JPS6324850Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、電気掃除機、特に前蓋にて開閉自
在に覆われた集塵ケースの内部に塵吸入口を開閉
するシヤツター付きの使い捨て袋フイルターが着
脱自在に装着された電気掃除機において、前記前
蓋閉止時におけるシヤツターの動きを規制して誤
使用に至らないようにしたものである。

［従来の技術］ 電気掃除機にて吸入集塵された塵あるいはゴミ
を手を汚すことなく捨てるために使い捨て袋フイ
ルターを集塵ケース内に着脱自在に装着した電気
掃除機が周知であり、使い勝手に勝れ衛生的であ
ることから広く用いられている。

［考案が解決しようとする問題点］ しかしながら、従来の使い捨て袋フイルター
は、フイルター内にたまつた塵を捨てるときに塵
吸入口から塵が漏れ出る場合が多く、使用者の手
あるいは周辺を汚しやすいという不都合があり、
このために、塵処理時には塵吸入口を閉止するシ
ヤツタを設けた袋フイルターが考案されている。

しかし、従来においては、このシヤツターの動
きに対する規制が何ら為されていなかつた。この
ため、前蓋を閉止した電気掃除機使用中にこのシ
ヤツタが移動して塵吸入口を塞いでしまう等の問
題が生じていた。

本考案は上記従来の課題に鑑みなされたもので
あり、その目的は、前蓋閉止時におけるシヤツタ
の誤動作を確実に防止し、円滑な塵吸入作用を可
能とする改良された電気掃除機を提供することに
ある。

［問題点を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、本考案は、中央に
形成された塵吸入口を開閉するシヤツタを有する
口紙とフイルターとからなる袋フイルターが装着
される集塵ケースと、該集塵ケースの前面開口部
を開閉自在に覆う前蓋と、を含む電気掃除機にお
いて、前記前蓋側の吸入口を円筒型に突出した形
状とし、該円筒型の吸入口を袋フイルターの塵吸
入口周縁の口紙に当接させることにより、前蓋閉
止時にシヤツタが移動して塵吸入口を閉塞するこ
とを防止したことを特徴とする。

［作用］ 従つて、本考案によれば、前蓋閉止時には前蓋
側に形成された円筒型の吸入口が袋フイルタの口
紙に当接することによりシヤツタの動きが規制さ
れるので、電気掃除機の作動中にシヤツタが移動
して袋フイルターの塵吸入口を閉塞してしまう等
の不都合が確実に防止される。

［実施例］ 以下この考案を図示実施例により説明すると、
１は電動送風機２を内装した本体ケース、３は係
止体４により本体ケース１の前部に着脱自在に結
合された集塵ケース、５はこの集塵ケースの前面
開口部６の上部に形成された口紙支持壁で、凸ピ
ン７が複数個形成されている。

９はねじ１１により一端を回動自在に取り付け
られ、他端にシヤツター押圧部１２を備えたアー
ムで、ひねりばね１４により他端側が上方に付勢
されている。１５は集塵ケース３の前面開口部６
を開閉自在に覆う前蓋で、中央にホース接続口１
６を有している。

１７は前蓋１５の内側に固着された前蓋カバー
で、中央に前記ホース接続口１６と合致する筒状
の吸入口１８を有し、外周囲にはパツキン１９が
取り付けられ、このパツキンが前記前面開口部６
の周囲をシールしている。２０は前蓋カバー１７
に形成された複数個の中空状ボスで、前蓋１５の
閉止時、この中空状ボスは前記凸ピン７をその内
側に係合させ、また前記吸入口１８は後述する袋
フイルター３５の塵吸入口３６内に突出するよう
に構成されている。

２１は下端係合部２２が前記集塵ケース３の下
面に形成した凸起２４に係合している止め具で、
前蓋１５と前蓋カバー１７との間に圧縮ばね２３
の付勢により上下動自在に支持されている。

２８は一端に開口２９を有し、他端に閉塞面３
０を有するプレフイルターで、前記開口２９が前
面開口部６の裏側に接合するよう集塵ケース３に
内装されている。

３５は使い捨ての袋フイルターで、中央に塵吸
入口３６、周縁部に前記凸ピン７が係合する凸ピ
ン受け孔３８を有する口紙３９と、この口紙にハ
トメ４０により回動自在に取り付けられ、前記塵
吸入口３６を開閉するシヤツター４３と、前記口
紙３９に一端開口部がのり付けされた紙袋４７
と、一端が塵吸入口３６の周囲を覆うように口紙
３９にのり付けされ、他端が紙袋４７内に位置す
るようまた正面からみた形状が×状に折りたたま
れ、かつ通気度が紙袋４７よりも少ない材質より
なる案内筒４８とから構成され、前記口紙支持壁
５上に口紙３９が載置され、凸ピン７にその凸ピ
ン受け孔３８が挿入されて支持されている。

４９は前蓋１５のホース接続口１６と前蓋カバ
ー１７の吸入口１８により挟持されている逆止
弁、５１は前蓋カバー１７の吸入口１８の周囲に
取り付けられたシール用パツキンで、前記口紙３
９の塵吸入口３６の周囲と接合している。

５３は集塵ケース３の前面上部に取り付けられ
たヒンジ体で、前蓋１５をひねりばね等により集
塵ケース３に回動自在に支持している。５６はハ
ンドルカバー、５９は上下動自在のラツチボタン
で、一端に設けた押圧部６０は前記止め具２１の
上方に位置し、押圧部６０の先端下方に設けたア
ーム押圧片６１は集塵ケース３に形成された支持
穴６２に挿入され、その先端はアーム９の一側と
対向し、かつ前記押圧部６０と止め具２１との間
隔よりも大なる間隔を有し、さらにストツパー６
３が形成されている。６４は集塵ケース３の後部
に内装されたメインフイルターである。

以上のように構成された本考案の一実施例にお
いて、袋フイルター３５を集塵ケース３にセツト
する場合は、第４図に示すように口紙支持壁５に
設けた凸ピン７に口紙３９の凸ピン受け孔３８を
挿通させるようにして口紙支持壁５に載置し、次
に開かれている前蓋１５を下方に回動させて止め
具２１と係合部２２を係合させる。このとき、前
蓋カバー１７に形成されている中空状ボス２０が
まず最初に集塵ケース３の前面開口部６内に入り
込むので、前蓋１５が左右にぶれることがなく、
係合部２２は確実に凸起２５と係合する。

この状態で前記中空状ボス２０は凸ピン７をそ
の内側に挿入させて口紙３９を口紙支持壁５に確
実に取り付ける。また前蓋カバー１７に設けた筒
状の吸入口１８は口紙３９の塵吸入口３６内に突
出して塵吸入口３６が使用中にシヤツター４３で
閉じられることがないよう防止する。

ホース（図示せず）を前蓋１５のホース接続口
１６に差し込み、電動送風機２を運転すると、塵
を含む空気流はホースを通り、案内筒４８を広げ
ながら紙袋４７内に入り込み、紙袋４７をその吸
気圧でもつてふくらませながら塵は捕獲される。

この結果、清浄空気のみがプレフイルター２８
及びメインフイルター６４を通つて本体ケース１
内に入り、電動送風機２を通過して本体ケース１
の排気口（図示せず）から外部に排出される。

塵が紙袋４７内に一杯になると、案内筒４８を
封鎖し、ホースより塵を吸引しなくなる。

この状態になつたならば、電動送風機２の運転
を止め、ラツチボタン５９を押し込むと、押圧部
６０は止め具２１を下降させ、係合部２２が凸起
２４より離れるため、ヒンジ体５３に取り付けら
れたひねりばね等の付勢力により前蓋１５は集塵
ケース３の前面開口部６を開放する。

その結果、前蓋カバー１７の吸入口１８が口紙
３９の塵吸入口３６から抜け出てシヤツター４３
に対する回動規制が解かれる。

この状態からさらにラツチボタン５９をストツ
パー６３の下端がヒンジ体５３の下面に当たるま
で押し込むと、アーム押圧片６１がアーム９の上
部側壁を押しながらアーム９を下方に回動させ、
その他端シヤツター押圧部１２がシヤツター４３
を回動させて口紙３９の塵吸入口３６を閉塞す
る。

この状態で、袋フイルター３５を集塵ケース３
から取り出し、ゴミ箱等に捨てればよい。

袋フイルター３５を集塵ケース３内から取り出
すとき、口紙３９の塵吸入口３６はシヤツター４
３で閉塞されているので、持ち運ぶ際に内部のゴ
ミがこぼれて床面等を汚す必配はない。

考案の効果 以上のようにこの考案は、前蓋の閉止時、袋フ
イルターの塵吸入口を閉じるためのシヤツターの
動きを、前蓋に形成した筒状の吸入口で規制する
ようにしたため、通常の使用時にはシヤツターは
動かず、このために塵吸入口を閉じることはな
く、また、袋フイルターを取り付ける際、誤つて
シヤツターが塵吸入口を閉じてしまつた場合には
吸入口がシヤツターに当つて前蓋の閉止が阻止さ
れるので、袋フイルターの誤設置も確実に防止で
きるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１
図は本電気掃除機全体の側面図、第２図は集塵ケ
ース部分の縦断面図、第３図は前蓋を取り除いた
状態で集塵ケースを前面からみた図、第４図は集
塵ケースに袋フイルターを取り付ける状態を示す
斜視図である。 図中、３は集塵ケース、６は前面開口部、１５
は前蓋、１７は前蓋カバー、１８は吸入口、３５
は袋フイルター、３６は塵吸入口、４３はシヤツ
ターである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 内部に使い捨て袋フイルター３５が着脱自在に
   装着される集塵ケース３と、該集塵ケース３の前
   面開口部６を開閉自在に覆う前蓋１５とを含み、 前記使い捨て袋フイルター３５は、中央に塵吸
   入口３６が設けられるとともに該塵吸入口３６を
   開閉するシヤツター４３が回動自在に設けられた
   口紙３９と、前記口紙３９に一端開口部が固定さ
   れた袋状のフイルター４７とから成り、 前記集塵ケース３の前面開口部６側のケース側
   縁には少なくとも１個の凸ピン７が設けられた口
   紙支持壁５が形成され、前記使い捨て袋フイルタ
   ー３５の口紙３９がその凸ピン受け孔３８を前記
   凸ピン７と係合した状態で位置決めされるよう口
   紙３９の周側面が口紙支持壁５と前蓋１５との間
   で挟む込み支持され、 前記前蓋１５の集塵ケース３対向側内面には、
   袋フイルター３５に連通し該袋フイルター３５の
   口紙３９に向かつて円筒型に突出した吸入口１８
   を形成し、該円筒型の吸入口１８を袋フイルター
   ３５の塵吸入口３６周縁の口紙３９に当接させる
   ことにより、前蓋１５閉止時に口紙３９上のシヤ
   ツタ４３が移動して塵吸入口３６を閉塞すること
   を防止したことを特徴とする電気掃除機。