JPS6325599Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、テープレコーダー特に電源として電
池を使用するポータブル型のテープレコーダーに
適した録音レベル表示兼用電圧検知回路に関す
る。

従来、一般に行なわれている録音レベル表示兼
用電圧検知回路としては機械式のメーターの指針
によるものがある。確かに斯かるメーターを利用
する方法は録音レベルや電池の消耗度を正確に表
示する点では優れているものの製造費が高価であ
り、且つその大きさを小さくすることは機能上不
可能であるためその取付位置に規制を受けテープ
レコーダーの小型化には適してはいない。斯かる
テープレコーダーの小型化に適した装置として発
光ダイオード等の発光素子の点滅によつて録音レ
ベルの表示及び電源電圧の検知動作を行なうよう
にしたものが開発されているが、従来では録音動
作と再生動作とを切換える録音再生切換スイツチ
の他に電圧検知動作を行なうための操作スイツチ
即ち電圧検知用スイツチが一般に設けられてい
る。

本考案は、斯かる電圧検知用スイツチを必要と
しない録音レベル表示兼用電圧検知回路を提供し
ようとするものであり、以下図示した実施例を参
照にして詳細に説明する。図示した回路におい
て、１は直流電源、２は録音信号が印加される録
音信号入力端子、３は該入力端子２に入力された
録音信号が抵抗４及びコンデンサー５を介してベ
ースに印加されると共にエミツタが接地されてい
る録音レベル表示用トランジスターであり、その
コレクタは発光ダイオード６及び抵抗７を介して
直流電源１に接続されている。抵抗７に並列接続
されているコンデンサー８は録音レベル表示動作
時の立上り特性を改善する作用を有し、発光ダイ
オード６に並列接続されている抵抗９は電圧検知
動作時該発光ダイオード６の点灯動作レベルを前
記抵抗７との分圧比によつて設定する作用を成す
ものである。１０は直流消去型の消去ヘツドであ
り、コイルの一端は前記直流電源１に接続され、
他端は録音再生切換スイツチ１１の録音側の端子
に接続されている。１２は、前記消去ヘツド１０
のコイルの接地側の端子にベースが接続されてい
ると共にコレクタが接地されている制御トランジ
スターであり、そのエミツタは抵抗１３を介して
直流電源１に接続されている。１４は、ベースが
抵抗１５を介して前記制御トランジスター１２の
エミツタに接続されていると共にエミツタが接地
されている電圧検知動作用トランジスターであ
り、コレクタは前記録音レベル表示用トランジス
ター３のコレクタに接続されている。

以上の如く本考案は構成されており、次に動作
について説明する。まず録音再生切換スイツチ１
１が図示した状態にる録音動作について説明す
る。

録音動作状態では消去ヘツド１０のコイルの接
地側の端子が録音再生切換スイツチ１１によつて
接地されるため該消去ヘツド１０のコイルに直流
電流が流れ、該消去ヘツド１０は消去動作を行な
う。また斯かる状態では制御トランジスター１２
のベースが前記録音再生切換スイツチ１１によつ
て接地されているため、該制御トランジスター１
２はオン状態にある。該制御トランジスター１２
がオン状態になると該制御トランジスター１２の
エミツタの電位が略接地電位になるため、電圧検
知動作用トランジスター１４はオフ状態にある。
斯かる状態において録音動作が行なわれるが、録
音信号の一部は録音信号入力端子２に印加される
ことになり、その信号のレベルが所定置を越える
と録音レベル表示用トランジスター３が録音信号
によつてバイアスされてオン状態に反転する。該
録音レベル表示用トランジスター３がオン状態に
反転すると発光ダイオード６に電流が流れ、該発
光ダイオード６が点灯する。それ故、使用者は該
発光ダイオード６の点灯状態により録音信号のレ
ベルを確認することが出来る。

以上の如く録音信号のレベル表示動作は行なわ
れるが、次に録音再生切換スイツチ１１が再生状
態にあるとき即ち電圧検知動作について説明す
る。

録音再生切換スイツチ１１が図示した状態の反
対である再生状態にあるときには消去ヘツド１０
のコイルの接地端子が接地されないため、消去の
ための直流電流が流れることはない。また制御ト
ランジスター１２のベースには前記消去ヘツド１
０のコイルを通して直流電源１より高電圧が印加
されるため、該制御トランジスター１２は逆バイ
アスされてオフ状態にある。該制御トランジスタ
ー１２がオフ状態にあるとそのエミツタ電位は高
くなるので直流電源１より抵抗１３及び１５を通
して電圧検知動作用トランジスター１４のベース
にバイアス電流が流れ、該電圧検知用トランジス
ター１４はオン状態となる。その結果該電圧検知
用トランジスター１４のコレクタ即ち発光ダイオ
ード６のカソード電位が接地電位になる。直流電
源１の電圧が基準値以上ある場合には、抵抗７及
び９の分圧点即ち発光ダイオード６のアノードの
電位が該発光ダイオード６をオン状態にせしめる
電圧より高いため、該発光ダイオード６は点灯す
る。電池が消耗し直流電源１の電圧が基準値未満
に降下すると発光ダイオード６のアノードの電位
も降下し、該発光ダイオード６は消灯する。斯か
る発光ダイオード６の点灯及び消灯によつて使用
者は直流電源１の電圧を検知することが出来る。

本実施例では、録音レベル及び電源電圧を表示
する発光素子として発光ダイオードを使用した
が、ランプ等の発光素子を使用することは勿論可
能である。

以上に説明したように、本考案は発光素子によ
り電源電圧の降下だけでなく録音レベルを表示す
るように構成すると共に、消去ヘツドの消去動作
を制御する録音再生切換スイツチによつて録音レ
ベル表示動作と電圧検知動作とを切換えるように
したので、特別な動作切換スイツチを必要とせ
ず、本考案の表示回路はテープレコーダーの小型
化に適したものである。

【図面の簡単な説明】

図示した回路は、本考案の録音レベル表示兼用
電圧検知回路の一実施例である。 主な図番の説明、１…直流電源、２…録音信号
入力端子、３…録音レベル表示用トランジスタ
ー、６…発光ダイオード、１０…消去ヘツド、１
１…録音再生切換スイツチ、１２…制御トランジ
スター、１４…電圧検知動作用トランジスター。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 録音信号がベースに印加されると共にコレクタ
   に発光素子が接続されている録音レベル表示用ト
   ランジスターと、コイルの一端が直流電源に接続
   されていると共に他端が録音動作時録音再生切換
   スイツチにより接地される消去ヘツドと、ベース
   が前記消去ヘツドのコイルの接地側端子に接続さ
   れていると共に再生動作時該消去ヘツドのコイル
   を介して印加される電圧により逆バイアスされる
   制御トランジスターと、該制御トランジスターに
   よりその動作が制御されると共にコレクタが前記
   駆動トランジスターのコレクタに接続されている
   電圧検知動作用トランジスターとより成り、録音
   動作時には前記制御トランジスターにより電圧検
   知用トランジスターをオフ状態にせしめ、以つて
   録音信号による前記録音レベル表示用トランジス
   ターのオン・オフ動作に伴なう前記発光素子の点
   滅により録音レベルを表示し、再生動作時には前
   記制御トランジスターにより電圧検知動作用トラ
   ンジスターをオン状態にせしめ、以つて前記発光
   素子の点灯の有無により直流電源の電圧を表示す
   るようにしたことを特徴とする録音レベル表示兼
   用電圧検知回路。