JPS5926231Y2 - 単板乾燥機の熱風漏洩防止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は所要数連設された加熱セクションの上部−側に
送風機、また他側に加熱体を相対向配置して通風路とし
、またその下部を金網、或いは複数個のロール群を上下
一対に配設してベニヤ単板を挟持搬送する単板搬送路と
し、この単板搬送路面に通風路において発生した熱風を
横循環方式により循環させてベニヤ単板を乾燥する単板
乾燥機に係り、特に単板乾燥機の入側並びに出側に相当
する単板搬送路の始端並びに終端位置において機内熱風
と機外大気を遮蔽する熱風漏洩防止装置に関するもので
ある。

従来より、単板搬送路が上下一対の金網により構成され
る場合には、単板乾燥機の入側並びに出側の上方より、
単板搬送面上に向かってテフロン等の耐熱性可撓部材を
懸吊設置し、また単板搬送路を上下一対のロール群とし
た場合には、始端並びに終端に位置する上下一対のロー
ルに、適宜支持部材を介して石綿板等の耐熱性パツキン
を押しつけており、各々単乾燥機の機内熱風と機外大気
との遮蔽を図っていた。

しかしながら前者においては、上下一対の金網間へのベ
ニヤ単板の搬入、搬出時、単板の目詰りを防止するため
、耐熱性可撓部材は単板搬送面に対して適宜の間隙を有
しており、この間隙より機内熱風の漏洩が生じ、また後
者においては、下ロール上に自重にて載架される上ロー
ルは、ベニヤ単板の搬入、搬出時に若干持上り、このベ
ニヤ単板厚み間隙より機内熱風が漏洩し、機外大気との
完全な遮蔽を図ることは困難で゛あった。

本考案は叙上に鑑み、単板乾燥機の入側並びに出側に位
置する単板搬送路の上下面に各一対宛対設されるジェッ
トボックスを、熱風噴射用に供せず、専ら排風環流させ
るべく熱風供給側に対して閉塞状態とし、且つ熱風取出
側に開口させたものであり、以下その一実施例を添付図
面に基づき、まずその構成より説明する。

尚、本実施例は説明の便宜上、単板搬送路を上下一対の
ロール群とした単板乾燥機を採用している。

加熱セクション１を所要数連設して戊る単板乾燥機２へ
、ベニヤ単板３はその入側に配設された単板送入口４を
介して搬入され、また出側に配設された単板搬出口５か
ら搬出されるものである。

前記単位加熱セクション１の各上部には、一側に蒸気管
、電熱器等の加熱体６を、また他側にはこの加熱体６に
向って送風する送風機７を設置した通風路８が形成され
ており、前記加熱セクション１の外壁９と内壁１０間の
熱風供給側１１から反対側に位置する熱風取出側１２へ
、熱風を横循環方式により対流供給している。

前記通風路８下部の内壁１０内には、ベニヤ単板３を搬
送する複数段の単体搬送路１３が形成され、この単板搬
送路１３は各段の長手方向にわたり、定間隔を置いて複
数列配置される上下−組の送りロール１４．１５から戊
り、各送りロール１４．１５は内壁１０を構成する各縦
梁１６間に両軸部が、ベニヤ単板３の送り方向に向かっ
て正逆転自在に軸承されている。

前記単板搬送路１３を挾んで相対向し、且つ前記送りロ
ール１４．１５の前後上下位置に、ベニヤ単板３の上下
面に熱風を供給するスリット状、或は穴状の噴射孔１７
を備えたジェットボックス１８を前記内壁１０間に水平
状に横設すると共に、該ジェットボックス１８は前記熱
風供給側１１に開口部１９を設け、また前記熱風取出側
１２を閉塞している。

前記単板搬送路１３の始端並びに終端位置、即ち単板乾
燥機２の入側の始端に位置する送りロール１４．１５の
直後に、また出側の終端に位置する送りロール１４．１
５の直前に配置される各一対のジェットボックス１８′
は、前記記載とは逆に、熱風供給側１１に対して閉塞し
、且つ熱風取出側１２に開口部１９′を設け、さらに該
開口部１９′に連設するダクト２０を、前記送風機７に
近接させてジェットボックス１８′の吸引孔２１から流
入する空気を、強制的に排風環流させている。

また熱源に直火燃焼方式を採用してバーナ等の加熱体６
′とした場合、相対向して配置される送風機７′は吸込
み型となり、この送風機７′の位置は熱風供給側１１の
直上となるため、前記開口部１９′に連設するダクト（
図示せず）を送風機７′に近接すべく通風路８上に横設
するか、或は第４図に示す如く、熱風取出側１２の直上
に位置するダンパー２２ヘダクｈ ２０’を近接設置し
、ダンパー２２に付設した送風機２３より強制的に排風
環流させるものとする。

次に作用を説明する。

ベニヤ単板３は単板乾燥機２へ単板送入口４から送入さ
れ、適宜速度にて回転している上下−組の送りロール１
４．１５により単板搬送路１３上を順次搬送される。

加熱セクション１上部の通風路８において、送風機７が
回転して加熱体６へ風の吹込み、加熱された空気を熱風
としており、この熱風は矢視の如く、各加熱セフしよを
１下部の熱風供給側１１を経て、内壁１０のジェットボ
ックス１８の開口部１９から流入され、噴射孔１７より
単板搬送路１３上を搬送されるベニヤ単板３上下面に噴
射され、熱風取出側１２へ排風されている。

このためベニヤ単板３は、所望温度に維持された単板乾
燥機２内の単板搬送路１３上を経由して乾燥され、単板
搬出口５から順次搬出される。

このベニヤ単板３乾燥に際し、単板乾燥機２の入側並び
に出側に相当する各加熱セクション１内における熱風の
循環は、前記記載と同様に開口部１９より熱風の流入が
図られるジェットボックス１８と、単板搬送路１３の始
端並びに終端に位置するジェットボックス１８′の如く
、熱風の流入が遮断されているものが併設されているた
め、他の加熱セクション１と若干相異している。

即ち熱風供給側１１を閉塞され、また熱風取出側１２に
開口部１９′を有しているジェットボックス１８′は、
ベニヤ単板３上下面に噴射されて周辺に環流する熱風の
一部、並びに機外大気の一部を、送風機７に近接するダ
クト２０を介して吸引孔２１から強制的に吸引し、送風
機７へ排風環流している。

また直火燃焼方式の加熱体６′により、加熱された空気
を吸込み型の送風機７′により熱風とした場合も、ジェ
ットボックス１８の開口部１９′に連設するダクト（図
示せず）が、通風路６を横切って 風機７′に近接し、
或いは第４図に示す如く、送 機２３を付設したダンパ
ー２２にダクｌ−２０’が近 しているため、前記記載
と同様、吸引孔２１から強制的に排風環流されている。

尚、特に単板乾燥機２を大型化した場合、その長手方向
に互って一個所、若しくは複数個所を開放し、実質的に
複数個の単板乾燥機２を分断した直列的に配置すること
もあるが、その入側、出側においては都度、上記熱風漏
洩装置を配置するものとする。

以上の如く本考案装置によれば、単板乾燥機２の入側並
びに出側に位置する単板搬送路１３の上下面に各一対宛
対設されるジェットボックス１８′を、熱風噴射用に供
せず、熱風供給側１１に対して閉塞し、且つ熱風取側出
１２に開口させ、吸引孔２１からダク） ２０．２０’
を介して強制的に排風環流させるため、機内熱風と機外
大気とは完全に遮蔽され、前記記載した従来例において
発生する熱風の漏洩が確実に防止でき、さらに機外大気
の一部が機内に混入する結果となるので、新鮮空気の逐
次補充も可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の一実施例を示す一部切欠き側面図
、第２図は第１図Ａ−Ａ線矢視拡大図、第３図は第１図
Ｂ−Ｂ線矢視拡大図、第４図は他の実施例を示す断面図
である。 １・・・・・・加熱セクション、２・・・・・・単板乾
燥機、３・・・・・・ベニヤ単板、６．６’・・・・・
・加熱体、７．７′・・・・・・送風機、８・・・・・
・通風路、１３・・・・・・単板搬送路、１４．１５・
・・・・・送りロール、１７・・・・・・噴射口、１８
．１８’・・・・・・ジェットボックス、１９．１９′
・・・・・・開口部、２０．２０’・・・・・・ダクト
、２１・・・・・・吸引孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 加熱セクションを所要数連設し、該加熱セクションの上
   部両側に送風機並びに加熱体を相対向配置して熱風の通
   風路とし、前記加熱セクション下部の単板搬送上下面に
   、熱風供給側に開口し、また熱風取出側に閉塞した噴射
   孔を有するジェットボックスを配置し、前記通風路に発
   生した熱風を横方向に循環させると共に、前記単板搬送
   路の始端並びに終端に位置する各ジェットボックスを、
   熱風供給側に対して閉塞し、且つ熱風取出側において開
   口させ、さらに該開口部にダクトを連設させて、前記ジ
   ェットボックスの吸引孔から流入する空気を強制的に排
   風環流させることを特徴とする単板乾燥機の熱風漏洩防
   止装置。