JPS6330468B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、自動車用の駐車装置であつて、上下
に配置された２つの駐車用プラツトフオームと、
該プラツトフオームを上方のプラツトフオームが
駐車装置のアプローチに接続される下降位置と、
下方のプラツトフオームが前記アプローチに接続
される上昇位置とに選択的に昇降させるプラツト
フオーム昇降装置と、プラツトフオームの昇降運
動時にプラツトフオームを案内するレール装置と
を有しており、プラツトフオームが上昇させられ
るときに少なくとも一方のプラツトフオームに傾
斜運動が与えられる形式のものに関する。

前記形式の駐車装置には種々異なるものが公知
である。この種の駐車装置を用いることにより、
自動車１台分の床面積に２台の自動車を駐車させ
ることができる。しかもこの駐車装置の高さ方向
の所要スペースは２階建ての駐車場の所要スペー
スよりもわずかである。何故ならば前記駐車装置
の各プラツトフオームの上には自動車を収容する
スペースしか必要とされないからである。さらに
前記駐車装置には上下の２つのプラツトフオーム
のために１つのアプローチ（進入路）しか必要で
はないという利点がある。

前記形式の駐車装置の場合にはプラツトフオー
ムが上昇運動を行なうときに傾斜運動をも行なう
ことが有利である。このような傾斜運動は、例え
ばプラツトフオームが一端部に配置された水平な
ジヨイントを中心として旋回可能であることによ
り得られ、プラツトフオームが傾斜運動可能であ
ることにより、プラツトフオームが常に水平な位
置にある場合よりもプラツトフオームの総昇降運
動距離が幾分小さくなるという利点が得られる。
したがつて下方のプラツトフオームがアプローチ
平面と整合し、自動車が走入できる位置にある状
態で下方のプラツトフオーム又は両方のプラツト
フオームが前下がりに傾斜し、両方のプラツトフ
オームが下降させられた状態で両方のプラツトフ
オームが水平にかつ例えばアプローチ平面に対し
て平行に位置するようにすることができる。

さらにプラツトフオームが傾斜できることでプ
ラツトフオームが下降させられた状態で下方のプ
ラツトフオームに駐車する自動車のために与えら
れるスペースを、下方のプラツトフオームがアプ
ローチ面に接続された状態で自動車の出し入れに
必要であるスペースに較べていくらか小さくする
ことができる。

又、アプローチが下り勾配又は上り勾配を有し
ている場合にはプラツトフオームの傾斜をアプロ
ーチの傾斜に合わせることが望まれる。この場合
にもプラツトフオームは昇降運動に加えて傾斜運
動を行なうことが必要である。

２つのプラツトフオームが昇降台を用いて、鉛
直方向に延びるレールに沿つて案内されている自
動車用駐車装置はすでに公知である。この場合に
はプラツトフオームの一方が昇降台にジヨイント
で枢支され、プラツトフオームがジヨイントを中
心として特別な手段で旋回させられて、プラツト
フオームに傾斜運動が与えられる。

本発明の課題は、冒頭に述べた形式の駐車装置
を改良して構成費用を著しく低減することであ
る。この場合に本発明が目的とするところは、プ
ラツトフオームを支持する装置においてプラツト
フオームの正確な案内が妨げられないようにし、
プラツトフオームに自動車が走入するときのプラ
ツトフオームの移動を最少限におさえることであ
る。

本発明の課題は冒頭に述べた形式の駐車装置に
おいて、レール装置が曲げられており、ほぼ垂直
な下方レール区分を有し、この下方レール区分に
プラツトフオームのアプローチから離反する方向
に傾けられた上方レール区分が接続されているこ
とによつて解決された。

本発明の如く、ほぼ垂直な下方レール区分を有
し、この下方レール区分に、プラツトフオームの
アプローチから離反する方向に傾けられた上方レ
ール区分が接続されたレール装置を用いることに
よつて、付加的な機構を使用することなしに２つ
のプラツトフオームの少なくとも一方をプラツト
フオームを上昇させるときに強制的に傾けること
ができるようになる。レール装置の下方レール区
分と上方レール区分との間の移行部はアーチ状の
部分であつても折曲点を有する部分であつてもよ
い。プラツトフオームが占める高さ位置に応じて
レール装置に沿つて上昇させられたプラツトフオ
ームには強制的に所定の傾きが与えられる。した
がつてプラツトフオームに傾斜を与える特別な手
段はもはや必要ではなくなる。特に本発明のばあ
いには同じ基本的な原理に基づいて種々異なる運
動を得ることができるので、レール装置を適当に
構成するだけで本発明の思想に基づき任意の運動
を得ることができる。この場合には他の構成部
材、特にプラツトフオーム自体及びレール装置と
協働する部材は変更する必要はない。

本発明の有利な１実施例においては上下のプラ
ツトフオームは互いに剛性的に結合されている
が、各プラツトフオームをそれぞれレール装置に
支持し、プラツトフオームの間に相対運動を与え
るようにすることもできる。

さらに本発明の有利な１実施例においてはレー
ル装置はレール脚部とステーと結合されて１つの
構成ユニツトを成し、この構成ユニツトが駐車装
置に組込むことができるようになつている。この
ような形式で駐車装置の組立現場の作業はきわめ
て容易になる。この場合には前記構成ユニツトを
取付けるだけ、例えば基礎と結合するだけでよ
い。なお、プラツトフオームを昇降させるシリン
ダピストンユニツトも前記構成ユニツトに組込ん
でおくことが有利である。

一般的には本発明は、両方のプラツトフオーム
の両側にそれぞれ１つのレール装置が設けられ、
このレール装置にそれぞれ１つのシリンダピスト
ン装置が配属されることにより具現される。特に
有利な実施例においては前記構成ユニツトは相互
に結合された２対のプラツトフオームの中央平面
内に配置されている。前記構成ユニツトは容易に
十分に剛性的に構成できるので、この構成ユニツ
トは全部で４つのプラツトフオームを案内するこ
とができる。この結果、前記形式の駐車装置の製
作が著しく単易化されかつわずかな費用で行なわ
れるようになることは明らかである。

本発明によるレール装置はプラツトフオームに
強制的に傾斜が与えられるようにプラツトフオー
ムを案内するためにだけに役立つものではない。
このレール装置は昇降するプラツトフオームを左
右にずれないように案内するために用いることも
できる。このためには本発明によればレール装置
がＵ字形もしくはＩ字形の横断面を有するレール
として構成されており、該レールのセンタウエブ
が駐車装置に対する進入方向に向けられており、
プラツトフオームを案内するためにセンタウエブ
に支えられるローラ又は摺動体がプラツトフオー
ムに設けられている。

次に図示の実施例について本発明を説明する： 第１図に示した実施例においては駐車装置は床
下ガレージに配置されているものと仮定する。ア
プローチ１２の終端には周知のように凹部１３が
配置され、この凹部１３内に駐車装置が組込まれ
ている。駐車装置は主として構成ユニツト９とこ
の構成ユニツト９に沿つてシリンダピストンユニ
ツト１４を用いて運動可能であるプラツトフオー
ムユニツト１５とから構成されている。

構成ユニツト９は垂直な下方レール区分４とこ
の下方レール区分４に接続する上方レール区分５
とを有するレール装置１から構成されている。下
方レール区分４と上方レール区分５はＵ字形横断
面を有するレール又は第３図の実施例に示すよう
にＩ字形横断面を有するレールであることができ
る。この場合には市販の形材を用い、下方レール
区分４と上方レール区分５とは単に溶接される。
下方レール区分４はレール脚部６からほぼ垂直に
起立している。

レール脚部６の上にはできるだけ頑強な構造体
が得られるように配置されたステー７と８とが支
えられている。レール脚部６は基礎に固定してお
くか又は基礎に埋設しておくことができる。さら
に凹部１３の全長に亙つて延びる支持部材をレー
ル脚部に設けておくこともできる。

一般的には、構成ユニツト９は凹部１３の、ア
プローチ１２とは反対側の端部１６に配置されて
いる。これによつて駐車装置に自動車を駐車した
場合に、自動車のドアの近辺ではプラツトフオー
ム２，３の上に構成部分が存在しなくなるので、
ドアを十分に開くことができかつ自動車からの乗
り降りが妨げられることがなくなる。構成ユニツ
ト９を凹部１３の前記端部１６に配置することに
よつては構成ユニツト９の高さ寸法を最小にする
ことができる。

プラツトフオーム２と３はステー１７により相
互に結合されて頑強な構造体を成している。この
構造体はローラ１１，１８，１９でレール装置の
内側面に支持される。

第３図に示すように、ローラ１８，１９はレー
ル装置のフランジ２０と２１の内側面に支持され
ているのに対し、ローラ１１はセンタウエブ１０
に支持されている。ローラ１１，１８，１９はプ
ラツトフオーム２，３を相互に結合する結合部材
２２に支承されている。ローラ１１，１８，１９
の１部の代わりに摺動部材を用いることもでき
る。

レール脚部６とプラツトフオーム３との間には
シリンダピストンユニツト１４が配置されてお
り、このシリンダピストンユニツト１４は、プラ
ツトフオーム３がアプローチ１２と接続された下
降位置と、プラツトフオーム２がアプローチ１２
と接続された上昇位置との間でプラツトフオーム
ユニツト１５を昇降させる。プラツトフオーム２
がアプローチ１２と接続される上昇位置へプラツ
トフオームユニツト１５を上昇させるときにプラ
ツトフオーム２は水平なアプローチ１２に対して
傾斜させられる。

第１図の実施例においては、シリンダピストン
ユニツト１４は凹部１３の端部１６とレール装置
１との間に配置されている。しかし、このシリン
ダピストンユニツト１４を第１図に一点鎖線で示
したようにレール装置１のアプローチ側に配置す
ることもできる。

第２図にはダブルプラツトフオームを有する実
施例が平面図で示されている。上方のダブルプラ
ツトフオーム２３は２つのシングルプラツトフオ
ーム３から成り、同様に２つのシングルプラツト
フオームから成る下方のダブルプラツトフオーム
と共に、レール装置１に沿つて移動可能である構
成ユニツトを成している。

第１図から判るように、下方のプラツトフオー
ム２がアプローチ１２に接続された上昇位置でプ
ラツトフオーム２と３とが傾斜させられることに
より、プラツトフオーム２，３が凹部１３の端部
１６に近い方の端部で上昇させられる距離は、ア
プローチ１２に近い方の端部で上昇させられる距
離よりも小さくなる。したがつて昇降装置の作業
行程は比較的に小さくなる。つまり、凹部１３の
端部１６に近い方の端部ではプラツトフオームの
上昇行程は、上方のプラツトフオーム３がアプロ
ーチ１２と接続された下降位置で上下のプラツト
フオーム２，３の間に与えられている相互間隔よ
りも小さくなる。この結果、１つのシリンダピス
トンユニツトでプラツトフオームを昇降させる場
合には、このシリンダピストンユニツトの組立
は、２つのプラツトフオーム２と３がアプローチ
１２に対して平行に上昇させられる構造の場合よ
りも著しく簡単に行なえることは明らかである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の駐車装置の第１実施例を示す
側面図、第２図は本発明の駐車装置の第２実施例
の平面図、第３図は本発明によるレール装置を構
成する構成ユニツトの水平断面図である。 １……レール装置、２，３……プラツトフオー
ム、４……下方レール区分、５……上方レール区
分、６……レール脚部、７，８……ステー、９…
…構成ユニツト、１０……セクタウエブ、１１，
１８，１９……ローラ、１２……アプローチ、１
３……凹部、１４……シリンダピストンユニツ
ト、１５……プラツトフオームユニツト、１６…
…端部、１７……ステー、２０，２１……フラン
ジ、２２……結合部材、２３……ダブルプラツト
フオーム。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 自動車用の駐車装置であつて、上下に配置さ
   れた２つの駐車用プラツトフオームと、該プラツ
   トフオームを上方のプラツトフオームが駐車装置
   のアプローチに接続される下降位置と、下方のプ
   ラツトフオームが前記アプローチに接続される上
   昇位置とに選択的に昇降させるプラツトフオーム
   昇降装置と、プラツトフオームの昇降運動時にプ
   ラツトフオームを案内するレール装置とを有して
   おり、プラツトフオームが上昇させられるときに
   少なくとも一方のプラツトフオームに傾斜運動が
   与えられる形式のものにおいて、プラツトフオー
   ム２，３に前記傾斜運動を与えるためにレール装
   置１がほぼ垂直な下方レール区分４を有し、前記
   アプローチから遠ざかる方向で前記下方レール区
   分４に対して変向された上方レール区分５が前記
   下方レール区分４に接続されていることを特徴と
   する、自動車用の駐車装置。 ２ 両方のプラツトフオーム２，３が相互に剛性
   的に結合されている、特許請求の範囲第１項記載
   の自動車用の駐車装置。 ３ レール装置１にレール脚部６とステー７，８
   とが結合され、組込み可能な構成ユニツト９を構
   成している、特許請求の範囲第１項又は第２項記
   載の自動車用の駐車装置。 ４ 組込み可能な構成ユニツト９が互いに結合さ
   れた２組のプラツトフオームの間の中央平面内に
   配置されている、特許請求の範囲第３項記載の自
   動車用の駐車装置。 ５ レール装置１がＵ字形もしくはＩ字形横断面
   を有しかつセンタウエブ１０が自動車の乗り入れ
   方向と平行に配置されたレールから成り、プラツ
   トフオームをこのレールに沿つて案内するために
   センタウエブ１０に支えられるローラ１１又は摺
   動体がプラツトフオームに設けられている、特許
   請求の範囲第１項から第４項までのいずれか１つ
   の項に記載の自動車用の駐車装置。