JPS6325988Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は川釣りに用いる移動式引き舟に係るも
のである。

従来用いられている引き舟は浮き蓋のロツクが
なかつたので、時々、誤つて浮き蓋が開き捕獲し
た魚を逃がしてしまうことがあり、又、浮き蓋の
投入口の蓋が浮き蓋の下面と同一平面上に圧着し
てあつたため投入口の蓋を下方へ押し開いた時そ
の投入孔から捕獲した魚が跳び出して取り逃がす
してしまうことがあつた、又、網底部の両側辺部
が擦り切れ易く引き舟を長期に亘り使用すること
が出来ない等の欠点を有するものであつた。

本考案は斯かる欠点を除去せんが為、浮き蓋に
簡単な構造のロツクを取付け浮き蓋の投入口の蓋
は浮き蓋の上面と下面との中間部へ圧着させて捕
獲した魚を取り逃がすことがないようにすると共
に、網底の両側辺部に裏側からカバーを施し、こ
のカバーをスプリングにより下方へ押圧させて網
底部を舟形状に傾斜させ、又、携帯し易くするた
め底面前部とビニール製袋の後部とにベルベツト
式フアスナーを取付けて折り畳んだ後広がらない
ように固定できる様にし、ビニール製袋の適所に
スケール目盛を表示して釣り上げた魚の大きさを
計ることができるようにすると共にビニール製袋
を半透明にして捕獲した魚が光により弱ることが
ないようにしたものである。

今、本考案の実施例を図面に付き説明すれば下
記の通りである。

図中１は合成樹脂製造の口枠で、その底部前縁
にＵ字形状の張板２の前端を蝶番３，３により回
動自在に取付け、この張板２に網４の前端と底部
両側辺部とを挾んで挾板４を重ねビス６，６…６
により張板２と挾板５とを一体に固定して網底部
を舟形に傾斜させてある。

８は固定板で、網４の両側端部及び上端部を挾
んで口枠１に当てビス６，６…６により口枠１へ
固定してある。

９は網４の後端周縁に縫綴した半透明のビニー
ル製袋である。

１０は口枠１の後部へ蝶番１１，１１により展
開自在に取付けた浮き蓋で、その前部には口枠１
の前部へ突設した鈎部１２が嵌合する鈎孔１３を
設け、この鈎孔１３の後方には鈎部１２と係合す
る欠円状のロツク１４を軸着して施回自在に設
け、ロツク１４の適所にはめくら孔ａを設けてコ
イルスプリングｂを挿入し、その下端にボールｃ
を押し込んで、そのボールの軌道上に90度ごとに
凹孔ｄを設けてロツク１４の旋回を制御してあ
る。

１５は浮き蓋１０の中央部に設けた投入口１６
の下側前縁へ蝶番１７により下方へ展開自在に設
けた小判形の蓋で、蝶番１７の軸へ嵌装したスプ
リング１８により浮き蓋１０の上面と下面との中
間部に於ける投入口１６の下側周縁に圧着してあ
る。

尚、１９，１９は網底前部とビニール製袋９の
後壁へ取付けたベルベツト式フアスナー、２０は
ビニール製造袋９の後壁へ表示したスケール目
盛、２１，２１は引紐の通し孔、２２は浮き蓋１
０を開く時に使用する指当て、２３は網４とビニ
ール製袋９とのつなぎ目の当て布である。

本考案は上記の様に構成されているから浮蓋１
０が開かない様にロツク１４を旋回させてロツク
１４の欠円部を鈎部１２の対向位置からはずして
河水中へ入れれば網４やビニール製袋４の内側に
水が侵入して水中へ没するが、口枠１は浮き蓋１
０によつて水面上へ浮上した状態で漂うから浮き
蓋１０の投入口１６の蓋１５は水と接することな
く水面上へ位置する状態に保たれるものである。

又、釣り上げた魚はビニール袋９の後壁に表示
したスケール目盛２０により大きさを確認して許
される大きさの魚であれば投入口１６の蓋１５を
押し開いて引き船内に捕獲収容し必要に応じて取
り出して囮りとして使用することも出来るもであ
り、使用後は捕獲した魚を取り出してからビニー
ル製袋９を折り畳み、ビニール製袋９の後壁に取
り付けたベルベツト式フアスナー１９を、張板２
をスプリング７，７に逆らつて押し込んでから網
底へ取付けたベルベツト式フアスナー１９に押し
付けて固定し収納するものである。

本考案は上記の様に浮き蓋は常時ロツクされて
いるからロツクを外さない限り開くことがなく
又、浮き蓋に設けた投入口の蓋は水面上に浮き上
がつているから投入口が水中外にあるので魚が跳
び出す虞れがなく又、網底の両側辺部は裏側から
張板と挾板とで挾んであるから網底の両側辺部が
擦り切れることがなく、然も張板は下方へ押し広
げられているから引き船の容積を最大限に利用す
ることができるものである。

尚、釣り上げた魚はビニール製袋に表示したス
ケール目盛により速やかに確認することができる
から違反魚の見分が容易に行なわれるものであり
又、ビニール製袋は半透明であるから捕獲魚が光
線の為に弱くなることがないから囮り魚として活
用することも出来るものである。

加うるにベルベツト式フアスナーにより小さく
折り畳んでおくことができるから携帯に便利であ
ると共に整理に便利である等諸特徴を有するから
移動式引き船として大きな実用的効果を発揮する
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す斜視図。第２図
は仝上の中央断面側面図。第３図は仝上の浮き蓋
を開いた状態を示す部分拡大図である。 図中、１は口枠、２は張板、４は網、９はビニ
ール製袋、１０は浮き蓋、１５は小判形の蓋、１
６は投入口、１９はベルベツト式フアスナー、２
０はスケール目盛。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 口枠の底部前縁にＵ字形状の張板の前端を螺着
   し、この張板に網の前端と底部両側辺部とを挾ん
   で挾板を重ね螺子止めすると共に張板の後端はス
   プリングにより下方へ押圧させて網底部を舟形状
   に傾斜させ、網の両側端は口枠の両側へ、網の上
   端は口枠の後端へ固定すると共に網の後部周縁に
   半透明のビニール製袋を縫綴し、口枠の後部には
   上方へ展開する浮き蓋を蝶着すると共に浮き蓋の
   前部に口枠の前部へ突設した鈎部が嵌合する鈎孔
   を設け、この鈎孔の後方には鈎部と係合する欠円
   状のロツクを旋回自在に取付け、浮き蓋の中央部
   へ設けた投入口には一端を蝶着して下方にへ展開
   自在に設けた小判形の蓋をスプリングにより浮き
   蓋の上面と下面との中間に於ける投入口の下側周
   縁に圧着させ、網の底面前部及びビニール製袋の
   後壁にベルベツト式フアスナ−を取付けると共に
   ビニール製袋の適所へスケール目盛を表示してな
   る移動式引き舟。