JPH07280024A - 防振装置 - Google Patents

防振装置

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JPH07280024A
JPH07280024A JP6843794A JP6843794A JPH07280024A JP H07280024 A JPH07280024 A JP H07280024A JP 6843794 A JP6843794 A JP 6843794A JP 6843794 A JP6843794 A JP 6843794A JP H07280024 A JPH07280024 A JP H07280024A
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JP
Japan
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vibration
orifice
liquid
pair
liquid chambers
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JP6843794A
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English (en)
Inventor
Shoichi Kumakawa
正一 熊川
Takao Ushijima
孝夫 牛島
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 種々の方向から振動が伝達された場合でも、
十分に減衰する。 【構成】 内筒金具12に内周面に溝部24Aが形成さ
れる内側通路形成部材24が嵌合され、溝部24Aと内
筒金具12の外周面との間でオリフィス26が形成され
る。外筒16内に外周面に溝部20Aが形成される外側
通路形成部材20が挿入され、溝部20Aと外筒16の
内周面との間でオリフィス22が形成される。外筒16
と内筒金具12との間に本体ゴム14によりそれぞれ隔
壁の一部が形成されて等間隔で並ぶ液室32、34、3
6、38が配置される。この内の内筒金具12を挟んで
左右方向に並ぶ一対の液室32、34がオリフィス22
で繋がれ、内筒金具12を挟んで上下方向に並ぶ一対の
液室36、38がオリフィス26で繋がれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、振動を発生する部材か
らの振動を減衰する防振装置に関し、例えば車両に搭載
される液体入りのブッシュ等に適用可能なものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、振動発生部となる車両の車輪側
と振動受部となる車体側との間に減衰力を付与するため
のブッシュとしての防振装置が配設されていて、路面側
からの振動をこの防振装置が吸収し、車体側に伝達され
るのを阻止するような構造となっている。
【0003】例えば、特開昭56−164242号公報
に開示された防振装置が知られている。ここで、このよ
うな防振装置110を図10及び図11に示し、これら
の図に基づき従来の技術を説明する。
【0004】図10及び図11に示すように、外筒11
2とこの外筒112の内側に配置された内筒114との
間にゴム製の弾性体116が配置されていると共に、こ
の内筒114廻りに180°の位相を有して一対の液室
120、122が形成されている。さらに、外筒112
側は二重構造となっており、外筒112の内側に位置す
る中間筒118に形成された溝部と外筒112の内周面
との間で、一対の液室120、122間を繋ぐオリフィ
ス124が形成されている。そして、これら一対の液室
120、122及びオリフィス124内には液体が充填
されている。
【0005】以上より、振動が発生した場合には、防振
装置110が弾性体116の制振機能及び、これら液室
120、122を連通するオリフィス124内の液体の
粘性抵抗等で振動を吸収し、振動の伝達を阻止すること
になる。
【0006】しかし、かかる防振装置110は、一対の
液室120、122を有する方向のみ(図上、上下方
向)、或る周波数帯域において液体の液柱共振により必
要な動ばね定数又は減衰力を得るものであった。従っ
て、限定された方向だけしか防振装置110としての機
能が働かなかった。
【0007】しかるに、例えば車両に用いられるサスペ
ンションブッシュにあっては、種々の方向から振動が伝
達されるため、予め定められた方向以外の振動が減衰さ
れ難いと言う欠点を有していた。
【0008】この一方、3つ以上の液室を設けて、これ
ら液室の間を複数のオリフィスで繋ぐことが考えられる
が、オリフィスの数を増すと、個々のオリフィスの断面
積を小さくしなければならず、結果として、オリフィス
の設計の自由度が低くなり、防振装置としての特性を十
分発揮することができない虞を有していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、種々の方向から振動が伝達された場合でも、十分
に減衰することのできる防振装置を得ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る防振装置
は、振動発生部及び振動受部の一方へ連結される外筒
と、振動発生部及び振動受部の他方へ連結される内筒
と、前記外筒と前記内筒との間に設けられ振動発生時に
変形する弾性体と、前記弾性体を隔壁の少なくとも一部
として前記外筒と前記内筒との間に配置され且つ液体が
充填される一対の第1液室と、前記一対の第1液室間を
前記弾性体の外周側で繋ぐ第1オリフィスと、前記一対
の第1液室が並ぶ方向と交差する方向に沿って並ぶと共
に前記弾性体を隔壁の少なくとも一部として前記外筒と
前記内筒との間に配置され且つ液体が充填される一対の
第2液室と、前記一対の第2液室間を前記弾性体の内周
側で繋ぐ第2オリフィスと、を有することを特徴とす
る。
【0011】請求項2に係る防振装置は、振動発生部及
び振動受部の一方へ連結される外筒と、振動発生部及び
振動受部の他方へ連結される内筒と、前記外筒と前記内
筒との間に設けられ振動発生時に変形する弾性体と、前
記弾性体を隔壁の少なくとも一部として前記外筒と前記
内筒との間に配置され且つ液体が充填される一対の第1
液室と、前記外筒の内周側に嵌合され且つ前記外筒との
間の嵌合部分に溝部が形成されて前記一対の第1液室間
をこの溝部で繋いだ外側オリフィス形成部材と、前記一
対の第1液室が並ぶ方向と交差する方向に沿って並ぶと
共に前記弾性体を隔壁の少なくとも一部として前記外筒
と前記内筒との間に配置され且つ液体が充填される一対
の第2液室と、前記内筒の外周側に嵌合され且つ前記内
筒との間の嵌合部分に前記内筒の外周長より長い螺旋状
の溝部が形成されて前記一対の第2液室間をこの溝部で
繋いだ内側オリフィス形成部材と、を有することを特徴
とする。
【0012】
【作用】請求項1に係る防振装置の作用を以下に説明す
る。
【0013】振動発生部が振動を発生させた場合、外筒
あるいは内筒を介して振動が弾性体に伝達され、弾性体
の変形により振動が吸収されて内筒あるいは外筒に連結
された振動受部側に振動が伝達され難くなる。
【0014】また、弾性体の変形に伴って一対の第1液
室が拡縮し、これに合わせて第1オリフィスを介して繋
がるこれら一対の第1液室間で液体が流通して、第1オ
リフィス内での液体流動の粘性抵抗及び液体共振に基づ
く減衰作用で、防振効果を向上することができる。
【0015】さらに、前記の振動と交差する方向で振動
が発生した場合、弾性体の変形に伴って一対の第2液室
が拡縮し、これに合わせて第2オリフィスを介して繋が
るこれら一対の第2液室間で液体が流通して、第2オリ
フィス内での液体流動の粘性抵抗及び液体共振に基づく
減衰作用で、防振効果を向上することができる。
【0016】この結果、どの方向からの防振装置に振動
が加わっても一対の第1液室間或いは一対の第2液室間
で液体が流通するため、いずれの方向からの振動をも減
衰することができる。
【0017】一方、第1オリフィスが一対の第1液室間
を弾性体の外周側で繋ぎ、第2オリフィスが一対の第2
液室間を弾性体の内周側で繋ぐので、全てのオリフィス
を弾性体の外周側で繋ぐ構造と異なり、防振装置を大き
くせずにオリフィスの径及び長さをより自由に変更する
ことが可能となる。
【0018】従って、オリフィスの設計の自由度が高ま
り、例えば低動倍として、より高周波数帯域の振動を吸
収することが可能となる。
【0019】請求項2に係る防振装置の作用を以下に説
明する。本請求項の防振装置は、請求項1と同様の外
筒、内筒、弾性体、第1液室及び第2液室を有するもの
の、第1オリフィスの替わりに外側オリフィス形成部材
を配置し、外筒との間のこの外側オリフィス形成部材の
嵌合部分に形成される溝部が、一対の第1液室間を繋ぐ
ようにする。そして、第2オリフィスの替わりに内側オ
リフィス形成部材を配置し、内筒との間のこの内側オリ
フィス形成部材の嵌合部分に形成される内筒の外周長よ
り長い螺旋状の溝部が、一対の第2液室間を繋いでい
る。
【0020】従って、弾性体の外周側で一対の第1液室
間を繋ぐ外側オリフィス形成部材の溝部と比較して、一
般に短くなってしまう一対の第2液室間を繋ぐオリフィ
スの長さを、外側オリフィス形成部材の溝部と同等ある
いはこの溝部より長く形成することが可能となり、オリ
フィスの設計の自由度がより一層高まることになる。
【0021】
【実施例】以下に、本発明の第1実施例に係る防振装置
を図1乃至図3にしたがって説明する。
【0022】本実施例の防振装置10は、図示しない振
動受部としての車体に防振装置10の外枠を構成する外
筒16が嵌合されて圧入された状態で、車体側に取付け
られている。この防振装置10は円筒形状の内筒金具1
2を備えており、この内筒金具12が円筒形状の外筒1
6に対してほぼ平行に配設されている。そして、内筒金
具12は振動発生部としての図示しない車輪側に連結さ
れている。
【0023】一方、図2及び図3に示す如く、この内筒
金具12の軸方向中程の外周側には、円管形状の内側オ
リフィス形成部材である内側通路形成部材24が嵌合さ
れて固定されている。この内側通路形成部材24の内周
面には、内周面一周にわたって溝部24Aが形成されて
いて、この溝部24Aと内筒金具12の外周面との間で
オリフィス26が形成されている。そして、内側通路形
成部材24の内外周を図1上、内側通路形成部材24の
上下方向側でそれぞれ貫通する一対の貫通穴25を介し
て、オリフィス26と内側通路形成部材24の外周面側
とが繋がることになる。
【0024】また、外筒16内には、中間筒18及び外
側オリフィス形成部材である外側通路形成部材20が挿
入されている。図1に示す如く、外側通路形成部材20
はリング状に形成されていて、外周面が外筒16の内周
面へ密着するように嵌合されている。
【0025】この外側通路形成部材20の外周面には、
外周面一周にわたって溝部20Aが形成されていて、こ
の溝部20Aと外筒16の内周面との間でオリフィス2
2が形成されている。そして、外側通路形成部材20の
内外周を図1上、外側通路形成部材20の左右方向側で
それぞれ貫通する一対の貫通穴21を介して、オリフィ
ス22と外側通路形成部材20の内周面側とが繋がるこ
とになる。
【0026】図2及び図3に示す如く、中間筒18の軸
方向両端部には、フランジ部18Aがそれぞれ形成され
ており、フランジ部18Aの外周面が外筒16へ密着さ
れている。そして、この一対のフランジ部18A間に前
述の外側通路形成部材20が嵌入されている。
【0027】図1に示す如く、外側通路形成部材20に
面したこの中間筒18の軸方向中央部にその周方向に沿
って等間隔(つまり、中間筒18の中心軸廻りに角度が
90°の間隔)で並ぶ連結部18Bが4か所形成されて
おり、このように形成された中間筒18の内側に前述の
内筒金具12が配置されている。
【0028】さらに、この内筒金具12と中間筒18の
一対のフランジ部18Aとの間だけでなく、内側通路形
成部材24と中間筒18の4か所の連結部18Bとの間
には、弾性体である本体ゴム14が掛け渡されている。
これによって、本体ゴム14の弾性変形で内筒金具12
は外筒16に対して相対移動可能となっている。
【0029】以上より、中間筒18のフランジ部18A
間であって外筒16と内筒金具12との間には、図1に
示すように、本体ゴム14によりそれぞれ隔壁の一部が
形成されて等間隔(つまり、内筒金具12の中心軸廻り
に角度が90°の間隔)で並ぶ4つの液室32、34、
36、38が配置されている。
【0030】この内の内筒金具12を挟んで左右方向に
並ぶ一対の液室32、34が一対の第1液室となり、本
体ゴム14の外周側に配置されて第1オリフィスとなる
オリフィス22で、これら一対の液室32、34が繋が
れることになる。
【0031】また、内筒金具12を挟んで上下方向に並
ぶ一対の液室36、38が一対の第2液室となり、本体
ゴム14の内周側に配置されて第2オリフィスとなるオ
リフィス26で、これら一対の液室36、38が繋がれ
ることになる。
【0032】尚、これらの4つの液室32、34、3
6、38及びオリフィス22、26内には、水、オイル
等の液体が充填されている。
【0033】ここで、本実施例の防振装置10の組立て
に際してのこの液体の充填方法としては、本体ゴム14
が加硫接着された中間筒18の外側に外側通路形成部材
20を配置し、この状態でこれらの部材を液中に入れ、
液室32、34、36、38及びオリフィス22、26
内に液体を充填する。そして、このまま液中で外筒16
をかしめて防振装置10を完成する。
【0034】但し、中間筒18の外周側に外筒16をか
しめた後に注入孔より液体を注入して、液室32、3
4、36、38及びオリフィス22、26内に液体を充
填し、この注入孔をリベット等により封止することもで
きる。
【0035】以下に本実施例の作用を説明する。本実施
例の防振装置10を搭載した車両が走行すると、例えば
図1上、左右方向であるX軸方向に沿った振動が、内筒
金具12を介して本体ゴム14に伝達される。本体ゴム
14は吸振主体として作用し、本体ゴム14の内部摩擦
に基づく制振機能によって振動を吸収することができ
る。
【0036】また、本体ゴム14の変形に伴って一対の
液室32、34が拡縮し、これに合わせてオリフィス2
2を介して繋がるこれら一対の液室32、34間で液体
が流通して、オリフィス22内での液体流動の粘性抵抗
及び液体共振に基づく減衰作用で、防振効果を向上する
ことができる。
【0037】さらに、前記の振動と交差する図1上、上
下方向であるY軸方向に沿った振動が伝達された場合、
本体ゴム14の変形に伴って一対の液室36、38が拡
縮し、これに合わせてオリフィス26を介して繋がるこ
れら一対の液室36、38間で液体が流通して、オリフ
ィス26内での液体流動の粘性抵抗及び液体共振に基づ
く減衰作用で、防振効果を向上することができる。
【0038】この結果、図1上のいずれの方向から防振
装置10に振動が加わっても一対の液室32、34間或
いは一対の液室36、38間で液体が流通するため、い
ずれの方向からの振動をも減衰することができる。
【0039】一方、オリフィス22が一対の液室32、
34間を本体ゴム14の外周側で繋ぎ、オリフィス26
が一対の液室36、38間を本体ゴム14の内周側で繋
ぐので、全てのオリフィスを本体ゴム14の外周側で繋
ぐ構造と異なり、防振装置10を大きくせずにオリフィ
スの径及び長さをより自由に変更することが可能とな
る。
【0040】以上より、オリフィスの設計の自由度が高
まり、例えば低動倍として、より高周波数帯域の振動を
吸収することが可能となる。
【0041】つまり、高周波数帯域の振動(80〜30
0Hz程度のロードノイズ等)の場合、通過抵抗の大きい
オリフィスでは目詰まり状態となるため、オリフィスが
大きい断面積を有することが要求される。従って、本実
施例のように外周側と内周側とにオリフィスを分散すれ
ば、複数のオリフィスを有した場合でも、オリフィスの
断面積をより大きくすることが可能となり、より高周波
数帯域にまでチューニング周波数を高めて、高周波数帯
域の振動を吸収することができる。
【0042】尚、この防振装置10の使用状態を加味し
て、好ましい特性を発揮させるために、液室32、34
及びオリフィス22の系と、液室36、38及びオリフ
ィス26の系との間で異なる液体を充填することも可能
である。例えば、前者の系にはエチレングリコールを充
填し、後者の系には高粘性のシリコンオイルを充填し
て、防振装置10としての特性に方向性を付与すること
も可能である。
【0043】次に、本発明の第2実施例に係る防振装置
を図4にしたがって説明する。尚、第1実施例で説明し
た部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説
明を省略する。
【0044】図4に示す如く、本実施例に係る防振装置
10の内側通路形成部材24の内周面には、図4上、内
周面の左側半周にわたってのみ溝部24Aが形成されて
いて、この溝部24Aと内筒金具12の外周面との間で
オリフィス26が形成されている。
【0045】従って、第1実施例と異なり、一対の貫通
穴25を介して、内側通路形成部材24の左側半周のみ
のオリフィス26と内側通路形成部材24の外周面側と
が、繋がることになる。
【0046】以上より、このオリフィス26により第1
実施例と同様に液体が流通して、オリフィス26内での
液体流動の粘性抵抗及び液体共振に基づく減衰作用で、
防振効果を向上することができる。
【0047】尚、本実施例において、内側通路形成部材
24側の溝部24Aを左側半周のみとしたが、右側半周
に溝部24Aを形成してもよく、また、外側通路形成部
材20の溝部20Aを上側半周あるいは下側半周のいず
れか一方のみとしてもよい。
【0048】次に、本発明の第3実施例に係る防振装置
を図5乃至図9にしたがって説明する。尚、第1実施例
で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重
複した説明を省略する。
【0049】図5から図8に示す如く、本実施例に係る
防振装置10の外側オリフィス形成部材である外側通路
形成部材20の外周面には、螺旋状に一周半にわたって
溝部20Bが形成されていて、この溝部20Bと外筒1
6の内周面との間でオリフィス22が形成されている。
【0050】一方、図5から図7及び図9に示すよう
に、内側オリフィス形成部材である内側通路形成部材2
4の内周面にも、内筒金具12の外周長より長く螺旋状
に一周半にわたって溝部24Bが形成されていて、この
溝部24Bと内筒金具12の外周面との間でオリフィス
26が形成されている。
【0051】以上より、これら螺旋状のオリフィス2
2、26により第1実施例と同様に液体が流通して、オ
リフィス22、26内での液体流動の粘性抵抗及び液体
共振に基づく減衰作用で、防振効果を向上することがで
きる。
【0052】従って、本実施例のオリフィス22、26
の長さは、第1実施例のオリフィス22、26の3倍程
度となるので、オリフィス22、26による液体流動の
粘性抵抗を増大することになる。つまり、第1実施例で
はオリフィスの長さが短くて、必要な特性を得られない
場合等に本実施例は好適である。
【0053】特に、本体ゴム14の外周側で液室32、
34間を繋ぐ外側通路形成部材20の溝部20A、20
Bと比較して、一般に短くなってしまう液室36、38
間を繋ぐオリフィス26の長さを、第1実施例の外側通
路形成部材20の溝部20Aと同等あるいはこの溝部2
0Aより長く形成することが可能となり、オリフィスの
設計の自由度がより一層高まることになる。
【0054】尚、本実施例において、外側通路形成部材
20及び内側通路形成部材24にそれぞれ螺旋状に一周
半にわたってオリフィスを形成したが、オリフィスの長
さは一周半に限定されることなく、例えば二周半等、一
周半以上の長さとしてもよく、また、外側通路形成部材
20及び内側通路形成部材24のいずれか一方のオリフ
ィスを螺旋状に形成するようにしてもよい。
【0055】一方、上記実施例において、一対の第1液
室となる液室32、34及び一対の第2液室となる液室
36、38の二対の液室を形成したが、液室の数はこれ
に限定されるものでなく、三対以上としてもよい。
【0056】さらに、上記実施例において、内筒を車輪
側に連結し、外筒を車体側に連結するような構造とした
が、この逆としてもよい。一方、上記実施例において、
車両のサスペンション用としての防振を目的としたが、
本発明の防振装置は、例えばエンジンの防振を目的とし
た他の用途にも用いられることはいうまでもなく、ま
た、形状等も実施例のものに限定されるものではない。
【0057】
【発明の効果】本発明に係る防振装置は、上記の如く構
成したので、種々の方向から振動が伝達された場合で
も、十分に減衰することができるという優れた効果を有
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る防振装置の断面図で
あって、図2の1−1矢視線断面図である。
【図2】図1の2−2矢視線断面図である。
【図3】本発明の第1実施例に係る防振装置の分解斜視
図である。
【図4】本発明の第2実施例に係る防振装置の断面図で
ある。
【図5】本発明の第3実施例に係る防振装置の断面図で
ある。
【図6】図5の6−6矢視線断面図である。
【図7】図5の7−7矢視線断面図である。
【図8】本発明の第3実施例に係る防振装置の分解斜視
図である。
【図9】本発明の第3実施例に係る防振装置に採用され
る内側通路形成部材の一部破断斜視図である。
【図10】従来の防振装置の断面図である。
【図11】図10の11−11矢視線部分断面図であ
る。
【符号の説明】
10 防振装置 12 内筒金具 14 本体ゴム(弾性体) 16 外筒 20 外側通路形成部材(外側オリフィス形成部
材) 22 オリフィス(第1オリフィス) 24 内側通路形成部材(内側オリフィス形成部
材) 26 オリフィス(第2オリフィス) 32、34 液室(第1液室) 36、38 液室(第2液室)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動発生部及び振動受部の一方へ連結さ
    れる外筒と、 振動発生部及び振動受部の他方へ連結される内筒と、 前記外筒と前記内筒との間に設けられ振動発生時に変形
    する弾性体と、 前記弾性体を隔壁の少なくとも一部として前記外筒と前
    記内筒との間に配置され且つ液体が充填される一対の第
    1液室と、 前記一対の第1液室間を前記弾性体の外周側で繋ぐ第1
    オリフィスと、 前記一対の第1液室が並ぶ方向と交差する方向に沿って
    並ぶと共に前記弾性体を隔壁の少なくとも一部として前
    記外筒と前記内筒との間に配置され且つ液体が充填され
    る一対の第2液室と、 前記一対の第2液室間を前記弾性体の内周側で繋ぐ第2
    オリフィスと、 を有することを特徴とする防振装置。
  2. 【請求項2】 振動発生部及び振動受部の一方へ連結さ
    れる外筒と、 振動発生部及び振動受部の他方へ連結される内筒と、 前記外筒と前記内筒との間に設けられ振動発生時に変形
    する弾性体と、 前記弾性体を隔壁の少なくとも一部として前記外筒と前
    記内筒との間に配置され且つ液体が充填される一対の第
    1液室と、 前記外筒の内周側に嵌合され且つ前記外筒との間の嵌合
    部分に溝部が形成されて前記一対の第1液室間をこの溝
    部で繋いだ外側オリフィス形成部材と、 前記一対の第1液室が並ぶ方向と交差する方向に沿って
    並ぶと共に前記弾性体を隔壁の少なくとも一部として前
    記外筒と前記内筒との間に配置され且つ液体が充填され
    る一対の第2液室と、 前記内筒の外周側に嵌合され且つ前記内筒との間の嵌合
    部分に前記内筒の外周長より長い螺旋状の溝部が形成さ
    れて前記一対の第2液室間をこの溝部で繋いだ内側オリ
    フィス形成部材と、 を有することを特徴とする防振装置。
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