JPS63250448A

JPS63250448A - 熱処理炉用ロ−ル

Info

Publication number: JPS63250448A
Application number: JP8667987A
Authority: JP
Inventors: Michitoshi Ito; 井藤　三千寿; Hiromichi Saito; 斉藤　弘道; Seiji Hanagiri; 誠司花桐; Shinichi Tamura; 信一田村
Original assignee: Nippon Steel Corp
Current assignee: Nippon Steel Corp
Priority date: 1987-04-08
Filing date: 1987-04-08
Publication date: 1988-10-18
Anticipated expiration: 2011-01-10
Also published as: JPH08964B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は熱処理炉内に配設され、鋼板を焼鈍し搬送する
ためのロールであって、特に高温耐摩耗性と耐ビルドア
ツプ性に優れた熱処理炉用ロール（以下ハースロールと
いう）に関するものである。

（従来の技術）例えば連続熱処理炉内に配設されるハースロールは、６
００〜１３００℃の酸化性又は還元性雰囲気温度で長時
間連続して被熱処理材を焼鈍し、搬送させるためにその
表面は摩耗を受けたり、また被熱処理材の付着酸化物や
鉄粉がロール表面に凝着、堆積していわゆるビルドアッ
プを形成したりしている。

このような摩耗やビルドアップによる凹凸がハースロー
ル上に発生すると、被熱処理材である鋼板が搬送される
間に疵付けられて、品質の低下の原因となっている。こ
のような鋼板の品質低下を防止するために、定期的に操
業を中断して熱処理炉内を冷却した後、作業者が炉内に
入ってハースロールの表面を研削手入れしたり、ロール
そのものを取り替えたりしている。

このため、従来からハースロール材質を高クロム、高ニ
ツケル含有の耐熱合金に改良したり、あるいは特公昭５
７−２９５４９号公報等で記載されているように、ロー
ル表面にジルコニアやアルミナ等のセラミックを溶射被
覆したりしていた。

（発明が解決しようとする問題点）しかしながら、耐熱合金の改良でも凝着堆積に起因する
ビルドアップの発生防止には効果が薄く、またジルコニ
アやアルミナの溶射被覆層は、高温雰囲気中で粒子間強
度が劣化して被膜自体の剥離が生成するという欠点から
、高温耐摩耗性とビルドアップの防止において十分に満
足し得るものになっていない。

本発明者等はこれら酸化性又は還元性雰囲気中で使用さ
れるハースロールに適用すべき高温耐摩耗性に優れ、か
つビルドアップ防止効果の大きい被覆材料を種々研究検
討した結果、ハースロール基体との密着性に優れ、剥離
することなく、かつ高温強度にも優れた被覆材を見出し
本発明を完成した。

すなわち、本発明は酸化性または還元性雰囲気中に配設
されて使用するに際して優れた高温耐摩耗性とビルドア
ップ防止効果の大きい被覆層をロール表面に形成したハ
ースロールを提供することを口約とするものである。

（問題点を解決するための手段）本発明はケイ化物よりなる被覆を有する熱処理炉用ロー
ルを要旨とするものである。

以下、本発明について詳細に述べる。

ハースロールの基体は、耐熱鋳鋼で作られる。

これらの基体にはその表面部にケイ化物、すなわちＣｒ
５ｉｚ＋　ＭｏＳｉ、　Ｚｒ５ｉｚ＋　Ｔｉ５ｉｚ、　
ＷＳｔｚ＋　Ｎｂ５ｉｔの被膜を溶射法で形成するもの
である。尚、施工方法については、通常のガスプラズマ
、水プラズマ、エアープラズマでもかまわないが、被膜
を母材により強固に形成する場合は、ＬＰＰＳ法（残圧
プラズマ法）によって施工した方が望ましい。

本発明において、溶射原料に上記のケイ化物を用いたの
は、耐食性、耐摩耗性に優れ、かつ耐熱性に優れる上に
熱伝導率が比較的大きいことから、金属基体に被覆する
場合、溶射施工後の冷却時に溶射被膜中に熱応力を残留
させることが少ないため、有利であると考えたからであ
る。

尚、溶射被膜のボンドコーティングとサーメツト層のメ
タル成分は、ＣｏＣｒＡｊＹ系＋　ＮｔＣｒＡｆＹ系の
耐熱合金地、Ｎｉ−Ｃｒ合金等を使用することによって
耐スポール性の向上を図ることができる。

本発明者等は、連続焼鈍炉用ハースロール材質としての
耐ビルドアツプ性と高温耐摩耗性を調査するために下記
の実験を行った。

大公炎上実験に用いた試験装置を第１図及び第２図に示す。５Ｃ
ＩＩ２２　（２５Ｃｒ　−２０Ｎｔ−０，４Ｃ）を素材
とした半径３５ｍｍの半月形加圧ロール６を製作し、第
１表に示す溶射を行った２枚の各溶射試料４゜４′上を
往復摺動させ、ビルドアップ発生を再現できるような評
価装置を用いた。２枚の溶射試料４゜４′は３０龍Ｘ５
０顛×５龍サイズのＳＵＳ製基板基板面溶射したもの４
と、片面溶射したちの４′を用い、半月形加圧ロール６
と２枚の試料４．４′の間にはビルドアップ原料５　（
ｐｅ３ｏ４等の酸化鉄粉）を散布し、トレイ３中に収容
する。これらの装置は、つぼ型電気炉２の中に配置され
、Ｎ２−５％Ｈアの還元雰囲気中で８５０℃の一定温度
で４時間加圧ロール６を往復運動させ、ビルドアップの
発生を起こさせる。

尚、図中１は雰囲気ガス導入管、７は加圧ロンド、８は
加重材料、９はカウンターバランス、１０はシール板、
１）は減速機である。

以上の再現試験において、第２図の如く、半月形ロール
６と直接接触する面をＡ面、その裏側の面をＢ面、そし
てＢ面と向い合う面を０面とし、試験後のビルドアップ
発生状況を第２表に示すような耐ビルドアツプ性指数を
用いて、それぞれの評価点を合計した値で比較した。ま
た、ビルドアップ源であるＦｅ、Ｏ，の付着面積率の平
均値をもって溶射試料の耐ビルドアツプ性を評価した。

第２表　耐ビルドアツプ性指数耐ビルドアツプ性試験結果を第３表に示す。［・ノブコ
ートが各種のケイ化物系（■〜■）と、ＣｒＳ　ｉ　２
を含む各種サーメット被膜（［相］〜■）は、いずれも
、比較材のＡ　ｌ　、Ｏ，等に比べて耐ビルドアツプ性
に優れることがわかる。

また、サーメット被膜の場合、Ｃｒ５ｉｚの含有量を増
加させる程、耐ビルドアツプ性が向上しており、メタル
量はできるだけ少なくした方が望ましい。この点に観し
ては、Ｍｏ５ｉｚ＋　Ｚｒ５ｉｚ等他のケイ化物につい
ても同様の結果を得た。これは、ケイ化物酸化鉄に対す
る不活性な性質、つまり互いに反応し難い特性が顕著に
現われてくるためである。

第３表　耐ピルドア７プ性試験結果スＪ１）１連続焼鈍炉用ハースロール材質の高温耐摩耗性を調べる
ために、下記の実験を行った。第３図に示す如＜　５Ｕ
Ｓ３１０Ｓを素材とし、直径１２０龍、胴長１００Ｈの
テストロール１２を作製し、その表面に第４表に示す種
々の材質を０．３〜０．５鶴厚さに溶射被覆した。これ
を発熱体１３による８５０℃の加熱下、酸化雰囲気と還
元雰囲気中で７５×５００Ｘ１０（ｍ）の５ｓ４１）ｉ
ｉ板１４と端部支点１５による自重荷重で回転接触させ
、高温耐摩耗性を調査した。

第５表により、本発明（■〜＠ｌ）は、比較材のＮｚ０
３（■）　、　Ｚｒ０ｚ（■）に比べて、耐摩耗性に優
れることがわかった。また、サーメット系材質（■〜［
相］）にしてもあまり耐摩耗性は劣化しないこと、メタ
ル成分に、Ｎｉ−Ｃｒ系（■〜■）、ＣｏＣｒＡＪＹ系
（■）　、Ｎ１ＣｒＡｊＹ系（０）を使用しても充分な
耐摩耗性と耐スポール性の発揮されることが認められた
。

第５表　各溶射試料の摩耗量尚、Ｍｏ５ｉｚ＋　Ｃｒ５ｉｚ＋　Ｚｒ５ｉｚ以外にも
その他のケイ化物Ｔｉ５ｉｚ、　ＷＳｉｚ、　Ｎｂ５ｉ
ｚ等についても同様の結果を得ており、従来のセラミッ
ク被膜より優れた耐摩耗性を有する。

（発明の効果）上記実施例にも示す如く、本発明のハースロールは高温
耐摩耗性及び耐ビルドアツプ性に著しく優れており、ロ
ール寿命延長に大きく貢献するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図はピルドアフプ試験評価装置及び方法の
説明図、第３図は耐摩耗性の評価試験装置の概略を示す
説明図である。４．４′・・・溶射試料、５・・・ビルドアップ原料、
６・・・加圧ロール、１２・・・溶射テストロール、１
４・・・接触用鋼板。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）ケイ化物ＣｒＳｉｚ、ＭｏＳｉ＿２、ＺｒＳｉ＿
２、ＴｉＳｉ＿２、ＷＳｉ＿２、ＮｂＳｉ＿２から成る
被覆を有する高温耐摩耗性とビルドアップ防止に優れた
熱処理炉用ロール。
（２）ケイ化物とメタルから成るサーメット被覆を有す
る特許請求の範囲第１項記載の熱処理炉用ロール。