JPH0218513Y2 - - Google Patents

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JPH0218513Y2
JPH0218513Y2 JP2792781U JP2792781U JPH0218513Y2 JP H0218513 Y2 JPH0218513 Y2 JP H0218513Y2 JP 2792781 U JP2792781 U JP 2792781U JP 2792781 U JP2792781 U JP 2792781U JP H0218513 Y2 JPH0218513 Y2 JP H0218513Y2
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【考案の詳細な説明】 この考案は回路しや断器に関するものであり、
特にしや断時における限流性能を向上させた回路
しや断器に関するものである。
第1図aは一般的な回路しや断器を示す断面平
面図であり、第1図bは第1図aの線b−bにお
ける側断面図である。第1図a,bにおいて、
今、可動接点302と固定接点202とが閉成し
ていると、電流は固定導体201→固定接点20
2→可動接点302→可動導体301の経路で流
れる。
この状態において、短絡電流等の大電流がこの
回路に流れると、操作機構部4が作動して可動接
点302を固定接点202から開離させる。この
時、固定接点202と可動接点302間にはアー
クAが発生し、固定接点202と可動接点302
間にはアーク電圧が発生する。このアーク電圧
は、固定接点202からの可動接点302の開離
距離が増大するに従つて上昇する。また、同時に
アークAが消弧板5の方向へ磁気力によつて引き
付けられ伸長するために、アーク電圧や更に上昇
する。
このようにして、アーク電流は電流零点を迎え
てアークAを消弧し、しや断が完結する。このよ
うなしや断動作中において、可動接点302と固
定接点202との間には、アークAによつて短時
間、すなわち数ミリ秒の内に大量のエネルギーが
発生する。そのために、包囲体1内の気体の温度
は上昇し、且つ圧力も急激に上昇するが、この高
温高圧の気体は排出口101から大気中に放出さ
れる。
回路しや断器及びその内部構成部品は、そのし
や断に際して上記のような動作をするが、次に固
定接点202と可動接点302との動作について
特に説明する。一般にアーク抵抗Rは次のような
式で与えられる。
R=ρl/S ただし、R:アーク抵抗(Ω) ρ:アーク抵抗率(Ω・cm) l:アーク長さ(cm) S:アーク断面積(cm2) しかるに、一般に数KA以上の大電流で且つア
ーク長さlが50mm以下の短いアークAにおいて
は、アーク空間は表面にアークの足が存在するそ
の導体の金属粒子によつて占められてしまうもの
である。しかも、この金属粒子の放出は、導体表
面に直角方向に起こるものである。また、この放
出された金属粒子は、放出時においては導体の金
属の沸点近くの温度を有し、更にアーク空間に注
入されるや否や電気的エネルギーの注入を受けて
高温、高圧化されると共に導電性を帯び、アーク
空間の圧力分布に従つた方向に膨張しながら高速
度で導体から遠ざかる方向に流れ去るものであ
る。そして、アーク空間におけるアーク抵抗率ρ
及びアーク断面積Sは、この金属粒子の発生量と
その放出方向によつて定まる。従つて、アーク電
圧も、このような金属粒子の挙動によつて、決定
されているものである。次に、このような金属粒
子の挙動を第2図を用いて説明する。なおX面を
接点部材にて構成した場合にも金属粒子のふるま
いは以下の説明と何等変るところがない。
第2図において、一対の導体8,9は相対向す
る一対の金属製円柱状の一般的な導体であつて、
導体8は陽極であり、導体9は陰極である。また
導体8,9の夫々のX面は導体8,9が接触する
場合の接触面となる対向面であり、導体8,9の
夫々のY面は夫々の対向面であるX面以外の電気
的接触面である導体表面を示す。X面を接点部材
で構成しても以下金属粒子の振舞いは何ら変るこ
とはない。また図中一点鎖線で示す輪かくZは導
体8,9間に発生するアークAの外かくを示し、
更に、金属粒子a及び金属粒子bは、導体8,9
のX面及びY面から蒸発等により発したそれぞれ
の金属粒子を模式的に示したもので、その放出方
向は、それぞれ矢印m及び矢印nによつて示した
各流線の方向である。
このような導体8,9から放出された金属粒子
a,bは、アーク空間のエネルギーによつて導体
金属の沸点温度である約3000℃程度から、導電性
を帯びる温度、すなわち8000℃以上、または更に
高温の20000℃程度にまで昇温され、その昇温の
過程でアーク空間からエネルギーを奪い去り、ア
ーク空間の温度を下げ、その結果アーク抵抗Rを
増大させる。なお、アーク空間から金属粒子a,
bが奪い去るエネルギー量は、金属粒子の昇温の
程度が大きい程大きく、その昇温の程度は、導体
8,9から発した金属粒子a,bのアーク空間に
おける位置及び放出経路によつて定まる。
さらに導体8,9から発した金属粒子a,bの
経路は、アーク空間の圧力分布によつて定まる。
そのアーク空間の圧力は、電流自身のピンチ力
と金属粒子a,bの熱膨張とかね合いによつて決
定される。ピンチ力は電流の密度によつてほぼ決
定される量であり、これは即ち導体8,9上のア
ークAの足の大きさによつて決定される。一般に
は金属粒子a,bはピンチ力によつて決定された
空間を、熱膨張しながら飛行すると考えてもよ
い。
また導体8,9上におけるアークAの足に制限
を加えない場合には、金属粒子aは片側の導体9
から他の導体8に一方的にベーパー・ジエツトし
て吹き付けることが知られている。このように片
側の導体9から他の導体8に向けて、金属粒子a
が一方的に吹き付ける際には、アークAの陽光柱
に注入される金属粒子aは、ほぼ片側導体9から
のみ供給されるのである。第2図では一例として
陰極から陽極へ強く吹き付けが行なわれているも
のを示したが、この逆方向の吹き付けの場合もあ
る。
次に、上記の事情を説明する。第2図におい
て、何らかの理由で導体9から導体8にむけて一
方的に吹き付けが生起しているとする。導体9の
対向面であるX面から発する金属粒子aは、導体
界面に直角に、即ち陽光柱に向かつて飛行しよう
とする。この時、導体9のX面を発した金属粒子
aはピンチ力によつて生じた圧力によつて陽光柱
に注入される。他方の導体8のX面を発した金属
粒子aは陽光柱の中の粒子の流れに押されてX面
の外角方向に排出され陽光柱に入りきらず瞬時に
系外に逃げ去ることになる。このように導体8か
ら発せられるものと導体9から発せられるものと
で金属粒子aの動きが第2図中の矢印m,m′の
流線に示したように異なるのは前述した如く導体
界面におけるピンチ力により生じる圧力に差があ
ることによるものである。こうして、導体9の一
方向からの吹き付けは、吹き付けられる側の導体
8を熱し、導体8の表面上のアークの足(陽極
点・陰極点)をその正面のX面からそれ以外の面
へと拡大させる。このために導体8の導体界面上
の電流密度は低下し、且つアークの圧力も低下す
る。従つて、ますます導体9からの一方向の吹き
付けを強めることになる。このように生じたそれ
ぞれの導体8,9を発した金属の粒子aの飛行経
路の差は、アーク空間から奪い去るエネルギー量
の差となる。従つて、導体9のX面を発した金属
粒子aは、陽光柱から充分にエネルギーを吸収し
得るが、導体8のX面を発した金属粒子aは充分
にエネルギーを吸収し得ず、有効にアークAを冷
却しないままに系外に放出されてしまう。また導
体8,9のY面から発する金属粒子bは、図中の
矢印nに流線に示すように、アークAから充分な
熱を奪わないばかりか、アーク断面積Sを増大さ
せ、且つアークAのアーク抵抗Rを低下させるこ
とになる。
このように、一方の導体9からの吹き付けがあ
る場合には、陽光柱の金属粒子aによる冷却の効
率が悪くなり、また両方の導体8,9の対向面以
外の面であるY面から発生する金属粒子bが陽光
柱冷却に何ら寄与せず、しかもアーク断面積Sを
増大させることにより、アーク抵抗Rも低下す
る。従つて、一方の導体から他方の導体へ一方的
な金属粒子の吹き付けが存在するとアーク電圧を
上昇させる上では不利であり、したがつてしや断
時の限流特性を向上させ得ない。
一般に従来の回路しや断器に使用されている固
定接触子及び可動接触子は第2図のモデルの導体
と同様に対向面の表面積が大きく、従つて生じた
アークの足の大きさの制限が加わらないだけでな
く対向面以外にもその側面等に露出面を有するの
で、第2図において説明したように、両接触子面
に生じるアークの足(陽極点又は陰極点)の位置
及び大きさに別段に制限が加えられていないた
め、第2図について説明した機構で一方の接触子
から他方の接触子に対して金属粒子aの一方的な
吹き付けが行なわれ、このためアーク断面積Sが
大きくなり、上述のようにしや断時の限流性能を
向上させ得ない欠点があつた。
また従来の回路しや断器に使用されている他の
接触子の例では、接点の近傍へ導体の溶融を防ぐ
ために、接点の近傍の導体面の一部を絶縁物1
0′で覆つたものがあつた。第3図aはそのよう
な接触子2を示す側面図であり、第3図bは第3
図aのものの平面図であり、第3図cは第3図b
の断面c−cにおける断面図である。その例では
導体の先端の方の部分は絶縁物10′で覆われて
いない。
このような構成の一対の導体を用いて第4図の
ように回路しや断器を構成したものでは、その一
対の固定接触子2と可動接触子3間に第4図a及
び第4図bに示すようなアークAが生じる。この
アークAにおいては第4図a及びbから明らかな
ように、アークの足、すなわち陽極点、陰極点の
位置が導体の先端の方に向つて大きく拡がつてお
り、第2図において説明したのと同様の理由によ
つて、しや断時の限流性能を向上させ得ない欠点
があつた。更に第5図に示すように一対の接点の
うち一方のもののみに、その接触面の周辺部分を
覆う絶縁物の板状体81をもつ被覆を付した場合
についてその表面の状態を調べて見たがこの例で
は、絶縁物10′に包囲された方の接点をもつ導
体9のX面からは、その流れ方向が狭く制限され
た金属粒子aがアーク陽光柱部に注入されるが、
絶縁物10′で被覆されていない方の接点をもつ
導体8のX面からの金属粒子においてはそのアー
クの足、すなわちその陽極点、陰極点は制限され
ることなく導体表面上一杯に拡がり、又さらに接
点の側面であるY面にまで拡がることによつて電
流密度が減少する。従つてピンチ力は弱まり、金
属粒子がアーク外へ逃げる点は、第2図と同様で
ある。このため結局、アーク陽光柱部の様相は、
たとえ一方の導体の近傍に絶縁物を設けても、結
局一方向からの金属粒子の吹き婦け現象となり、
従つて双方の導体ともアークの足の大きさを制限
しない場合と同一の様子を示し、アーク電圧も別
段大きな上昇をせず、限流性能は向上しない。
以上説明したように、アーク電圧を上昇させる
為には、アークの足に生じた金属粒子を両極とも
に、陽光柱に有効に注入させることが必要であ
り、また金属粒子を陽光柱へ注入する力は、アー
クの足に生じたピンチ力による圧力である。さ
て、ピンチ力は接触子上のアークの足の大きさ、
あるいは、電流密度によつて大きく変化するもの
である以上、これを制御することは可能である。
例えば、従来の接触子は、少なくとも片方のX面
の面積が大きく、アークの足の大きさを有効な程
度に制限することにはなつていなかつた。しかし
このような絶縁物を使用しない接触子において
も、それぞれの両接触子の対向するX面を充分小
さくすれば、ある程度X面上での電流の密度が上
昇してピンチ力が増すとともに、それぞれの金属
粒子は従来と異なつてある程度両方から陽光柱に
注入され、それによりアーク電圧は従来よりも上
昇する。
しかし、それだけではX面以外、即ちY面のア
ークの足の拡大は阻止出来ず、Y面へとアークの
足が拡大した分だけX面の電流密度は減少し、金
属粒子の注入圧力は低下する。したがつて従来の
接触子の場合、金属粒子による陽光柱の冷却効果
が最大限に発揮されているものではなかつた。
さらに従来の接触子の大きな欠点は、Y面への
アークの足の拡大のために一般にこのY面に設け
られれることの多い導体との接合部に直接アーク
の足が拡大しやすく、この熱によつて融点の低い
接合部材が溶融し、接点脱落を起す危険性があつ
た点である。
この考案の目的は、高いアーク電圧を有し且
つ、しや断時の限流性能がよく、しかも接点の脱
落のおそれのない回路しや断器を得ることにあ
る。
この考案の回路しや断器では回路しや断器のそ
れぞれの接点の電気的接触面の一部を残して、そ
の周辺の空間に張り出した導体の接点近傍の部分
を導体を形成する材料よりも高抵抗率を有する高
抵抗材料の物質(以下高抵抗材料と称するる)か
らなる圧力反射体(板状の圧力反射板および、コ
ーテイング、テーピングなどより成る被覆物)の
背後に覆いかくし、それによつて金属粒子を強制
的にアーク空間に注入するようにし、且つ固定接
点202、可動接点302から消弧板5の方向に
圧力反射体に溝601,701を設け、一方の溝
601の終端部を消弧板5の切欠き溝の底部より
も接点から遠ざかる位置にしたものである。
ここで上記の高抵抗材料としては例えば有機あ
るいは無機絶縁物、又は、銅ニツケル、銅マンガ
ン(マンガニン)、鉄炭素、鉄ニツケル、あるい
は鉄クロム等の高抵抗金属が使用できる。又温度
上昇に対して抵抗が急激に増加する鉄の使用も可
能である。
ここで上記の高抵抗材料としては、例えば有機
あるいは無機絶縁物、又は銅ニツケル、銅マンガ
ン、マンガニン、鉄炭素、鉄ニツケル、あるいは
鉄クロム等の高抵抗金属が使用できる。又温度上
昇に対して抵抗が急激に増加する鉄を使用するこ
ともできる。
以下この考案の原理を図面に基づいて説明す
る。第6図aはこの考案に至る回路しや断器の一
実施例を示す平断面図であり、第6図bは第6図
aの線B−B断面における側断面図である。
第6図a,bにおいて、包囲体1は絶縁体により
構成され、開閉装置の外枠を形成するもので排出
口101を備えている。固定接触子2は包囲体1
に固定された固定導体201と、固定導体201
の一端部に取付けられた固定接点202とから構
成されている。可動接触子3は固定接触子2に対
して開閉するもので、固定導体201に対して開
閉動作をする可動導体301と、固定接点202
に相対して可動導体301の一端部に取付けられ
た可動接点302とから構成されている。操作機
構部4は可動接触子3を開閉操作するものであ
る。消弧板5は可動接点302が固定接点202
から開離する時に生じるアークを消弧するもので
ある。圧力反射体6,7は夫々前記の高抵抗材料
で構成され、夫々固定接点202、可動接点30
2を突出させて、且つ互いにアークAに対向する
ように夫々固定導体201、可動導体301に取
付けられている。
今、可動接点302と固定接点202とが閉成
していると、電流は固定導体201→固定接点2
02→可動接点302→可動導体301へと、電
源側から負荷側に流れる。この状態において、短
絡電流等の大電流がこの回路に流れると、操作機
構部4が作動して、可動接点302を固定接点2
02から開離させる。この時、固定接点202と
可動接点302間にアークAが発生する。このア
ークAにおいては第7図において示すように、圧
力反射体6,7によつてアーク空間が高圧とな
り、その結果アークが効果的に冷却され消弧され
る。
第7図は第6図の回路しや断器における金属粒
子の挙動の模式的説明図である。なおX面を接点
部材にて構成した場合にも金属粒子のふるまいは
以下の説明と何等変るところがない。第7図にお
いて、一対の導体8,9は第2図と同一形状に構
成されており、且つ圧力反射体6,7が導体8,
9の夫々の対向面であるX面を突出させるよう
に、且つアークAに対向して導体8,9に取付け
てある。勿論X面を接点部材で構成しても以下金
属粒子の振舞いは全く同一である。すなわち、空
間Q,Qにおける圧力値は、アークA自身の空間
の圧力値以上にはなり得ないが、しかし少くと
も、圧力反射体6,7が設けられていない場合に
比べて、圧到的に高い値を示す。従つて、圧力反
射体6,7によつて生じた相当に高い圧力をもつ
周辺空間Q,Qは、アークAの空間の拡がりを抑
制する力を与え、アークAを狭い空間に「しぼり
込む」ことになる。これはすなわち、対向面であ
るX面より発した金属粒子a,c等の流線m,
m′,o,o′をアーク空間にしぼり込み閉じ込める
ことになる。よつて、X面より発した金属粒子
a,cは有効にアーク空間に注入される。その結
果、有効に注入された大量の金属粒子a,cはア
ーク空間から従来装置とは比較にならない大量の
エネルギーを奪い去るため、アーク空間を著しく
冷却する。従つて、抵抗率ρすなわちアーク抵抗
Rを著しく上昇させてアーク電圧をきわめて大き
く上昇させる。
更に、この圧力反射体6,7を、例えば、第6
図に示すように、固定接点202と可動接点30
2の接触面、すなわち、第7図に示す対向面であ
るX面の周辺近くに設置するならば導体表面であ
るY面にまでアークAが移動することを防ぎ、ア
ークAの足の大きさをも制限することになる。こ
のため、金属粒子a,cの発生をX面に集中させ
得ると共に、アーク断面積Sも縮小し得て、金属
粒子a,cのアーク空間への有効への有効な注入
を一層促進することができる。従つて、アーク空
間の冷却、アーク抵抗率ρの上昇及びアーク抵抗
Rの上昇を一層促進して、アーク電圧を一層上昇
させることができる。
第8図はこの考案に係る回路しや断器の一実施
例を示す側断面図である。第9図aは第8図に示
す圧力反射体と消弧板との位置関係を示す斜視図
であり、第9図bは可動接触子を示す斜視図であ
る。図中第6図と同一部分には同一符号を付して
いる。第8図及び第9図において、圧力反射体
6,7には固定接点202、可動接点302から
消弧板5方向に固定導体201、可動導体301
が露出する溝601,701が設けられ、それぞ
れ終端部a,bを有している。そして、一方の終
端部aは、磁性材からなる消弧板5のU字状もし
くはV字状の切欠き溝501の底部cと上下方向
に同位置よりも排出口101側に設置されてい
る。
次にこの動作を説明する。今、可動接点302
が固定接点202から開離すると、可動接点30
2と固定接点202間にアークAが発生する。こ
のアークAは磁性材からなる消弧板5によつて吸
引されるため、アークAの足は溝601,701
内を消弧板5方向に一直線上に走行し、第8図に
示すようにアークAは発生直後に直接消弧板5に
触れて急速に分断冷却される。
この場合、溝601,701の終端部a,bは
切欠き溝501と底部cと上下方向に同位置より
も排出口101側に設定されているため、アーク
Aは第8図に示すように発生直後ただちに消弧板
5に触れるため、更に急速に分断冷却され、アー
クは良好に消弧される。
さらに、消弧板5の構成材料としては磁性材あ
るいは非磁性材の何れでもよい。即ち、磁性材で
構成した場合にはアークの冷却は効果的に行われ
るが、定格電流の大きい回路しや断器では、磁性
材に発生する渦電流によつて定格運転時の温度上
昇が問題となる。一方、非磁性材で構成した場合
には、アークの冷却効果は少し劣るが、定格運転
時の温度上昇は問題とならない。また溝は、少く
とも一方に取付けるだけでも、同様の効果があ
る。
以上のように、この考案によれば、従来に比べ
かるかに高い限流性能を有し、且つ安価な回路し
や断器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図aは一般的な回路しや断器を示す平面図
であり、第1図bは第1図aの線b−bにおける
断面図である。第2図は第1図の回路しや断器に
おける金属粒子の挙動の模式的説明図である。第
3図aは従来の回路しや断器に使用されているあ
る接触子を示す側面図であり、第3図bは第3図
aのものの平面図であり、第3図cは第3図bの
断面線c−cにおける断面図である。第4図aは
第3図に示す導体を用いた場合のアーク発生状態
を示す側面図であり、第4図bは第4図aのもの
の正面図である。第5図は比較のための他の導体
構造における場合の金属粒子の挙動の模式的説明
図である。第6図aはこの考案に至る回路しや断
器の一実施例を示す平面図であり、第6図bは第
6図aの線B−Bにおける側断面図である。
第7図は第6図の回路しや断器における金属粒子
の挙動の模式的説明図である。第8図はこの考案
に係る回路しや断器の一実施例を示す側断面図で
ある。第9図aは第8図に示す圧力反射体と消弧
板との位置関係を示す斜視図であり、第9図bは
可動接触子を示す斜視図である。 図において、各図中同一部分には同一符号を付
しており、2は固定接触子、201は固定導体、
202は固定接点、3は可動接触子、301は可
動導体、302は可動接点、5は消弧板、501
は切欠き溝、6,7は圧力反射体、601,70
1は溝である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 一端部に固定接点を有する固定導体、前記固定
    接点に相対する可動接点を一端部に有する可動導
    体、前記それぞれの接点を露出させつつ、導体の
    接点近傍部を背後に覆いかくすようにそれぞれの
    導体上に設けられ高抵抗材料から構成された圧力
    反射体、前記固定接点と前記可動接点との開離時
    に発生するアークを消弧しU字状もしくはV字状
    の切欠き溝を有する消弧板、及び前記圧力反射体
    にそれぞれ形成され、前記接点から消弧板方向に
    導体の一部を接点の幅より狭く露出させる溝を備
    え、前記固定導体を露出する溝は前記消弧板側の
    終端部を前記U字状もしくはV字状の切欠き溝の
    底部よりも固定接点から遠ざかる位置まで延設し
    たことを特徴とする回路しや断器。
JP2792781U 1981-02-26 1981-02-26 Expired JPH0218513Y2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2792781U JPH0218513Y2 (ja) 1981-02-26 1981-02-26
US06/350,174 US4420660A (en) 1981-02-26 1982-02-19 Circuit breaker
DE8282101403T DE3268211D1 (en) 1981-02-26 1982-02-24 Arc restricting device for circuit breaker
EP82101403A EP0061006B2 (en) 1981-02-26 1982-02-24 Arc restricting device for circuit breaker

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2792781U JPH0218513Y2 (ja) 1981-02-26 1981-02-26

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS57140056U JPS57140056U (ja) 1982-09-02
JPH0218513Y2 true JPH0218513Y2 (ja) 1990-05-23

Family

ID=29825611

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2792781U Expired JPH0218513Y2 (ja) 1981-02-26 1981-02-26

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JP (1) JPH0218513Y2 (ja)

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JPS57140056U (ja) 1982-09-02

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