JPS63254196A - 潤滑油組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は潤滑油組成物に関し、詳しくは摩擦特性にすぐ
れると共にその経時変化が少なく、しかも酸化安定性に
すぐれ、自動変速機、無段変速機。

トラクターのギヤ、パワーステアリングをはじめとする
各種機器の潤滑油として有効に利用できる潤滑油組成物
に関する。

〔従来の技術および発明が解決しようとする問題点〕自
動変速機、無段変速機やトラクター等の湿式クラッチあ
るいは湿式ブレーキを有する部分の潤滑に用いられる潤
滑油は、良好な摩擦特性、酸化安定性、耐腐食性、防錆
性を有し、しかも伝達トルクが大きいなどの性能が要求
されている。特に、静止摩擦係数と動摩擦係数の比で表
わされる摩擦特性は、小さいことと共にその経時変化が
小さいことが要求されている。

従来、このような潤滑油として静止摩擦係数が高く、伝
達トルクの良好なものが知られている。

しかしながら、この潤滑油は摩擦特性が充分でなく、変
速ショックが大きいという欠点がある。

特に近年、自動車の小型化とＦＦ車（前輪駆動車）の急
増により、自動変速機などが小型化される傾向はますま
す著しくなっている。このような自動変速機の小型化傾
向は、変速ショックが人体により敏感に感じられるとい
う悪影響を助長する。

したがって、変速ショックを少なくして乗り心地を良く
するために摩擦特性、とりわけ初期の摩擦特性の一層の
向上を図ることが技術課題となっている。

そこで摩擦特性向上のために摩擦調整剤を用いた潤滑油
が提案されている。しかしながら、摩擦調整剤を用いた
潤滑油は未だ摩擦特性が不充分なうえに長期使用による
油の劣化（経時変化）によって摩擦特性が低下してしま
うという問題があった。また、腐食防止能も低下すると
いう傾向がある。

したがって、これまでに良好な摩擦特性を有し、しかも
経時による変化が小さく、かつ伝達トルクの大きい潤滑
油は得られていない。

本発明は特定の性状の基油に摩擦調整剤を一定割合で含
有させることにより、上記従来の問題点を解消し、変速
ショックが少なく、しかも伝達トルクが大きく、そのう
え充分な腐食防止能を有し、自動変速機等の潤滑に好適
に用いられる潤滑油組成物を提供することを目的とする
ものである。

Ｃ問題点を解決するための手段〕 すなわち、本発明は、（Ａ）ナフテン分含量が３０％以
上、芳香族分含量が２％以下であり、かつ１００°Ｃに
おける粘度が１．５〜３０ｃＳｔである基油に（Ｂ）摩
擦調整剤を全体の０．０１〜５重量％の割合で含有させ
ることを特徴とする潤滑油組成物を提供するものである
。

本発明の組成物の（Ａ）成分を構成する基油は、その性
状がナフテン分含量（％ＣＮ）３０％以上、好ましくは
３２〜７０％、芳香族分含量（％Ｃａ）２％以下、好ま
しくは１％以下であり、かつ１００°Ｃにおける粘度が
１．５〜３０ｃＳｔ、好ましくは２〜２０ｃＳｔである
潤滑油基油である。ここで、ナフテン分含量が３０％未
満のものでは、摩擦特性が低下するという不都合があり
、また、芳香族分含量が２％を越えるものでは、酸化安
定性が悪くかつ経時変化が大きいという問題があり好ま
しくない。さらに、１００°Ｃにおける粘度が１．５ｃ
Ｓｔ未満のものでは蒸発減量が多いという不都合があり
、また３０ｃＳｔを越えるものでは粘性抵抗による動力
損失が大き過ぎるので好ましくない。

なお、（Ａ）成分である基油の他の性状は、一般の潤滑
油に要求される性能、例えば■適当な粘度特性、■良好
な酸化安定性、■良好な清浄分散性、■良好な防錆・防
食性、■良好な低温流動性等をも有することが好ましく
、具体的には粘度指数８０以上、流動点−１０°Ｃ以下
、特に−２０°Ｃ以下、とりわけ−３０°Ｃ以下であり
、また全酸価０．１■Ｋｏｎ／ｇ以下であることがさら
に好ましい条件である。

本発明の組成物の（Ａ）成分である基油は、上述した性
状を有するものであれば、鉱油１合成油を問わず様々な
ものが使用可能であり、特に制限はない。

この基油として用いることのできる鉱油の具体例として
は、パラフィン基系原油、中間基系原油。

ナフテン基系原油を常圧蒸留するかあるいは常圧蒸留の
残渣油を減圧蒸留して得られる留出油を常法にしたがっ
て精製することによって得られる精製油、あるいは精製
後さらに深脱ロウ処理することによ７て得られる深脱ロ
ウ油などをあげることができる。この際の精製法は特に
制限はなく様々な方法が考えられる。通常は（ａ）水素
化処理。

（ｂ）脱ロウ処理（溶剤膜ロウまたは水添脱ロウ）。

（Ｃ）溶剤抽出処理、（ｄ）アルカリ蒸留または硫酸洗
浄処理、（ｅ）白土処理を単独であるいは適宜順序で組
み合わせて行う。また同一処理を複数段に分けて繰り返
し行うことも有効である。例えば、■留出油を水素化処
理するか、または水素化処理した後、アルカリ蒸留また
は硫酸洗浄処理を行う方法、■留出油を水素化処理した
後、脱ロウ処理する方法、■留出油を溶剤抽出処理した
後、水素化処理する方法、■留出油に二段あるいは三段
の水素化処理を行う、またはその後にアルカリ蒸留また
は硫酸洗浄処理する方法、さらには■上述した■〜■の
如き処理後、再度脱ロウ処理して深脱ロウ油とする方法
などがある。

いずれの方法によっても、得られる基油の性状が、前述
した％Ｃ８１％ＣＡおよび粘度となるように調整すれば
よい。

特に、本発明では深脱ロウ処理によって得られる鉱油が
（Ａ）成分の基油として好適である。この深脱ロウ処理
は、苛酷な条件下での溶剤膜ロウ処理法やゼオライト触
媒を用いた接触水添脱ロウ処理法などによって行われる
。

また、本発明の基油としては、上述の鉱油以外に、アル
キルベンゼン、ポリブテンあるいはポリ（α−オレフィ
ン）の如き一般の合成油、さらには１−（１−デカリル
）−１−シクロヘキシルエタンなどの縮合環または非縮
合環の飽和炭化水素を有する合成油であってもよく、ま
たこれらの混合物であってもよい。

本発明の組成物では、上述の（Ａ）基油に、（Ｂ）摩擦
調整剤を組成物全体の０．０１〜５重量％、好ましくは
０．１〜２重量％の割合で含有させる。（Ｂ）成分であ
る摩擦調整剤の含有量が０．０１重量％未満では効果が
なく、５重量％を越えると酸化安定性が悪くなるので好
ましくない。

ここで（Ｂ）成分である摩擦調整剤としては様々なもの
があるが、一般に油性剤、摩擦防止剤。

極圧剤などと称されるものが充当される。好ましいもの
としてはリン酸エステル、亜リン酸エステル、リン酸エ
ステルのアミン塩、亜リン酸エステルのアミン塩、ソル
ビタンＪＡＭ　肪Ｍエステル、ペンタエリスリトール脂
肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、トリメチロ
ールプロパン脂肪酸エステル、グリコール脂肪酸エステ
ル、カルボン酸。

カルボン酸アミド、カルボン酸エステル、カルボン酸の
金属塩、油脂、高級アルコールおよびイオウ化合物より
なる群から選ばれた一種または二種以上の化合物をあげ
ることができる。

上記リン酸エステル、亜リン酸エステルは次の一般式（
１）〜〔ＩＩＩ）で表わされるものが好ましい。

ＲＩ　　０−Ｐ＝Ｏ・・・（Ｉｌ〕 （ＯＨ）２ 上記式（１）（Ｉｌ〕および（ＩＩＩ）において、Ｒ１
およびＲ２は炭素数４〜３０のアルキル基、アリール基
、アルキル置換アリール基などを示すもので、Ｒ１およ
びＲ２は同一あるいは異なるものでも良い。

リン酸エステル、亜リン酸エステルの具体例としては、
例えばブチルアシッドホスフェート、２−エチルへキシ
ルアシッドホスフェート、ラウリルアシッドホスフェー
ト、オレイルアシッドホスフェート、ステアリルアシッ
ドホスフェート、ジプチルハイドロゲンホスファイト、
ジラウリルハイドロゲンホスファイト、ジオレイルハイ
ドロゲンホスファイト　ジステアリルハイドロゲンボス
ファイト　ジフェニルハイドロゲンホスファイトなどが
挙げられる。

リン酸エステルのアミン塩、亜リン酸エステルのアミン
塩としては、上記リン酸エステルあるいは亜リン酸エス
テルのオレイルアミン塩、ココナツツアミン塩、牛脂ア
ミン塩などが挙げられる。

次に、ソルビタン脂肪酸エステルの具体例としては、ソ
ルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレート、ソ
ルビタンモノステアレート　ソルビクンセスキオレエー
ト、ソルビタンジオレエートあるいはこれらの混合物を
挙げることができる。

ペンタエリスリトール脂肪酸エステルの具体例としては
、ペンタエリスリトールまたはジペンタエリスリトール
とカプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、バルミチン
酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸またはへヘ
ン酸などの脂肪酸とのモノエステル、ジエステルまたは
トリエステルあるいはこれらの混合物が挙げられる。

また、グリセリン脂肪酸エステルの具体例としては、オ
レイン酸モノグリセライド、ステアリン酸モノグリセラ
イド、オレイン酸ジグリセライドあるいはこれらの混合
物などがある。

トリメチロールプロパン脂肪酸エステルとしては、トリ
メチロールプロパンとカプリン酸、ラウリン酸、ミリス
チン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リ
ノール酸またはベヘン酸などの脂肪酸とのモノエステル
またはジエステルあるいはこれらの混合物が挙げられる
。

グリコール脂肪酸エステルとしては、プロピレングリコ
ール、トリメチレングリコール、１，４−ブタンジオー
ルまたはネオペンチルグリコールとカプリン酸、ラウリ
ン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オ
レイン酸、リノール酸またはへヘン酸などの脂肪酸との
モノエステルあるいはこれらの混合物などがある。

カルボン酸としては、脂肪族カルボン酸、二価カルボン
酸（二塩基酸）、芳香族カルボン酸があり、ここで脂肪
族カルボン酸については、炭素数８〜３０ものがあり、
飽和、不飽和のいずれであってもよい。脂肪族カルボン
酸の具体例を示すと、ペラルゴン酸、ラウリル酸、トリ
デカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸
、エイコサン酸、ベヘン酸、トリアコンタン酸、ウンデ
シレン酸、オレイン酸、リノール酸、リルン酸。

エルカ酸および油脂脂肪酸（ヤシ油脂肪酸、パーム核油
脂肪酸等）などがある。二価カルボン酸の具体例を示す
と、オクタデシルコハク酸、オクタデセニルコハク酸、
ポリブテニルコハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セ
バシン酸、ドデカンニ酸などがある。また、芳香族カル
ボン酸についてはサリチル酸などがある。

カルボン酸アミドは様々なものがあるが、例えば上述の
カルボン酸とアミン化合物（ジエチレントリアミン、ト
リエチレンテトラアミン、テトラエチレンペンタアミン
、ヘキサエチレンペンタアミン、ヘプタエチレンオクタ
アミン、テトラプロピレンペンタアミン、ヘキサブチレ
ンへブタアミンあるいはモノエタノールアミン、ジェタ
ノールアミン等のアルカノールアミンなど）との反応生
成物があげられる。

さらに、カルボン酸エステルとしては、脂肪族カルボン
酸エステル、二価カルボン酸エステル（二塩基酸エステ
ル）があげられ、脂肪族カルボン酸エステルは、通常は
上述の脂肪族カルボン酸のアルキルエステル（メチルエ
ステル、エチルエステル、プロピルエステル、ブチルエ
ステル、オクチルエステル、ラウリルエステル、オレイ
ルエステルなど）が用いられる。二価カルボン酸エステ
ルは上記の二価カルボン酸のモノアルキルエステルある
いはプロピレングリコール等のグリコールエステルがあ
げられる。

カルボン酸の金属塩としては、ラウリン酸亜鉛。

オレイン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、ヤシ油脂肪酸亜鉛
、ステアリン酸アルミニウム、サリチル酸マグネシウム
などがあげられる。

さらに、油脂としては、動物油脂、植物油脂のいずれで
もよく、ラード、牛脂、魚油等の動物油脂、大豆油、ナ
タネ油、米ヌカ油、パーム油、バ−ム核油、ヤシ油等の
植物油脂があげられる。

高級アルコールとしては、オクチルアルコール。

ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイル
アルコール、ステアリルアルコールなどがあげられる。

また、イオウ化合物としては、硫化油脂、硫化リンとピ
ネンとの反応生成物などがあげられる。

本発明においては、これらの化合物を（Ｂ）成分である
摩擦調整剤として使用できるが、これらのうちでリン酸
エステル、亜リン酸エステルあるいはそのアミン塩、カ
ルボン酸アミド、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタ
ン脂肪酸エステル。

カルボン酸の金属塩、二価カルボン酸エステル（二塩基
酸エステル）およびそれらの二種以上の混合物を特に好
適なものとして用いることができる。

本発明の組成物は、前述した（Ａ）基油に上記したＣＢ
）摩擦調整剤を含有せしめることにより得られるが、さ
らに所望により粘度指数向上剤。

酸化防止剤、清浄分散剤などを適宜加えることもできる
。

上記の粘度指数向上剤の種類は特に制限はないが、例え
ばポリメタアクリレート（ＰＭＡ）、ポリイソブチン、
ポリアルキルスチレン、エチレン−プロピレンコポリマ
ーなどがあげられる。このうち特に剪断安定性に優れ、
粘度変化を長期間防止し得る分子量１０万以下、好まし
くは５万以下のポリメタアクリレートが好適である。こ
の粘度指数向上剤の添加割合については、各種状況に応
じて適宜選定すればよいが、通常は組成物全体の０．５
〜１５重量％、好ましくは２〜ＩＯ重量％である。

また、酸化防止剤としてはフェノール系化合物。

アミン系化合物、ジチオリン酸亜鉛など一般的に使用さ
れているものであれば良い。具体的には２．６−ジーｔ
−ブチル−４−メチルフェノール；２．６−ジーｔ−ブ
チル−４−エチルフェノール；４．４°−メチレンビス
（２，６−ジーｔ−ブチルフェノール）；フェニル−α
−ナフチルアミン；ジアルキルジフェニルアミン；ジー
２−エチルヘキシルジチオリン酸亜鉛；ジアミルジチオ
カーバミン酸亜鉛；五硫化ピネンなどが挙げられる。そ
の添加割合は０．０１〜２重量％、好ましくは０．０５
〜１重量％である。

次に、清浄分散剤としては無灰系清浄剤、金属系清浄剤
さらにはホウ素を含む無灰清浄分散剤なども使用するこ
とができる。具体的にはアルケニルコハク酸イミド、ス
ルホネート、フィネートなどが好ましく、例えばポリブ
テニルコハク酸イミド、カルシウムスルホネート、バリ
ウムスルホネートカルシウムフィネート、バリウムフィ
ネート、カルシウムサリチレートなどが挙げられる。

添加割合は０．１〜１０重量％、好ましくは０．５〜５
重量％である。

その他、本発明の組成物にはさらに必要に応じて腐食防
止剤、ゴム膨潤剤、消泡剤などを適量添加することもで
きる。

〔実施例〕

次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明する。

実施例１〜１０および比較例１〜１１ （１）潤滑油組成物の調製 基油として下記に示す基油Ａ−Ｅを用い、この基油Ａ＝
　Ｅ　８９．３　ｗｔ％にポリメチルメタアクリレート
（重量平均分子量４２，０００）４．０匈ｔ％。

２．６−ジーｔ−ブチル−４−メチルフェノール０．５
ｉｖｔ％、ポリブテニルコハク酸イミド５．０ｉｙｔ％
、腐食防止剤０．１ｗｔ％、ゴム膨潤剤１．０ｗｔ％お
よび消泡剤０．１ｗｔ％を加えて、それぞれ基本油Ａ−
Ｅを調製した。

この基本油Ａ−Ｅに、下表に示す化合物を所定割合で加
えて潤滑油組成物を得た。

巷−櫃一へ ■性　状 粘度：　５．４０ｃＳｔ　（１００°Ｃ）粘度指数：１
０５ 環分析　：％ＣＡ　０．１．％ＣＮ　３Ｂ、０流動点　
ニー４５°Ｃ ■製造法 中間基原油からの留出油を二段水素化処理し、さらに深
脱ロウ処理をして得られたもの。

基油Ｂ ■性　状 粘度：　５．２０ｃＳｔ　（１００°Ｃ）粘度指数＝１
０５ 環分析　：％ｃＡ　４．５．　　％Ｃ，２７，０■製造
法 中間基原油からの留出油を溶剤抽出処理し、さらに水素
化処理をして得られたもの。

巷一種一旦 ■性　状 粘度：５．４５ｃＳｔ　（１００°Ｃ）粘度指数：８３ 環分析　：％ｃＡ　１．５．　　％Ｃ，５０■製造法 基油Ａ（４０重量％）、中間基原油からの留用油を水素
化処理して得られたもの（３０重量％）および１−（１
−デカリル）−１−シクロヘキシルエタン（３０重量％
）との混合物。

基−猜□旦 ■性　状 粘度：５．６ｃＳｔ　（１００°Ｃ） 粘度指数：１２０ 環分析　：％ＣＡ　０．１以下２％ＣＮ１９■製造法 基油Ａ（５０重量％）とポリ−α−オレフィン（５０重
量％）との混合物。

基−前−且 ■性　状 粘度：５．１ｃＳｔ　（１００°Ｃ） 粘度指数：６０ 環分析　：％ＣＡ　４．　　％Ｃ，４０■製造法 ナフテン基系原油からの留出油を溶剤抽出処理して得ら
れたもの。

（２）性能試験 上記（１）で調製した潤滑油組成物について調製時のも
のと強制劣化後のものを用いて、下記に示す性能試験を
行った。結果を表に示す。なお、強制劣化は、内燃機関
用潤滑油酸化安定度試験法（ＪＩＳ　　Ｋ　　２５１４
）に準拠して１５０°Ｃで２４時間劣化させることによ
り行った。

ＳＡＥ　　Ｎｏ、２　　＝ｉ グリーニング社（米国）製、５ＡＥＮｏ、２試験機を用
い下記の実験条件で摩擦特性を評価した。

〔実験条件〕

ディスク：国産自動変速機用ペーパー系ディスク（２枚
） プレート：国産自動変速機用鋼製プレート（３枚）モー
ター回転数：３６００ｒｐｍ ピストン押付圧：３８ｐｓ＋ 油温：１２０°Ｃ 以上の実験条件における回転数１２００ｒｐｍのときの
動摩擦係数をμｍ□。。、停止するときの静止摩擦係数
をμ。とじて測定し、μ。／μｍ□。。を算出した。

壁部Ｊｊ’Ｘ！Ｉ！’代狡 内燃機関用潤滑油酸化安定度試験法（ＪＩＳＫ２５１４
）に準拠して１５０°Ｃで９６時間の条件で試験を行っ
た。

腐食試験 ＪＩＳ　　Ｋ　２５１３に準拠して１００℃で３時間経
過後の銅板の腐食状態を測定した。

〔発明の効果〕

以上に示したように、本発明の潤滑油組成物は初期摩擦
特性が良好、即ち静止摩擦係数／動摩擦係数の比の値が
小さいものであり、変速によるショックが少ない。しか
も、摩擦特性の経時変化も小さい。そのうえ、酸化安定
性や腐食防止能にもすぐれている。したがって、変速機
等の小型化に充分適応しうるものである。

それ故、本発明の潤滑油組成物は自動変速機あるいは無
段変速機用の潤滑油、農業用トラクター等の湿式クラッ
チまたは湿式ブレーキを有する部分の潤滑油などとして
極めて有効である。

また、このような特性を兼ね備えた本発明の潤滑油組成
物は、ショックアブソーバ−、パワーステアリング、油
圧サスペンションさらには各種建設機械等の潤滑油およ
びこれら複数の目的の兼用油としても有効である。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）（Ａ）ナフテン分含量が３０％以上、芳香族分含
   量が２％以下であり、かつ１００℃における粘度が１．
   ５〜３０ｃＳｔである基油に（Ｂ）摩擦調整剤を全体の
   ０．０１〜５重量％の割合で含有させることを特徴とす
   る潤滑油組成物。
2. （２）（Ｂ）摩擦調整剤が、リン酸エステル、亜リン酸
   エステル、リン酸エステルのアミン塩、亜リン酸エステ
   ルのアミン塩、ソルビタン脂肪酸エステル、ペンタエリ
   スリトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル
   、トリメチロールプロパン脂肪酸エステル、グリコール
   脂肪酸エステル、カルボン酸、カルボン酸アミド、カル
   ボン酸エステル、カルボン酸の金属塩、油脂、高級アル
   コールおよびイオウ化合物よりなる群から選ばれた一種
   または二種以上の化合物である特許請求の範囲第１項記
   載の潤滑油組成物。