JPS6328506B2 - - Google Patents

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JPS6328506B2
JPS6328506B2 JP56159967A JP15996781A JPS6328506B2 JP S6328506 B2 JPS6328506 B2 JP S6328506B2 JP 56159967 A JP56159967 A JP 56159967A JP 15996781 A JP15996781 A JP 15996781A JP S6328506 B2 JPS6328506 B2 JP S6328506B2
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light absorption
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Kazuo Sakai
Yukitoshi Kushiro
Shigeyuki Akiba
Yukio Noda
Katsuyuki Uko
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Kokusai Denshin Denwa KK
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は光通信装置等に用いられるアバラン
シ・ホトダイオード(以下「APD」と呼ぶ)の
低雑音化に関するものである。
APDでは、入射光により励起されたキヤリヤ
がp―n接合による高電界によつて加速され増倍
されるが、この増幅過程でのゆらぎのために過剰
増倍雑音が発生する。電子と正孔のイオン化率を
それぞれα及びβとし、これらの比率をk=α/
β又はβ/αとすると、過剰雑音指数は比率kに
比例して減少することが知られている。従つて、
低雑音のAPDを得るためには、イオン化率比k
の大きい材料にイオン化率の大きな方のキヤリヤ
を注入し増倍を行なわせることが必要である。
現在、GaAs―AlGaAs系発光素子を用いる波
長0.8μm付近における光通信にはSi結晶を用いた
APDが光検出素子として広く用いられているが、
これはSiがk=α/β50と大きなイオン化率比
を持ち、低雑音APDに適しているためである。
しかし、Si―APDは光通信に用いられる石英系
光フアイバーの伝送損失が低くなる1.0〜1.7μm
波長域では使用することができない。波長1μm
帯に感度を有する光検出器として従来からGe結
晶を用いたGe―APDがあるが、Geのイオン化率
比はk=α/β1であるため、大きな過剰雑音
を示し最適な光検出器とはいえない。一方、
InGaAsP,AlGaAsSb等の―族化合物半導
体結晶を用いた1μm帯に光感度を有するAPDの
開発も進められつつある。
この従来例のうちからIn0.53Ga0.47As/InPによ
り構成された1μm波長帯用APDの一例を第1図
に示す。ここで1はn型InP基板、2はn型In0.53
Ga0.47As層、3はn型InP層、4はp型InP層で
あり、5はp―n接合を示している。基板側より
入射した波長1〜1.6μmの光8は基板を透過し
In0.53Ga0.47As層2にて吸収されキヤリヤを励起
する。ブレークダウン近傍の逆バイアス状態にお
いて励起されたキヤリヤはInP中のp―n接合5
によつて形成された高電界によりドリフトし、
InP層4内において増倍される。このAPDにおけ
る過剰雑音は、増倍領域すなわちInPのイオン化
率比kにより決定される。今までの報告では、こ
のInPのイオン化率比kはk=β/α2程度で
あるため、第1図に示したAPDの雑音はGe―
APDよりは低雑音となるものの、Si―APDの雑
音よりは明らかに劣つている。一例として述べた
InP以外の―族化合物半導体においても、そ
のイオン化率比kがSiのそれと同程度となる材料
は見当たらず、これらを用いたAPDの低雑音化
には限界があつた。
本発明の目的は、キヤリヤの増倍領域内に二つ
の異つた半導体からなる薄膜多層周期構造を設
け、これによつて作られる量子井戸層でキヤリヤ
の実効的なイオン化率比を大きくし、かつイオン
化率の大なる電子のみを増倍領域に注入すること
により、APDの低雑音化を図つた量子井戸層付
アバランシ・ホトダイオードを提供することにあ
る。
次に本発明の原理についてInP―InGaAsP系材
料を用いて説明する。
第2図は本発明の原理を示す横断面図である。
不純物濃度1×1018cm-3のn型InP基板11の上
に、不純物濃度5×017cm-3,膜厚5μmのn型InP
層12を設け、その上に第2の半導体層である不
純物濃度3×1015cm-3のn型InP層20(膜厚400
Å)と第3の半導体層であるn型In0.53Ga0.47As
層21(膜厚600Å)を交互にそれぞれ50層設け
た量子井戸層13を形成する。その上に第1の半
導体である不純物濃度5×1616cm-3,膜厚2μmの
p型In0.53Ga0.47As層14(光吸収層)と不純物
濃度1×1018cm-3,膜厚1μmのp型InP層15を
設ける。第2図において円Aは薄膜多層周期構造
の一部である円Bを拡大したものであり、また1
7,18は金属電極である。InP基板上に第2図
に示すような半導体多層構造を得るためには、膜
厚制御柱の優れた結晶成長法である分子線エピタ
キシヤル法,気相エピタキシヤル法,または有機
金属を用いた気相堆積法を使用する。波長1〜
1.6μmの入射光19はp型InP層15を透過して
p型In0.53Ga0.47As層14で吸収され、キヤリヤ
を励起する。逆バイアスの印加時において、励起
キヤリヤの正孔は電極18に向い、電子はp―n
接合16による電界によつてドリフトし薄膜多層
構造の量子井戸層13に注入され、この高電界領
域において増倍される。
このような量子井戸層13内での高電界による
キヤリヤの増倍については、IEE Electronics
Letters,16,P467(1980)に記述されている。そ
れによると、次の2つの理由による量子井戸層1
3による実効的なイオン化率比k=α/βがその
量子井戸層13を構成している材料固有のイオン
化率比よりも著しく増加する。
(1) 第3図に示したのは本発明の原理であるの量
子井戸層13の逆バイアス時におけるエネルギ
ーバンド図であるが、ここでEg(InP),Eg
(InGaAs)はそれぞれInP,In0.53Ga0.47Asの禁
制帯幅、ΔEc,ΔEvはそれぞれコンダクシヨン
バンド側,バレンスバンド側のInPとIn0.53
Ga0.47Asの禁制帯幅の相違に起因する不連続エ
ネルギーである。そのため、ΔEc+ΔEv+Eg
(InGaAs)=Eg(InP)の関係が成り立ち、かつ
ΔEc>ΔEvである。InP層20からIn0.53Ga0.47
As層21に注入される電子は高いエネルギー
ΔEcをもつているのに対し、正孔はΔEvの如く
低いため、電子のイオン化率αを増加させる。
(2) 量子井戸層13内では正孔―正孔の衝突が電
子―電子の衝突よりも多くなり、そのため正孔
はバレンスバンドの井戸に電子よりも多く閉じ
こめられることになる。そのため、電子のイオ
ン化が正孔のイオン化よりも実効的に増加す
る。この量子井戸層13における実効的なイオ
ン化率比k=α/βは周期構造の間隔と各層の
数及び不純物濃度に依存するが、k=10〜30の
値に設計することが可能である。
このような大きなイオン化率比を有する量子井
戸層13で増倍された電子は電極17に向い外部
端子に増幅された電流信号を送り出す。このとき
の過剰増倍雑音は前述したごとく増倍領域である
量子井戸層13のイオン化率比が大きいため、
InP等の―族化合物半導体単体を増倍に用い
たAPDと比較してはるかに低雑音となる。
第4図は本発明の実施例を示す断面図である。
第2図に示した本発明の原理図と異なる点はp―
n接合16が量子井戸層13の上に設けられた第
4の半導体層である不純物濃度3×1015cm-3,膜
厚0.5μmのn型InP層22と第5の半導体である
不純物濃度5×1016cm-3,膜厚0.3μmのp型InP
層23によつて構成されている点である。この実
施例において、最大電界強度点となるp―n接合
16はInP層22,23内に形成されているた
め、禁制帯幅の小なるIn0.53Ga0.47As層14,2
1に印加される電界強度が緩和され、In0.53Ga0.47
As層におけるトンネル電流,生成―再結合電流
といつた暗電流成分を減少させることができ、光
検出器としての雑音をさらに減少させることが可
能となる。この実施例においても大きなイオン化
率比をもつ量子井戸層に電子が注入され、増倍さ
れる過程は本発明の原理図と同じであることは言
うまでもない。
以上の実施例では、In0.53Ga0.47As層を光を吸
収しキヤリヤを励起する領域(光吸収領域)と
し、In0.53Ga0.47As層とInP層とからなる量子井戸
層を注入された電子を増倍する領域(増倍領域)
とすることにより、波長1.0〜1.6μmの光に感度
を有する高感度かつ低雑音のアバランシ・ホトダ
イオードが実現できることを示した。しかし、本
発明は他の―族化合物半導体AlGaAs―
GaAs系,AlInGaAs―InP系,InGaAsP―InP
系,AlGaAsSb―GaSb系等についても適用が可
能であり、更に導電型についても実施例とは逆の
導電型の半導体を用いることも可能である。ま
た、実施例ではメサ型構造のAPDについて示し
たが、プレーナ型を用いてもよいことは言うまで
もない。
以上説明したように、本発明によれば、―
族化合物半導体単体では実現し得なかつた大きな
イオン化率比を量子井戸層を用いることにより実
現し、かつイオン化率の大なる電子のみが増倍領
域である量子井戸層に注されるため、極めて低雑
音なアバランシ・ホトダイオードを得ることがで
き、その光通信等への応用価値は極めて大であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来のアバランシ・ホトダイオードの
一例を示す縦断面図、第2図は本発明の原理であ
る量子井戸層を有するアバランシ・ホトダイオー
ドの縦断面図、第3図は本発明の原理図における
量子井戸の逆バイアス印加時におけるエネルギー
構造の模式図、第4図は本発明の実施例を示す縦
断面図である。 1……n型InP基板、2……n型In0.53Ga0.47As
層、3……n型InP層、4……p型InP層、5…
…p―n接合、6,7……金属電極、8……入射
光、11……n型InP基板、12……n型InP層、
13……薄膜多層周期構造を有する量子井戸層、
14……p型In0.53Ga0.47As層、15……p型InP
層、16……p―n接合、17,18……金属電
極、19……入射光、20……n型InP層、21
……n型In0.53Ga0.47As層、22……n型InP層、
23……p型InP層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 光を吸収して光励起キヤリアを発生する第1
    の半導体層である光吸収層と該光励起キヤリアを
    増倍する増倍層とを有し、該光吸収層と該増倍層
    とが互いに異なる―族化合物半導体からなる
    ヘテロ構造のアバランシ・ホトダイオードにおい
    て、 前記光吸収層の禁制帯幅よりも大なる禁制帯幅
    を有し互いに導電型が異なる第4の半導体層と第
    5の半導体層とによりp―n接合を形成し、該p
    ―n接合をはさんで前記光吸収層と前記増倍層と
    を配置すると共に前記増倍層が互いに禁制帯幅の
    異なる第2の半導体層と第3の半導体層との薄膜
    多層周期構造の量子井戸層から構成されているこ
    とを特徴とする量子井戸層付アバランシ・ホトダ
    イオード。
JP56159967A 1981-10-07 1981-10-07 量子井戸層付アバランシ・ホトダイオ−ド Granted JPS5861679A (ja)

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GB08228721A GB2107927B (en) 1981-10-07 1982-10-07 Avalanche photodiode with quantum well layer
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