JPS6328400Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、穀粒乾燥機の機体に、穀粒に浴びせ
る熱風の生成用として装設するガンタイプバーナ
ーを用いる熱風生成装置についての改良に関す
る。

穀粒乾燥機の穀槽内に張込んだ穀粒に対し送給
する熱風を生成する熱風生成装置は通常、燃料油
を焼玉式の加熱体に接触させて気化し、そお気化
ガスを燃焼させるポツト式バーナー装置を、穀粒
乾燥機の機体の、熱風供給用の導風路の入口に装
設することで構成され、燃料油を霧状に噴出させ
てそれに点火させガンタイプバーナーを導風路の
入口に臨ませて構成するものは余り用いられてい
ない。

これは、ガンタイプバーナーから吹出される焔
が、不完全燃焼ガスを多く含むとともに、温度む
らがあることから、このガンタイプバーナーから
噴出する焔を、穀粒乾燥機の熱風の導風路に直接
吹込むようにすると、被乾燥穀粒に乾燥むらや変
質を生ぜしめるようになることと、吹出す焔を完
全燃焼させるために、該ガンタイプバーナーに火
炉を組合わせるようにすると、この火炉が長大に
なつて、穀粒乾燥機の機体に装着したときに機体
外面から大きく突出するようになることによる。

本考案における目的は、上述の種々の問題を解
消せしめ、ガンタイプバーナーから噴出する焔
を、完全燃焼せしめるとともに温度むらのないよ
う均質化させ、かつ、穀粒乾燥機の機体からの突
出長さを長大にすることなく、機体に装着し得る
ガンタイプバーナーを用いた熱風生成装置を提供
することにある。

そして、このための本考案による穀粒乾燥機に
おける熱風生成装置は、ガンタイプバーナーの火
焔の噴出口に、軸線方向を前記火焔の噴出方向と
した円筒状の炉体主体部の一端側を接続連通し、
その炉体主体部の他端側は盲板で閉塞するととも
に、炉体主体部の下面側に、該炉体主体部の他端
部から軸方向の中央部位との間に渡るよう装設せ
る断面積の狭い折返管路の始端側に連通させ、そ
の折返管路の終端側を、炉体主体部の下面側で軸
方向の中央部位に装設せる吐出筒部の基端に接続
連通し、その吐出筒部の先端側に、前記炉体主体
部の軸方向の略中央部位において外部に開放する
吐出口を開放せしめたことを特徴とする。

次に実施の一例を図面に従い詳述する。

第１図において、ａは穀粒乾燥機Ａの本体であ
る機体で、軸線方向を竪にした円筒状に形成され
て、作業場の基台Ｂ上に構築してあり、それの内
腔の底部側に寄せた部位には、網体または多孔板
などの通気性の隔壁よりなる床板１０が棚設して
あつて、その床板１０より上方の空室が穀粒を張
込む穀槽１となり、その床板１０より下方の空室
が熱風誘導路ｂに形成されている。

ｃは前記穀槽１内に張込んだ穀粒に対し送給す
る熱風生成装置で、第２図に示している如く、ガ
ンタイプバーナー２と、それの火焔の噴出口２０
に一端側の開口部３ａを接続連通せしめた炉体３
とよりなる。

しかして、炉体３は、前記第２図及び第３図に
示している如く、ガンタイプバーナー２の噴出口
２０からの火焔の噴出方向（第３図にて矢印Ｗ方
向）に軸線方向を沿わせた横向きの円筒状でその
軸方向の一端側に前記噴出口２０と接続連通する
開口部３ａを具備する炉体主体部３０と、その炉
体主体部３０の下面側で該炉体主体部３０の他端
部から前記軸方向における中央部位に渡る範囲に
装設された折返管路３１と、炉体主体部３０の下
面側で前記軸方向における中央部位に装設せる吐
出筒部３２とよりなる。そして、前記炉体主体部
３０は、ガイタンプバーナー２の噴出口２０と接
続する開口部３ａと反対側の他端側の端部が盲板
３０ａにより閉塞され、該炉体主体部３０の胴周
壁３０ｂの前記他端側の端部における底面側に設
けた連通口３３を介して、前記折返管路３１の始
端側３１ａに連通している。そして、前記折返管
路３１の終端側３１ｂは前述の吐出筒部３２の基
端部３２ａに接続連通し、その吐出筒部３２の先
端側は、下方に向けて開放し、その開放口が炉体
３の吐出口３ｂとなるようになつていて、これに
より、一端側の開口部３ａから炉体主体部３０内
に噴出した火焔が、該炉体主体部３０から折返管
路３１内に入り、さらに吐出筒部３２内で屈曲し
て吐出口３ｂからなる吐出する間に、撹拌されて
均質な温度となるとともに完全燃焼した状態とな
つて、炉体３の長手方向の中間部位に位置する吐
出口３ｂから吐出されるようにしてある。なお、
折返管路３１は炉体主体部３０の上面側または側
面に沿わせて設け、吐出口３ｂを上方または側方
に開放させる場合がある。

また、炉体３の、ガンタイプバーナー２の噴出
口２０に接続する開口部３ａの口径は100粍、ま
た、炉体主体部３０の内径は200粍、連通口３３
の、炉体主体部３０の軸方向における開口巾は75
粍、折返管路３１の、縦断面における中央部位の
上下の巾（第３図における上下の巾）は25粍、吐
出筒部３２内腔の前記軸方向における巾は60粍、
吐出筒部３２の上下長さは200粍、炉体主体部３
０の軸方向の長さは665粍、折返管路３１の長さ
は300粍に設定してあり、これにより、開口部３
ａから吹込まれた火焔が吐出口３ｂから吐出され
る間の２度の屈曲と同時に加圧と膨張を繰返すよ
うにしてあり、また、吐出口３ｂが丁度炉体３の
長手方向の中間に位置するようにしてある。

４は前記熱風生成装置ｃの取付機枠を兼ねる導
風管で、上部側の前面に外気取入口４０を具備す
る四角な箱状に形成され、後面側の機壁４１の下
部には、機体ａ底部の誘導路ｂから突出するダク
ト４２に接続する接続口４３が開口している、そ
して、炉体３はこの導風路４内に装入して、第５
図に示している如く取付具４４，４４により該導
風路４の左右の機壁４５，４５の間に渡架するよ
うに支架せしめ、炉体３の開口部３ａに設けた取
付フランジ３４にガンタイプバーナー２を組付け
るようにしてある。

なお、図示する実施例装置において、ｄは、前
記熱風誘導路ｂ内に送給された熱風が、穀槽１内
に張込んだ穀粒の層Ｇを透過して排出されていく
ようにするため機体ａに装設せる送風機で、吸引
フアンに構成して、機体ａの上面側を覆う屋根１
１（または天井）の上面に装架し、その屋根１１
に接続連通させて設けた排風ダクトｅを介し穀槽
１内腔の天井部に連通させることにより、穀槽１
内に張込んだ前記穀粒層Ｇを介して前述の熱風誘
導路ｂに連通する状態としてある。また、５は穀
槽１内に張込まれる穀粒の量が多く、それにより
床板１０上に堆積する穀粒層Ｇが厚くなつても、
前記吸引フアンｄの吸引圧で、熱風誘導路ｂ内に
送給される熱風が穀粒層Ｇを透過して穀槽１内腔
の天井部に向け排出されていくようにするため、
穀槽１内に配設せる排風路で、穀槽１内腔の軸心
部位に竪方向に配設せる排風筒５０と、前記吸引
フアンｄによる吸引圧で充分に熱風が透過する穀
粒層Ｇの厚さに対応するよう床板１０から所定の
高さｈだけ上昇した高さ位置において、排風筒５
０から平面視にて所定の間隔をもつて放射状に突
出するよう配位して該排風筒５０と機体ａの周壁
１２との間に渡架する排風管５０とよりなり、吸
引フアンｄの作動により、熱風誘導路ｂ内の熱風
を第１図において破線の矢印に示している如く誘
導する。また６は穀槽１内に穀粒を張込むため
に、機体ａの外面に沿い立設せる昇降機（バケツ
トエレベーター）で、それの揚穀塔６０の頂部に
装設せる放出筒部６１は機体ａの上部に横架せる
張込用のコンベア６２を介し穀槽１内腔の天井部
に連通している。

また、７は穀槽１内に張込んだ穀粒を機外に搬
出する搬出用のコンベアで、前述の熱風誘導路ｂ
を構成している床板１０の下方の空室内に配設さ
れ、その搬送方向の始端部は、床板１０の中心部
位にあけられた排出口１０ａと連通し、終端側は
機体ａの周壁１２を貫通して機外に突出し前述の
揚穀塔６０の下端部に接続連通させてあつて、搬
出した穀粒を、乾燥行程中にあつては昇降機６と
張込用のコンベア６２により再び穀槽１内に戻し
て循環させるようにし、乾燥を終えたときには、
搬出してきた穀粒を、揚穀塔６０の上端の放出筒
部６１に前記張込用のコンベア６２と切換自在に
設けてある取出樋６３を介して機外に取出すよう
にしてある。また、８は穀槽１内の穀粒を床板１
０の中心部に設けた排出口１０ａに向け搬送する
よう床板１０上面に装設せるオーガーで、前記排
出口１０ａの上方に配設せる伝導機筐８０に回転
軸８ａの基端部が軸支されていて、その伝導機筐
８０が竪の回転軸線をもつて回動することにより
その伝導機筐８０と一緒に前記回転軸線を公転回
動の中心として床板１０を公転し、かつ、この公
転回動の間に自転して螺旋翼８ｂにより穀粒を排
出口１０ａに向け搬出する。

次に作用効果について説明すると、上述の如く
構成してある本考案による穀粒乾燥機におけるガ
ンタイプバーナーを用いる熱風生成装置は、ガン
タイプバーナー２の火焔を噴出する噴出口２０に
開口部３ａを接続させる炉体３が、吹込まれる火
焔を折返して屈曲させるように、円筒状の炉体主
体部３０と折返管路３１と吐出筒部３２とで形成
して、火焔の完全燃焼と温度の均質化を図るよう
にしながら軸方向の長さを短くしてあり、しか
も、吐出口３ｂが長手方向の中央部に位置するよ
うにしているので、第２図及び第５図に示してい
る如く、炉体３の長手方向が機体１の外面に沿う
姿勢として吐出口３ｂが誘導路ｂの取入口たるダ
クト４２に臨む状態とすることで、機体１からの
突出長さ及び取入口からの張り出し長さを著しく
短くした状態に組付けられ、かつ、燃料の燃焼状
態を良好にする。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を実施せる穀粒乾燥機の縦断側
面図、第２図は同上装置の熱風生成装置の分解斜
視図、第３図は同上熱風生成装置の炉体の縦断正
面図、第４図は同上装置の側面図、第５図は同上
装置の機体に組付けた状態の縦断正面図である。 図面符号の説明、Ａ……穀粒乾燥機、ａ……機
体、Ｂ……基台、ｂ……熱風誘導路、ｃ……熱風
生成装置、ｄ……送風機（吸引フアン）、ｅ……
排風ダクト、１……穀槽、１０……床板、１０ａ
……排出口、１１……屋根、１２……周壁、２…
…ガンタイプバーナー、２０……噴出口、３……
炉体、３ａ……開口部、３ｂ……吐出口、３０…
…炉体主体部、３０ａ……盲板、３０ｂ……胴周
壁、３１……折返管路、３１ａ……始端側、３１
ｂ……終端側、３２……吐出筒部、３２ａ……基
端部、３３……連通口、３４……取付フランジ、
４……導風管、４０……外気取入口、４１……機
壁、４２……ダクト、４３……接続口、４４……
取付具、４５……機壁、５……排風路、５０……
排風筒、６……昇降機（バケツトエレベーター）、
５１……排風管、６０……揚穀塔、６１……放出
筒部、６２……コンベア、６３……取出樋、７…
…搬出用のコンベア、８……オーガー、８ａ……
回転軸、８ｂ……螺旋翼、８０……伝導機筐。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガンタイプバーナー２の火焔の噴出口２０に、
   軸線方向を前記噴出口２０からの火焔の噴出方向
   Ｗに沿わせた円筒状の炉体主体部３０の一端側の
   開口部３ａを接続連通し、その炉体主体部３０の
   他端側は、盲板３０ａにより閉塞するとともに、
   該炉体主体部３０の下面側で該炉体主体部３０の
   他端部から軸方向における中央部に渡る部位に装
   設せる断面積の狭い折返管路３１の始端側に連通
   させ、その折返管路３１の終端側を、炉体主体部
   ３０の下面側で前記軸方向の中央部位に装設せる
   吐出筒部３２の基端側に連通し、その吐出筒部３
   ２の先端側に、前記炉体主体部３０の軸方向にお
   ける略中央部位において外部に開放する吐出口３
   ｂを開放せしめたことを特徴とする穀粒乾燥機に
   おけるガンタイプバーナーを用いる熱風生成装
   置。