JPH07220610A - 配線用遮断器 - Google Patents

配線用遮断器

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JPH07220610A
JPH07220610A JP1072294A JP1072294A JPH07220610A JP H07220610 A JPH07220610 A JP H07220610A JP 1072294 A JP1072294 A JP 1072294A JP 1072294 A JP1072294 A JP 1072294A JP H07220610 A JPH07220610 A JP H07220610A
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magnetic
contact
arc
magnetic body
circuit breaker
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JP1072294A
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Inventor
Naoji Uchida
直司 内田
Katsunori Kuboyama
勝典 久保山
Atsushi Koyama
淳 小山
Koji Asakawa
浅川  浩司
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】アーク駆動力FA 、可動子反発力FM ともに従
来のものより大きくして消弧能力を向上する。 【構成】可動接触子12の先端に取付けられた可動接点11
と、Uの字状に曲げられて互いに対向する2つの辺の部
分である導体221 と導体222 からなる固定接触子22の導
体221 の先端に取付けられた固定接点21とを囲む閉磁路
を形成する長方形状の磁性体3Aを設けることによって、
固定接触子22の導体221 を挟んだ両側の空間に生成され
る磁束がともに磁性体3Aの中を通るので、アークが発生
する空間である可動接点11と固定接点21との間の空間の
磁束密度が大きくなり、この部分の磁束と可動接触子12
に流れる電流との間の電磁作用によって生ずる可動子反
発力FM と、同じ磁束とアークに流れる電流との間の電
磁作用によって生ずるアーク駆動力FA とがともに大き
くなって消弧能力が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、回路の過電流を遮断
したりするために設けられる配線用遮断器、特に消弧能
力を高めるためにその接点開閉部に設けられる磁性体の
構成に関する。
【0002】
【従来の技術】配線用遮断器も含めて遮断器は短絡電流
などの大電流を遮断して回路を保護するのが重要な任務
であり、より大きな電流を確実に遮断することができる
ように種々の工夫がなされる。図13は従来の配線用遮断
器の接点開閉部を示す正面図、図14はそのF矢視図であ
る。これらの図において、接点開閉部は、図示しない駆
動機構よって駆動される可動接触子12とその先端に取付
けられた可動接点11からなる可動子1、Uの字状をした
固定接触子22とその一方の先端に取付けられた固定接点
21からなる固定子2、可動接点11と固定接点21とがある
空間を囲んで下に開いたコの字状の磁性体3及びこの磁
性体3と固定子2、可動子1との間の絶縁を確保しかつ
開極時に可動接点11と固定接点21との間に発生するアー
クから磁性体3を保護するための絶縁板4からなってい
る。磁性体3は可動接触子1が駆動される範囲を囲む必
要があることから上下方向に長い形状になっている。可
動子1の実線で示す位置は可動接点11が固定接点21に接
触している「閉」の状態にあり、図1の2点鎖線で示す
位置は「開」の状態である。
【0003】可動子1や固定子2に流れる電流Iは図に
矢印で示すように流れる。固定接触子22をUの字状にし
てあるのは可動子1に反発力を生じさせるためである。
すなわち、固定接触子22の固定接点21が取付けられてい
るUの字の2本の辺をそれぞれ導体221 、導体222 とす
ると、これら導体221 と導体222 に流れる電流の方向は
図示のように反対になりしかも可動接触子12の電流はよ
り近くにある導体221の電流とは反対になる。したがっ
て、可動接触子12には固定接触子22から離れようとする
反発力が働くことになる。この反発力は可動子反発力と
呼ばれている。また、磁性体3を設けてあるのは開極時
にこの可動子反発力とともに可動接点11と固定接点21と
の間に生ずるアークに大きな電磁力を働かせて消弧し易
いようにするためであり、このアークに生ずる電磁力は
アーク駆動力と呼ばれている。すなわち、後述のように
可動接触子12と固定接触子22とに流れる電流によって図
13における紙面に垂直方向に磁束が発生するが、この磁
束が通る磁路としてコの字状の磁性体3を設けてアーク
が発生する空間以外での起磁力の消費を小さくしてアー
ク発生空間により大きな磁束が発生するようにしたもの
である。発生したアークの位置の磁束密度をB、アーク
の長さをLとすると、アーク駆動力FA は次式となる。
【0004】
【数1】
【0005】FA =I・B・L また、磁束密度Bは磁性体3の磁気特性の非線形性を無
視すれば電流Iに比例するので、結局アーク駆動力FA
は電流Iの二乗に比例する。前述の可動子反発力FM
同じように電流Iの二乗に比例する。したがって、これ
ら消弧能力の向上にに寄与するアーク駆動力FA と可動
子反発力FM とは大電流になるほど大きくなるという特
性を持っている。
【0006】図15は図13、図14の配線用遮断器の接点開
閉部の磁界分布図である。可動接触子12、導体221 、導
体222 に流れる電流Iの大きさは等しく方向は図13から
明らかなように可動接触子12と導体222 とが同じ方向で
導体221 だけが反対方向である。曲線は磁束線を表しそ
の密度は磁束密度に比例する。すなわち、磁束線が密な
ほどその位置の磁束密度Bは大きい。可動接点11と固定
接点21とはこの図には示していないが、アークが発生す
る位置は可動接触子12と導体221 との間であり図から明
らかなようにこの部分で磁束線が集まり磁束密度Bが大
きくなっている。この部分の磁束線の多くは磁性体13を
通る。したがって、この部分の磁束密度は磁性体3があ
ることによって大きくなっている。
【0007】図16は前述のとは磁性体の形状が異なる従
来の配線用遮断器の接点開閉部を示す正面図、図17はそ
のG矢視図である。これらの図において、固定子2と可
動子1とは前述の従来例と同じであり、磁性体3Gが上に
開いたコの字状をしている点が異なる点である。コの字
の橋渡し部は導体221 と導体222 との間の空間に配置さ
れていて、アーク発生空間となる可動接触子12と導体22
1 との間の空間には近い位置にあるので図示のように磁
性体3Gの上下方向寸法は前述の磁性体3に比べてはるか
に小さくてよい。
【0008】図18は図16、図17の配線用遮断器の接点開
閉部の磁界分布図である。図15の場合と同様にアーク発
生空間である可動接触子12と導体221 との間の空間を通
る磁束の多くは磁性体3Gが通っており、磁性体3Gを設け
たことによってたこの部分の磁束密度が大きくなってい
る。磁性体の形状を図15の磁性体3のように下に開いた
コの字状にするか図18の磁性体3Gのように上に開いたコ
の字状にするかはそれぞれの特徴を勘案して適切な方が
採用される。前述のように上下方向の寸法が異なる他
に、これら形状の異なる2種類の磁性体ではアーク駆動
力FA と可動子反発力FM との大小関係が異なる。すな
わち、図15の磁性体3は後述の表1カラ分かるように図
18の磁性体3Gに比べて可動子反発力FM が大きくアーク
駆動力FA が小さいという関係がある。したがって、磁
性体の形状、配置の選択にあたってこのような電磁力の
大きさの違いも考慮される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、従来の
配線用遮断器の接点開閉部に採用される磁性体はコの字
状をしている。そのため、下に開いた磁性体3の場合に
は導体221 と導体222 との間に発生する磁束はアーク発
生空間の磁束密度Bを大きくすることへの寄与が少な
く、上に開いた磁性体3Gの場合には反対に可動子1の更
に上の空間に生ずる磁束が有効に寄与しなという問題が
ある。
【0010】この発明の目的はこのような問題を解決
し、アーク駆動力FA 、可動子反発力FM ともに大きく
なって消弧能力が向上する配線用遮断器を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明によれば、U字状の固定接触子とこの固定
接触子の一方の辺の先端部に設けられた固定接点、駆動
機構で駆動される可動接触子とこの可動接触子の駆動機
構に連結されない側の先端に設けられた可動接点を備
え、遮断器が閉のときに固定接点と可動接点とが接触す
る配線用遮断器において、固定接点と可動接点とを囲む
閉磁路を形成する磁性体が設けられてなるものとする。
また、磁性体が、長方形状であるものとする。また、磁
性体が、2つのコの字状の磁性体が開口部を対向させて
配置されてなるものとする。また、2つのコの字状の磁
性体が、互いの2つの先端部が所定の寸法を隔てて配置
されてなるものとする。また、2つのコの字状の磁性体
が、互いの2つの先端部を互いに重ねて配置されてなる
ものとする。また、互いに対向する突出部が閉磁路の内
側の可動接触子を挟む位置に設けられてなるものすと
る。
【0012】
【作用】この発明の構成において、固定接点と可動接点
とを囲む閉磁路を形成する磁性体を設けることによっ
て、固定接触子のUの字の2つの辺を構成する導体のう
ちの固定接点が取付けられる側の導体を挟んだ両側の空
間に生成される磁束がともに磁性体の中を通るので、こ
れらの磁束が集まって通るアークが発生する空間の磁束
密度が大きくなる。閉磁路を形成する磁性体として長方
形状のものを採用すると磁気抵抗の小さな磁性体とな
る。また、また、2つのコの字状の磁性体を開口部を対
向させて配置することによって閉ループを形成させても
よく、その際、2つのコの字状の磁性体を、互いの2つ
の先端部を所定の寸法を隔てて配置すれば2つのコの字
状の磁性体の寸法精度は悪くても製作に余り支障がな
い。また、2つのコの字状の磁性体を、互いの2つの先
端部を互いに重ねて配置することによって前述の長方形
状のものと同程度の小さな磁気抵抗の磁性体とすること
ができる。また、互いに対向する突出部を長方形の内側
の可動接触子を挟む位置に設けることによって、突出部
同士の間を通る磁束が増加する。
【0013】
【実施例】以下この発明を実施例に基づいて説明する。
図1はこの発明の実施例を示す配線用遮断器の接点開閉
部を示す正面図、図2はそのA矢視図であり、図13,14
と同じ構成要素には共通の符号、類似の構成要素には添
字Aを付けて詳しい説明を省く。
【0014】これらの図において、磁性体3Aは図2で明
らかなように長方形状をしていて可動接触子12と固定接
触子22の導体221 とを囲むように配置されており、磁気
回路としては閉磁路を形成する。絶縁体4も磁性体3Aに
合わせて長方形状をしていて磁性体3Aの内側に配置され
ている。ただ、絶縁体4は導体221 の部分では切れてい
る。磁性体3Aの囲みの中を通るのは可動接触子12と導体
221 であり、これらに流れる電流は大きさが同じ電流I
で方向が反対なので磁性体3Aの長方形の辺に沿った起磁
力の総和は零になることから磁性体3Aの閉磁路を巡回す
る磁束成分はない。閉磁路を採用しても差し支えないの
はこの理由による。
【0015】図3は図1,図2の接点開閉部の磁界分布
図である。この図と前述の図15、図18とを比較すると、
可動接触子12の上の空間に生成される磁束は図15と類似
で、導体221 と導体222 との間に生成される磁束は図18
のそれと類似であり、それぞれの磁束が可動接触子12と
導体221 との間の空間で合体している。したがって、ア
ーク発生空間での磁束密度Bは前述の2つの従来例のど
れよりも大きくなっている。
【0016】図4は磁性体を省略した接点開閉部の斜視
図である。電流遮断のために可動接点11が固定接点21か
ら離れた状態を示しており、両接点11、21を電気的に接
続するアーク200 が発生している。電流Iは導体221 の
右側から流れ込み、固定接点21、アーク200 、可動接点
11、可動接触子12の順に流れ可動接触子12の右側に流れ
出す。可動接触子12と導体221 とに流れる互いに反対方
向の電流が互いに反発する電磁力を発生しそれが可動子
反発力FM であり、図示のように上向きの力である。ま
たこれらの電流によってアーク200 が発生している空間
に磁束が生成され、この磁束とアーク200 に流れる電流
Iとの電磁作用の結果としてアーク駆動力FA が図の方
向に発生する。
【0017】磁界計算結果を基に可動子反発力FM を求
めるには、可動接触子12の断面内を流れる電流密度iと
その位置の磁束密度Bとの積を可動接触子12の全断面積
で積分する。電流も磁束も交流であるが、位相が同じな
ので単に実効値又は波高値を用いた計算でよい。また、
アーク駆動力FA は設定されたアーク200 に沿って電流
Iとこの電流Iの方向に直交する磁束密度成分との積を
積分する。その際、磁束密度の方向が一様でないときに
はアーク200 の各部分の力の方向も異なるのでベクトル
的に積分する。
【0018】
【表1】表1は磁性体だけが異なる条件でのアーク駆動
力FA と可動子反発力FM とを比較した表であり、コン
ピュータによる磁界計算から前述の方法で算出したもの
である。基準値として磁性体がない場合をとり図15の磁
性体3、図18の磁性体3G及び図3の磁性体3Aについて比
較してある。計算上の条件は、電流I=20kA、固定接点
21と可動接点22との間の間隙長3mmなどが設定されてい
る。また、可動接触子12や導体221,222 の長さは有限で
あるが、計算の便宜上無限に長いものと近似してある。
したがって、この表の数値は大小関係の傾向を示すもの
ではあるが数値そのものの精度は低いので構成要素の寸
法などの更に詳しい計算上の条件は省略する。
【0019】表の値は、括弧の外がそれぞれの力で単位
はニュートン(N) 、括弧内は磁性体無しの値を100 とし
たときの比率である。この表から分かるように、従来例
である図15, 図18の場合、磁性体が無い場合に比べてア
ーク駆動力FA 、可動子反発力FM ともに10〜20パーセ
ント増大している。すなわち磁性体3又は3Gを設けたこ
との効果である。また、図15と図18との値を比較する
と、アーク駆動力FA は図18の方が大きく可動子反発力
M は図15の方が大きい。
【0020】図3の値を図15, 図18のそれと比較する
と、アーク駆動力FA は図18と値が同じで可動子反発力
M は従来例のどちらよりもはるかに大きくなっている
ことがわかる。図5はこの発明の第2の実施例を示す接
点開閉部の正面図、図6はそのB矢視図であり、図1、
図2と同じ構成要素には同じ符号を付け、類似の構成要
素には添字AをBに代えて詳しい説明を省く。磁性体3B
は図1の磁性体3Aに比べて図5の横寸法である幅寸法を
小さくしてあり、可動接点11, 固定接点21ともに磁性体
3Bの幅の範囲からはみ出している。この幅が小さいほど
磁束の増加は少なくなり、また、両接点11,21 がはみ出
しているとアーク発生空間の磁束密度が小さくなるの
で、結局図5、図6の接点開閉部は図1、図2の接点開
閉部に比べて可動子反発力FM 、アーク駆動力FA とも
に小さくなる。その代わり磁性体3Bは磁性体3Aに比べて
寸法が小さく重量も小さいので安価であるという利点が
ある。したがって、必要とする可動子反発力FM とアー
ク駆動力FA とが得られる範囲で適切な磁性体の寸法を
採用すればよい。
【0021】図7はこの発明の第3の実施例を示す接点
開閉部の正面図、図8はそのC矢視図であり、図1、図
2と同じ構成要素には同じ符号を付け、類似のものには
添字Aに代えてCを付けて詳しい説明を省く。これらの
図において、磁性体3Cは上部磁性体3C1 と下部磁性体3C
2 の上下に分けられている。上部磁性体3C1 は下に開い
たコの字状、下部磁性体3C2 は上に開いたコの字状をし
ていて、互いの先端部が適当な空隙を隔てて対向しこれ
らの内側には絶縁体4Cが設けられている。空隙の寸法は
磁性体3Cを組み込むなどの作業が容易な程度であればよ
い。磁性体3C内を流れる磁束はこの空隙の寸法によって
大きな影響はないのでこのように空隙のある構成を採用
することもできる。
【0022】磁性体3Aや3Bのように磁性体を1つの長方
形状にするとその製作が困難であったり接点開閉部への
組み込みが困難であったりする場合がある。そのような
場合にはこのように上下2つに分けてしかも適当な空隙
を設けることによって磁性体の製作と組み込み作業を容
易にすることができる。図9はこの発明の第4の実施例
を示す配線用遮断器の接点開閉部を示す正面図、図10は
そのD矢視図であり、図7、図8と同じ構成要素には同
じ符号を付け、類似のものには添字Cの代わりにDを付
けて詳しい説明を省く。これらの図において、磁性体3D
は下に開いたコの字状の上部磁性体3D1 と上に開いたコ
の字状の下部磁性体3D2 とからなる点は図7、図8の第
3の実施例の磁性体3Cと同様である。異なる点は上部磁
性体3D1 と下部磁性体3D2 とがそれぞれの先端部をラッ
プさせて結合されている点である。すなわち、上部磁性
体3D1 は下部磁性体3D2 にはまり込むように配置されて
いる。したがって、磁性体3Dの閉磁路には磁性体3Cのよ
うな空隙部がないのでその磁気抵抗は第1の実施例の磁
性体3Aと同等の小さな値になる。したがって、磁性体の
磁気抵抗がなるべく小さいのが望ましくしかも製作上な
どの理由から上下2つに分割した構成が適している場合
に磁性体3Dが採用される。
【0023】図11はこの発明の第5の実施例を示す配線
用遮断器の接点開閉部を示す正面図、図12はそのE矢視
図であり、図1、図2と同じ構成要素には共通の符号を
付け、類似の構成要素には添字Aに代えて添字Eを付け
て詳しい説明を省く。これらの図において、磁性体3Eに
は両側の辺から内側の可動接触子12を挟む位置に突き出
した突出部3E1 が設けられている。この位置はアークが
発生する空間であり、磁性体3Eを通ってきた磁束はこの
突出部3E1 から外に出る。すなわち、両側の突出部3E1
の間を磁束が通る。突出部3E1 を設けたことによってこ
の部分の空隙部の長さが短くなるので、両側の突出部3E
1 の間に磁束が集中して磁束密度Bが大きくなる。その
ためにアーク駆動力FA が大きくなる。
【0024】磁性体3Eは第1の実施例の磁性体3Aに突出
部3E1 を設けた構成になっている。突出部3E1 そのもの
は突出部3E1 を設ける前の磁性体の構成には関係しない
ので、第2〜第4の実施例のそれぞれの磁性体3B、3C、
3Dに突出部3E1 を設けて磁性体3Eと同じ作用効果を得る
こともできる。
【0025】
【発明の効果】この発明は前述のように、可動接点と固
定接点とを囲む閉磁路を形成する磁性体を設けることに
よって、固定接触子のUの字の2つの辺のうちの固定接
点が取付けられる側の辺の導体を挟んだ両側の空間に生
成される磁束がともに磁性体の中を通るので、アークが
発生する空間である固定接点と可動接点との間の空間の
磁束密度が大きくなり、可動子反発力FM 、アーク駆動
力FA とがともに大きくなって消弧能力が向上するとい
う効果が得られる。
【0026】また、閉ループを形成する磁性体として、
長方形状のものを採用すると磁気抵抗の小さな磁性体と
なる。また、また、2つのコの字状の磁性体を開口部を
対向させて配置することによって閉ループを形成させて
もよく、その際、2つのコの字状の磁性体を、互いの2
つの先端部を所定の寸法を隔てて配置すれば2つのコの
字状の磁性体の寸法精度は悪くても製作に余り支障がな
い。また、2つのコの字状の磁性体を、互いの2つの先
端部を互いに重ねて配置することによって前述の長方形
状のものと同程度の小さな磁気抵抗の磁性体とすること
ができる。また、互いに対向する突出部を長方形の内側
の可動接触子を挟む位置に設けることによって、突出部
同士の間を通る磁束が増加し更に可動子反発力FM やア
ーク駆動力FA が増大して消弧能力が向上するという効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例を示す配線用遮断器の
接点開閉部を示す正面図
【図2】図1のA矢視図
【図3】図2に示す接点開閉部の磁界分布図
【図4】図1,図2の磁性体を省略した接点開閉部の斜
視図
【図5】この発明の第2の実施例を示す配線用遮断器の
接点開閉部を示す正面図
【図6】図5のB矢視図
【図7】この発明の第3の実施例を示す配線用遮断器の
接点開閉部を示す正面図
【図8】図7のC矢視図
【図9】この発明の第4の実施例を示す配線用遮断器の
接点開閉部を示す正面図
【図10】図9のD矢視図
【図11】この発明の第5の実施例を示す配線用遮断器の
接点開閉部を示す正面図
【図12】図11のE矢視図
【図13】従来の配線用遮断器の接点開閉部を示す正面図
【図14】図13のF矢視図
【図15】図14に示す接点開閉部の磁界分布図
【図16】図13とは異なる従来の配線用遮断器の接点開閉
部を示す正面図
【図17】図16のG矢視図
【図18】図17に示す接点開閉部の磁界分布図
【符号の説明】
1 可動子 11 可動接点 12 可
動接触子 2 固定子 21 固定接点 22 固
定接触子 221, 222 導体 3, 3A, 3B 磁性体 3C 磁性体 3C1 上部磁性体 3C2 下
部磁性体 3D 磁性体 3D1 上部磁性体 3D2 下
部磁性体 3E 磁性体 3E1 突出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅川 浩司 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】U字状の固定接触子とこの固定接触子の一
    方の辺の先端部に設けられた固定接点、駆動機構で駆動
    される可動接触子とこの可動接触子の駆動機構に連結さ
    れない側の先端に設けられた可動接点を備え、遮断器が
    閉のときに固定接点と可動接点とが接触する配線用遮断
    器において、固定接点と可動接点とを囲む閉磁路を形成
    する磁性体が設けられてなることを特徴とする配線用遮
    断器。
  2. 【請求項2】磁性体が、長方形状であることを特徴とす
    る請求項1記載の配線用遮断器。
  3. 【請求項3】磁性体が、2つのコの字状の磁性体が開口
    部を対向させて配置されてなることを特徴とする請求項
    1記載の配線用遮断器。
  4. 【請求項4】2つのコの字状の磁性体が、互いの2つの
    先端部が所定の寸法を隔てて配置されてなることを特徴
    とする請求項3記載の配線用遮断器。
  5. 【請求項5】2つのコの字状の磁性体が、互いの2つの
    先端部を互いに重ねて配置されてなることを特徴とする
    請求項3記載の配線用遮断器。
  6. 【請求項6】互いに対向する突出部が閉磁路の内側の可
    動接触子を挟む位置に設けられてなることを特徴とする
    請求項1ないし5のいずれかに記載の配線用遮断器。
JP1072294A 1994-02-02 1994-02-02 配線用遮断器 Pending JPH07220610A (ja)

Priority Applications (2)

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