JPS63301048A - 積層型正帯電電子写真感光体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は積層型正帯電電子写真感光体に関する。

（従来の技術） 従来、電子写真技術において、電子写真感光体としては
無機材料である無定形セレン、硫化カドミウム、酸化亜
鉛等が広く実用化されてきた８これに対して、近年、有
機系の光導電性材料を電子写真感光体として使用する研
究が活発に行われてきている。

このように、無機系の光導電性材料の代わりに、有機系
の光導電性材料が用いられようとしているのは、上記の
ような無機系の光導電性材料は帯電特性、光感度残留電
位などの電子写真感光体として要求される基本的な特性
の面ではメリットを有しているが、同時に種々のデメリ
ー２トも有するためである。これらのデメリットの多く
は、例えば製造の困難さや原材料の毒性に起因している
。

すなわち、無定形セレンの場合、セレン蒸着膜を作製す
る際の適切な条件を維持することが困難であり、しかも
作製された蒸着膜は機械的強度が弱く、かつ感光体表面
においてセレンの結晶化が起りやすい、また、硫化カド
ミウムの場合、原材料であるカドミウム化合物が公害上
の問題を有するうえ、温湿度に対して敏感に特性が変化
するという問題がある。また、酸化亜鉛の場合、酸化亜
鉛粒子を樹脂分散する際の分散安定性が悪く、しかも温
湿度変化によって致命的な特性劣化が生じるという問題
がある。

一方、有機系の光導電性材料は、多くの場合樹脂をバイ
ンダーとして用い、溶液又は分散のいずれの形態でも感
光層を作製することが容易であるため、コストを低減で
きる。また、感光層が柔軟性に富んでいるため、利用目
的に応じて多様な設計が可能で、種々の機能を有するも
のを容易に得ることができるというメリットがある。特
に、正帯電の有機感光体はそのまま、無定形セレン感光
体と置きかえることができるので、複写機のコストを低
減できるものと期待されており、強く実用化が望まれて
いる。

しかしながら、現在までに種々の有機系の電子写真感光
体が提案されているものの、感光体として要求される基
本的な特性、機械的強度、耐久性、保存安定性などの要
求を充分に満足するものは未だ得られていない。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明は上記問題点を解決するためになされたものであ
り、光感度、帯電特性、残留電位特性などの電子写真特
性に優れ、しかも機械的強度、耐久性、保存安定性が良
好な積層型正帯電電子写真感光体を提供することを目的
をする。

［発明の構成］ （問題点を解決するための手段と作用）本発明の積層型
正帯電電子写真感光体は、電荷輸送材料を含有する電荷
輸送層を形成し、更にその上に下記一般式（Ｉ） Ｔ−Ｎ＝Ｎ−Ｘ−Ｎ−Ｎ−Ｚ　　　　−−−（１）［た
だし、式（１）中、Ｘはアゾ基が結合した２つの炭素原
子間で共役二重結合系を形成する２価の有機基、 Ｔ又はＺは下記一般式（ＩＩ）、（ＩＩＩ）又はｌ）′
・Ａ′ （式（ＩＩ）中、Ａは置換又は未置換の炭化水素環又は
複素環を構成するのに必要な原子群、　Ｅは置換又は未
置換の炭化水素環又は複素環を示す）（式（ｆｆ）中、
　Ｇはフェニレンジアミン類の残基、　Ｊはハロゲン元
素を示し、　ｍ＝　　０〜４の整数） より選択される同−又は異なる有機基である］で表わさ
れる複数種のアゾ化合物からなる電荷発生材料と電荷輸
送材料とを含有する電荷発生層を形成したことを特徴と
するものである。

上記のように本発明では、電荷発生層に含有される電荷
発生材料としてアゾ化合物が複数種用いられる０例えば
、一般式（Ｉ）のＴとＺとが同一の場合には、末端の有
機基が異なる２種以上のアゾ化合物が用いられる。また
、一般式（Ｉ）のＴとＺとが異なる場合には、合成時の
仕込みモル比に応じて、　ＴとＴ、　　ＴとＺ、　Ｚと
Ｚの組合せで３種のアゾ化合物が含まれているので、３
種のアゾ化合物からなる電荷発生材料として用いること
ができる。なお、　ＴとＺとが同一のものと、　ＴとＺ
とが異なるものを混合して用いてもよいことは勿論であ
る。

本発明の積層型正帯電電子写真感光体は、電荷（キャリ
ア）の発生と移動とをそれぞれ別個の物質に分担させる
、いわゆる機能分ａ型電子写真感光体である。上記一般
式（Ｉ）で表わされるアゾ化合物からなる電荷発生材料
は、高い電荷発生能を有し、特に正帯電感光体の電荷発
生材として優れている。また、このようなアゾ化合物を
複数種使用することにより、アゾ化合物の凝集を抑制す
ることができ、製造を容易にし、画像特性を向上するこ
とができる。また、電荷発生層に例えば一般式（Ｖ）〜
（ＩＸ）で表わされる電荷輸送材料を含有させることに
より電荷輸送を容易にすることができる。更に、導電性
支持体と電荷発生層との間に例えば一般式（Ｖ）、（Ｖ
Ｉ）で表わされる電荷輸送材料を含有する電荷輸送層を
設けることにより、電荷輸送効率が一層改善され、わず
かに存在すると思われる顔料粒子の二次凝集による画像
上の白点等を防止する効果が得られる。しためくって、
本発明によれば、優れた電子写真特性を有するｍａ型正
正帯電電子写真感光体提供することができる。

本発明において使用される導電性支持体は、通常、電子
写真感光体の導電性支持体として使用されているもので
あれば何でもよく、特に限定されるものではない、こう
した支持体としては、例えば真ちゅう、アルミニウム、
金、銀等の金属材料；上記金属の表面にプラスチックの
薄膜を被覆したもの；金属被覆紙、金属被覆プラスチッ
クシート、又はガラスの表面にヨウ化アルミニウム、ヨ
ウ化銅、酸化クロムもしくは酸化スズ等の導電層を被覆
したもの等を挙げることができる。これらは、適当な厚
さ、硬さ及び屈曲性を有するシート薄板を円筒状に加工
して使用され、支持体自身が導電性を有するか、又はそ
の表面が導電性を有する。支持体は取扱いに際しては充
分な強度を有しているものであることが好ましい。

本発明の電子写真感光体を製造するには、有機系の光導
電性物質を使用する感光体を製造する際に通常使用され
る方法を用いることができる０例えば、適当な溶媒中に
、必要に応じてバインダーとともに、例えば一般式（Ｖ
）、（ＶＴ）で表わされる電荷輸送材料を溶解させ、こ
れを導電性支持体上に塗布して乾燥することにより電荷
輸送層を形成する。更に、適当な溶媒中に、必要に応じ
てバインダーとともに、上記一般式（Ｉ）で表わされる
複数種のアゾ化合物を微細粒子として分散させ、例えば
一般式（Ｖ）〜（ＩＸ）で表わされる電荷輸送材料を加
えて塗布用分散液を調製し、電荷輸送層上に塗布して乾
燥することにより電荷発生層を形成する。

この際、溶媒中で分散させる微細粒子の径は５≠ｍ以下
、好ましくは３ＪＬ１１以下、最適には　１ｐｍ以下と
することが望ましい。

また、バインダーを用いる場合、使用するバインダーは
特に限定されないが、疎水性で鋳型率が高く、電気絶縁
性のフィルム形成性高分子化合物が好ましく、各種の熱
可ザ性又は熱硬化性の合成樹脂を好適に使用することが
できる。こうしたバインダーとしては、例えばポリエス
テル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ボリアリレート樹脂
、ブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−ブタ
ジェン共重合体樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジア
リルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ポリスルホン樹
脂、′アクリル樹脂、メタクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂
、ポリフェニレンオキシド樹脂、アルキド樹脂、スチレ
ン−無水マレイン酸共重合体樹脂、フェノール樹脂等を
挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、
２種以上を混合して用いてもよい。

本発明において、電荷輸送層及び電荷発生層を構成する
バインダー、アゾ化合物（電荷発生材料）及び電荷輸送
材料の混合比は、バインダー１重量部に対して、それぞ
れアゾ化合物０．１〜１重量部、電荷輸送材料０．１〜
２重量部であることが望ましい。

本発明の電子写真感光体には、上記のほかにも既知の技
術を適用することができる０例えば、感光層は増感剤を
含んでいてもよい、好適な増感剤としては、有機光導電
性物質と電荷移動錯体を形成するルイス酸や染料色素等
を挙げることができる。また、感光層の成膜性、可撓性
、機械的強度等を向上させるために、必要に応じて可塑
剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、接着促進剤等を
添加してもよい、また、本発明に係る電子写真感光体の
特性を損なわない範囲で、他の電荷発生材料や電荷輸送
材料を添加してもよい。

（実施例） 以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明する。

まず、実施例１〜１３について、それぞれ下記第１表に
示す混合割合で、電荷輸送材料及びバインダーを溶媒中
に溶解した。なお、用いた電荷輸送材料は、下記式Ｖ又
はＶｉａ（９−エチルカルバゾール−３−カルボキシア
ルデヒドフェニルメチルヒドラゾン）で表わされる化合
物である。

Ｃ２１＠５ また、用いたバインダーはフェノキシ樹脂（ＰＫＨＨ、
ユニオンカーバイド製商品名、　Ｂ１と記す）又はポリ
ビニルブチラール（ＳＬＥＧ−ＢＭＩ、積木化学製商品
名、Ｂ２と記す）である、また、用いた溶媒はシクロヘ
キサノン（Ｓｌと記す）である。

これらの溶液をアルミニウム板（導電性支持体）上にワ
イヤコータ（実施例１−１０）又は引上げ法（実施例１
１〜１３）により塗布し、乾燥して第１表に示す膜厚の
電荷輸送層を形成した。

一方、実施例１〜１３について、電荷発生層を構成する
材料としてはそれぞれ下記第２表に示す複数種のアゾ化
合物からなる電荷発生材料及び電荷輸送材料を用いた。

なお、第２表において、一般式（Ｉ）のＴとＺとが異な
るアゾ化合物（３種のアゾ化合物の混合物）のみを使用
した場合には、合成時の仕込みモル比のみを表示する。

また、−般式（ｒ）のＴとＺとが同一のものを含む複数
種のアゾ化合物を使用した場合には、カッコ内に各アゾ
化合物の混合割合を重量％で表示する。

第３表に示す混合割合で、複数種のアゾ化合物（電荷発
生材料）、電荷輸送材料及びバインダーを溶媒に混合し
、ボールミルを用いて４８時間分散させて塗布用分散液
を調製しておいた。なお、用いたバインダ一体ボリアリ
レート（υ−１００、ユニチカ製商品名、Ｂ３と記す）
である、また、用いた溶媒は１，１．２−１−ジクロロ
エタン（Ｓ２と記す）又は１．２−ジクロロエタン（Ｓ
３と記す）である。

得られた塗布用分散液を上記電荷輸送層上に、ワイヤコ
ータ（実施例１〜１０）又は引上げ法（実施例１１〜１
３）により塗布し、　１２０℃の熱風で３０分間乾燥さ
せて第３表に示す膜厚の電荷発生層を形成した。

これらと別に、比較例１．２として、アルミニウム板（
導電性支持体）上に電荷輸送層を形成しなかった以外は
上記と同様な方法により、実施例１．６と同一のアゾ化
合物（電荷発生材料）及び電荷輸送材料を含有する電荷
発生層のみを形成した電子写真感光体を製造した。

このようにして作製された実施例及び比較例の電子写真
用感光体について、ペーパーアナライザー（川口型ｊａ
（株）製、５Ｐ−４２８型）ヲ用イ、コロナ印加電圧を
＋６ｋＶに設定した場合の初期帯電量に対する１０秒後
（実施例１〜１０）又は５秒後（実施例１１〜１３）の
電荷保持率りと、タングステン光（１５１１１１）に対
する半減露光量Ｅｔ−測定し、電子写真特性を評価した
。また、各電子写真感光体でドラムを試作し、東芝製Ｐ
ＰＣ機に実装して画出し、黒ベタ部に生じる白点の有無
、画像法度及びかぶりの有無を調べた。これらの結果を
第４表に示す。

第　　ｌ　　表 Ｂ２：ポリビニルブチラール Ｓｌ：シクロヘキサノン Ｂ３：ボリアリレート Ｓ　２：　１，１．２−　）リクロロエタンＳ３：ｌ、
２−ジクロロエタン ［発明の効果］ 以上詳述したように本発明の積層型正帯電電子写真感光
体は、優れた電子写真特性を有し、顔料粒子の二次凝集
による白点が防止され、高感度でメモリがない等その工
業的価値は大なるものである。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）導電性支持体上に、電荷輸送材料を含有する電荷
   輸送層を形成し、更にその上に下記一般式（ I ） Ｔ−Ｎ＝Ｎ−Ｘ−Ｎ＝Ｈ−Ｚ・・・（ I ） ［ただし、式（ I ）中、Ｘはアゾ基が結合した２つの
   炭素原子間で共役二重結合系を形成する２価の有機基、 Ｔ又はＺは下記一般式（II）、（III）又は（IV）▲数
   式、化学式、表等があります▼・・・・（II） （式（II）中、Ａは置換又は未置換の炭化水素環又は複
   素環を構成するのに必要な原子群、Ｅは置換又は未置換
   の炭化水素環又は複素環を示す）▲数式、化学式、表等
   があります▼・・・（III） ▲数式、化学式、表等があります▼・・・（IV） （式（IV）中、Ｇはフェニレンジアミン類の残基、Ｊは
   ハロゲン元素を示し、ｍ＝０〜４の整数） より選択される同一又は異なる有機基である］で表わさ
   れる複数種のアゾ化合物からなる電荷発生材料と電荷輸
   送材料とを含有する電荷発生層を形成したことを特徴と
   する積層型正帯電電子写真感光体。
2. （２）電荷輸送層に含有される電荷輸送材料が下記一般
   式（Ｖ）又は（VI） ▲数式、化学式、表等があります▼・・・（Ｖ） ▲数式、化学式、表等があります▼・・・（VI） （式（VI）中、Ｒ＾１は置換基を有する芳香環を、Ｒ＾
   ２はフェニル基、メチル基又はエチル基を示す） 表わされる化合物であることを特徴とする特許請求の範
   囲第１項記載の積層型正帯電電子写真感光体。
3. （３）電荷発生層に含有される電荷輸送材料が下記一般
   式（Ｖ）、（VI）、（VII）、（VIII）又は（IX） ▲数式、化学式、表等があります▼・・・（Ｖ） ▲数式、化学式、表等があります▼・・・（VI） （式（VI）中、Ｒ＾１は置換基を有する芳香環を、Ｒ＾
   ２はフェニル基、メチル基又はエチル基を示す） ▲数式、化学式、表等があります▼・・・（VII） （式（VII）中、Ｒ＾１は水素原子、アルキル基、アリ
   ール基、アラルキル基、アリル基又はビニル基を、Ｒ＾
   ２はアルキル基又はアラルキル基を、Ｒ＾３はアルキル
   基を示す） ▲数式、化学式、表等があります▼・・・（VIII） （式（II）中、Ｒ＾１は置換基を有する芳香環を、Ｒ＾
   ２は少なくとも１個のアルキルアミノ基を有する芳香環
   を、Ｒ＾３は水素原子、ベンゼン環、置換フェニル基又
   は複素環を示す） ▲数式、化学式、表等があります▼・・・（IX） で表わされる化合物であることを特徴をする特許請求の
   範囲第１項記載の積層型正帯電電子写真感光体。