JPS632733Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、空気通路である筒状本体内に設けた
軸流送風機によつて筒状本体の一端部の空気吸入
口より燃焼用空気を吸気して他端部より排気し、
筒状本体の軸線上に位置させた噴射ノズルより噴
射されるオイル燃料と混合して燃焼させる軸流バ
ーナに関し、特に筒状本体の軸線に対し直角方向
に噴射ノズルの噴口を臨ませ、高温の燃焼室壁に
向かつてオイル燃料を噴射して高温壁に付着させ
蒸発を促進させて蒸発燃焼させ、平面火炎を形成
させる噴射ノズルを採用した軸流バーナを提供す
るものである。

以下、本考案を実施例に基づいて説明する。

筒状本体１は両端開放の空気通路であり、空気
流の上流端の空気吸入口１′には風量調整用ダン
パー２を開閉自在に位置させ、駆動機構（図示せ
ず）によつてオイル燃焼量と関連させて動作させ
ている。ダンパー２の内側には軸流送風機３が設
けられ、軸流モータ３′によつて軸流フアン３″を
回転して燃焼用空気を筒状本体１の一端部の空気
吸入口１′より吸気し、筒状本体１内を通過させ
て他端部より排気している。筒状本体１の排気側
開放端部には軸流送風機３によつて吸気される空
気の流れを変化させる旋回プレート４を位置させ
ており、この旋回プレート４の中央部には燃焼用
一次空気の通路となる一次空気通路５が開設して
あり、また周縁部には複数の旋回羽根６を組合せ
二次空気を旋回させるようにした二次空気通路７
が設けられており、軸流送風機３による空気の流
れは各旋回羽根６の間隙を通過する際に方向を変
えられ筒状本体１の中心軸を中心に回転しながら
前進する流れを形成させており、一次空気は燃料
との混合を敏速に行い、二次空気は強い旋回力に
より燃料流との相対速度を大きくして火炎内への
空気の拡散を速めている。旋回プレート４を略截
頭円錐状としているのは略円板状とするよりも熱
による歪みを小さくするためである。また、旋回
プレート４の一次空気通路５と二次空気通路７と
の間には必要により複数の小孔８を開設すること
によつて旋回プレート４直前における燃焼用空気
不足による不完全燃焼を防止するようにすると良
い。旋回プレート４の下流位置の筒状本体１の軸
線上には噴射ノズル９が設けられており、この噴
射ノズル９は筒状本体１の軸線に対し直角方向に
噴射口９′を臨ませ、耐火性の燃焼室壁１０に向
けてオイル燃料を噴射し、高温の燃焼室壁１０に
オイル燃料を付着させ、蒸発を促進させて蒸発燃
焼させ、平面火炎を形成させる。噴射ノズル９は
旋回プレート４に取付金具１１によつて取付けら
れており、その基端側には給油パイプ１２を介し
て筒状本体１の外部に設けたオイル供給源（図示
せず）に接続してある。噴射ノズル９の前面には
円板状の変流板１３が固着具１４によつて固着さ
れている。この変流板１３は旋回プレート４の一
次空気通路５を通過する一次空気流を筒状本体１
の軸線に対し直角方向に変流させ、噴射ノズル９
から噴射されるオイル燃料の噴射方向と同一方向
とすることによつてオイル燃料と一次空気との混
合を効率良くするとともに、オイル燃料を前方に
吹き飛ばすことがないので火炎の長さを短くす
る。１５は着火用に使用するパイロツトバーナで
あり、その先端部は旋回プレート４を貫通して前
面に位置せしめ着火棒１６の発する火花によつて
ガス燃料を燃焼させ、着火時の火種として作用さ
せている。

以上のように、本考案にあつては、筒状本体１
の空気流排出側開放端部に一次空気通路５と二次
空気通路を有した旋回プレート４を設け、旋回プ
レート４の下流位置に筒状本体１の軸線に対し直
角方向にオイル燃料を噴射する噴射ノズル９を設
け、且つ噴射ノズル９の前面に変流板１３を位置
させるようにしたので、変流板１３により旋回プ
レート４の一次空気通路５を通過する一次空気流
を筒状本体１の軸線に対し直角方向に変流させ、
噴射ノズル９から噴射されるオイル燃料の噴射方
向と同一方向とするのでオイル燃料と一次空気が
効率良く混合され燃焼状態が良好になるとともに
オイル燃料を一次空気により前方に吹き飛ばすこ
とがないので火炎の長さを短くすることができ
る。更に、旋回プレート４に複数の小孔８を開設
して必要により旋回プレート４直前における不足
する燃焼用空気を補うようにすれば不完全燃焼も
なく一層効果的に燃焼させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案軸流バーナの一部を縦断した正
面図、第２図は第１図の左側面図である。 １……筒状本体、２……ダンパー、３……軸流
送風機、４……旋回プレート、５……一次空気通
路、６……旋回羽根、７……二次空気通路、８…
…小孔、９……噴射ノズル、１０……燃焼室壁、
１３……変流板、１５……パイロツトバーナ、１
６……着火棒。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 空気通路である両端開放の筒状本体の空気吸
   入口に風量調整用ダンパーを開閉自在に設け、
   このダンパーの下流位置に軸流送風機を設ける
   とともに筒状本体の排出側開放端部には中央部
   に一次空気通路を開設し、周縁部に二次空気を
   旋回させるための旋回羽根を有した二次空気通
   路を設けた旋回プレートを設け、この旋回プレ
   ートの下流位置に筒状本体の軸線に対し直角方
   向にオイル燃料を噴射する噴射ノズルを設け、
   且つ噴射ノズルの前方に前記旋回プレートの一
   次空気通路を通過する一次空気流を筒状本体の
   軸線に対し直角方向に変える変流板を設けたこ
   とを特徴とする軸流バーナ。 (2) 旋回プレートの一次空気通路と二次空気通路
   との間に複数の小孔を開設した実用新案登録請
   求の範囲第１項記載の軸流バーナ。