JPS6327434A - ガングリオシドを含有する医薬 - Google Patents

ガングリオシドを含有する医薬

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JPS6327434A
JPS6327434A JP62165131A JP16513187A JPS6327434A JP S6327434 A JPS6327434 A JP S6327434A JP 62165131 A JP62165131 A JP 62165131A JP 16513187 A JP16513187 A JP 16513187A JP S6327434 A JPS6327434 A JP S6327434A
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ganglioside
administered
drug
gangliosides
antitumor
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JP62165131A
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フランセスコ・デラ・ヴァッレ
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Fidia SpA
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • A61P9/12Antihypertensives
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/70Carbohydrates; Sugars; Derivatives thereof
    • A61K31/715Polysaccharides, i.e. having more than five saccharide radicals attached to each other by glycosidic linkages; Derivatives thereof, e.g. ethers, esters

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は、抗腫瘍剤によって引き起こされる神経毒作用
に対して保護作用を有することが証明された、ガングリ
オシド類の混合物、並びにその単一のフラクション(分
画)を含有する特定の組成物に関するものである。
ガングリシドは複雑な糖脂質分子の一族(ファミリー)
であって、細胞膜、特に神経細胞の細胞膜を構成する天
然の膜成分であり、神経細胞の発達、分化および再生の
過程に関与しでいる。
外因性のガングリオシドは、安定に、神経細胞の細胞膜
に導入される〔トファノら(Toffano。
G、)(1980):ジャーナル・オブ・ニューロケミ
ストリイ(J、 Neurochem、 )  35 
(41851〜866:アポルテイら(Aporti 
F、 )(1981)アクタ オトーラリンゴロジカ(
Acta Oto−Laryingologica )
 92 433−4373゜この導入に伴なって、酵素
的な細胞膜系(Na+、K+) ATPase  (そ
の活性は、神経のインパルス(活動電位)の伝達Eこ必
須である〕が賦活化される。
酵素的な導入と賦活化は、インビトロ〔レオンら(Le
on A、 ) (1981)ジャーナル・オブ・二二
一口ケミストリイ(J、Neurochem、 ) 3
7 (21350〜357〕およびインビボ〔アポルテ
イら、(1981))の両者で証明された。
ガングリオシドは、糖スフィンゴ脂質として知られでい
る生物学的な化合物の仲間に属する酸糖脂質である。こ
れらは、4つの基本的な構造単位から成っている。即ち
、それは1個の長いアミノアルコール鎖、1個の脂肪酸
、1つのオリゴ糖分画、詔よび1またはそれ以上のシア
ル酸残基から成っている。
脳内のガングリオシド中に存在する長いアミノアルコー
ル鎖は、4−スフィンゴシン類、マたその最長鎖同族体
は、4−エイコサスフィンゲニンと同定することができ
る。これらの化合物は、−般にスフィンゴシン類としで
知られている。
C l (CH2)n−CH5 n=12 : 4−スフィンゲニン n=14 : 4−エイコサスフィンゲニンガングリオ
シド類には、対応する飽和化合物(スフィンゲニン類)
も、少量存在している。
1つの脂肪酸が、フ゛スフィンゴシン塩基とアミド結合
によって結合する。脳内ガングリオシドの場合、この脂
肪酸の95%がステアリン酸(18:0)である。その
他の脂肪酸はもつど低い割合で存在しでおり、それらl
どは、例えば、アラキドン酸(20:O)、パルミチン
酸(16:0)またはパルミトレイン酸(16:19)
が含まれる。
アミノアルコールと脂肪酸とが結合することにより、ガ
ングリオシド分子の疎水性部分である、セラミドと称さ
れる1つの単位が形成される。
このセラミドに結合したオリゴ糖鎖が、ガングリオシド
をも含む、糖スフーインゴ脂質の、膨大ζ数の族を特徴
付ける。スフィンゴ脂質は、セラミドに最初に結合した
炭水化物の種類ノに基づいて2つのサブグループに分類
される。第1の、そして小さいサブグループは、ガラク
トシルセラミドから導かれる。大多数の糖スフィンゴ脂
質、従って、事実止金てのガングリオシドはグリコジル
セラミドから導かれるサブグループに属する。
脳ガングリオシドに含まれでいるシアル酸は主としでN
−アセチル型をとっているが、いくつかのガングリオシ
ド種では、N−グリコリル型のものも認められている。
この残基は、通常、ノイラミン酸(NANAまたはNG
NA)として知られでいる。
OOH ガングリオシドの親水性はオリゴ糖鎖、並びにこの鎖と
結合しているシアル残基の数に基づいて0する。
ガングリオシドの分布: ガングリオシドは、脳天白質中に最も高濃度で見い出さ
れでおり、灰白質の湿重量(g)あたり、約2.5μm
olのNANA(乾燥重量の約0.4%、総脂質の0.
6%)が含有されている〔レデーン(Ledee’n、
R,)、サルスフ  (Salsmar、に、 )、カ
ブレラ(Cabrera 、 M、 )  ジャーナル
・オブ・リピッド・リサーチ(J、 Lipid Re
s、) 9129 (1968))。哺乳類の脳から得
た全ガングリオシドの内、約90%は、同一のオリゴ糖
配列を有する4種類のガングリオシドで構成されている
Ga1(β1−”3)GalNAc(β1→4)Gal
(β1→4)Glc(β1−+1)Cer 哺乳類の脳内ガングリオシドの残る10%には、末端の
ガラクトースを欠失した、あるいは、ガラクトシル−N
−アセチルガラクトサミン単位を失なったガラクトシド
が含まれる〔スベネローム(SvennerhoJm 
L、 ) % 7ンソン(Mansson  S−)、
す(LiY、)ジャーナル・オブ・ザ・バイオロジカル
・ケミストリイ(J、 Biol、 Chem、)24
8 740(1973))。
ガングリオシド類の構造と命名: 脳内ガングリオシドを、クロマトグラフィー法によっで
単離精製した。最初に、GMl  ガングリオシドの構
造を決定した。GMl ガングリオシドの構造は、哺乳
類の脳内に存在しでいる4種類の主要なガングリオシド
に共通していることが分った。以下に示す構造はGMl
の構造であり、1つの例として示したものである。表1
に、4種類の主要な、哺乳類の脳内ガングリオシドを示
す。
表 14種類の主要な、哺乳類の脳ガングリオシドの構
造 米 スベネローム(Svennerholm L、 )
、(1963):ジャーナル・オブ・二二一ロケミスト
リイ(J、Neurochem、 ) 10 613本
発明は、抗腫瘍製剤、特にビンカアルカロイド類による
神経毒作用を処置および治療する方法であって、次の割
合: GMl :  21% GD1a:40% GD1b: 16% GT1b= 19に で、GM  、 CD  1a、GD  およびGT1
bを含有1      ta       1bするガングリオシド混合物である組成物を生産し、
上記の処置および治療を行う方法を提供することを目的
とするものである。
また本発明は、抗腫瘍剤、特に、ビンカ系の抗腫瘍剤ア
ルカロイドの細胞毒作用に対して防御作用を有するガン
グリオシド混合物または、その単一の分画を含有する医
薬組成物を提供することを目的とするものである。より
詳しくは、この組成物とは、上記の組成比率(%)でガ
ングリオシドGM 1GD1a1a、GD15およびG
T15 を含有しでいる混合物を意味する。該組成物は
抗腫瘍剤による細胞毒性に対する保護作用を有しでおり
、化学物質による抗腫瘍治療における毒性副作用を治療
し、解消するのに有用である。
また本発明は、抗新生物(抗腫瘍)剤の投与に起因する
全身的な毒作用または慢性的な神経毒作用の予防に役立
つ医薬を提供することを目的とするものである。
また本発明は、抗腫瘍剤の連続投与によって起きる全身
的な毒作用または慢性的な神経毒作用の防止または予防
を目的とする医薬の製造に、ガングリオシド混合物、特
に、GM  GD 1GD1b1%    Ia およびG1□bの混合物を用いる方法を提供することを
目的とするものである。
既述の如く、ガングリオシドは、細胞膜の天然の成分で
ある、複雑な糖脂質分子の1族である。
ガングリオシド類が、主に神経細胞の細胞膜に伴なって
存在しているならば、ガングリオシドは、これらの膜を
通しての情報の伝達に一役を担っている可能性がある、
との示唆がなされた〔フィッシュマン(Fishman
 )とその共同研究者、(1976)サイエンス(5c
ience ) 194 906−915J。
この仮説に対する支持は、これらの分子を含有している
細胞膜によって媒介される事象Iこ関する一連の観察に
より得られた。その様な観察には、神経細胞の発達〔デ
ィンフェル(Dimpfel W・)とその共同研究者
:[神経学的並びに神経筋の機能、発達および修復にお
けるガングリオシド(Gangliosides in
 Neurological  andNeuromu
scu1ar Function%Developme
nt andRepair) Jラポート(Rappo
rt )  およびゴリオ(Gorio )、ラベン(
Raven )プレス119−134.1981 )、
神経細胞の分化〔レオン(Leon A、 )  とそ
の共同研究者:「増殖と発達にあける膜(Membra
nes in Growth &Developmen
t )ホフマン(Hoffman)  とその共同研究
者、311〜320.19813、および神経細胞の再
生〔ゴリオ(Gorio A、 )とその共同研究者(
1981a):  r神経学的および神経筋の機能、発
達および修復におけるガングリオシド(Ganglio
sides in Neurological and
Nuromuscu1ar Function、Dev
elopmenc andRepair ) 、ラポー
トおよびゴリオ、ラベン出版、177〜195〕が含ま
れる。
非経口的に用いるために精製されたガングリオシドGM
 1GD  SGD およびGT1bの混合1    
 13    1b 物は、神経細胞の増殖を増強することにより、神経再支
配を刺激する作用を有することが分った〔ゴリオら(G
orio A、 ) (1980) ニブレイン・リサ
ーチ(BrainRes、) 197 236〜241
〕。神経の神経細胞増殖促進作用は、インビトロでの神
経細胞組織モデル〔ロイセンら(RoisenF−J、
)(1981):サイエンスυ1577〜578;ハウ
ら(Hauw J−J−)(1981) :’ニューロ
フイジオーロジエ(Neurophysio−1ogi
e、)C,R,Acad、Sc、  パリ、 292 
 (8)569〜571〕 並びにインビボでの神経除
去動物モデル〔ゴリオら、「プレイン・リサーチJ 1
97236〜241 ;ゴリオら(Gorio A、 
) (1981) r神経系の再生(Nervous 
system regeneration)先天性欠損
(Birth Defects)  :オリジナル記事
シリーズ(original article 5er
ies ) J肥(4)157〜174 (1983)
ハバーら(Haber B、 ) ]の両モデルにおい
で確認された。
インビボ実験の動物モデル(坐骨神経の破壊によりラッ
トの堅牢rl (fast )筋肉を脱神経し、神経板
L5の切除または転位(脱臼)によりラットの堅牢な足
底筋肉を部分的に脱神経して得た)に、外因性のガング
リオシドを投与(5〜50■/に9/日の静注)すると
、処置後、副軸索神経の増殖が増大し、機能の回復が迅
速化されることが証明された。
ガングリオシドを用いた治療により、損傷された神経の
回復が迅速化されるという、機能的、かエクスペリエン
ティア(Experientia ) 37301〜3
02);騒音処理後の鍋中管機能の低下〔アポルテイら
(Aporti F、 )(1977)ヌーボ・アーク
・オトル・リノル・ラリンゴル(Nuovo Arch
、 0to1. Rinol、 Laringol、 
)5(1)25〜32〕 ;遺伝的な糖尿病マウスにお
ける糖尿病性神経障害fノルデイオら(Nori・d。
F、)?ッスル・アンド・ナーブ(Mascle an
dNerve ) 5 107〜110 (1982)
 ] :神経毒の毒性作用〔アポルテイら(1981)
  アクタ・オトラリンゴロギヵ(Acta Oto1
aryngologica)92 433〜437 (
1981):  マロニら(Maroni M−)臨床
毒物学(C1C11nicalToxicolo ) 
18 (12) 1475〜1484 (1981))
等の様々な動物モデルにおいて実証された。これらの実
験データーに基づき、ガングリオシドGM  、GD1
a、GD1bおよびGT15の混合物は、広範囲に及ぶ
末梢神経系に影響する副作用を治療する上で有用であり
、その様な部位の神経の再支配を刺激し、迅速化するこ
とができると考えられる。
さらに、このガングリオシド混合物は、抗腫瘍剤一般、
とりわけ、ビンカ類から得られたアルカロイド類による
神経毒作用に対する保護作用において有用であることが
分った。この結果は、本発明の目的に適うものである。
誘導 上記の如く、ガングリオシドは広在性の膜成分であって
、その大部分は、原形質膜の脂質層の葉−状部外方に存
在している〔レデーン(Ledeen R。
)(1984):チンス(TINS)8 169〜17
4〕。
ガングリオシドが制御事象と、細胞認識に関与している
ことは文献からよく知られでおり、このことは、それら
が、細胞の発達と分化に関与していることを実証しでい
る。また、腫瘍形成に際しでは、細胞表面の糖スフィン
ゴ脂質(従って、ガングリオシド)に重大な変化が起き
ることが分っている。これらの結果に基づいて、ガング
リオシドは、増殖の制御、分化および細胞間の相互作用
〔ハコモリ(Hakomori S、) (1981)
 :アン・レブ・バイオケム(Ann、 Rev、 B
iochem、 ) 50733〜764〕 に何らか
の役割を果しでいることが予測される(まだ充分に明ら
かにされていない)。
実際、胚性の、および組織の発達と分化の際;こは、遺
伝的なプログラムによってコードされてぃる細胞表面の
分子の連続的な変化により、細胞間相互作用は媒介され
ている。この過程の間に、細胞表面のガングリオシド含
有量と複雑さに相依存性の著し0)変化が起きる。
その様な状況tこついての幾つかの例を以下に示す。
a)CNS(中枢神経系)1こおける破傷風毒素の結合
部位の発現〔コウラコツフら(Kou1akoffA、
)(1983):デベロツプ・バイオ口(Deve!o
p、 Biol、) 100 350〜3573および
コレラトキシンの結合部位の発現〔ライリンガ−(Wi
 lIInger M、 )  およびシャツヒナ−(
Schachner M、 ) (1980) :デベ
ロツプ・ノ<イオ074101〜117〕 は、分裂終
了後の神経細胞においでのみ起きる。
b)腸上皮細胞(こおいで、未分化細胞にはLac−G
erとGlu−Gerとが存在し、6M3が存在してい
ないという特徴があり、分化した細胞には高濃度の6M
3 が存在しでいるという特徴がある〔レデーンR,(
1984)  チンス8169〜174J。
C)マクロファージ内でアミロイド細胞の分化を誘導す
るとG M 1 bの顕著ζ増加が認められる。
これらの例、並びに、細胞と細胞との接触時におけるガ
ングリオシドの修飾の如く、本明細書に記載されでいな
い他の例は、細胞表面における特定のガングリオシドの
発現が、増殖段階から非増殖段階への細胞プログラムの
切り換えと関連していることを示唆しでO)る〔コウラ
コツフら(Kou1akoff A、 ) (1983
) :  デベC1ツブ・バイオ口100 350〜3
57〕。 ざらに、それらの発現が、細胞−細胞相互作
用、細胞の移動および細胞の分化を規定しでいる可能性
もある。
後者は、増殖性の細胞〔例、3T3細胞、神経芽細胞腫
、芽細胞腫等〕または非増殖性細胞(例、−次神経細胞
)の培養物に外因性のガングリオシドを加えることから
なるインビトロ実験によって支持された。あらゆる場合
において、外部から加えられたガングリオシドは、細胞
の分化を促進した。増殖性細胞の場合Eこは、この効果
は、増殖の減少を伴なった(下記参照〕〔ハバー(Ha
berB、 )およびゴリオ(Gorio A、)編(
1984)ニジエイ・ニューロサイ・レス(J、Neu
rosci。
Res、 ) ) ガングリオシドが細胞増殖制御に一役を担っている可能
性は、以下のことから、示唆されている。
a)特定のガングリオシドの合成は、細胞増殖の「接触
阻害」に関連して大01に促進される〔レデーン(Le
deen R,) (1984、TlN58169〜1
74 ))。
b)ガングリオシドの合成は、分化性試薬によって細胞
分裂を停止されたり、形質転換した細胞に導かれた場合
には増大する〔レデーン(1984TINS  8 1
69〜174〕。
c)GM1 等のガングリオシドを外部から加え、それ
が原形質膜に取り込まれると、細胞増殖が阻害され、接
触阻止が誘導される。この作用は多くのセルラインにお
いて観察されでいる(即ち、3T3、神経芽細胞腫、芽
細胞腫)〔ハバーB、およびゴリオA1編(1984)
ジエイ・ニューロサイ・レス;レデーンR9らm(19
84):  アドバ・エクスペリ・メト・アンド・バイ
オ口(Adv・Exper、  Med、  and 
 Biol、 ) 174  )。
この様に、ガングリオシドの合成は増殖の停止時]こ増
大する。その上、外部からガングリオシドを補給するこ
とによって細胞増殖を停止または遅延させることができ
る。この後者の効果が、細胞毒性となんら関連していな
いと0)うことは注目に値する。
細胞表面におけるガングリオシドのパターンの変化は、
種々のタイプの腫瘍細胞Eこおいて、また、様々な悪性
形質転換物質に対する特異的応答として認められており
、従って、形質転換に常に付随して起こる一般的な状況
であると考えられる〔)・コモリ(Hakomori 
S、 (1975)  :バイオチム・パイオフィス・
アクタ(Biochim、 Biophys。
Acta ) 417 55−89 J。
腫瘍形成性の形質転換の間に、ガングリオシドをも含め
て、細胞表面の糖脂質には、基本的(こ3つのカテゴリ
ーに入る変化が生じる。即ち、糖脂質分子の不完全な合
成、新規合成(neosynthesis)並びに組織
的な膜転位が起きる〔ハコモリ(Hakomori S
、) (1984) : TrBS  10453〜4
58〕。不完全な合成によって蓄積される前駆体、およ
び新規合成によって形成されるネオ糖脂質(通常、重要
でない糖脂質またはガングリオシド)の両者は、それが
前駆細胞の細胞表面メこ検出されない場合には「腫瘍に
関連したJ抗原性の発現であると考えられる。しかも、
これらの腫瘍関連性の抗原は、時折、特徴的に通常と異
るセラミド組成を有しでいる。
報 ビンクリスチンは広範囲に用いられている抗腫瘍剤であ
り、白血病、リパ腫および一般の、進行したがんの治療
に用いて奏効している〔ホランドら(Hol1and 
J、 F、) (1983) :キャンサー・リサーチ
(Cancer Res、 ) 33 1258〜12
64)。様々な腫瘍性病理学においてビンクリスチンを
広範囲に用いる場合の主たる欠点は、その毒性が高いこ
とにある。なかでも、重要な副作用の1つは、末梢神経
毒性および自律神経毒性症状によって始まる。
ニューロバシイは、通常、肺反射の喪失、知覚障害、筋
肉痛および筋肉衰弱叡便泌および腹痛として現れる。こ
の神経毒性により、腫瘍病理学的症状の治療に必要な用
量、並びに投与が制限され、しばしば、薬物投与の停止
を招く〔アーノルドら(Arnold A、 M、)(
1985) :ランセット(The Lancet )
 Feb、 9 th )。
ビンカアルカロイドの抗有糸分裂作用の機序は、微小管
が集合して紡錐系を形成することを妨害することにある
。この微小管崩壊作用は実験動物においてみられる軸索
と神経細胞の形態学的な変化(それは、軸索の焦点的な
膨潤、ニューロフィラメントの無秩序な蓄積で表わされ
る)チョウら(Cho E、S、 ) (アーク・トキ
シコル(ArchToxicol、) 52 83〜9
0)、並びにニューロン内の微小管クリスタロイド封入
体の存在〔サトウ(5ato M、 )  ミヨシ(M
iyoshi K、 )  (1984):アクタ・ニ
ューロパシー(ActaNeuropa tho I。
63 150〜159 )によって示される。電気生理
学的観点からみると、マツフレオド(McLeod )
およびベニ−(Penny ) (ジエイ・ニューロル
・ニューロサーブ・サイキアト(J、 Neurol、
 Neurosurg、 Psychiat、 ) 3
2297〜304.1969)、並びにギヘニュークら
(Guiheneuc )  (ジエイ・ニューロル・
サイ(J、Neurol、 Sci、 45 355〜
366 (1980)]は、ヒトを対象とする研究にお
いて、VCRで誘導したニューロパシーはグイイングバ
ック(dying −back )型であり、遠位の、
老化した軸索の退化に関連していることを示した。これ
らの遠位軸索の退化の過程で、標的筋肉の部分的脱神経
が起きる。この様ζ状況の下、生命力のある軸索によっ
て副軸索の萌芽現象の形で修復性の配列が現われ、萎縮
しでしまった軸索が放棄した標的を、再び神経で支配し
ようとする生物の作用がみられる〔ブラウンら(Bro
wn M、 C,)  (1981):アン・レブ・ニ
ューロサイ(Ann。
Rev、  Neurosci、 4 17〜42 3
゜マツフレオドとベニ−(1969)は、VCR治療の
中断後に、これらの生理学的な修復過程の効力が回復し
、神経線維が迅速に再生されることを見い出した。他方
、実験動物に対するガングリオシド混合物(登録商標ク
ロナツシャル、CRONASSIAL )を非経口投与
すると、神経の発芽を容易ならしめるという作用機序を
介しで、末梢神経の修復工程が刺激されることもよ(知
られている〔ゴリオら、(1980):ブレインリサシ
ャル2製剤は、様々な末梢神経の異常の治療に推せんし
得るものであって、その臨床上の利点は、神経支配の修
復を刺激し得ることにあることが分った。その様な末梢
のニューロパシーには、腫瘍形成の治療に用いられたビ
ンカアルカロイドによる医原性ニューロパシー等の毒作
用型の症例が含まれる。
ビンクリスチン誘導ニューロパシーに関する特定の分野
において、ダントナら(Dantona )  (19
78)Cリビスタ・サイエンテイフイ力・工・エデュカ
ジオン・パルマネンテ(RivistaScienti
ficaed、 Educazione Perman
ente )(5upp1.9 )  155〜158
 )は、ビンクリスチンによって誘発された40名の一
連の急性神経毒症候群患者に関しで記載しでいる。これ
らの患者はクロナツシャルRを20m9/日の用量で2
0日間投与された後、10’W/日の用量でさらに10
日間投与された。特に患者の症状について注意を払って
規則的に患者と面会した結果、患者の57゜5%が主観
的に、有意な程度の改善があったことを報告した。特に
、感覚異常症状は治療開始後4日目という早さで治まっ
ていることが分った。この非対照調査研究に引き続き、
少数の患者における対照試験が行われた。
アに(Azzoni )は、7名のクロナツシャルR治
療fこ係る患者を、7名の非治療比較患者と並行させで
研究した[11ポリクリニコ、セズ・メゾイカ(11P
o1iclinico、 Sez、 Medica )
 85(41255〜262(1978))。治療群の
患者には、腫瘍形成異常を強調するためにビンクリスチ
ンの同時投与を行Q)ζから、クロナツシャルRを20
m9/日で、4〜6週間筋a (i 、m、 )投与し
た。
治療効果を、4種類の主要な神経学的な変化に関する兆
候を採点することにより、監視した。それらは、感覚異
常、アキレス腓反射の消失、足の背屈力、並びに腸機能
の異常である。治療川明を終了した後、点数の低い患者
を考慮して兆候スコアーをアルミターシュ(Arm1 
tage )の連続分析法により、解析した。この解析
の結果、クロナツシャルR治療は、用いた用量レベルに
おいで、中程度の神経毒症状(感覚異常およびアキレス
所反射の消失)の発現を防止する効果のあることが分っ
た。
本発明の実験的な研究 クロナッシャルR1こ含有されでいるガングリオシドと
ビンクリスチンとの、物理−化学的、または生物学的相
互作用を排除すると共に、ビンクリスチンの抗腫瘍活性
がクロナツシャルRの同時投与によって損なわれる可能
性を調べるために、ビンクリスチンとガングリオシドの
同時投与に係る動物を用いて様々な実験を行った。特に
、1、急性および慢性毒性、 2、抗腫瘍効果 について調べた。
1 ビンクリスチンの急性毒性に対するガングリオシド
の効果 動物:標準的な飼育用の艦内に、8匹を越えなり)マウ
スを1群として割当でた。食物と水は随意に与えた。動
物の飼育は、条件を厳格にコントロールした室内で行っ
た。
薬物:ビンクリスチン1〜を希釈し、0.1mQ/菌蒸
留水を加えで調製した。この用量を、体重約20gのマ
ウスに投与した。
結果 結果を表2に示す。この表から、ガングリオシド混合物
は、ビンクリスチンの1回静注投与による急性毒性の防
止作用を示さないことが分る。
表2 マウスにおける、ビンクリスチン、並ひにビンク
リスチン+ガングリオシド投与による急性の死亡 目的:抗腫瘍製剤の毒性軽減作用 投与量 投与経路 300日目 300日目〜/KS1
  時間 死亡例 死亡率(%)ビンクリスチン  3
.Oe、v、      2/8   25ビンクリス
チン  3.Oe、v。
十 ip投与 2、 ビンクリスチンの慢性毒性に対するガングリオシ
ドの効果 30gの雄性CD−1(ICR)BRマウス(チャール
ス・リバー、イタリア)を用いた。マウスは10匹を1
群として檻に入れ、これを、標準的な実験用の配合飼料
と水道水を随意、摂取させて飼育した。恒温(21°±
1℃)で相対湿度60%の室内で、明/暗サイクルをコ
ントロールしながら(明:午前8時〜午後8:00)動
物を飼育した。
ビンクリスチン硫酸塩(リリイ、Li1ly)を生理食
塩水に溶かして10 ml / ”9の投与量で静注(
i、v、)L、他方、ガングリオシドを0.8XNaC
/含有りん酸バッファー(0,01M、 pH7,5)
に溶かし、smQ/Kfの投与量で筋注(i、m、)投
与した。
ガングリオシド混合物(またはビヒクル)を、連続5日
間、種々の投与量(50,1oOおよび200In9/
I’f)で毎日筋注投与し、このガングリオシド(また
はビヒクル)による最後の処置から5時間後に、ビンク
リスチンを、投与量2,4η/即および2.6η/〜で
静注投与した。
ガングリオシドlζよる後処置 ビンクリスチンによる連続5日間の静注処置の5時間前
Eこ、ガングリオシド混合物(またはビヒクル)を、用
量200η/即で筋注投与した。
ビンクリスチンの投与量は2.2.2.4および2゜6
η/ Kgであった。
死亡率は、ビンクリスチン処置の、最初の14日以内に
死亡した動物の数で評価した。
死亡率の統計上の有意性は、フィッシャーの厳格な確率
試験(Fisher’s exact propabi
litytest )に基づいて評価された。
結果 試験結果を第3表と第4表に挙げ、更に第1図に於いて
グラフで表わす。ビンクリスチン投与後の死亡率曲線に
基づいて、投与量2〜3〜/Ktiを選別し、ガングリ
オシドの調査を行った。最初の実験では、ビンクリスチ
ン注射前と注射後に於けるガングリオシド処置の効果を
比較した。
後処理の場合、ガングリオシドの前処理によるビンクリ
スチン毒性を低下させる効能が最後のガングリオシド注
射によってのみ増大しかねない可能性を排除するために
、ガングリオシドの投与は単回投与で行なった。
第1図に示されているように、ビンクリスチン毒性の低
下は、ガングリオシド混合物をビンクリスチン注射の後
ではなく、注射前に、半持続的(亜慢性的、5ubch
ronically )に投与した場合に認められた。
この効果は、ガングリオシドを最大用量(200η/即
)で使用して得られた。ガングリオシド混合物をこれよ
りも低い用量で投与した場合にも、第3表に於けるガン
グリオシド100〜/9とビンクリスチン2.6■/へ
との処置群での異常な死亡率を除き、ガングリオシドの
防御作用の用量依存性を認めることができた(第3表)
更に、ガングリオシド200 q/Kp用量を用いて各
種の実験を行なった。これに関連するデータは第4表に
示す。
第3表 ビンクリスチン(VCR)の急性致死毒性に対する、各
種投与量のガングリオシドによる半持続的前処理の効果 *:筋注、**:静注 第4表 ビンクリスチン(VCR)の急性致死毒性に対する、ガ
ングリオシドfこよる半持続的前処理(200η/ K
g、筋注)の効果 の抗腫瘍活性 原材料および方法 種々の腫瘍としで、以下の系統を実用した:・肉腫51
80に関する実験では、スイス・シュネイダ−(Swi
ss 5chneider )雄マウス(体重27g)
を使用した。
・黒色腫B16に関する実験では、05□B1雌マウス
(体重20g)を実用した。
・白血病L1210  に関する実験では、BDF□雄
マウス(体重30g)を実用した。
・ルイス肺に関する実験では、057B1マウス(体重
20g)を実用した。
腫瘍: 肉腫5180;この腫瘍は、本研究所に於いて、10年
間にわたり、同系のマウスに移植されで来た。この移植
は、26ゲージ針に繰返し通して無菌のペトリ血に流入
させた生存能力のある腫瘍組織を、細かく粉砕して作成
した腫瘍ホモジネート0、1 mQを皮下に接種するこ
とにより行なった。この溶液には、ペニシリン(20,
000u/rnQ )とストレプトマイシン(20,0
00u/mR)とを0.1 d加え、更にネオマイシン
5〜も加えた。
黒色腫816;この腫瘍は、肉腫5180の場合と同じ
接種法によって調製した。
L1210 ;  動物にL1210 細胞を接種して
7日後に該動物から肺臓を取り出し、次いてこれを等張
性食塩水と共に粉砕した(1:100)。次に、この肺
臓と白血病細胞L1210  との懸濁液を、BDFエ
マウスの各々の脇腹fこ皮下注射した。
の場合と同じ接種法によって調製した。
薬剤: る標準的バイアルを使用した。これを適量の希釈溶液を
用いて調製し、0.1 mQ/体重Logで注射するの
に必要な最終濃度にした。
グリオシトの混合体であるこの物質の溶液を、用量0.
2−中に2oorryi/に9の濃度を得るのに十分な
量の滅菌蒸留水を加えることで調製した。この用量で、
体重約20gのマウスfこ投与する。
結果 これらの試験結果を第5表に示す。
腫瘍5180、B16およびL1210で試験した、ク
ロナツシャル投与および非投与のビンクリスチンの作用
成積により、クロナツシャルはビンクリスチンが当然有
している抗腫瘍活性を妨害しないことが判明した。この
ことは腫瘍の平均重量、平均生存期間の点でその増殖が
阻害されでいることから明らかである。
これに対し、白血病L1210 で得られた成積は、平
均生存期間がビンクリスチン単独の7.8日と比較しで
、クロナツシャル併用では10.3日になっていること
から、ビンクリスチンのみの毒性により誘起される死亡
率が、クロナ・ンシャルを投与した場合に低下しでいる
可能性があり、L1210に対するビンクリスチンの効
果が増強されて0することを示しでいる。上記7.8日
と10.3日の差は、統計的に有意なものである。
医薬組成物 本発明に係る新規な治療適用法に於けるガングリオシド
製剤は、以下の比率で個々のガングリオシドを含有する
ものである: 個々のガングリオシド       重量百分率−GM
1         19〜23−GD1a     
     36〜44−GD1b         1
4〜18−GT1b          17〜21ひ
とつの優先的な製剤の具体例は、以下の°重量比のガン
グリオシドが各々−諸になって配合されているものであ
る: GM1− 21% GD1a−40% GD1b−16% Gv1b−19% 本発明に係る医薬組成物を製造するには、製剤に、全ガ
ングリオシド(GMI+cD1a+GD1b+GT□5
)を95%(乾燥重量で計算)の力価用量で含有させる
ことが好ましい。製造物は、至適pHのリン酸媒質およ
び生理的体液と等張性の媒質を含有する、ひとつまたは
それ以上の薬学的)こ許容できる賦形剤または希釈剤と
一諸のガングリオシド化合物の溶液、あるいは該化合物
の凍結乾燥粉末とすることができる。各組成物の用量は
、ガングリオシド混合物10〜100■とすべきである
各々の投与量は、所望の効果および投与経路によって左
右される。例えば、標準的投与量10〜100m9では
、1日当り、体重IKgに付き活性化合物0.143〜
1.43m9を投与するとよい。考えられる医薬組成物
をいくつか以下【こ示す:製造例1 各々、ガングリオシド混合物を、 GM1   21% GD1a   40に GD1b   16% GT1b   19% の割合で:100In9含有させ、発熱性物質不含の滅
菌蒸留水のリン酸緩衝液(1)H7,6M/100)を
十分加えて全量を:2mlとした2m2ノ<イアル。
製剤例2 各々、ガングリオシド混合物を、 GM1   21% GD1a   40% GD1b   16% GT1b   19% の割合で:10mg含有させ、発熱性物質不含の滅菌蒸
留水のリン酸緩衝液(pH7,6M/100 )を十分
加えて全量を:2証とした2mQバイアル。
製剤例3 各々、ガングリオシド混合物を、 GMo    21% GD1a   40% GD1b   16N G11b   19X の割合で:25■含有させ、発熱性物質不含の滅菌蒸留
水のリン酸緩衝液(pH7,6M/100)を十分加え
て全量を:2mQとした2mQバイアル。
製剤例4 各々、ガングリオシド混合物を、 GMl    21% GD1a   40X GD1b   16% GT1b   19% の割合でニア5mg含有させた凍結乾燥バイアル、並ヒ
に、マンニトール725m9を含有させ、発熱性物質不
含の滅菌蒸留水のリン酸緩衝液(pH7,6M/Zoo
)を十分加えて全量を:2rnQとした溶媒用2rnQ
バイアル。
総括的結論と治療への使用 前記の試験から観察されたこの全身的な予防作用を、先
の研究で観察されたガングリオシド単独の神経ニューロ
ン修復効果と関連付けることはできないことから、ガン
グリオシド混合物を併用することによるビンクリスチン
の慢性毒性の予防作用を示した本試験機種は驚ろくへき
ものであった。
むしろ、従来のガングリオシドに関する知見に基づけば
、ガングリオシドはビンクリスチンの神、怪障害を予防
するが、もつと全身性の慢性毒性に起因する神経障害は
予防できないのではf、fQ)かと考えられでいた。
ビンクリスチンの影響を最も強く受ける領域は、血液系
、胃腸系および神経系の3つの領域である。
他方、中枢または自律神経系を考えた場合、動物;こ於
けるビンクリスチンにより確定された死亡が、末梢また
は自律神経系に対する効果のみfこその原因があると結
論付けることはできないことから、ガングリオシドの予
防作用を論するのは困難である。従って、このことは、
ガングリオシドがより全身的な作用機序によって機能し
でおり、従来の研究から予測されでoまたものとは異な
るものであることを意味しτG)る。
更に、この作用は、他の抗腫瘍薬剤、例えばミトザント
ロン(m1tozantrone  )、 シスプラチ
ウム、メトトレキサート、アドリアマイシン、ダウノマ
イシンおよびシクロホスファミドなどの全身および神経
ニューロンに高度な毒性を示すもの;こ対しでも確認す
ることができた。注意しなければζらf19)のは、ガ
ングリオシドがビンクリスチンの抗腫瘍活性をネガティ
ブに妨害せず、白血病実験の場合(こほこの薬剤に対し
ポジティブな活性を示してG)ることである。これらを
治療1こ適用する場合、以下の点に留意する必要がある
:(1)形質転換中の細胞系にガングリオシドを外部か
ら添加すると、細胞増殖が減少または減速し、細胞分化
が促進される。
(2)ガングリオシドの効果は細胞毒性的でなく、可逆
的である。
(3)ガングリオシドの抗増殖効果が、細胞の型(こ依
存し、増殖のための生長因子に対する相当する細胞の依
存性に左右されることもある。
他方、ビンクリスチンは、細胞の型および相当する生長
因子とは関係なく細胞増殖を阻害する。
しかし、その効果は、腫瘍化した、および腫瘍化してい
なO)両増殖性細胞(こ対する細胞毒性(こ基づくもの
である。従って、腫瘍性疾患にガングリオシド−VCR
を併用するこさは、妥当ζことと考えられる。ガングリ
オシドにより、抗腫瘍薬剤としてのVCHの投与量を少
なくすることができ、結果さしで正常細胞へのVCRの
細胞毒性作用を減することができる。一方、V CRf
、lどの抗腫瘍薬剤を、腫瘍に冒されでいる患者(こ投
与すれば、重篤な副作用が出ることは周知のことである
。従つて、このような副作用(薬剤のより全身的な毒性
に基づく副作用)を減少させることが非常に属望されで
いる。
要約すれば、得られたデータは神経系に帰属されないこ
とから、予想とは異なっていることが証明され、むしろ
、これらは、ビンカ系列の細胞発育抑制剤の投与によっ
て誘起される全身的毒性の副作用に対する保護または予
防効果を確実に示唆している。このような作用により、
腫瘍増殖速度を低下させるのlζ十分な高用量のビンク
リスチンでの治療の期間を延長させることができ、同時
に上記の副作用の出現を遅延させることができる。
ガングリオシド混合物、具体的にはクロナツシャル■混
合物を投与することにより、抗腫瘍剤の投与によって誘
起される全身的毒性作用および慢性神経毒作用を予防す
ることができる。
本明細書で説明しできたように、本発明は、上記の混合
物のいくつかの変形物を提供できることは明らかである
。これらの変形物を、本発明の必須の目的に包含される
ものではないと考えてはならず、これらの変形型は全て
、当業者Eことつては自明のものであり、当然に本発明
の・特許請求の範囲に包含されるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、ビンクリスチンによる毒性に対するガングリ
オシド処理の結果を示すグラフである。 特許出願人 フイディーア・ンシエタ・ベル・アチオニ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、抗腫瘍薬剤の投与に起因する全身的毒性作用または
    慢性的神経毒作用の予防薬であつて、活性成分としてガ
    ングリオシドGM_1、GD_1_a、GD_1_bお
    よびGT_1_bの混合物を含有し、該抗腫瘍薬剤を投
    与する前に患者に投与される予防薬。 2、ガングリオシド混合物が重量比でGM_1を約19
    〜23%、GD_1_aを約36〜44%、GD_1_
    bを約14〜18%、GT_1_bを約17〜21%含
    有する第1項に記載の予防薬。 3、ガングリオシド混合物が重量比でGM_1を約21
    %、GD_1_aを約40%、GD_1_bを約16%
    、GT_1_bを約19%含有する第2項に記載の予防
    薬。 4、ガングリオシド混合物が重量比でGM_1を約23
    %、GD_1_aを約40%、GD_1_bを約16%
    、GT_1_bを約19%含有する第2項に記載の予防
    薬。 5、ガングリオシド混合物を10〜100mgの標準的
    用量で投与する第1項から第4項のいずれかに記載の予
    防薬。 6、該抗腫瘍薬剤がビンカ系アルカロイドである第1項
    から第5項のいずれかに記載の予防薬。 7、該抗腫瘍薬剤が、ビンクリスチン、ミトザントロン
    、シスプラチウム、メトトレキサート、アドリアマイシ
    ン、ダウノマイシンおよびシクロホスファミドからなる
    群から選ばれる第1項から第6項のいずれかに記載の予
    防薬。 8、該抗腫瘍薬剤がビンクリスチンである第1項から第
    6項までのいずれかに記載の予防薬。 9、該神経毒作用が、腱反射の喪失、知覚異常、筋肉痛
    、筋肉衰弱、便秘または腹痛などである第1項から第8
    項のいずれかに記載の予防薬。 10、抗腫瘍薬剤による処置を行なう前に、該ガングリ
    オシド混合物を半持続的に投与する第1項から第7項の
    いずれかに記載の予防薬。 11、抗腫瘍薬剤による処置を行なう前に、該ガングリ
    オシド混合物を連続して5日間毎日投与すべき第1項か
    ら第10項のいずれかに記載の予防薬。 12、抗腫瘍薬剤の投与に起因する全身的毒性作用また
    は慢性的神経毒作用を予防するためのガングリオシドG
    D_1_a、GD_1_bおよびGT_1_bと共に投
    与するべき医療用活性成分であるガングリオシドGM_
    1であつて、該抗腫瘍薬剤を投与する前に患者に投与さ
    れる該ガングリオシドGM_1。 13、抗腫瘍薬剤の投与に起因する全身的毒性作用また
    は慢性的神経毒作用を予防するためのガングリオシドG
    M_1、GD_1_bおよびGT_1_bと共に投与す
    るべき医療用活性成分であるガングリオシドGD_1_
    aであつて、該抗腫瘍薬剤を投与する前に患者に投与さ
    れる該ガングリオシドGD_1_a。 14、抗腫瘍薬剤の投与に起因する全身的毒性作用また
    は慢性的神経毒作用を予防するためのガングリオシドG
    M_1、GD_1_aおよびGT_1_bと共に投与す
    るべき医療用活性成分であるガングリオシドGD_1_
    bであつて、該抗腫瘍薬剤を投与する前に患者に投与さ
    れる該ガングリオシドGD_1_b。 15、抗腫瘍薬剤の投与に起因する全身的毒性作用また
    は慢性的神経毒作用を予防するためのガングリオシドG
    M_1、GD_1_aおよびGD_1_bと共に投与す
    るべき医療用活性成分であるガングリオシドGT_1_
    bであつて、該抗腫瘍薬剤を投与する前に患者に投与さ
    れる該ガングリオシドGT_1_b。 16、GM_1を約19〜23%、GD_1_aを約3
    6〜44%、GD_1_bを約14〜18%、GT_1
    _bを約17〜21%の重量比用量で投与する第12項
    から第15項のいずれかに記載の医療用活性成分。 17、GM_1を約21%、GD_1_aを約40%、
    GD_1_bを約16%、GT_1_bを約19%の重
    量比用量で投与する第12項から第15項のいずれかに
    記載の医療用活性成分。 18、GM_1を約23%、GD_1_aを約40%、
    GD_1_bを約16%、GT_1_bを約19%の重
    量比用量で投与する第12項から第15項のいずれかに
    記載の医療用活性成分。
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