JPS6330424B2 - - Google Patents
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- JPS6330424B2 JPS6330424B2 JP55051789A JP5178980A JPS6330424B2 JP S6330424 B2 JPS6330424 B2 JP S6330424B2 JP 55051789 A JP55051789 A JP 55051789A JP 5178980 A JP5178980 A JP 5178980A JP S6330424 B2 JPS6330424 B2 JP S6330424B2
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Landscapes
- Artificial Filaments (AREA)
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
- Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
- Woven Fabrics (AREA)
Description
本発明はポリエステル系繊維織編物に関する。
ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレートの如きポリアル
キレンテレフタレート及びこれらを主体とするポ
リエステル繊維は種々の優れた特性を有している
ため、広く織編物に使用されている。 しかしながら、かゝるポリエステルはドライ感
に乏しく、更に複雑で深みのある光沢、不透明性
という点で天然の絹織編物のそれに遠く及ばず、
従来よりこれらに近づける努力がなされている。 即ち、ポリエステル繊維系織編物の生産、加工
技術の進歩により、織編物のふくらみ感、ドレー
プ性、反撥性の点では絹織編物にかなり近いもの
が得られるようになつて来たが、ドライな表面タ
ツチ、深みのある光沢、優れた不透明性の点では
大きな差があつて、絹織編物をポリエステル繊維
織編物との決定的な差異の1つになつている。 こゝにドライ感とは、絹繊維織編物特有のドラ
イ感を云い、ポリエステル系繊維織編物が特つヌ
メリ感に対するものであるが、現在のところ、定
量的測定は困難であり、一般に織編物業者の触感
によつているのが普通である。 かくの如く、その測定は困難であるが、織編物
の性質を決定する上で極めて重要な要素である。 又、深みのある光択とは、合繊特有の金属的な
ベタ光りでなく、絹に似た細やかなスパークル性
を有する落ちついた光沢を云う。 更に、優れた不透明性とは織編物中における繊
維間空隙の大きさにより決定づけられるものであ
り、織編物の品位を左右する極めて重要な要素で
ある。 本発明の目的はポリエステル繊維織編物の上記
欠点を改良し、優れたドライ感、深みのある光
沢、優れた不透明性を与えるポリエステル系混繊
糸織編物およびその製造方法を提供せんとするも
のである。 即ち、本発明は2種以上のポリエステル系繊維
からなる混繊糸条の少なくとも、その1種がV字
型若しくはC字型の横断面を有し、且つ、該断面
凸側外周のほゞ中央部に切欠状のくびれ部を有す
る異型断面繊維を含む混繊糸条から成る織編物で
あつて、該異型断面繊維の凹側開口角θを変化せ
しめて一定の凹側開口角θを有しない異型断面繊
維として用いることを特徴とするポリエステル繊
維織編物にある。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明の織編物は2種以上のポリエステル系繊
維を混繊して得られる糸状の少なくともその1種
が特殊な異型断面形状を有する繊維を含有する混
繊糸から構成されてなるものである。 更に、上記の特殊な異型断面形状について説明
すれば、その横断面がV字型、若しくはC字型の
断面形状を有し、且つ、該断面凸側外周のほゞ中
央部に切欠状のくびれ部を有することが必要なの
である。 本発明において混繊糸条を構成する2種以上の
ポリエステル系繊維のうち、少なくとも1種の横
断面が前記の異型断面形状繊維であれば、本発明
の目的が達成されるのである。 第1図は、本発明の織編物に使用する異型断面
繊維の断面の例を示す断面図である。 第1図に示す如く、断面全体としては、細長い
扁平形を一方に曲げたような形状を呈し、その曲
げ方が曲げ部分を除いて直線的なもの(即ちV字
型のもの)、全体的に湾曲させて曲げたもの(即
ちC字型のもの)である。 第1図のイ,ロは、V字型の断面を示したもの
であり、曲げ部分を除いて、直線部分1からなつ
ている例を示す。 又、第1図ハ,ニは、C字型の断面を示したも
のであつて、1′に示したように全体的に湾曲さ
せて曲げたものゝ例を示す。2は切欠状のくびれ
部を示す。 次に、前記V字型若しくはC字型の断面形状の
凹側の開口度を第2図に示すように凹側外周線の
最底点Pにおける凹側の開口角θとして定義する
と、開口角θは、160゜≧θ≧80゜の範囲で特に好
ましく作用するものである。 第2図は、本発明の織編物に使用する繊維の断
面形状を説明する図であつて、Qは切欠部の最底
点を示す。 本発明に使用する異型断面繊維は、断面凸側外
周のほゞ中央部に切欠状のくびれ部を有する異型
断面繊維であつて、くびれ部の肉厚t1と前記断面
形状の最大肉厚t2が0.40t2≦t1≦0.95t2の条件を満
足していることが好ましい。t1が0.40t2に満たな
い場合は、製糸の際、くびれ部で分枝が分離し、
毛羽発生の要因となり好ましくない。 一方、t1が0.95t2を超える場合は織編物中での
開口角θの変動が少なく、本発明の目的を達成す
るには好ましくない。 かゝる断面形状の繊維を得るためには、紡糸口
金としては、例えば第3図に示すような形状のも
のを用いるとよい。開口角θを変えるには紡糸口
金の開き角θ′を変えれるか、又は、紡糸温度によ
つて変えればよいし、又、くぼみ部の程度は紡糸
口金の頂角部のスリツト巾か、又は間隙αを調節
することにより可能となる。 第3図イ,ロ,ハは、本発明の織編物に使用す
る特殊異型断面繊維を紡出する紡糸口金の断面の
例を示す断面図である。 本発明の織編物に使用する混繊糸は、上記のご
とき異型断面繊維を少なくとも1種は含むもので
あつて、この異型断面繊維以外の他の繊維は、ポ
リエステル系繊維であれば通常の丸断面繊維でも
よく、又、他の異型断面繊維であつてもよい。
又、混繊の方法としては、公知の方法でよく特に
限定しないが、生産性のうえからは流体処理によ
るものが好ましい。 以上説明した様に、本発明は2種以上のポリエ
ステル系繊維を混繊した糸条において、少なくと
も1種の横断面がV次型、若しくはC字型の断面
形状を有し、且つ、該断面凸側外周のほゞ中央部
には切欠状のくびれ部を有する異型断面繊維の混
繊糸から成るものであるから、従来の方法では得
られなかつた絹織編物のドライ感、深みのある光
沢、優れた不透明性を付与することが可能となつ
たものである。 即ち、V字型若しくはC字型の断面形状である
こと、且つ、該断面凸側外周のほゞ中央部に切欠
状のくびれ部を有するような異型断面であるか
ら、混繊糸条を構成する個々の繊維が織編物中に
おいて、その位置を変え、糸条全体が偏平となる
ように配置され得る。 これは、前記開口角θが織物製造の工程、特に
仕上工程において種々変化し、その際、繊維が織
編中において移動し、この位置の変化によつて、
織物中において糸条は偏平な形態となり、これが
織物の不透明度をアツプするのに寄与している。 この開口角θの変化は、以下の如くと考えられ
る。 糸条は一般に織編成、染色仕上加工を施され、
織編物となる。これら糸条から織編物に至る各工
程において、糸条を構成する繊維は種々の外力を
うける。例えば製織段階で経糸に供される繊維は
撚糸張力、筬、綜絖との接触摩擦力が加えられる
し、緯糸に供される繊維は、撚糸、管捲張力など
が加えられる。又、製編段階では編針による製編
張力がある。更に、染色仕上段階ではヒートセツ
トの際に高温が付与されたり、又、制限収縮熱処
理を施される場合が考えられる。 かゝる工程中において、中でも接触摩擦力が加
えられる工程により、初期のC字型、若しくはV
字型の断面開口角度θが中央部のくびれ部により
種々の角度に変化するものと考えられ、この変化
が前記の充填作用の発生を防止すると推測され、
この充填作用の発生防止が個々の単繊維の位置の
変化に結びつき、糸条は偏平となるものと考察さ
れる。 ここに云う充填作用とは、異型断面の形状によ
つては、各単繊維がその凹凸形状の間に相互には
まり合い、繊維間の拘束力を大となす作用のこと
であつて、かゝる作用は星型断面形状やC字型断
面形状のものに特に著しい。 本発明の織編物は、前記のように開口角θが
種々の角度に変化するために、繊維相互間の位置
を変化させ、織編物を構成する糸条を偏平化し、
この偏平化によつて織編物を透過する光量を減少
させ、反射する光量を増加させるので不明度を増
大させるのである。 この糸条の偏平化による不透明度のアツプは、
2種以上の繊維を混繊した糸条においても充分発
揮され、特に2種以上の繊維であつて収縮率の差
を有する場合、収縮による糸条の過度の集束作用
を緩らげ、糸条形態を偏平化する作用効果が大で
ある。 又、本発明の織編物に使用する前記の異型断面
繊維はその断面がV字型若しくはC示型であるか
ら、従来の異型断面繊維が有している鏡面反射に
よる金属的な光択と異なり、マイルドな光沢とな
り絹繊維織編物が有する光沢に極めて近いものと
なり、特に本発明の織編物は前記の異型断面繊維
を含む混繊糸であるから、適度のスパークルな輝
きを有し、優れた光沢とすることが出来る。 又、本発明の織編物はV字型又はC字型の異型
断面繊維を使用するものであるから、その異型断
面形状によつて、従来の丸断面のポリエステル系
繊維が有していたヌルミ感を減少させ、ドライな
表面タツチとすることが出来るだけでなく、前記
のように開口角θの織編物中での変化により、織
編物の繊維の繊維拘束力を減少させ、反撥性に優
れた、且つ、ふくらみのある風合とすることが出
来る。 実施例 固有粘度0.67(オルトクロールフエノール中で
測定)のポリエチレンテレフタレントを第3図に
示す紡糸口金であつて、開口角θ′が100゜のものを
通して、常法に従つて溶融紡糸し、1500m/min
の速度で捲きとり単繊維が第1図ロに示す異型断
面形状の未延伸糸を得た。得られた未延伸を常法
に従つて3.0倍に延伸し、1060m/minの延伸速
度で捲き取つた。かくして得られた異型断面
50de/36filsの延伸フイラメントと同様の方法に
て得られた同じ異型断面30de/filsの延伸フイラ
メントを常法により混繊糸を作成した。得られた
混繊糸を経糸、緯糸として経密度34本/cm、緯密
度33本/cmで平織に製織し、次いで該生機を常法
により精練、プレセツト、染色、フアイナルセツ
トを施した。 得られた織物は、凹側開口角θが100〜180゜の
範囲で種々に変化した異型断面繊維を含むもので
あつて、その品位を第1表に示す。 次に比較例として異型断面形状が三角断面の繊
維を使用し、実施例と同様の混繊糸織物を作成
し、織物の品位を同様に評価した。 評価結果を第1表に示す。 尚、光沢、ドライ感は官能検査に依り、不透明
度の測定方法はJIS P8138、1968(A法)に準じ
た。
ト、ポリブチレンテレフタレートの如きポリアル
キレンテレフタレート及びこれらを主体とするポ
リエステル繊維は種々の優れた特性を有している
ため、広く織編物に使用されている。 しかしながら、かゝるポリエステルはドライ感
に乏しく、更に複雑で深みのある光沢、不透明性
という点で天然の絹織編物のそれに遠く及ばず、
従来よりこれらに近づける努力がなされている。 即ち、ポリエステル繊維系織編物の生産、加工
技術の進歩により、織編物のふくらみ感、ドレー
プ性、反撥性の点では絹織編物にかなり近いもの
が得られるようになつて来たが、ドライな表面タ
ツチ、深みのある光沢、優れた不透明性の点では
大きな差があつて、絹織編物をポリエステル繊維
織編物との決定的な差異の1つになつている。 こゝにドライ感とは、絹繊維織編物特有のドラ
イ感を云い、ポリエステル系繊維織編物が特つヌ
メリ感に対するものであるが、現在のところ、定
量的測定は困難であり、一般に織編物業者の触感
によつているのが普通である。 かくの如く、その測定は困難であるが、織編物
の性質を決定する上で極めて重要な要素である。 又、深みのある光択とは、合繊特有の金属的な
ベタ光りでなく、絹に似た細やかなスパークル性
を有する落ちついた光沢を云う。 更に、優れた不透明性とは織編物中における繊
維間空隙の大きさにより決定づけられるものであ
り、織編物の品位を左右する極めて重要な要素で
ある。 本発明の目的はポリエステル繊維織編物の上記
欠点を改良し、優れたドライ感、深みのある光
沢、優れた不透明性を与えるポリエステル系混繊
糸織編物およびその製造方法を提供せんとするも
のである。 即ち、本発明は2種以上のポリエステル系繊維
からなる混繊糸条の少なくとも、その1種がV字
型若しくはC字型の横断面を有し、且つ、該断面
凸側外周のほゞ中央部に切欠状のくびれ部を有す
る異型断面繊維を含む混繊糸条から成る織編物で
あつて、該異型断面繊維の凹側開口角θを変化せ
しめて一定の凹側開口角θを有しない異型断面繊
維として用いることを特徴とするポリエステル繊
維織編物にある。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明の織編物は2種以上のポリエステル系繊
維を混繊して得られる糸状の少なくともその1種
が特殊な異型断面形状を有する繊維を含有する混
繊糸から構成されてなるものである。 更に、上記の特殊な異型断面形状について説明
すれば、その横断面がV字型、若しくはC字型の
断面形状を有し、且つ、該断面凸側外周のほゞ中
央部に切欠状のくびれ部を有することが必要なの
である。 本発明において混繊糸条を構成する2種以上の
ポリエステル系繊維のうち、少なくとも1種の横
断面が前記の異型断面形状繊維であれば、本発明
の目的が達成されるのである。 第1図は、本発明の織編物に使用する異型断面
繊維の断面の例を示す断面図である。 第1図に示す如く、断面全体としては、細長い
扁平形を一方に曲げたような形状を呈し、その曲
げ方が曲げ部分を除いて直線的なもの(即ちV字
型のもの)、全体的に湾曲させて曲げたもの(即
ちC字型のもの)である。 第1図のイ,ロは、V字型の断面を示したもの
であり、曲げ部分を除いて、直線部分1からなつ
ている例を示す。 又、第1図ハ,ニは、C字型の断面を示したも
のであつて、1′に示したように全体的に湾曲さ
せて曲げたものゝ例を示す。2は切欠状のくびれ
部を示す。 次に、前記V字型若しくはC字型の断面形状の
凹側の開口度を第2図に示すように凹側外周線の
最底点Pにおける凹側の開口角θとして定義する
と、開口角θは、160゜≧θ≧80゜の範囲で特に好
ましく作用するものである。 第2図は、本発明の織編物に使用する繊維の断
面形状を説明する図であつて、Qは切欠部の最底
点を示す。 本発明に使用する異型断面繊維は、断面凸側外
周のほゞ中央部に切欠状のくびれ部を有する異型
断面繊維であつて、くびれ部の肉厚t1と前記断面
形状の最大肉厚t2が0.40t2≦t1≦0.95t2の条件を満
足していることが好ましい。t1が0.40t2に満たな
い場合は、製糸の際、くびれ部で分枝が分離し、
毛羽発生の要因となり好ましくない。 一方、t1が0.95t2を超える場合は織編物中での
開口角θの変動が少なく、本発明の目的を達成す
るには好ましくない。 かゝる断面形状の繊維を得るためには、紡糸口
金としては、例えば第3図に示すような形状のも
のを用いるとよい。開口角θを変えるには紡糸口
金の開き角θ′を変えれるか、又は、紡糸温度によ
つて変えればよいし、又、くぼみ部の程度は紡糸
口金の頂角部のスリツト巾か、又は間隙αを調節
することにより可能となる。 第3図イ,ロ,ハは、本発明の織編物に使用す
る特殊異型断面繊維を紡出する紡糸口金の断面の
例を示す断面図である。 本発明の織編物に使用する混繊糸は、上記のご
とき異型断面繊維を少なくとも1種は含むもので
あつて、この異型断面繊維以外の他の繊維は、ポ
リエステル系繊維であれば通常の丸断面繊維でも
よく、又、他の異型断面繊維であつてもよい。
又、混繊の方法としては、公知の方法でよく特に
限定しないが、生産性のうえからは流体処理によ
るものが好ましい。 以上説明した様に、本発明は2種以上のポリエ
ステル系繊維を混繊した糸条において、少なくと
も1種の横断面がV次型、若しくはC字型の断面
形状を有し、且つ、該断面凸側外周のほゞ中央部
には切欠状のくびれ部を有する異型断面繊維の混
繊糸から成るものであるから、従来の方法では得
られなかつた絹織編物のドライ感、深みのある光
沢、優れた不透明性を付与することが可能となつ
たものである。 即ち、V字型若しくはC字型の断面形状である
こと、且つ、該断面凸側外周のほゞ中央部に切欠
状のくびれ部を有するような異型断面であるか
ら、混繊糸条を構成する個々の繊維が織編物中に
おいて、その位置を変え、糸条全体が偏平となる
ように配置され得る。 これは、前記開口角θが織物製造の工程、特に
仕上工程において種々変化し、その際、繊維が織
編中において移動し、この位置の変化によつて、
織物中において糸条は偏平な形態となり、これが
織物の不透明度をアツプするのに寄与している。 この開口角θの変化は、以下の如くと考えられ
る。 糸条は一般に織編成、染色仕上加工を施され、
織編物となる。これら糸条から織編物に至る各工
程において、糸条を構成する繊維は種々の外力を
うける。例えば製織段階で経糸に供される繊維は
撚糸張力、筬、綜絖との接触摩擦力が加えられる
し、緯糸に供される繊維は、撚糸、管捲張力など
が加えられる。又、製編段階では編針による製編
張力がある。更に、染色仕上段階ではヒートセツ
トの際に高温が付与されたり、又、制限収縮熱処
理を施される場合が考えられる。 かゝる工程中において、中でも接触摩擦力が加
えられる工程により、初期のC字型、若しくはV
字型の断面開口角度θが中央部のくびれ部により
種々の角度に変化するものと考えられ、この変化
が前記の充填作用の発生を防止すると推測され、
この充填作用の発生防止が個々の単繊維の位置の
変化に結びつき、糸条は偏平となるものと考察さ
れる。 ここに云う充填作用とは、異型断面の形状によ
つては、各単繊維がその凹凸形状の間に相互には
まり合い、繊維間の拘束力を大となす作用のこと
であつて、かゝる作用は星型断面形状やC字型断
面形状のものに特に著しい。 本発明の織編物は、前記のように開口角θが
種々の角度に変化するために、繊維相互間の位置
を変化させ、織編物を構成する糸条を偏平化し、
この偏平化によつて織編物を透過する光量を減少
させ、反射する光量を増加させるので不明度を増
大させるのである。 この糸条の偏平化による不透明度のアツプは、
2種以上の繊維を混繊した糸条においても充分発
揮され、特に2種以上の繊維であつて収縮率の差
を有する場合、収縮による糸条の過度の集束作用
を緩らげ、糸条形態を偏平化する作用効果が大で
ある。 又、本発明の織編物に使用する前記の異型断面
繊維はその断面がV字型若しくはC示型であるか
ら、従来の異型断面繊維が有している鏡面反射に
よる金属的な光択と異なり、マイルドな光沢とな
り絹繊維織編物が有する光沢に極めて近いものと
なり、特に本発明の織編物は前記の異型断面繊維
を含む混繊糸であるから、適度のスパークルな輝
きを有し、優れた光沢とすることが出来る。 又、本発明の織編物はV字型又はC字型の異型
断面繊維を使用するものであるから、その異型断
面形状によつて、従来の丸断面のポリエステル系
繊維が有していたヌルミ感を減少させ、ドライな
表面タツチとすることが出来るだけでなく、前記
のように開口角θの織編物中での変化により、織
編物の繊維の繊維拘束力を減少させ、反撥性に優
れた、且つ、ふくらみのある風合とすることが出
来る。 実施例 固有粘度0.67(オルトクロールフエノール中で
測定)のポリエチレンテレフタレントを第3図に
示す紡糸口金であつて、開口角θ′が100゜のものを
通して、常法に従つて溶融紡糸し、1500m/min
の速度で捲きとり単繊維が第1図ロに示す異型断
面形状の未延伸糸を得た。得られた未延伸を常法
に従つて3.0倍に延伸し、1060m/minの延伸速
度で捲き取つた。かくして得られた異型断面
50de/36filsの延伸フイラメントと同様の方法に
て得られた同じ異型断面30de/filsの延伸フイラ
メントを常法により混繊糸を作成した。得られた
混繊糸を経糸、緯糸として経密度34本/cm、緯密
度33本/cmで平織に製織し、次いで該生機を常法
により精練、プレセツト、染色、フアイナルセツ
トを施した。 得られた織物は、凹側開口角θが100〜180゜の
範囲で種々に変化した異型断面繊維を含むもので
あつて、その品位を第1表に示す。 次に比較例として異型断面形状が三角断面の繊
維を使用し、実施例と同様の混繊糸織物を作成
し、織物の品位を同様に評価した。 評価結果を第1表に示す。 尚、光沢、ドライ感は官能検査に依り、不透明
度の測定方法はJIS P8138、1968(A法)に準じ
た。
【表】
実施例の織物では、第1表に示すように、光
沢、ドライ感、不透明度の点で優れたものが得ら
れた。
沢、ドライ感、不透明度の点で優れたものが得ら
れた。
第1図は、本発明の織編物に使用する異型断面
繊維の断面の例を示す断面図である。第2図は、
本発明の織編物に使用する繊維の断面形状を説明
する図である。第3図は、本発明の織編物に使用
する特殊異型断面繊維を紡出する紡糸口金の例を
示す断面図である。 2……くびれ部。
繊維の断面の例を示す断面図である。第2図は、
本発明の織編物に使用する繊維の断面形状を説明
する図である。第3図は、本発明の織編物に使用
する特殊異型断面繊維を紡出する紡糸口金の例を
示す断面図である。 2……くびれ部。
Claims (1)
- 1 2種以上のポリエステル系繊維からなる混繊
糸条の少なくともその1種がV字型若しくはC字
型の横断面を有し、且つ、該断面凸側外周のほぼ
中央部に切欠状のくびれ部を有する異型断面繊維
を含む混繊糸条から成る織編物であつて、該異型
断面繊維の凹側開口角θを変化せしめて一定の凹
側開口角θを有しない異型断面繊維として用いる
ことを特徴とするポリエステル系繊維織編物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5178980A JPS56148942A (en) | 1980-04-21 | 1980-04-21 | Polyester fiber woven knitted fabric |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5178980A JPS56148942A (en) | 1980-04-21 | 1980-04-21 | Polyester fiber woven knitted fabric |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS56148942A JPS56148942A (en) | 1981-11-18 |
JPS6330424B2 true JPS6330424B2 (ja) | 1988-06-17 |
Family
ID=12896703
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5178980A Granted JPS56148942A (en) | 1980-04-21 | 1980-04-21 | Polyester fiber woven knitted fabric |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS56148942A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61167045A (ja) * | 1985-01-14 | 1986-07-28 | カネボウ株式会社 | 不透明性にすぐれた織物 |
JP2512392B2 (ja) * | 1985-03-07 | 1996-07-03 | 鐘紡株式会社 | 不透明性にすぐれた織物の製造方法 |
JPS61207638A (ja) * | 1985-03-11 | 1986-09-16 | カネボウ株式会社 | 不透明性に優れた織物 |
JP2672297B2 (ja) * | 1986-08-19 | 1997-11-05 | 東レ株式会社 | モケツトパイル |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS53106845A (en) * | 1977-02-25 | 1978-09-18 | Toyo Orimono Kk | Filamenttblended fancy textured yarn * method of manufacture thereof * and woven and knitted fabrics |
JPS5439491A (en) * | 1977-09-02 | 1979-03-26 | Teijin Ltd | Preparation of polyester |
-
1980
- 1980-04-21 JP JP5178980A patent/JPS56148942A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS53106845A (en) * | 1977-02-25 | 1978-09-18 | Toyo Orimono Kk | Filamenttblended fancy textured yarn * method of manufacture thereof * and woven and knitted fabrics |
JPS5439491A (en) * | 1977-09-02 | 1979-03-26 | Teijin Ltd | Preparation of polyester |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS56148942A (en) | 1981-11-18 |
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