JPS63254241A - 筒形ゴムばね - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、硬質材料の内管と間隔を置いて該内管を取り
囲む外管から成り、上記の間隔によって形成されたギャ
ップに内側と外側を接着して固定されたゴム体が配設さ
れ、該ゴム体が力伝達方向に順次並んだ少なくとも２個
の隔室を隔壁によって仕切り、該隔室が液体を充填され
、少なくとも１個の絞り穴によって連通し、振動によっ
て流出する液流の背圧が開口部で測定されないように、
両側の２つの開口部のそれぞれが他方の面から隔たって
成る筒形ゴムばねに関する。

〔従来の技術〕

上記の筒形ゴムばねは欧州特許Ａ９１２０号により公知
である。その場合、絞り穴は中間管の外周に穿設された
極めて細い通路から成り、従前から公知のゴムスリーブ
を使用可能な状態で、上記の中間管はゴム体と外側スリ
ーブの間に配設される。しかしこの公知の筒形ゴムばね
で得られる緩衝性は依然として十分でない。

筒形ゴムばねの別の構造は、西独特許出願公開第３３４
３３９２号により公知である。その場合、絞り穴が内管
の壁体の半径方向肥厚部に配設され、対称軸の中央に配
属された、力作用方向に開放する２個の開口部を有する
。この開口部は外管の停止面の直前にある。この構造で
は特に外管に対する内管の相対変位が大きい時に、極め
て不十分な緩衝挙動が観察される。

〔発明の解決しようとする課題〕

本発明の課題とするところは、緩衝効果が改良されるだ
けでなく、特殊な用途において要求される緩衝効果に良
く合致することが可能であるように、前述の種類の筒形
ゴムばねを改良することである。

〔課題を解決するための手段〕

本発明に基づき、冒頭に挙げた種類の筒形ゴムばねにお
いて内管が少なくとも１個所に壁体の半径方向肥厚部を
有し、肥厚部が力伝達方向と交差して伸張し、かつ絞り
穴がその軸線方向延長部の少なくとも一部区域において
半径方向肥厚部によって完全に取り囲まれることによっ
て、上記の課題が解決される。絞り穴の構造が大幅に改
善される可能性が生まれるのである。

本発明に基づく構造においては、筒形ゴムばねの絞り穴
が内管に伝えられる振動の運動に追従し、その開口部は
、個々の場合に生じる使用状態や外管との相対的相互関
係に全くかかわりなく、隔室に収容された液体の自由な
流入と流出が保証されるように配設されている。絞り穴
の延長部は伝達される振動の方向におおむね従うから、
絞り穴に収容された液体の慣性質量は振動が伝達される
時に既に液体成分の相対変位を生じさせることができる
。従って極限運動の時に到達する最大値は、絞り穴が静
止して支承され又は自由面から狭い間隔を置いて開口し
た対照的な構造における最大速度を超える。また好まし
くは絞り穴がその全長にわたって一様な輪郭形状と一様
な横断面を有することによって前記の効果は決定的に促
進される。

それ故、相異なる長手区域で相異なる速度ラジアンが貫
流する液体に形成されることはあり得ない。これは良好
な緩衝効果を得る上で極めて望ましいことである。絞り
穴を円形に画成することが一般に好ましい。特にこの場
合は適当に装備した筒形ゴムばねの緩衝特性と寿命が用
途の要求に極めて正確に適応させられる。

肥厚部は筒形ゴムばねと平行に伸張するウェブから成り
、ウェブは隔壁に埋め込まれる。これによって構造に応
じて、同じく弾性的に作用する隔壁の補助補則が得られ
る。これは例えば筒形ゴムばねのウェブ方向の可撓性の
抑制に関して望ましい。更に隔壁のふくらみ弾性の抑制
が得られ、その結果、内管の相対変位の際に絞り穴への
液体成分の押し込みが強化され、それに応じて緩衝効果
が強化される。この観点から見て、ウェブの半径方向延
長と隔壁の半径方向延長の比は０．１ないし０．８、好
ましくは０．３ないし０．６５である。ウェブは隔壁の
中央に埋め込まれており、筒形ゴムばねと平行に伸張す
る辺で互いに交わる反対向きに傾斜した二つの面により
、第３図に示す如く伝達される振動の方向に画定される
。従ってこの場合ウェブは運動方向と交差して内管と反
対の方向に横断面が細まるから、隔壁の厚さの中央区域
は、２個の隔室を画定する表面区域に対して、内管と外
管の間の絶対長さが相対的に縮小されている。

振動に原因する内管の相対変位の際に、こうして上記の
区域で伸びが抑制されるから、そこにある縁応力が著し
く減少し、寿命が延長される。上記の如き二つの面によ
り画定されるくさび彩画は互いに６０ないし１２０°、
好ましくは８０ないし１００°の角を挾むのが適当であ
る。ここでも危険な応力集中の発生を回避するために、
好ましくは僅かに丸みを帯びた辺に沿って、上記の面が
互いに交わり、かつ画定されるようにする。絞り穴は通
路状に形成することができ、この場合２ないし５０、好
ましくは５ないし３０の長さ対直径比を有する。特に低
周波振動領域で、これによって優れた緩衝効果が得られ
る。通路が非円形に画成された輪郭を有する場合は、同
一の大きさの仮想の円周面に基づいて直径を確かめる。

例えば絞り穴が相互に移行する２個の穴から成り、その
軸線が８０ないし１７０°、好ましくは１２０ないし１
５０°の角で交わる場合がそうであるが、通路状に形成
された絞り穴が少なくとも１個所で急に方向を変えるな
らば、緩衝効果が一層向上する。

通路状に形成された前述の種類の絞り穴は、端部区域で
運転によって流入及び流出する液量の内部に渦流が発生
することを回避するために、少なくとも一方の端部に次
第に拡がる漏斗状開口部を具備することができる。

これによってキャビテーション現象が防止される。その
場合、開口部をベンチュリノズルの形状に似たものにす
れば、最適の結果が得られる。

更に絞り穴は互いに独立して隔室を連通ずる少なくとも
２個の孔部を具備することができる。

これらの孔部は場合によっては互いに異なる横断面及び
／又は異なる長さを有する。使用上の理由から良好な緩
衝効果が特に要求される周波数範囲の伝達振動に対して
、全体として得られる緩衝効果をこうしてすこぶる正確
に割当てることができる。

〔実施例〕

次に本発明の実施例を、添付の図面に基づいて詳しく説
明する。

第１図と第２図で明らかなように、液体緩衝筒形ゴムば
ねはゴム体３を間に配設した内管１と外管２から成る。

筒形ゴムばねの中央には、軸方向に隔室４゜５が穿設さ
れる。隔室４．５はゴム体３の一部をなす弾性隔壁９に
よって仕切られる。内管に一体に突設された内管１の半
径方向肥厚部１０が、上記の隔壁９の中に伸張する。

あふれ通路から成る絞り穴６，６”が隔壁９及び半径方
向肥厚部１０の中にそれぞれ配設される。

２個の絞り穴６．６′は相異なる直径と同一の長さを有
する。外管２に対して内管１が半径方向に偏ると、液体
がこの通路を経て最短距離かつ正確に予定された流れ抵
抗でもって、隔室４，５及び４ａ、５ａの間を往復流動
する。

内管に伝達される力の大きさき所望の緩衝の程度に応じ
て、半径方向肥厚部１０と隔壁９及びあふれ通路６．６
″の形状と大きさを変えることができる。

第３図はこのために変更された半径方向肥厚部１０と流
れ抵抗が高い、変更された絞り穴６，６′を有する別の
実施態様を示す。

更に絞り穴６，６°の開口部２２．２３．２４．２５を
円錐形又はベンチュリノズル形に適当に形成することに
よって、流れを調節することができる。

筒形ゴムばねの上下の隔室４，５の中に内管１の別の肥
厚部１４．１５又は１６．１７が突出し、異なる厚さの
弾性支承１８．１９　；２０．２１と共に停止手段を構
成する。

弾性支承１８．１９．２０．２１の種々異なる形状によ
って、大きな振幅の時の停止の開始と漸進性を定めるこ
とができる。

第１図が示すように内管１と一体に結合された内管１の
肥厚部１４．１５．１６．１７の高さによって、半径方
向振れの限度が確定される。

第３図は剛性材料による肥厚部１６．１７の別の実施態
様を示す。この場合肥厚部は金属又は選択によっては剛
性プラスチックから成るこ七ができる。この実施態様は
中心孔を有し、ここに内管１が挿入され固着される。

第４図は、本発明に基づく筒形ゴムばねの実施例の損失
角δと対応する周波数との関係を実線３１に基づいて記
載した線図を示す。第１図と第２図による最大直径６Ｑ
ｍｍ、軸方向長さ５５ｍｍの構造では、損失角は３９°
に達した。ただしこの場合、管１の接続孔に直接に隣接
し、伝達される振動の方向と平行に伸張する絞り穴は隔
室４゜５の間に１個しかなかった。絞り穴は通路状に形
成され、長さ約１０ｍｍで直径は３ｍｍであった。

比較のために続いて同様な構造を調べた。ただしこの場
合は絞り穴が伝達振動の方向と平行に、内管１を中央で
貫通し、両側のストップの区域で終わるものとした。こ
れについては、破線３２に基づいて線図に記載した損失
角δを得た。

それは明らかに、本発明に基づく構造の損失角より低い
。

続いて同様の筒形ゴムばねを使用して前記の試験を再び
繰り返した。但しこの場合は外周に配置した開口幅３闘
の管によって隔室４，５を連通した。得た損失角δを鎖
線の曲線３３により第４図の線図に記載した。やはり本
発明に基づく構造の場合よりも明らかに不良である。

〔発明の効果〕

以上から明らかなように、本発明によれば従来例と比較
して極めて良好な緩衝挙動を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に基づく筒形ゴムばねの横断面図、第２
図は切断線Ａ−Ｂに沿った第１図の筒形ゴムばねの縦断
面図、第３図は本発明に基づく筒形ゴムばねの別の実施
態様の横断面図、第４図は本発明に基づく筒形ゴムばね
の実施例の緩衝効果を示す線図を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　硬質材料の内管と間隔を置いて該内管を取り囲む外
   管から成り、上記の間隔によって形成されたギャップに
   内側と外側を接着して固定されたゴム体（３）が配設さ
   れ、該ゴム体（３）が力伝達方向に順次並んだ少なくと
   も２個の隔室を隔壁によって仕切り、該隔室が液体を充
   填され、少なくとも１個の絞り穴によって連通し、振動
   によって流出する液流の背圧が開口部で測定されないよ
   うに、両側の２つの開口部のそれぞれが他方の面から隔
   たって成る液体緩衝筒形ゴムばねにおいて、内管（１）
   が少なくとも１個所に壁体の半径方向肥厚部（１０）を
   有し、肥厚部（１０）が力伝達方向と交差して伸張し、
   かつ絞り穴（６）がその軸線方向延長部の少なくとも一
   部区域において半径方向肥厚部（１０）によって完全に
   取り囲まれることを特徴とする筒形ゴムばね。 ２　肥厚部（１０）が筒形ゴムばねと平行に伸張するウ
   ェブから成り、このウェブが隔壁（９）に埋め込まれて
   いることを特徴とする、請求項１記載の筒形ゴムばね。 ３　ウェブが隔壁の中央に埋め込まれており、筒形ゴム
   ばねと平行に伸張する辺で互いに交わる反対向きに傾斜
   した二つの面によって、伝達される振動の方向において
   画定されることを特徴とする、請求項２記載の筒形ゴム
   ばね。 ４　肥厚部（１０）の半径方向延長と隔壁（９）の半径
   方向延長の比が０．１ないし０．８、好ましくは０．３
   ないし０．６５であることを特徴とする、請求項１から
   ３のいずれか１項記載の筒形ゴムばね。 ５　絞り穴（６）が通路状に形成され、長さと直径の比
   が２ないし５０、好ましくは５ないし３０であることを
   特徴とする、請求項１から４のいずれか１項記載の筒形
   ゴムばね。 ６　絞り穴（６）に少なくとも１個所の急激な方向変化
   があることを特徴とする、請求項５記載の筒形ゴムばね
   。 ７　絞り穴（６）が少なくとも一方の端部に次第に拡が
   る漏斗状開口部（２２）を具備することを特徴とする、
   請求項１から６のいずれか１項記載の筒形ゴムばね。 ８　漏斗状開口部がベンチュリノズルとして形成されて
   いることを特徴とする、請求項７記載の筒形ゴムばね。 ９　絞り穴（６）が隔室（４、５）を互いに別々に連通
   する少なくとも２個の孔部を具備することを特徴とする
   、請求項１から８のいずれか１項記載の筒形ゴムばね。 １０　孔部が互いに異なる横断面及び／又は互いに異な
   る長さを有することを特徴とする、請求項９記載の筒形
   ゴムばね。