを算出する(適正空気比算出ステップ)
ΔO2μi=((|Ai|/Σ|Ai|)×αi×βi)×((O2J-O2M)/γi) ・・・(3)
ここで、αiはレシオであり、上位計算機31から空気比制御部30に入力される。また、βiはバイアスであり、上位計算機31から空気比制御部30に入力される。また、O2M(%)は、前述したとおり、炉体2から排出される排ガス全体の酸素濃度の目標値であり、上位計算機31から空気比制御部30に入力される。更に、γiは補正係数であり、上位計算機31から空気比制御部30に入力される。
μCi=μ0i+ΔO2μi ・・・(4)
ここで、μ0iは、前述したとおり、予め設定された燃焼制御帯毎の空気比であり、上位計算機31から空気比制御部30に入力される。つまり、(4)式で示すように、空気比制御部30は、ステップS53において、燃焼制御帯毎の適正空気比μCiを、予め設定した燃焼制御帯毎の空気比μ0iに対して焼制御帯毎の空気比の補正値ΔO2μiを付加することで、算出している。
本実施形態において、燃焼制御帯毎の適正空気比μCiは0.9~1.05に制御され、より好適には0.9~1.0に制御される。この制御された燃焼制御帯毎の空気比μCiを0.9~1.05に設定することで、後述するよう炉体2から排出される排ガス全体の酸素濃度を2.0%以下に低減できる。また、この空気比μCiを、0.9~1.0に設定することで、より適切に炉体2から排出される排ガス全体の酸素濃度を1.0%以下に低減することができる。
最後に、空気比制御部30は、ステップS54において、燃焼制御帯(均熱帯6(i=1)、第2加熱帯5(i=2)、第1加熱帯4(i=3)、予熱帯3(i=4))毎の空気比が、ステップS53で算出された燃焼制御帯毎の適正空気比μCiとなるように、燃焼制御帯に供給する燃焼用空気流量(Nm/H)を調整する(燃焼用空気流量調整ステップ)。
ステップ54では、具体的には、空気比制御部30は、燃焼制御帯毎の空気比が、ステップS53で算出された燃焼制御帯毎の適正空気比μCiとなるように、各燃焼制御帯における燃焼用空気流量調節弁20を調節して燃焼制御帯に供給する燃焼用空気流量を調整する。
このように、本実施形態に係る連続式鋼材加熱炉1及び連続式鋼材加熱炉1における空気比制御方法によれば、蓄熱式切替燃焼バーナ10を設けた燃焼制御帯(均熱帯6、第2加熱帯5、第1加熱帯4、予熱帯3)毎の吸引排ガスが集合する吸引排ガス本管27に設けられた吸引排ガス用酸素濃度検出器28により、吸引排ガス中の酸素濃度を検出する(吸引排ガス用酸素濃度検出ステップ:ステップS1)。そして、前述の吸引排ガス本管27に設けられた吸引排ガス用流量検出器35により、吸引排ガスの流量を検出する(吸引排ガス流量検出ステップ:ステップS2)。また、炉体2の、排ガス流れにおいて最も下流側の燃焼制御帯(予熱帯3)よりも下流側の設置箇所に設けられた炉尻排ガス用酸素濃度検出器9により、炉尻排ガス中の酸素濃度を検出する(炉尻排ガス酸素濃度検出ステップ:ステップS3)。また、前述の設置箇所に設けられた炉尻排ガス用流量検出器34により、炉尻排ガスの流量を検出する(炉尻排ガス流量検出ステップ:ステップS5)。そして、空気比制御部30が、吸引排ガス用酸素濃度検出器28の検出値、吸引排ガス用流量検出器35の検出値、炉尻排ガス用酸素濃度検出器9の検出値、及び炉尻排ガス用流量検出器34の検出値に基づいて、燃焼制御帯毎の空気比を制御する(空気比制御ステップ:ステップS5)。
これにより、蓄熱式切替燃焼バーナ10で吸引される吸引排ガス中の酸素濃度及び吸引排ガスの流量と、吸引されない残りの炉尻排ガス中の酸素濃度及び吸引排ガスの流量とを検出することにより、少なくとも1つの燃焼制御帯に蓄熱式切替燃焼バーナ10を設けた連続式鋼材加熱炉1において、燃焼制御帯毎の空気比を高い精度で適正空気比に制御することができる。燃焼制御帯毎の空気比を高い精度で適正空気比に制御できることで、排ガス中の過剰な空気量が減少し、排ガス損失熱を小さくでき、燃料消費量を抑制できることになる。
また、空気比制御部30(空気比制御ステップ:ステップS5)は、燃焼制御帯毎の空気比を制御するに際し、炉尻排ガス用酸素濃度検出器9の検出値O2E、吸引排ガス用流量検出器35の検出値FGI、吸引排ガス用酸素濃度検出器28の検出値O2I、及び炉尻排ガス用流量検出器34の検出値FGEに基づいて、炉体2から排出される排ガス全体の酸素濃度O2Jを算出する(排ガス全体酸素濃度算出ステップ:ステップS51)。
そして、空気比制御部30(空気比制御ステップ:ステップS5)は、燃焼制御帯(均熱帯6(i=1)、第2加熱帯5(i=2)、第1加熱帯4(i=3)、予熱帯3(i=4))毎の燃焼空気流量の検出値FAi、燃焼制御帯毎の空気比の検出値μi、理論空気量A0、及び燃焼制御帯毎の燃料ガス流量の検出値FFiに基づいて、当該燃焼制御帯毎の寄与率|Ai|/Σ|Ai|を算出する(寄与率算出ステップ:ステップS52)。
また、空気比制御部30(空気比制御ステップ:ステップS5)は、予め設定された燃焼制御帯毎の空気比μ0iと、算出された炉体2から排出される排ガス全体の酸素濃度O2J、炉体2から排出される排ガス全体の酸素濃度の目標値O2M、及び算出された燃焼制御帯毎の寄与率|Ai|/Σ|Ai|に基づいて算出される燃焼制御帯毎の空気比の補正値ΔO2μiとから、燃焼制御帯毎の適正空気比μCiを算出する(適正空気比算出ステップ:ステップS53)。
更に、空気比制御部30(空気比制御ステップ:ステップS5)は、燃焼制御帯(均熱帯6(i=1)、第2加熱帯5(i=2)、第1加熱帯4(i=3)、予熱帯3(i=4))毎の空気比が、ステップS53で算出された燃焼制御帯毎の適正空気比μCiとなるように、燃焼制御帯に供給する燃焼用空気流量を調整する(燃焼用空気流量調整ステップ:ステップS54)。
これにより、燃焼制御帯毎の空気比をより高い精度で適正空気比に制御することができ、排ガス中の過剰な空気量をより減少させるとともに、排ガス損失熱をより小さくでき、燃料消費量を一層抑制することができる。
そして、空気比制御部30が、燃焼制御帯(均熱帯6(i=1)、第2加熱帯5(i=2)、第1加熱帯4(i=3)、予熱帯3(i=4))毎の空気比が、ステップS53で算出された燃焼制御帯毎の適正空気比μCiとなるように、燃焼制御帯に供給する燃焼用空気流量を調整することで、炉体2から排出される排ガス全体の酸素濃度を、炉尻排ガス用酸素濃度検出器9の検出値O2E(%)の検出値のみを用いて排ガス中の酸素濃度を制御する場合に比べて、低減することができる。
具体的には、ステップS1~ステップS5を行わずに、燃焼制御帯毎の空気比が予め設定された燃焼制御帯毎の空気比μOiとなるように、燃焼制御帯に供給する燃焼用空気流量を調整した場合、炉体2から排出される排ガス全体の酸素濃度は3.8%程度であった。これに対して、空気比制御部30が、燃焼制御帯毎の空気比が、ステップS53で算出された燃焼制御帯毎の適正空気比μCiとなるように、燃焼制御帯に供給する燃焼用空気流量を調整することで、炉体2から排出される排ガス全体の酸素濃度は2.0%以下となる。
また、当該炉体2から排出される排ガス全体の酸素濃度を低減、2.0%以下とすることで、炉体2から排出される排ガス量(Nm/H)が低減され、これにより炉体2から排出されるCOの排出量を削減することができる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されずに種々の変更、改良を行うことができる。
例えば、蓄熱式切替燃焼バーナ10が設置される燃焼制御帯は、本実施形態にあっては、予熱帯3、第1加熱帯4、第2加熱帯5、及び均熱帯6の4つの燃焼制御帯であるが、4つに限らず1つ以上の燃焼制御帯であればよい。
また、各燃焼制御帯に設置される蓄熱式切替燃焼バーナ10の数は、本実施形態にあっては、3個であるが、3個に限らず任意の数でよい。
また、吸引排ガス本管27に設置される吸引排ガス用酸素濃度検出器28及び吸引排ガス用流量検出器35の数は、本実施形態にあっては、それぞれ1つであるが、1つに限らず複数であってもよい。
また、炉体2の、排ガス流れにおいて最も下流側の燃焼制御帯よりも下流側の箇所に設置される炉尻排ガス用酸素濃度検出器9及び炉尻排ガス用流量検出器34の数は、本実施形態にあっては、それぞれ1つであるが、1つに限らず複数であってもよい。
本発明の効果を検証すべく、本発明例1、2の方法と比較例の方法とで空気比制御を行い、制御結果としての本発明例1の方法と比較例の方法における燃料原単位の変化、本発明例1、2の方法と比較例の方法における排ガス全体の酸素濃度の変化及び炉尻排ガス量の変化を調査した。
本発明例1では、前述のステップS1~ステップS5(ステップS51~ステップS54)を実行した。本発明例1では、燃焼制御帯毎の空気比が、ステップS53で算出された燃焼制御帯毎の適正空気比μCi=1.0(以上)~1.05(以下)となるように、燃焼制御帯に供給する燃焼用空気流量を調整した。
本発明例2では、燃焼制御帯毎の空気比が、ステップS53で算出された燃焼制御帯毎の適正空気比μCi=0.9(以上)~1.0(未満)となるように、燃焼制御帯に供給する燃焼用空気流量を調整した。
また、比較例では、前述のステップS1~ステップS5(ステップS51~ステップS54)を行うことなく、各燃焼制御帯における空気比を予め設定したμ0i=1.05(より多く)~1.20(以下)(頂いた資料では現状の空気比が1.05~1.20となっていたので)として制御した。
燃料原単位の変化の調査結果を図4に、排ガス全体の酸素濃度の変化及び炉尻排ガス量の変化の調査結果を表1に示す。
図4を参照すると、本発明例1の方法で空気比制御を行う方が、比較例の方法で空気比制御を行うよりも、燃料原単位が1tonあたり8Mcal減少していることが分かった。
Figure 0007354988000001
表1からわかるように、本発明例1の方法で空気比制御を行った場合、排ガス全体の酸素濃度は1.1%であり、比較例の方法で空気制御を行った場合の排ガス全体の酸素濃度3.8%に対し減少していることが分かった。また、本発明例1の方法で空気比制御を行った場合、炉尻排ガス量は7000Nm/Hであり、比較例の方法で空気制御を行った場合の炉尻排ガス量13900Nm/Hに対し減少していることが分かった。
また、本発明例2の方法で空気比制御を行った場合、排ガス全体の酸素濃度は1.0%であり、本発明例1の方法で空気制御を行った場合よりも排ガス全体の酸素濃度が減少していることがわかった。また、本発明例2の方法で空気比制御を行った場合、炉尻排ガス量は6130Nm/Hであり、本発明例1の方法で空気制御を行った場合よりも炉尻排ガス量が減少していることがわかった。
前記の本発明例1、2により、製造される鋼材(厚板、薄板、棒鋼)は所要の表面品質、材料特性を有し、本発明に係る連続式鋼材加熱炉の空気比制御方法により、エネルギー原単位が低い低コストな鋼材の製造が可能になることが分かった。
1 連続式鋼材加熱炉
2 炉体
3 予熱帯(燃焼制御帯)
4 第1加熱帯(燃焼制御帯)
5 第2加熱帯(燃焼制御帯)
6 均熱帯(燃焼制御帯)
7 煙道
8 煙突
9 炉尻排ガス用酸素濃度検出器
10 蓄熱式切替燃焼バーナ
10a,10b 蓄熱式バーナ
11a,11b 蓄熱体
12a,12b 燃料ガス切替弁
13a,13b 燃料ガスヘッダ管
14 燃料ガス集合管
14a,14b 燃料ガス集合管
15 燃料ガス流量調節弁
16 燃料ガス供給ライン
17a,17b 燃焼用空気切替弁
18a,18b 燃焼用空気ヘッダ管
19 燃焼用空気集合管
19a,19b 燃焼用空気集合管
20 燃焼用空気流量調節弁
21 燃焼用空気供給本管
22 燃焼用空気ブロワ
23a,23b 排ガス切替弁
24a,24b 排ガスヘッダ管
25 排ガス集合管
25a,25b 排ガス集合管
26 排ガス流量調節弁
27 吸引排ガス本管
28 吸引排ガス用酸素濃度検出器
29 吸引排ガスファン
30 空気比制御部
31 上位計算機
32 燃料ガス流量測定器
33 燃焼用空気流量測定器
34 炉尻排ガス用流量検出器
35 吸引排ガス用流量検出器
S 鋼材

Claims (8)

  1. 炉長方向に沿って複数の燃焼制御帯を有する炉体と、少なくとも1つの前記燃焼制御帯に設けられた蓄熱式切替燃焼バーナとを備えた連続式鋼材加熱炉であって、
    前記蓄熱式切替燃焼バーナを設けた燃焼制御帯毎の吸引排ガスが集合する吸引排ガス本管に設けられた、吸引排ガス中の酸素濃度を検出する吸引排ガス用酸素濃度検出器及び吸引排ガスの流量を検出する吸引排ガス用流量検出器と、
    前記炉体の、排ガス流れにおいて最も下流側の燃焼制御帯よりも下流側の設置箇所に設けられた、炉尻排ガス中の酸素濃度を検出する炉尻排ガス用酸素濃度検出器及び炉尻排ガスの流量を検出する炉尻排ガス用流量検出器と、
    前記吸引排ガス用酸素濃度検出器の検出値、前記吸引排ガス用流量検出器の検出値、前記炉尻排ガス用酸素濃度検出器の検出値、及び前記炉尻排ガス用流量検出器の検出値に基づいて、前記燃焼制御帯毎の空気比を制御する空気比制御部とを備えていることを特徴とする連続式鋼材加熱炉。
  2. 前記空気比制御部は、
    前記炉尻排ガス用酸素濃度検出器の検出値、前記吸引排ガス用流量検出器の検出値、前記吸引排ガス用酸素濃度検出器の検出値、及び前記炉尻排ガス用流量検出器の検出値に基づいて、前記炉体から排出される排ガス全体の酸素濃度を算出し、
    燃焼制御帯毎の燃焼空気流量の検出値、燃焼制御帯毎の空気比の検出値、理論空気量、及び燃焼制御帯毎の燃料ガス流量の検出値に基づいて、燃焼制御帯全体の燃焼空気流量に対する燃焼制御帯毎の燃焼空気流量の割合である燃焼制御帯毎の寄与率|Ai|/Σ|Ai|、下記式に基づいて算出し、
    予め設定された燃焼制御帯毎の空気比と、算出された前記炉体から排出される排ガス全体の酸素濃度、前記炉体から排出される排ガス全体の酸素濃度の目標値、及び算出された燃焼制御帯毎の寄与率に基づいて算出される燃焼制御帯毎の空気比の補正値とから燃焼制御帯毎の適正空気比を算出し、
    燃焼制御帯の空気比が、算出された燃焼制御帯毎の適正空気比となるように、燃焼制御帯に供給する燃焼用空気流量を調整することを特徴とする請求項1に記載の連続式鋼材加熱炉。
    |Ai|/Σ|Ai|=|FAi-μi×A0×FFi|/Σ|FAi-μi×A0×FFi|
    ここで、FAiは燃焼制御帯毎の燃焼空気流量の検出値(Nm /H)、μiは燃焼制御制御帯毎の空気比の検出値、A0は理論空気量(Nm /kg)、FFiは燃焼制御帯毎の燃料ガス流量の検出値(Nm /H)である。
  3. 前記空気比制御部によって、燃焼制御帯の空気比が、算出された燃焼制御帯毎の適正空気比となるように、燃焼制御帯に供給する燃焼用空気流量を調整することで、前記炉体から排出される排ガス全体の酸素濃度が2.0%以下となることを特徴とする請求項2に記載の連続式鋼材加熱炉。
  4. 炉長方向に沿って複数の燃焼制御帯を有する炉体と、少なくとも1つの前記燃焼制御帯に設けられた蓄熱式切替燃焼バーナとを備えた連続式鋼材加熱炉の空気比制御方法であって、
    前記蓄熱式切替燃焼バーナを設けた燃焼制御帯毎の吸引排ガスが集合する吸引排ガス本管に設けられた吸引排ガス用酸素濃度検出器により、吸引排ガス中の酸素濃度を検出する吸引排ガス酸素濃度検出ステップと、
    前記吸引排ガス本管に設けられた吸引排ガス用流量検出器により、吸引排ガスの流量を検出する吸引排ガス流量検出ステップと、
    前記炉体の、排ガス流れにおいて最も下流側の燃焼制御帯よりも下流側の設置箇所に設けられた炉尻排ガス用酸素濃度検出器により、炉尻排ガス中の酸素濃度を検出する炉尻排ガス酸素濃度検出ステップと、
    前記設置箇所に設けられた炉尻排ガス用流量検出器により、炉尻排ガスの流量を検出する炉尻排ガス流量検出ステップと、
    前記吸引排ガス用酸素濃度検出器の検出値、前記吸引排ガス用流量検出器の検出値、前記炉尻排ガス用酸素濃度検出器の検出値、及び前記炉尻排ガス用流量検出器の検出値に基づいて、前記燃焼制御帯毎の空気比を制御する空気比制御ステップとを含むことを特徴とする連続式鋼材加熱炉の空気比制御方法。
  5. 前記空気比制御ステップは、
    前記炉尻排ガス用酸素濃度検出器の検出値、前記吸引排ガス用酸素濃度検出器の検出値、前記吸引排ガス用流量検出器の検出値、及び前記炉尻排ガス用流量検出器の検出値に基づいて、前記炉体から排出される排ガス全体の酸素濃度を算出する排ガス全体酸素濃度算出ステップと、
    燃焼制御帯毎の燃焼空気流量の検出値、燃焼制御帯毎の空気比の検出値、理論空気量、及び燃焼制御帯毎の燃料ガス流量の検出値に基づいて、燃焼制御帯全体の燃焼空気流量に対する燃焼制御帯毎の燃焼空気流量の割合である燃焼制御帯毎の寄与率|Ai|/Σ|Ai|、下記式に基づいて算出する寄与率算出ステップと、
    予め設定された燃焼制御帯毎の空気比と、前記排ガス全体酸素濃度算出ステップで算出された前記炉体から排出される排ガス全体の酸素濃度、前記炉体から排出される排ガス全体の酸素濃度の目標値、及び前記寄与率算出ステップで算出された燃焼制御帯毎の寄与率に基づいて算出される燃焼制御帯毎の空気比の補正値とから燃焼制御帯毎の適正空気比を算出する適正空気比算出ステップと、
    燃焼制御帯の空気比が、前記適正空気比算出ステップで算出された燃焼制御帯毎の適正空気比となるように、燃焼制御帯に供給する燃焼用空気流量を調整する燃焼用空気流量調整ステップとを含むことを特徴とする請求項4に記載の連続式鋼材加熱炉の空気比制御方法。
    |Ai|/Σ|Ai|=|FAi-μi×A0×FFi|/Σ|FAi-μi×A0×FFi|
    ここで、FAiは燃焼制御帯毎の燃焼空気流量の検出値(Nm /H)、μiは燃焼制御制御帯毎の空気比の検出値、A0は理論空気量(Nm /kg)、FFiは燃焼制御帯毎の燃料ガス流量の検出値(Nm /H)である。
  6. 前記空気比制御ステップは、
    前記炉尻排ガス用酸素濃度検出器の検出値、前記吸引排ガス用流量検出器の検出値と前記炉尻排ガス用流量検出器の検出値とから算出される炉尻排ガスの流量の比率、前記吸引排ガス用酸素濃度検出器の検出値、及び前記吸引排ガス用流量検出器の検出値と前記炉尻排ガス用流量検出器の検出値とから算出される吸引排ガスの流量の比率に基づいて、前記炉体から排出される排ガス全体の酸素濃度を算出する排ガス全体酸素濃度算出ステップと、
    燃焼制御帯毎の燃焼空気流量の検出値、燃焼制御帯毎の空気比の検出値、理論空気量、及び燃焼制御帯毎の燃料ガス流量の検出値に基づいて、燃焼制御帯全体の燃焼空気流量に対する燃焼制御帯毎の燃焼空気流量の割合である燃焼制御帯毎の寄与率|Ai|/Σ|Ai|、下記式に基づいて算出する寄与率算出ステップと、
    予め設定された燃焼制御帯毎の空気比と、前記排ガス全体酸素濃度算出ステップで算出された前記炉体から排出される排ガス全体の酸素濃度、前記炉体から排出される排ガス全体の酸素濃度の目標値、及び前記寄与率算出ステップで算出された燃焼制御帯毎の寄与率に基づいて算出される燃焼制御帯毎の空気比の補正値とから燃焼制御帯毎の適正空気比を算出する適正空気比算出ステップと、
    燃焼制御帯の空気比が、前記適正空気比算出ステップで算出された燃焼制御帯毎の適正空気比となるように、燃焼制御帯に供給する燃焼用空気流量を調整する燃焼用空気流量調整ステップとを含むことを特徴とする請求項4に記載の連続式鋼材加熱炉の空気比制御方法。
    |Ai|/Σ|Ai|=|FAi-μi×A0×FFi|/Σ|FAi-μi×A0×FFi|
    ここで、FAiは燃焼制御帯毎の燃焼空気流量の検出値(Nm /H)、μiは燃焼制御制御帯毎の空気比の検出値、A0は理論空気量(Nm /kg)、FFiは燃焼制御帯毎の燃料ガス流量の検出値(Nm /H)である。
  7. 前記燃焼用空気流量調整ステップによって、燃焼制御帯の空気比が、前記適正空気比算出ステップで算出された燃焼制御帯毎の適正空気比となるように、燃焼制御帯に供給する燃焼用空気流量を調整することで、前記炉体から排出される排ガス全体の酸素濃度が2.0%以下となることを特徴とする請求項5又は6に記載の連続式鋼材加熱炉の空気比制御方法。
  8. 請求項4乃至7のうちいずれか一項に記載の連続式鋼材加熱炉の空気比制御方法により鋼材を加熱することを特徴とする鋼材の製造方法。
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