JPS6327181Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は構造が簡単で軽量小形であり、作動の
確実なメカニカルシールに関するものである。従
来のシール装置の一例としては、実公昭54−4606
号公報に代表されるものが提案されている。

しかしながら、前記従来例においては、フロー
テイングシートをシーリングに対面させるように
して支持するゴムベローと、このゴムベローが装
着される外筒との間から流体が漏洩したり、前記
フローテイングシートにシールリング方向への圧
接力を付与するスプリングが前記ゴムベローが変
形することにより安定性を失つてしまい、前記圧
接力も安定せず、密封性が損われることもあつ
た。

本考案はこれらの問題点を解決するためになさ
れたものである。

本考案メカニカルシールを例示図面により説明
する。

ケーシング１の内周には止環２をはめる。シヤ
フト３はこれらのケーシング及び止環を貫通す
る。シヤフト３にはローター４を固くはめる。密
封環５はパツキン１７を介してローター４にはめ
る。密封環５の側部には面７を設ける。この面７
はシヤフト３の軸線に対してほぼ垂直なものとす
る。

止環２は半部断面ほぼコの字形で、外筒８、側
壁９及び内筒１０より成る。内筒１０の外周には
パツキン６をはめる。このパツキンは筒部１１と
鍔部１２とを有し、半部断面ほぼＬの字形であ
る。

筒部１１の外周には押え環１３をはめて、この
筒部１１を内筒１０に圧接させ、同筒部１１と内
筒１０と間からの流体漏洩を確実に防止する。鍔
部１２の一端には従動リング１４を固定する。こ
の固定は、従動リング１４と鍔部１２との接着に
よつてもよく、例示のように、鍔部１２にはめた
押環Ｐに従動リング１４はめて固定してもよい。

この従動リングの側部の面１５は面７に密接さ
せて密封端面Ｓを構成させる。鍔部１２の背部に
はスプリング１６を設ける。このスプリングはそ
の弾発力に基き従動リング１４を密封環５に押圧
して密封端面Ｓの密接圧力の強さを強め、流体の
流通量を制限する。また、スプリング１６は、パ
ツキン６の筒部１０を押えている押え環１３の外
周部に設けられているため、パツキン６の筒部１
０の外側に傾くこと等のないように常に安定的に
装填されていることとなり、このスプリング１６
によつて付与される従動リング１４の密封端面Ｓ
方向への接触圧も安定したものとなり、流体の密
封性が高く維持されることとなる。

本考案のメカニカルシールは、パツキン６は半
部断面ほぼＬの字形であるから構造が簡単で形態
を小さくでき、したがつて軽量にすることができ
る。また、パツキン６の鍔部１２は軸方向の作動
が確実であるから、全体として作動の確実なメカ
ニカルシールとすることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案メカニカルシールの実施例を示す
半部縦断側面図である。 １……ケーシング、２……止環、３……シヤフ
ト、４……ローター、５……密封環、６……パツ
キン、７……面、８……外筒、９……側壁、１０
……内筒、１１……筒部、１２……鍔部、１３…
…押え環、１４……従動リング、１５……面、１
６……スプリング、Ｐ……押環、Ｓ……密封端
面、１７……パツキン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケーシングにはめたところの半部断面ほぼコの
   字形の止環の内筒の外周に、筒部と鍔部を有する
   ところの半部断面ほぼＬの字形のパツキンをは
   め、このパツキンの筒部の外周には押え環をはめ
   てパツキンの筒部と止環の内筒との間からの流体
   漏洩を防止し、鍔部の一端には従動リングを固定
   しこの鍔部の背部にはスプリングの一端を接せし
   め、このスプリングの弾発力によつて上記従動リ
   ングを密封端面に押圧させたことを特徴とするメ
   カニカルシール。