JPS6326501Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は二重壁構造の間仕切り壁を簡単に組
立設置できるようにした間仕切り壁用間柱に関す
るものである。

従来この種の間仕切り壁の間柱は、その上下両
端に固定金具を嵌めて天井と床面間に固定し、張
設する壁パネルを各間柱に嵌入して螺着するのが
普通である。この場合、間柱の一部と螺子頭部が
表面に露出し、壁面の仕上がりが平滑にならず、
また、組立が面倒で時間がかかる欠点がある。

この考案は上述の欠点を解決したものであつ
て、その目的とする所は、螺子類を用いずに壁板
を二重に連接施工できると共に、天井と床面との
間の高さ寸法に対しても充分に対応できることで
ある。そして、その主たる構成とする所は、両端
に壁板当辺を設けた隔壁の片側に平行した係止支
持辺を設けた柱材と、垂直状の起立片と床面に取
付ける水平状の取付片とを形成した固定金具と、
両側に係合辺と凹条溝とを形成した断面略コ字形
の補助部材とからなつている。従つて、特徴とす
る所は、簡単確実に間仕切り壁を組立施工できる
と共に、壁板の表面に間柱や螺子類等が露出せ
ず、美しい面一な仕上がりとなる効果がある。更
に、この間柱は簡単に床面の固定金具に固着でき
ると共に、天井の高低に関係なく、補助部材を昇
降して容易に取着できると云う効果がある。

この考案の実施例を図面について説明すると、
間柱となる柱材１は、アルミニウム等の構成材料
から棒状に押出成形され、隔壁２の両端に相対す
る壁板当辺３，３を各形成する。この壁板当辺
３，３の外側には、連接壁７，７を介して壁板当
辺３，３と平行に嵌合突辺４，４を形成してあ
る。また、隔壁２の片側に、隔壁２と平行して相
対向する係止支持辺５，５を設け、隔壁２、と係
止支持辺５，５間に挿入溝６，６を形成してあ
る。次に、前記挿入溝６，６に挿嵌する起立片９
を設けた床面１６に固定する固定金具８は、第２
図に示す如く、断面略Ｌ字形を有し、床面１６側
には取付片１０を形成してある。更に、柱体１の
内部に昇降自在に収納される補助部材１１は、第
３図に示す如く、柱材１の挿入溝６，６に嵌め込
まれる係合辺１２，１２と、係止支持辺５，５が
嵌合する凹条溝１３，１３を隣接して形成してあ
る。この補助部材１１は、その断面形状を略コ字
形として強度を高める形成となつている。そし
て、第５図に示すものは床面１６に下面取付枠１
４を介して固定金具８を取付け、柱材１を起立せ
しめたものである。また、柱材１の上部に補助部
材１１を収納し、天井１７に取付けた上面取付枠
１５の内部に補助部材１１を上昇して取付けたも
のである。次に、嵌合突辺４，４に嵌着する間仕
切り壁となり壁パネル１８，１８は、例えば、石
膏ボード間に発泡体等の緩衝材を介在した積層構
成からなり、該壁パネル１８，１８の長手両側に
は縦方向に嵌合凹溝１９，１９を各々形成せしめ
てある。

この考案は上述の如き構成からなり、今この用
法を説明すると、先づ天井１７と床面１６との間
に柱材１の長さが適合する場合には、上面取付枠
１５と下面取付枠１４とを天井１７及び床面１６
の仕切り面に取付けると同時に固定金具８，８の
起立片９，９を柱材１の両端の挿入溝６，６に挿
着し、固定金具８，８の各取付片１０，１０を前
記上下面取付枠１４，１５に螺子等の取着子２０
を以つて固定するものである。次に、天井１７と
床面１６との間が柱材１の長さより高い場合に
は、柱材１の挿入溝６，６に補助部材１１の係合
辺１２，１２が嵌合している補助部材１１の上端
を引き伸ばして第５図に示す如く上面取付枠１５
の内部に挿入した状態で補助部材１１の下部を柱
材１の隔壁２の上部に釘打ち等の手段を以て取着
し、該柱材１の上端を上面取付枠１５の内部に挿
入して柱材１を垂直に安定せしめる。更に、天井
１７と柱材１との上端の隙間が少しの場合には、
該補助部材１１を使用しないで固定金具８の一方
を該挿入溝６，６に挿入した状態で引き伸ばして
他方の水平片を天井１７に固定することによつて
該柱材１を垂直に支持するものである。そして、
柱材１の表裏面に設けた嵌合突辺４，４に対して
間仕切り用の壁パネル１８，１８に設けた嵌合凹
溝１９，１９を嵌め込んで順次二重壁面を構成す
るものである。

この考案によれば、床面又は下面取付枠に固着
した固定金具によつて柱材は正確な位置に立設さ
れるばかりか、柱材は隔壁の両端に設けた相対す
る壁板当辺と、その外側に連接壁を介して設けた
嵌合突辺によつて、柱材の起立状態が安定し、且
つ、柱材が強化される効果と、壁板当辺と嵌合突
辺とは、壁パネルを安定よく係止して支持すると
共に、嵌合突辺は壁パネルの内部にかくれるた
め、柱材の一部が表面に現らわれず、面一で美し
い壁面が得られると云う効果がある。更に、柱材
には、隔壁と平行して相対向する係止支持辺を設
けて挿入溝を各形成したことにより、固定金具の
起立片との嵌合を容易とすると共に、柱材の振れ
を確実に防止する効果と、上端内部に収納する補
助部材と確実に嵌合し、補助部材の昇降調整を正
確にする効果がある。また、長手方向の両側に係
合辺と凹条溝とを形成した断面略コ字形の補助部
材は、柱材を補強する役目と、床面と天井との高
さ寸法に対応して昇降でき、容易に高さ調整がで
きると云う従来にない優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示し、第１図は柱材
の斜面図、第２図は固定金具に斜面図、第３図は
補助部材の斜面図、第４図は施工された要部の横
断平面図、第５図は柱材を固定金具で設立し、天
井の高い場合に補助部材を用いた場合の縦断側面
図である。符号１は柱材、２は隔壁、３は壁板当
辺、４は嵌合突辺、５は係止支持辺、６は挿入
溝、８は固定金具、９は起立片、１０は取付片、
１１は補助部材、１２は係合辺、１３は凹条溝、
１４は下面取付枠、１５は上面取付枠、１８は壁
パネルである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 隔壁の両端に相対する壁板当辺を設け、前記壁
   板当辺の外側に連接壁を介して嵌合突辺を各々形
   成し、又、隔壁の片側に隔壁と平行して相対向す
   る係止支持辺を設けて隔壁と係止支持辺間に挿入
   溝を形成した柱材と、該柱材の挿入溝に挿着され
   る垂直状の起立片と床面に取付けされる水平状の
   取付片とを形成した固定金具と、柱材の挿入溝に
   摺動自在に収納する両側に係合辺と凹条溝とを形
   成した断面略コ字形の補助部材とから成る間仕切
   り壁用間柱。