JPS6325643Y2 - - Google Patents
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- JPS6325643Y2 JPS6325643Y2 JP1981035877U JP3587781U JPS6325643Y2 JP S6325643 Y2 JPS6325643 Y2 JP S6325643Y2 JP 1981035877 U JP1981035877 U JP 1981035877U JP 3587781 U JP3587781 U JP 3587781U JP S6325643 Y2 JPS6325643 Y2 JP S6325643Y2
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- Breakers (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
この考案は回路しや断器に関するものである。
従来の回路しや断器の一例を第1図A,Bに示
す。すなわち、同図において、1は絶縁体により
構成されて、回路しや断器の外枠を形成する包囲
体、2は1対の電気接触子20,40の一方20
の本体を構部を構成する固定導体であり、固定導
体2の電気的接触面には、固定接点3が取り付け
られている。また、4は1対の他方の電気接触子
40の本体部を構成する可動導体であつて、その
電気的接触面にも、可動接点5が取り付けられて
いる。6は可動導体4を開閉運動させる操作機構
部、7は固定接点3と可動接点5との間に生ずる
アーク8を冷却する消弧板である。
す。すなわち、同図において、1は絶縁体により
構成されて、回路しや断器の外枠を形成する包囲
体、2は1対の電気接触子20,40の一方20
の本体を構部を構成する固定導体であり、固定導
体2の電気的接触面には、固定接点3が取り付け
られている。また、4は1対の他方の電気接触子
40の本体部を構成する可動導体であつて、その
電気的接触面にも、可動接点5が取り付けられて
いる。6は可動導体4を開閉運動させる操作機構
部、7は固定接点3と可動接点5との間に生ずる
アーク8を冷却する消弧板である。
従来はこのように構成されるが、つぎにその動
作を説明する。
作を説明する。
いま可動接点5と固定接点3とが接触している
場合においては、その電力は、電源側より固定導
体2、固定接点3、可動接点5および可動導体4
を順次経由して負荷側へ供給される。この状態に
おいて、短絡電流等大電流がこの回路に流れる
と、操作機構部6が作動して可動接点5を固定接
点3から開離させる。この際、上記固定および可
動接点3,5間にはアーク8が発生し、固定およ
び可動接点3,5間にはアーク電圧が発生する。
このアーク電圧は、固定接点3からの可動接点5
の開離距離が増大するに従つて上昇し、またこれ
と同時にアーク8が消弧板7の方向へ磁気力によ
つて引き付けられ伸長するために、更に上昇す
る。このようにして、アーク電流は電流零点を迎
えてアーク8を消弧し、しや断が完結する。この
ようなしや断動作中において、可動接点5と固定
接点3との間には、アーク8によつて短時間すな
わち数ミリ秒の内に大量のエネルギーが発生し、
そのために、包囲体1内の気体(流線mで示す)
の温度は上昇しかつ圧力も急激に上昇する。
場合においては、その電力は、電源側より固定導
体2、固定接点3、可動接点5および可動導体4
を順次経由して負荷側へ供給される。この状態に
おいて、短絡電流等大電流がこの回路に流れる
と、操作機構部6が作動して可動接点5を固定接
点3から開離させる。この際、上記固定および可
動接点3,5間にはアーク8が発生し、固定およ
び可動接点3,5間にはアーク電圧が発生する。
このアーク電圧は、固定接点3からの可動接点5
の開離距離が増大するに従つて上昇し、またこれ
と同時にアーク8が消弧板7の方向へ磁気力によ
つて引き付けられ伸長するために、更に上昇す
る。このようにして、アーク電流は電流零点を迎
えてアーク8を消弧し、しや断が完結する。この
ようなしや断動作中において、可動接点5と固定
接点3との間には、アーク8によつて短時間すな
わち数ミリ秒の内に大量のエネルギーが発生し、
そのために、包囲体1内の気体(流線mで示す)
の温度は上昇しかつ圧力も急激に上昇する。
而してこの種の回路しや断器は、事故電流の抑
え込みをその目的とするために、必要なことは高
い限流性能を有することである。またアーク・エ
ネルギーによつて包囲体内の気体は昇温・昇圧さ
れるが、この高圧気体を外部に放出させないよう
に、アーク・エネルギーを内部にて処理して圧力
を低下させるか、さもなければ生じた圧力に充分
耐える強度を包囲体に持たせることが必要があ
る。
え込みをその目的とするために、必要なことは高
い限流性能を有することである。またアーク・エ
ネルギーによつて包囲体内の気体は昇温・昇圧さ
れるが、この高圧気体を外部に放出させないよう
に、アーク・エネルギーを内部にて処理して圧力
を低下させるか、さもなければ生じた圧力に充分
耐える強度を包囲体に持たせることが必要があ
る。
上記の2つの目的を達成するために、すでに1
対の電気接触子の少なくとも一方に、その接点の
周囲の導体を覆う圧力反射体を設けて上記電気接
触子上のアークの足の大きさを制限することによ
つてアーク電圧を上昇させて、限流性能を飛躍的
に増大させ、また発生したアークによる高温・高
圧ガスを包囲体内に設けたエネルギー吸収体によ
つて有効に冷却させて、包囲体内の温度・圧力を
低下させ、もつて包囲体に必要とされる強度を軽
減することがなされている。
対の電気接触子の少なくとも一方に、その接点の
周囲の導体を覆う圧力反射体を設けて上記電気接
触子上のアークの足の大きさを制限することによ
つてアーク電圧を上昇させて、限流性能を飛躍的
に増大させ、また発生したアークによる高温・高
圧ガスを包囲体内に設けたエネルギー吸収体によ
つて有効に冷却させて、包囲体内の温度・圧力を
低下させ、もつて包囲体に必要とされる強度を軽
減することがなされている。
ところで、回路しや断器にあつては上記限流性
能の向上のみならず、負荷電流や過負荷電流など
の比較的小電流に関するしや断性能を向上させる
こともこれに課せられた重要な使命である。
能の向上のみならず、負荷電流や過負荷電流など
の比較的小電流に関するしや断性能を向上させる
こともこれに課せられた重要な使命である。
一般に、小電流のしや断においては、限流性能
よりもむしろしや断性能の高いものが望まれてい
る。
よりもむしろしや断性能の高いものが望まれてい
る。
これはつぎのような理由による。しや断電流If
は If=V/Z …(1) If:しや断電流 V :回路電圧 Z :回路インピーダンス にて表現される。大電流しや断、すなわち、回路
インピーダンスが小さい時には、アークによる限
流が大きく、電流零点も限流程度に応じ大幅に変
化し、アークの絶縁回復力が充分になつた時点で
零点を迎え、アークの絶縁回復力がいわば主導権
をもつた形でしや断することが可能である。これ
に対して小電流は回路インピーダンスが大きいと
いうことであり、インピーダンスがアークの抵抗
よりはるかに大きく、アークによる限流はほとん
ど起らず、したがつて、電流零点は回路インピー
ダンスによつて定められた時点に起ることにな
る。このような状況で、回路インピーダンスが大
きく、かつ、インダクタンス分が大きいと、電流
零点における回路電圧は高く、しや断を可能にさ
せるためには、上記回路電圧とアーク電圧の差の
電圧に対して、アーク空間の絶縁を回復しなけれ
ばならぬことになる。
は If=V/Z …(1) If:しや断電流 V :回路電圧 Z :回路インピーダンス にて表現される。大電流しや断、すなわち、回路
インピーダンスが小さい時には、アークによる限
流が大きく、電流零点も限流程度に応じ大幅に変
化し、アークの絶縁回復力が充分になつた時点で
零点を迎え、アークの絶縁回復力がいわば主導権
をもつた形でしや断することが可能である。これ
に対して小電流は回路インピーダンスが大きいと
いうことであり、インピーダンスがアークの抵抗
よりはるかに大きく、アークによる限流はほとん
ど起らず、したがつて、電流零点は回路インピー
ダンスによつて定められた時点に起ることにな
る。このような状況で、回路インピーダンスが大
きく、かつ、インダクタンス分が大きいと、電流
零点における回路電圧は高く、しや断を可能にさ
せるためには、上記回路電圧とアーク電圧の差の
電圧に対して、アーク空間の絶縁を回復しなけれ
ばならぬことになる。
このように小電流しや断は大電流しや断より、
場合によつては、はるかに可酷なしや断性能を要
求されることになる。この要求を満足させるため
の空間の絶縁回復力はアーク陽光柱部分の熱冷却
によつて大きく左右されるものである。この陽光
柱の熱冷却力を得るためには小電流に対しては、
アーク陽光柱の引伸しあるいは冷却部材による直
接の熱吸収が有効である。
場合によつては、はるかに可酷なしや断性能を要
求されることになる。この要求を満足させるため
の空間の絶縁回復力はアーク陽光柱部分の熱冷却
によつて大きく左右されるものである。この陽光
柱の熱冷却力を得るためには小電流に対しては、
アーク陽光柱の引伸しあるいは冷却部材による直
接の熱吸収が有効である。
しかるに、従来、電気接触子20,40に第2
図〜第4図のように圧力反射体を設けたものにお
いては、アーク8の足が接点3,5上に限定され
てしまうために、アーク8の足が動かない。この
ため、陽光柱が伸長し難く、陽光柱の受ける冷却
力が不足してしまう。
図〜第4図のように圧力反射体を設けたものにお
いては、アーク8の足が接点3,5上に限定され
てしまうために、アーク8の足が動かない。この
ため、陽光柱が伸長し難く、陽光柱の受ける冷却
力が不足してしまう。
この考案は上記の問題点を解消するためになさ
れたもので、包囲体内に設けたエネルギー吸収体
による圧力低下作用をもつて短絡時などの大電流
時に高い限流性能を発揮する圧力反射体を使用す
ることができるとともに、この圧力反射体に接点
から遠ざかる方向へのアーク走行路を設けること
により小電流時のしや断性能にも優れた効果を発
揮し得る回路しや断器を提供することを目的とす
る。
れたもので、包囲体内に設けたエネルギー吸収体
による圧力低下作用をもつて短絡時などの大電流
時に高い限流性能を発揮する圧力反射体を使用す
ることができるとともに、この圧力反射体に接点
から遠ざかる方向へのアーク走行路を設けること
により小電流時のしや断性能にも優れた効果を発
揮し得る回路しや断器を提供することを目的とす
る。
以下、この考案の一実施例を図面にしたがつて
説明する。
説明する。
第5図〜第7図はこの考案の回路しや断器に用
いられる電気接触子の異なる例を示すもので、第
2図〜第4図と同一部所には同一番号を付して説
明を省略する。第5図および第7図については、
一方の電気接触子20が固定で、他方の電気接触
子40を可動としたものを例にして説明してある
が、これは逆の構成であつてもよく、また第6図
のように両接触子40,40を可動とした構成で
あつてもよい。
いられる電気接触子の異なる例を示すもので、第
2図〜第4図と同一部所には同一番号を付して説
明を省略する。第5図および第7図については、
一方の電気接触子20が固定で、他方の電気接触
子40を可動としたものを例にして説明してある
が、これは逆の構成であつてもよく、また第6図
のように両接触子40,40を可動とした構成で
あつてもよい。
同図において、圧力反射体9,10の材料は、
上記導体2,4を形成する材料よりも高抵抗率を
有する高抵抗材料を使用する。形成方法として
は、高抵抗材料たとえばセラミツクを上記接触子
20,40にたとえばプラズマジエツト溶射によ
り被覆したり(第5図、第6図参照)、あるいは
第7図のように高抵抗材料で製作した板状のもの
を上記接触子20,40に固定する。上記高抵抗
材料としては、たとえば有機あるいは無機絶縁物
またはニツケル、鉄、銅ニツケル、(マンガニ
ン)、銅マンガニン、鉄−炭素、鉄ニツケルある
いは鉄クロム等の高抵抗金属である。圧力反射体
9,10を被覆によつて形成するようにすれば、
安価になるとともに形成が簡単になる。とくに可
動接触子40側では重量が小さくなるので、慣性
モーメントが小さくなつて可動接触子40の開離
スピードが大きくなるからアーク電圧が大となる
効果がある。
上記導体2,4を形成する材料よりも高抵抗率を
有する高抵抗材料を使用する。形成方法として
は、高抵抗材料たとえばセラミツクを上記接触子
20,40にたとえばプラズマジエツト溶射によ
り被覆したり(第5図、第6図参照)、あるいは
第7図のように高抵抗材料で製作した板状のもの
を上記接触子20,40に固定する。上記高抵抗
材料としては、たとえば有機あるいは無機絶縁物
またはニツケル、鉄、銅ニツケル、(マンガニ
ン)、銅マンガニン、鉄−炭素、鉄ニツケルある
いは鉄クロム等の高抵抗金属である。圧力反射体
9,10を被覆によつて形成するようにすれば、
安価になるとともに形成が簡単になる。とくに可
動接触子40側では重量が小さくなるので、慣性
モーメントが小さくなつて可動接触子40の開離
スピードが大きくなるからアーク電圧が大となる
効果がある。
11,12は上記圧力反射体9,10よりも高
導電性をもつて形成されたアーク走行路であり、
このアーク走行路11,12は上記各接点3,5
の幅よりも狭い幅に形成されているとともに各接
点3,5より遠ざかる方向に延びている。この実
施例では圧力反射体9,10に溝を形成して各導
体2,4主面を露出させることにより、これら露
出部分でアーク走行路11,12を構成させたも
ので、別部材を設けるものに比し、取付の手間も
なく安価である。図中、アーク8は従来の第2図
のものとは異なり、接点3,5よりはずれたアー
ク走行路11,12に存在する。これは小電流時
のアーク8が外力を受けて上記アーク走行路1
1,12を走行した結果を示しているものであ
る。
導電性をもつて形成されたアーク走行路であり、
このアーク走行路11,12は上記各接点3,5
の幅よりも狭い幅に形成されているとともに各接
点3,5より遠ざかる方向に延びている。この実
施例では圧力反射体9,10に溝を形成して各導
体2,4主面を露出させることにより、これら露
出部分でアーク走行路11,12を構成させたも
ので、別部材を設けるものに比し、取付の手間も
なく安価である。図中、アーク8は従来の第2図
のものとは異なり、接点3,5よりはずれたアー
ク走行路11,12に存在する。これは小電流時
のアーク8が外力を受けて上記アーク走行路1
1,12を走行した結果を示しているものであ
る。
つぎにアーク8の受ける外力について第8図お
よび第9図で説明する。第8図および第9図は、
それぞれ異なつた電気接触子配置を示している。
つまり、第8図では可動および固定接触子の組み
合せであり、第9図は1対の可動接触子を用いた
ものである。
よび第9図で説明する。第8図および第9図は、
それぞれ異なつた電気接触子配置を示している。
つまり、第8図では可動および固定接触子の組み
合せであり、第9図は1対の可動接触子を用いた
ものである。
同図中、I1は一方の導体を流れる電流、Iaはア
ーク電流、I2は他方の導体を流れる電流をベクト
ルで示しており、I1r,I2rはアーク電流に直角な
電流成分、I1p,I2pはアーク電流に平行な電流成
分を示している。図に示した電流成分のうちI1p,
I2pすなわちアーク電流に平行な成分が、アーク
8を反撥・駆動する力の最も強力なものであり、
この力のために、現実の回路しや断器におけるア
ークは、とくに、アーク駆動の装置を持たないで
も、アークは導体部の配置で決定される方向に走
行するのである。したがつて、アーク8が受ける
力の方向にアーク走行路11,12があれば、ア
ーク8は走行する。これが第5図〜第7図に示し
たところである。
ーク電流、I2は他方の導体を流れる電流をベクト
ルで示しており、I1r,I2rはアーク電流に直角な
電流成分、I1p,I2pはアーク電流に平行な電流成
分を示している。図に示した電流成分のうちI1p,
I2pすなわちアーク電流に平行な成分が、アーク
8を反撥・駆動する力の最も強力なものであり、
この力のために、現実の回路しや断器におけるア
ークは、とくに、アーク駆動の装置を持たないで
も、アークは導体部の配置で決定される方向に走
行するのである。したがつて、アーク8が受ける
力の方向にアーク走行路11,12があれば、ア
ーク8は走行する。これが第5図〜第7図に示し
たところである。
つぎにこの考案の電気接触子を組み込んだ回路
しや断器の一例を第10図A,Bで説明する。
しや断器の一例を第10図A,Bで説明する。
同図において、電気接触子20,40は第5図
〜第7図のいずれか、もしくはそれらの組み合せ
によつて構成される。
〜第7図のいずれか、もしくはそれらの組み合せ
によつて構成される。
13は熱良導性材からなるエネルギー吸収体で
あり、上記包囲体1の側壁内面に取り付けられて
いる。このエネルギー吸収体13は第11図に示
すように方形状の金属ブロツク14に多数の通気
孔15を形成したものが用いられる。多数の通気
孔15の形成の手間や材料コストが高くなる点か
らして、第12図で示すような多数の金属細線1
6を組み合せて多孔質金属体を構成してもよく、
また簡単なものとして、第13図のように金属板
17に透孔18を形成したものでも可能である。
あり、上記包囲体1の側壁内面に取り付けられて
いる。このエネルギー吸収体13は第11図に示
すように方形状の金属ブロツク14に多数の通気
孔15を形成したものが用いられる。多数の通気
孔15の形成の手間や材料コストが高くなる点か
らして、第12図で示すような多数の金属細線1
6を組み合せて多孔質金属体を構成してもよく、
また簡単なものとして、第13図のように金属板
17に透孔18を形成したものでも可能である。
つぎに、上記構成の動作について第10図とと
もに説明する。
もに説明する。
しや断動作とともに生じたアーク8は、まず接
点3,5間に発生し、アーク電流の増大ととも
に、その接点3,5上のアーク8の足の大きさも
増大し、接点3,5表面の全域に拡大する。この
時、アーク8には、消弧板7の磁気的な吸引力と
アーク8自身の起す流れによつて消弧板7の方向
へ向く力を受ける。しかしこのアーク8の足は、
一部がアーク走行路11,12にまで侵入しよう
とするがアーク8の足に発生する電流ピンチ力に
より、アーク8の足はその外形を円形状に保とう
とすることと、アーク走行路11,12のような
狭い部分への侵入時に生じるアーク電圧の上昇の
ため、容易にはアーク走行路11,12へ侵入し
得ない。すなわち、大電流時のアーク8の足のア
ーク走行路11,12への侵入は足の一部分のみ
にとどまることなる。
点3,5間に発生し、アーク電流の増大ととも
に、その接点3,5上のアーク8の足の大きさも
増大し、接点3,5表面の全域に拡大する。この
時、アーク8には、消弧板7の磁気的な吸引力と
アーク8自身の起す流れによつて消弧板7の方向
へ向く力を受ける。しかしこのアーク8の足は、
一部がアーク走行路11,12にまで侵入しよう
とするがアーク8の足に発生する電流ピンチ力に
より、アーク8の足はその外形を円形状に保とう
とすることと、アーク走行路11,12のような
狭い部分への侵入時に生じるアーク電圧の上昇の
ため、容易にはアーク走行路11,12へ侵入し
得ない。すなわち、大電流時のアーク8の足のア
ーク走行路11,12への侵入は足の一部分のみ
にとどまることなる。
このように、アーク8の足が接点3,5の全域
に広がつた状況では、アーク8の足は、圧力反射
体9,10によつてその面積が限定され非常に大
きなアーク電圧を発生し、有効なる限流を行な
う。さてアーク電流が減少し、アーク8の足の面
積が小さくなり、大電流に比較し圧倒的にその足
の電流ピンチ力が小さくなつた時には、アーク8
の足はその外形を円形に保つ力も極端に小さくな
る。このような状況では、小さな外力、この実施
例では前述したように消弧板7の磁気力、気体の
流れによる力および導体2,4を流れる電流によ
る電磁力によつて容易にアーク走行路11,12
にその足が侵入し、走行することになる。
に広がつた状況では、アーク8の足は、圧力反射
体9,10によつてその面積が限定され非常に大
きなアーク電圧を発生し、有効なる限流を行な
う。さてアーク電流が減少し、アーク8の足の面
積が小さくなり、大電流に比較し圧倒的にその足
の電流ピンチ力が小さくなつた時には、アーク8
の足はその外形を円形に保つ力も極端に小さくな
る。このような状況では、小さな外力、この実施
例では前述したように消弧板7の磁気力、気体の
流れによる力および導体2,4を流れる電流によ
る電磁力によつて容易にアーク走行路11,12
にその足が侵入し、走行することになる。
このように、アークの足が駆動されるとその駆
動による冷却や移動したアーク8の足の伸長にと
もなう冷却が作用するとともに、アーク8の足が
アーク走行路11,12を走行し、消弧板7に近
づいたり、あるいは押しつけられることになる。
また電流によつてはさらに消弧板7の中にも侵入
し、エネルギー吸収体13にさらに近づくことに
なる。このようにして、アーク8は消弧板7およ
びエネルギー吸収体13によつて直接的な熱冷却
を受けることになる。したがつて従来のようにア
ーク8の足が接点3,5上に固定されていたもの
に比較し、圧倒的に高い冷却効果を得ることがで
きる。
動による冷却や移動したアーク8の足の伸長にと
もなう冷却が作用するとともに、アーク8の足が
アーク走行路11,12を走行し、消弧板7に近
づいたり、あるいは押しつけられることになる。
また電流によつてはさらに消弧板7の中にも侵入
し、エネルギー吸収体13にさらに近づくことに
なる。このようにして、アーク8は消弧板7およ
びエネルギー吸収体13によつて直接的な熱冷却
を受けることになる。したがつて従来のようにア
ーク8の足が接点3,5上に固定されていたもの
に比較し、圧倒的に高い冷却効果を得ることがで
きる。
以上のようにしや断動作する回路しや断器にお
いて、電気接触子20,40の接点3,5の周囲
を覆う圧力反射体9,10の存在によりアーク電
圧が上昇して包囲体1内の圧力が上昇するが、包
囲体1内に設けられたエネルギー吸収体13の冷
却作用によつてその圧力上昇が抑えられる。それ
ゆえに圧力反射体9,10として、大電流時の限
流性能の非常に高いものを使用することが可能と
なる。反面、限流性能の高い圧力反射体9,10
を使用すると、アーク8が接点から離反するのが
遅れて、小電流時のしや断性能が劣化しやすい
が、このとき圧力反射体9,10に幅狭なアーク
走行路11,12が設けられているので、アーク
8の足はその幅狭なアーク走行路11,12に素
早く侵入し消弧板7側に移動して、迅速な消弧が
なされて小電流時のしや断性能を所定どおりに発
揮する。
いて、電気接触子20,40の接点3,5の周囲
を覆う圧力反射体9,10の存在によりアーク電
圧が上昇して包囲体1内の圧力が上昇するが、包
囲体1内に設けられたエネルギー吸収体13の冷
却作用によつてその圧力上昇が抑えられる。それ
ゆえに圧力反射体9,10として、大電流時の限
流性能の非常に高いものを使用することが可能と
なる。反面、限流性能の高い圧力反射体9,10
を使用すると、アーク8が接点から離反するのが
遅れて、小電流時のしや断性能が劣化しやすい
が、このとき圧力反射体9,10に幅狭なアーク
走行路11,12が設けられているので、アーク
8の足はその幅狭なアーク走行路11,12に素
早く侵入し消弧板7側に移動して、迅速な消弧が
なされて小電流時のしや断性能を所定どおりに発
揮する。
また負荷電流のような小電流のしや断に関して
は、上記のアーク電流が小さくなつた場合と全く
同一状況である。
は、上記のアーク電流が小さくなつた場合と全く
同一状況である。
なお、第10図に示したエネルギー吸収体13
は、熱良導体であるが、磁性材料にて構成する
と、アーク8に対し磁界による外力を及ぼすこと
となり、アーク8の駆動・伸長にも大きな効果を
示すものである。
は、熱良導体であるが、磁性材料にて構成する
と、アーク8に対し磁界による外力を及ぼすこと
となり、アーク8の駆動・伸長にも大きな効果を
示すものである。
第14図A,Bは、他の実施例を示し、エネル
ギー吸収体13を包囲体1の上面に設置したもの
であり、上記と同様の効果を奏することができ
る。
ギー吸収体13を包囲体1の上面に設置したもの
であり、上記と同様の効果を奏することができ
る。
第15図および第16図はエネルギー吸収体1
3の他の変形例であり、第15図は金属細線16
からなる帯体100を用いたものを、また第16
図は透孔18を有する金属帯体101を用いたも
ので、それぞれ折曲によるフイン状に形成してあ
る。このフイン状のものは熱吸収性が良い利点が
ある。
3の他の変形例であり、第15図は金属細線16
からなる帯体100を用いたものを、また第16
図は透孔18を有する金属帯体101を用いたも
ので、それぞれ折曲によるフイン状に形成してあ
る。このフイン状のものは熱吸収性が良い利点が
ある。
なお、圧力反射体9,10と接点3,5との間
に第17図のようにクリアランス102を設けれ
ば、接点3,5の温度変化による、圧力反射体
9,10の熱劣化を防止できる。
に第17図のようにクリアランス102を設けれ
ば、接点3,5の温度変化による、圧力反射体
9,10の熱劣化を防止できる。
以上のように、この考案によれば、消弧板を有
する包囲体内に電気接触子の接点周囲の導体を覆
う圧力反射体と包囲体内の圧力を低下させるエネ
ルギー吸収体とを共存させるとともに、圧力反射
体に接点よりも幅狭のアーク走行路を形成するこ
とにより、圧力反射体としては、短絡などの大電
流時に高い限流性能を発揮するものの使用を可能
としつつ、そのような限流性能の高い圧力反射体
の使用にともなつて派生する小電流時のしや断性
能の劣化を幅狭のアーク走行路で補つて、小電流
時にも非常に優れたしや断性能を発揮させること
ができるといつた効果を奏する。
する包囲体内に電気接触子の接点周囲の導体を覆
う圧力反射体と包囲体内の圧力を低下させるエネ
ルギー吸収体とを共存させるとともに、圧力反射
体に接点よりも幅狭のアーク走行路を形成するこ
とにより、圧力反射体としては、短絡などの大電
流時に高い限流性能を発揮するものの使用を可能
としつつ、そのような限流性能の高い圧力反射体
の使用にともなつて派生する小電流時のしや断性
能の劣化を幅狭のアーク走行路で補つて、小電流
時にも非常に優れたしや断性能を発揮させること
ができるといつた効果を奏する。
第1図A,Bはそれぞれ従来の回路しや断器の
平面断面図および側面断面図、第2図A,B〜第
4図は電気接触子の説明図で、第2図Bは同図A
のB−B線矢視図、第5図A,B,C〜第7図
A,B,Cはこの考案に用いられた電気接触子の
説明図、同各図Bは同各図AのB−B線矢視図、
同各図Cは同各図AのC−C線矢視図、第8図お
よび第9図はアーク駆動力の説明図、第10図
A,Bはそれぞれこの考案に係る回路しや断器の
一例を示す平面断面図および側面断面図、第11
図〜第13図はエネルギー吸収体の異なる例を示
す斜視図、第14図A,Bは他の実施例を示す平
面断面図および側面断面図、第15図および第1
6図はエネルギー吸収体の他の変形構造を示す斜
視図、第17図は電気接触子の他の変形構造を示
す平面図である。 1……包囲体、2……固定導体、3……固定接
点、4……可動導体、5……固定接点、7……消
弧板、8……アーク、9,10……圧力反射体、
11,12……アーク走行路、13……エネルギ
ー吸収体、20,40……電気接触子。なお、図
中同一符号は同一もしくは相当部分を示す。
平面断面図および側面断面図、第2図A,B〜第
4図は電気接触子の説明図で、第2図Bは同図A
のB−B線矢視図、第5図A,B,C〜第7図
A,B,Cはこの考案に用いられた電気接触子の
説明図、同各図Bは同各図AのB−B線矢視図、
同各図Cは同各図AのC−C線矢視図、第8図お
よび第9図はアーク駆動力の説明図、第10図
A,Bはそれぞれこの考案に係る回路しや断器の
一例を示す平面断面図および側面断面図、第11
図〜第13図はエネルギー吸収体の異なる例を示
す斜視図、第14図A,Bは他の実施例を示す平
面断面図および側面断面図、第15図および第1
6図はエネルギー吸収体の他の変形構造を示す斜
視図、第17図は電気接触子の他の変形構造を示
す平面図である。 1……包囲体、2……固定導体、3……固定接
点、4……可動導体、5……固定接点、7……消
弧板、8……アーク、9,10……圧力反射体、
11,12……アーク走行路、13……エネルギ
ー吸収体、20,40……電気接触子。なお、図
中同一符号は同一もしくは相当部分を示す。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 導体とこの導体に固着された接点とでそれぞ
れが構成されて絶縁性の包囲体内に配設された
1対の電気接触子と、上記包囲体内に配設され
て上記電気接触子の開離時に発生するアークを
消弧する消弧板と、上記包囲体内に設置されて
アークエネルギーを吸収し包囲体内の圧力を低
下させるエネルギー吸収体と、上記両電気接触
子の導体よりも抵抗率の高い材料で形成され
て、両電気接触子の接点周囲の導体を覆う圧力
反射体と、少なくとも一方の電気接触子に設け
られて上記圧力反射体よりも高導電性に、かつ
上記接点の幅よりも狭い幅に形成されて、圧力
反射体によりしぼり込まれたアーク柱を上記接
点から離反移動させるアーク走行路とを具備し
た回路しや断器。 (2) 上記エネルギーを吸収体を熱良導性の多孔質
金属体で構成してなる実用新案登録請求の範囲
第1項記載の回路しや断器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1981035877U JPS6325643Y2 (ja) | 1981-03-13 | 1981-03-13 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1981035877U JPS6325643Y2 (ja) | 1981-03-13 | 1981-03-13 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS57148744U JPS57148744U (ja) | 1982-09-18 |
JPS6325643Y2 true JPS6325643Y2 (ja) | 1988-07-13 |
Family
ID=29833128
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1981035877U Expired JPS6325643Y2 (ja) | 1981-03-13 | 1981-03-13 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6325643Y2 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4217203Y1 (ja) * | 1966-04-02 | 1967-10-04 | ||
JPS5149068A (ja) * | 1974-10-25 | 1976-04-27 | Yaskawa Denki Seisakusho Kk | Koryusokudohatsudenkinyoru kaitenhokokenshutsuhoshiki |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5220353Y2 (ja) * | 1972-05-06 | 1977-05-11 |
-
1981
- 1981-03-13 JP JP1981035877U patent/JPS6325643Y2/ja not_active Expired
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4217203Y1 (ja) * | 1966-04-02 | 1967-10-04 | ||
JPS5149068A (ja) * | 1974-10-25 | 1976-04-27 | Yaskawa Denki Seisakusho Kk | Koryusokudohatsudenkinyoru kaitenhokokenshutsuhoshiki |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS57148744U (ja) | 1982-09-18 |
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