JPS6312413Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、速度制御すべき直流電動機の電機子
をブリツジ回路の一辺に含ませ、該ブリツジ回路
への給電電圧をトランジスターで制御し前記電機
子の逆起電力を定電圧に保持することによつて速
度制御されるようにされた電動機を使用するテー
プレコーダーに適した電圧検知回路を提供しよう
とするものである。

直流電源として電池を使用するテープレコーダ
ーは、一般に電池の電圧が所定値よりも下がると
正常な動作が行なえないため、電池の電圧が下つ
たことを表示する電圧検知回路を備えている。

第１図に示した回路は、従来一般に使用されて
いる電圧検知回路であり、同図において、１は直
流電源、２は発光ダイオード、３及び４は抵抗で
ある。斯かる回路において、抵抗３，４の値は直
流電源１の電圧がテープレコーダーの正常動作を
行なうために必要な所定値以上あるときには発光
ダイオード２が点灯し、所定値より下がると消灯
するように選定されている。斯かる回路において
も電圧検知動作を正確に行なうことは出来るもの
の直流電源１の電圧が高い場合には発光ダイオー
ド２に多くの電流が流れることになり、非常に不
経済であつた。

本考案は斯かる点に鑑みて成されたものであ
り、第２図に示した一実施例を参照して詳細に説
明する。まず図示した回路における速度制御動作
について説明する。電動機の電機子５と抵抗６，
７及び８にてブリツジ回路を構成し、該ブリツジ
回路の一方の給電端子ａを給電制御用トランジス
ター９のコレクタ・エミツタ間に及び電源スイツ
チ１０を介して直流電源１１の一方の極に接続す
ると共に他方の給電端子ｂを前記直流電源１１の
他方の極に接続する。１２は不平衡電圧検出用ト
ランジスターであり、そのベースは前記ブリツジ
回路の一方の不平衡電圧検出端子Ｃに接続され、
またそのエミツタは該エミツタに基準電圧を与え
るべく２個直列接続されたダイオード１３を介し
て他方の不平衡電圧検出端子ｄに接続され、更に
そのコレクタは前記給電制御用トランジスター９
のベースに接続されている。１４は、前記不平衡
電圧検出用トランジスター１２のエミツタと給電
端子ｂ間に接続された抵抗であり、前記ダイオー
ド１３に順方向電流を流し、その順方向電圧を基
準電圧に採るように設けられている。

斯かる速度制御装置は、ブリツジ回路の不平衡
電圧とダイオード１３から与えられる基準電圧と
の差電圧を不平衡電圧検出用トランジスター１２
にて検出増幅し給電制御用トランジスター９のコ
レクタ・エミツク間電圧を変化せしめ、それによ
つて電機子５の逆起電力を定電圧に保持し、以つ
て電動機を定速度制御するものである。

前述した回路において、ブリツジ回路の給電端
子ａ，ｂ間の電圧はほぼ一定に保持されるが、本
考案は斯かる点を利用してなされたものであり、
次に本考案について説明する。前述した速度制御
回路において、ブリツジ回路の給電端子ａ，ｂ間
に抵抗１５及び発光ダイオード１６を直列に接続
すると共に該発光ダイオード１６の両端にスイツ
チングトランジスター１７のコレクタ・エミツタ
を接続し、また該スイツチングトランジスター１
７のベースを直流電源１１の両端にブリーダー接
続された抵抗１８，１９のブリーダー点ｅに接続
する。斯かる回路において、スイツチングトラン
ジスター１７は、直流電源１１の電圧が所定値以
上にあるときにはオフ状態にあり、所定値未満に
降下するとオン状態に反転するように抵抗１８，
１９等の値は選定されている。

以上の如く本考案の電圧検知回路は構成されて
おり、次に動作について説明する。直流電源１１
の電圧が所定値より大きい場合には、その電圧値
に関係なく、ブリツジ回路の給電端子ａ，ｂ間の
電圧は略一定に保持され、またスイツチングトラ
ンジスター１７がオフ状態にあるため発光ダイオ
ード１６には一定の電流が流れ、その結果該発光
ダイオード１６には一定の明るさにて点灯する。
斯かる状態のままでテープレコーダーの動作は行
なわれるが、電流が消費されて直流電源１１の電
圧が所定値よりも小さくなると、オフ状態にあつ
たスイツチングトランジスター１７がオン状態に
反転し発光ダイオード１６の両端を短絡するため
該発光ダイオード１６は消灯する。この発光ダイ
オード１６が消灯することによつて使用者は直流
電源１１の電圧が降下しテープレコーダーの正常
動作を行なうことが出来ないことを認知すること
が出来る。

以上に説明したように本考案の電圧検知回路
は、直流電源の電圧が所定値以上にあるか否かを
使用者に認知せしめることが出来るだけでなく、
発光ダイオードに表示するために必要な最小且つ
一定の電流を電源電圧に関係なく流すことが出来
るので消費電流を小さくすることが可能となり、
而も電動機の速度制御回路を利用しているため回
路構成が簡潔になるという利点を有しており、テ
ープレコーダーの電圧検知回路として最適であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の電圧検知回路、第２図は、本考
案の電圧検知回路の一実施例である。 主な図番の説明、５……電機子、９……給電制
御用トランジスター、１１……直流電源、１２…
…不平衡電圧検出用トランジスター、１６……発
光ダイオード、１７……スイツチングトランジス
ター。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 速度制御すべき電動機の電機子をブリツジ回路
   の一辺に含ませ、該ブリツジ回路の給電端子間に
   給電制御用トランジスターを介して直流電源を接
   続し、該ブリツジ回路の不平衡電圧検出端子間に
   不平衡電圧を検出増幅するべく不平衡電圧検出用
   トランジスターを接続してなる速度制御装置にお
   いて、前記ブリツジ回路の給電端子間に直列接続
   された発光ダイオード及び低抗と、前記発光ダイ
   オードの両端にコレクタ・エミツタ間が接続され
   ていると共にベースが前記直流電源の両端にブリ
   ーダー接続された抵抗のブリーダー点に接続され
   たスイツチングトランジスターとより成り、直流
   電源の電圧降下時前記スイツチングトランジスタ
   ーのオン状態への反転により前記発光ダイオード
   を消灯せしめるようにしたことを特徴とするテー
   プレコーダーの電圧検知回路。