JPS632695B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、上部ダイス及び下部ダイスが予形成
されたデイスクブランクを更に仕上げられたデイ
スクにプレスし且つブレードダイス内に外方へプ
レスし得るよう上部ダイスと下部ダイスとの間の
放射状開孔の周りに配置された複数個のブレード
ダイスを含む一体的なブレードを有するデイスク
を形成する装置及び方法に係る。

一体的なブレードを有するデイスクを形成する
装置が米国特許第3122823号及び同第4051708号に
開示されている。しかしこれらの特許に開示され
た装置は、ダイスや鍛造された部材の熱収縮の結
果冷却期間中に鍛造されたブレードとブレードダ
イスとが機械的に相互干渉するのを阻止すべく最
終成形後にブレードダイスを半径方向外方へ移動
する手段を有していない。米国特許第4040161号
にはリムブレードダイスを半径方向外方へ移動す
ることができる装置であつて、鍛造装置とは別個
の装置が開示されている。

本発明の主要な目的は、一体的なブレードを有
するデイスクを形成し且つ冷却期間前にブレード
ダイスを半径方向外方へ移動することができる鍛
造装置を提供することである。

本発明の他の一つの目的は、互に接近する方向
へ且つブレードダイスの円環列の上部及び下部の
環状傾斜カム面に当接するように押付けられてブ
レードダイスを形成されたブレードより半径方向
外方へ押離すことができる断面楔形状のリング部
材が上部ダイスと下部ダイスとに設けられた鍛造
装置を提供することである。

以下に添付の図を参照しつつ本発明をその好ま
しい実施例について詳細に説明する。

添付の図に於て本発明による鍛造装置は下部ダ
イス４が固定されるベツド１と、上部ダイス３が
固定れるラム２とを含んでいる。下部ダイス４は
平担な下面を有しており、その上面は円筒状外周
面６を有する上方へ突出した中央部５を有してい
る。前記中央部５は仕上げられたデイスクの一方
の側部の仕上げ形状に形成された突出端部Ａを有
している。上部ダイス３は後に説明する目的でそ
の上面にリセス３７を有しており、その下面は円
筒状外周面８を有する下方へ突出した中央部７を
有している。前記円筒状外周面６，８は互に軸線
方向に整合しており且つそれぞれ上部ダイス３及
び下部ダイス４の中心より同一の半径を有してい
る。前記中央部７は仕上げられたデイスクの他方
の側の仕上げ形状に形成された突出端部Ｂを有し
ている。

円筒状外周面６の周りには楔状断面を有するリ
ング部材９が配置されており、その傾斜面１２は
図にて下方になるにつれて太くなるようにテーパ
が施されており、前記リング部材９は前記円筒状
外周面６上を摺動し得るよう装着されている。環
状フランジ１１がリング部材９に近接して前記下
部ダイス４より上方へ延在しており、ブレードダ
イス６０の外面の上方及び下方の周りに配置され
た溝内に固定された二つのワイヤ１３，１５によ
り互に円環列をなすよう保持されたブレードダイ
ス６０の底部配置手段を与えている。

図に於ては、上部ダイス３は予形成された部材
がデイスク及びブレードの最終形状にプレスされ
ているのでその最も下方の位置にて図示されてい
る。二点鎖線Ｃは上部ダイス及び下部ダイスが図
示の位置（この位置に於てはブレードダイス６０
の円環列は各ブレードダイス６０のブレードキヤ
ビテイ１７が充填されてブレード形状を構成す
る）にもたらされる以前の予形成された部材の最
上部の線を示している。

ブレードダイス６０の円環列は環状フランジ１
１上に配置されており、ブレードキヤビテイ１７
の上下の二つの内面はそれぞれ円筒状外周面８，
６に係合している。それぞれのブレードダイス６
０はそれぞれの最上部及び最下部１６，１８に於
てそれぞれ円筒状外周面８，６に係合している位
置より外方に傾斜している。各ブレードダイス６
０の傾斜部１６，１８はそれらが円環列に配置さ
れた場合二つの環状の傾斜面を構成することが理
解されよう。支持リング１９がブレードダイス６
０の円環列の外面の周りに配置されており、鍛造
工程中ブレードダイス６０を支持するようになつ
ている。支持リング１９は確実な係合を保証する
ためにブレードダイス６０の円環列の外面と係合
したテーパを施された係合面を有していることが
理解されよう。かかるテーパを施された係合面は
ブレードダイス６０を内方へ偏倚する。支持リン
グ１９はコネクテングロツド２１により上昇或は
下降される。

下部ダイス４の中にノツクアウトピン２３が配
置されており、最終的に形成されたデイスク及び
ブレードを中央部５の突出端部Ａより上方へ押出
すようになつている。このノツクアウトピン２３
は下部ダイス４の平坦な下面よりも下方に突出し
ている。複数個の均等に隔置されたロツド２５が
リング部材９の底部に取付けられており、各ロツ
ド２５は下部ダイス４内に設けられた孔を貫通し
てその平坦な下面の下方にまで延在している。ベ
ツド１の上方部にリセス２７が設けられており、
該リセスは中空の中心部３０を有するよう形成さ
れており、且つ複数個の放射状に延在するアーム
３１を有する駆動部材２９のヘツドを受ける放射
状に延在する溝を有している。放射状に延在する
溝はそれぞれ駆動ロツド２５のそれぞれと整合し
ており、これによりベツド１の中空中心部３０を
貫通して延在する中空軸により駆動部材２９が上
方へ駆動されるとリング部材９が上方へ駆動さ
れ、これによりその傾斜面１２がブレードダイス
６０の傾斜部１８により形成された環状傾斜面に
係合し得るようになつている。駆動ロツド３３が
必要に応じてノツクアウトピン２３の下端部を押
上げ得るよう駆動部材２９の中空軸を貫通して延
在している。

ラム２の最下部には上部ダイス３の最上部に設
けられたリセス３７と係合するリセス３５が設け
られており、前記リセス３５，３７は中空中心部
を有し且つ複数個の放射状に延在する係合溝を有
するよう形成されている。上部ダイス３の中にノ
ツクアウトピン２４が配置されており、最終的に
形成されたデイスク及びブレードを上部ダイス３
の中央部７の突出端部Ｂより下方へ押出すように
なつている。このノツクアウトピン２４は上部ダ
イス３の上面に設けられたリセス３７の中空中心
部内に突出している。複数個の均等に隔置された
ロツド２６がリング部材１０の最上部に取付けら
れており、各ロツド２６は上部ダイス３内に設け
られた孔を貫通して上部ダイス３の上面に設けら
れたリセス３７の放射状に延在するそれぞれの溝
にまで延在している。リセス３５，３７は複数個
の放射状に延在するアーム４１を有する駆動部材
３９のヘツドを受けている。放射状に延在するア
ーム４１はそれぞれ駆動ロツド２６のそれぞれに
整合しており、これによりラム２の中空中心部を
貫通して延在する中空軸により駆動部材３９が下
方へ駆動されるとリング部材１０が下方へ駆動さ
れ、これにより傾斜面１４がブレードダイス６０
の傾斜部１６により形成された環状傾斜面に対し
押付けられるようになつている。駆動ロツド４３
が必要に応じてノツクアウトピン２４に係合し得
るよう駆動部材３９の中空軸を貫通して延在して
いる。上述の駆動ロツド４３に与えられる駆動力
は、液圧式ラムの如き鍛造及びプレス装置に於て
通常使用される駆動力であつてよい。

作動に於ては、予形成されたデイスクブランク
（素材）が二本のワイヤ１３，１５により互に保
持されたブレードダイス６０の円環列と共にまず
炉内に於て加熱される。次いでラム２及び上部ダ
イス３が支持リング９と共に上方へ引上げられ、
予形成されたデイスクブランクがその外縁部が実
質的に破線Ｄにまで延在しており且つその上面が
実質的に二点鎖線Ｃの位置にある状態にて下部ダ
イス４上に配置される。次いでブレードダイス６
０の下方の内面が円筒状外周面６に係合しており
且つブレードダイスが環状フランジ１１上に載置
された状態にてブレードダイス６０の円環列が予
形成されたデイスクブランクの周りに配註置され
る。次いで支持リング１９がラム２及び上部ダイ
ス３と共に下方へ駆動される。まず上部ダイス３
の下面が予形成されたデイスクブランクと接触
し、その円筒状外周面８がブレードダイス６０の
円環列の上方の内面に係合する。次いで上部ダイ
ス３が下方へ移動して予形成されたデイスクブラ
ンクを最終的に形成されるブレード付きデイスク
に最終的に押込む用意がなされた後、支持リング
１９がブレードダイス６０の円環列を支持すべく
所定の位置へ駆動される。当技術分野に於てよく
知られている如く、上部ダイス３及び下部ダイス
４は従来技術の装置によりプレス中制御された加
熱法にて予熱されてよい。かかる装置を開示して
いる特許として米国特許3698219号がある。

鍛造が完了して後には、即ち一体的なブレード
を有するデイスクが最終的に形成された後には、
ブレードダイス６０の円環列のブレードキヤビテ
イ１７は充填される（添付図参照）。支持リング
１９はその最上部が上部ダイス３の上方部分に近
接する位置にまで上方へ上昇される。次いで傾斜
面１２，１４がそれぞれのブレードダイス６０の
傾斜部１６，１８により形成された二つの環状傾
斜面に接触するまで駆動部材２９，３９が駆動さ
れる。この時二つの駆動部材２９，３９は、それ
ぞれロツド２５，２６に均等な力を与えてリング
部材９，１０を互に接近する方向へ駆動しブレー
ドダイス６０を半径方向外方へ偏倚するよう駆動
される。かかる力によりワイヤ１３，１５が永久
的に伸長される。かくしてブレードダイスが鍛造
品より弛められると、駆動部材２９，３９が外方
へ（互いに離れる方向へ）駆動され、リング部材
９，１０よりそれらに加えられていた力は除去さ
れる。次いで仕上げられた鍛造品を下部ダイス４
内に維持すべく、駆動ロツド４３がノツクアウト
ピン２４に当接して配置された状態にて上部ダイ
ス３が上方へ駆動される。上部ダイス３が支持リ
ング１９と共に上方へ駆動された後、駆動ロツド
３３がノツクアウトピン２３を上方へ押上げて一
体的なブレードを有する仕上げられたデイスク及
びブレードダイス６０の弛められた円環列が下部
ダイス４より上方へ押上げられる。最終的に鍛造
されたブレード付きデイスク及びその周りのブレ
ードダイス６０の弛い円環列がつまみ上げられて
冷却に適した位置に配置される。次の予熱された
予形成されたデイスクブランクが下部ダイス４上
に配置され、二本のワイヤ１３，１５により互に
保持された次の予熱されたブレードダイス６０の
円環列が環状フランジ１１上の所定の位置に配置
され、上部ダイス３が予熱された予形成されたデ
イスクブランク上に配置される。温度が安定した
後次の鍛造サイクルが開始される。

以上に於ては本発明をその特定の実施例につい
て詳細に説明したが、本発明はかかる実施例に限
定されるものではなく、本発明の範囲内にて種々
の修正並びに省略が可能であることは当業者にと
つて明らかであろう。

【図面の簡単な説明】

添付の図は本発明による鍛造装置の解図的部分
断面図であり、予形成された部材がデイスク及び
ブレードの最終形状にプレスされた状態を示して
おり、且つ楔状断面を有するリング部材がそれら
が軸線方向に互に接近する方向に駆動してブレー
ドダイスを半径方向外方へ押出すよう配置された
状態を示している。 １…ベツド、２…ラム、３…上部ダイス、４…
下部ダイス、５…中央部、６…円筒状外周面、７
…中央部、８…円筒状外周部、９，１０…リング
部材、１１…環状フランジ、１２…傾斜面、１３
…ワイヤ、１４…傾斜面、１５…ワイヤ、１６…
傾斜部、１７…ブレードキヤビテイ、１８…傾斜
部、１９…支持リング、２１…コネクテングロツ
ド、２３，２４…ノツクアウトピン、２５…ロツ
ド、２７…リセス、２９…駆動部材、３０…中空
中心部、３１…アーム、３３…駆動ロツド、３
５，３７…リセス、３９…駆動部材、４１…アー
ム、６０…ブレードダイス。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 上部ダイス３と下部ダイス４とを有し、前記
   上部ダイスはその外端部に第一の仕上りデイスク
   形状を有し、前記下部ダイスはその外端部に第二
   の仕上りデイスク形状を有しており、前記上部ダ
   イスの前記外端部と前記下部ダイスの前記外端部
   とは互いに向かい合つて隔置されており、前記上
   部ダイスの前記外端部と前記下部ダイスの前記外
   端部の間の空間の周りに配置され前記上部ダイス
   及び前記下部ダイスに接触する内面を有し且一つ
   の外面を有する複数個のブレードダイス６０の円
   環列と、前記ブレードダイスの円環列より隔置さ
   れた位置と前記ブレードダイスの円環列の前記外
   面に当接した位置との間にて可動である支持リン
   グ１９と、前記上部ダイスの周りに配置され下方
   を向いた傾斜面１４を有する第一のリング部材１
   ０と、前記下部ダイスの周りに配置され上方を向
   いた傾斜面１２を有する第二のリング部材９とを
   有しており、前記ブレードダイスの円環列は前記
   上部ダイスの周りに係合した前記第一のリング部
   材の前記傾斜面１４と前記下部ダイスの周りに係
   合した前記第二のリング部材の前記傾斜面１２と
   にそれぞれ係合する傾斜部１６，１８を有し、前
   記支持リング１９が前記ブレードダイスの円環列
   の前記外面より隔つているとき前記第一のリング
   部材１０及び前記第二のリング部材９は前記ブレ
   ードダイスの円環列に係合しこれを押し広げるこ
   とができるようになつていることを特徴とする鍛
   造装置。 ２ 特許請求の範囲第１項の鍛造装置にして、前
   記第一のリング部材１０はその内周面にて前記上
   部ダイス３の円筒状外周面８に係合しこれに沿つ
   て移動することができるようになつており、前記
   第二のリング部材９はその内周面にて前記下部ダ
   イス４の円筒状外周面６に係合しこれに沿つて移
   動することができるようになつていることを特徴
   とする鍛造装置。 ３ 特許請求の範囲第１項又は第２項の鍛造装置
   にして、前記下部ダイス４は前記第二のリング部
   材９より外側の位置にて上方へ突出た環状フラン
   ジ１１を有しており、この環状フランジにて前記
   ブレードダイス６０の環状列に対する止め手段を
   与えていることを特徴とする鍛造装置。 ４ 特許請求の範囲第１項〜第３項の何れかの鍛
   造装置にして、前記ブレードダイス６０の環状列
   の周りにはワイヤ１３，１５が設けられているこ
   とを特徴とする鍛造装置。