JPS647776B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は使い捨てフイルターを備えた電気掃
除機に関するもので使い捨てフイルターの塵吸入
口から塵が漏れ出るのを確実に防止して衛生的な
塵処理が行えるようにしたものである。

この種の従来の電気掃除機の塵吸入部分の一例
を示すと第７図のとおりである。

図に示すように、従来装置にあつては、使い捨
てフイルター２９の塵吸入口には直接ホース４９
が挿入され吸塵されていた。そのため、塵が使い
捨てフイルター２９内に満杯になると、塵はホー
ス４９の内部にまで溜つてくるが、このときホー
ス４９の断面積は使い捨てフイルター２９の断面
積より非常に小なるため、ホース４９内の塵は圧
縮堆積され、通風抵抗が非常に大きくなり、風量
が急激に低下してホース４９より塵を吸引しなく
なる。したがつてこの状態でホース４９を抜き取
ると、塵はホース４９内まで圧縮堆積されている
ので、ホース４９を抜き取ることによつて、塵は
ホース４９及び使い捨てフイルターの塵吸入口よ
り外部にあふれ飛び散るとう不具合があつた。

この発明は、前記のような不具合を解決するた
めになされたもので、塵吸入口より塵があふれ出
ることもなく、従つて、使い捨てフイルターの袋
体より塵がこぼれることがなく、かつ、直接手が
塵に触れることもない清潔に塵処理ができる電気
掃除機を得ることを目的とする。

この発明に係る電気掃除機は、使い捨てフイル
ターを、紙等の濾材で形成した袋体と、該袋体の
一端開口部が固着されかつ中央部に塵吸入口を有
する厚紙等で形成した口紙とで構成し、口紙に回
動自在に取り付けられて前面開口部の開放と共に
前記塵吸入口を閉口するシヤツターを取り付け、
袋体内には一端を前記塵吸入口の周縁に固着さ
れ、他端は、装着前においては折りたたまれ、使
用時には押し広げられて袋体内に開口する案内筒
を設けてなるものである。

以下、この発明を図示実施例により説明する
と、図において、１は電動送風機２を内装した本
体ケース、３は係止体４により前記本体ケース１
の前部に着脱自在に取り付けられた集塵ケース、
５はこの集塵ケースの前面開口部６の上半部口縁
に形成された口紙支持壁で、この口紙支持壁には
凸ピン７が複数個形成されている。８は前記口紙
支持壁５の上部にこの口紙支持壁より一段高く形
成されたアーム支持壁、９はこのアーム支持壁に
形成したボス１０にねじ１１により一端を回動自
在に取り付けられたアームで、ひねりばね１２に
より他端側が上方に付勢され、常にアーム支持壁
８上に位置している。

１３は前記集塵ケース３の前面開口部６を開閉
自在に覆う前蓋で、中央に吸入口１４を有してい
る。

１５は前記前蓋１３の内側に固着された中蓋
で、中央に前記吸入口１４と合致する開口１６を
有し、外周囲にパツキン１７が取り付けられてお
り、このパツキンが前記前面開口部６の周囲をシ
ールしている。

１８は下端係合部１９が前記集塵ケース３の下
面に形成した補強用凹部２０に形成された凸起２
１に係合し、前蓋１３と中蓋１５との間に上下動
自在に支持された止め具、２２は凹部２０に取り
付けられた前車輪、２３は一端に開口２４を有
し、他端に閉塞面２５を有するプレフイルター容
器で、側壁２６に形成した透孔２７の内側には粗
塵捕獲用のネツト２８が固着され、前記開口２４
は前面開口部６の裏側に接合するよう集塵ケース
３に内装されている。

２９は中央に塵吸入口３０、周縁部に前記凸ピ
ン７が係合する凸ピン受け孔３１を有する厚紙等
で形成した口紙３２と、この口紙にハトメ３３に
より回動自在に取り付けられ、前記塵吸入口３０
を開閉するシヤツター３４と、前記口紙３２に一
端開口部３５がのり付けされ、紙等の濾材で形成
された袋体３６と、前記口紙３２の塵吸入口３０
とほぼ同径を成し、その一端が塵吸入口３０周囲
を覆うよう口紙３２にのり付けされ、他端が袋体
３６内に位置するようまた正面からみた形状が×
状に折りたたまれ、かつ通気度が袋体３６と同じ
かそれより少ない材質よりなる案内筒３７とから
構成された使い捨てフイルターで、前記口紙支持
壁５上に載置され、凸ピン７に口紙３２の凸ピン
受け孔３１が挿入支持されている。

３８は前蓋１３の吸入口１４と中蓋１５の開口
１６により挾持されている逆止弁。

３９は中蓋１５の開口１６の周囲に取り付けら
れたパツキンで、口紙３２の塵吸入口３０の周囲
と接合している。

４０，４１は集塵ケース３の前面上部に取り付
けられたヒンジ体Ａとヒンジ体Ｂで、前蓋１３を
ひねりばね（図示せず）により集塵ケース３の回
動自在に支持している。

４２は後述するラツチボタン４４を支持穴４３
を有するハンドルカバー、４４は集塵ケース３の
前方上部に取り付けられた上下動自在のラツチボ
タンで、一端に有する押圧部４５は前記止め具１
８の上方に位置し、押圧部４５の先端下方に有す
るアーム押圧片４６は集塵ケース３のアーム支持
壁８の上方に形成されたラツチボタン支持穴４７
に挿入され、その先端はアーム９の一側と前記押
圧部４５と止め具１８より大なる所定空隙を有
し、さらにストツパー４８が形成されている。

４９は塵を集塵ケース３内に運ぶホースであ
る。

以上のように構成された本発明の一実施例にお
いて、次にその動作を説明する。ホース４９を前
蓋１３の吸入口１４に差し込むと、ホース４９の
先端面によつて逆止弁３８は押し広げられ、逆止
弁３８は使い捨てフイルター２９の×状に折りた
たまれている案内筒３７を押し広げる。なお、こ
の実施例では逆止弁３８が案内筒３７を押し広げ
るように構成しているが、ホース４９が直接ある
いは中蓋１５に案内筒３７を押し広げる凸起等を
形成してもよい。次に電動送風機２を運転する
と、塵はホース４９を通り、押し広げられている
案内筒３７をさらに押し広げながら袋体３６に入
り込み、その吸気圧でもつて袋体３６全体をふく
らませながら捕獲される。この結果、清浄空気の
みがプレフイルター容器２３及びメインフイルタ
ー（図示せず）を通つて本体ケース１内に入り、
電動送風機２を通過して本体ケース１の排気口
（図示せず）から外部に排出される。

塵が本体３６内に満杯になると、塵は案内筒３
７の内部にまで溜つてくるが、このとき案内筒３
７の断面積は袋体３６の断面積より非常に小なる
ため案内筒３７内の塵は圧縮堆積され、通風抵抗
が非常に大きくなり、風量が急激に低下してホー
ス４９より塵を吸引しなくなる。したがつてこの
状態でホース４９を抜き取つても塵は口紙３２の
塵吸入口３０にまで達する以前に、上記により吸
引しなくなので、塵吸入口３０からあふれること
はない。ところが従来の使い捨てフイルターには
第７図に示すように案内筒が設けてなく、ホース
４９が、この発明の案内筒３７の役目をするた
め、塵はホース４９内まで圧縮堆積されるので、
ホース４９を抜き取る際に塵は口紙３２の塵吸入
口３０より外部にあふれるという不具合があつ
た。

使い捨てフイルター２９内に集塵した塵を捨て
る場合について説明する。

ラツチボタン４４を押し込むと、止め具１８は
下降して係合部１９は凸起２１より離れ、ヒンジ
体Ａ，Ｂ，４０，４１に取り付けられたひねりば
ね（図示せず）により前蓋１３は集塵ケース３の
前面開口部６を開放する。さらにラツチボタン４
４を押し込むとアーム９が下降してシヤツター３
４を押し、シヤツター３４が口紙３２の塵吸入口
３０を閉口する。すなわち、前面開口部６を開放
すると同時に、シヤツター３４は塵吸入口３０を
閉鎖することになる。このとき第７図に示す従来
例だと塵吸入口３０より塵があふれているため、
シヤツター３４の移動が困難であるが、上記本発
明の構成によれば、シヤツター３４の移動は確実
に行われる。その後、使い捨てフイルター２９を
集塵ケース３から取り出しゴミ箱等に捨てればよ
い。この動作中も口紙３２の塵吸入口３０は、シ
ヤツター３４により、閉口されているため、塵が
塵吸入口３０からこぼれ室内を汚すことはない。

以上のようにこの発明は、使い捨てフイルター
に、塵吸入口をふさぐシヤツターと袋体内に塵を
案内する案内筒を設けたので、塵が案内筒の塵吸
入口一ぱいにまで堆積する前に、前記の理由によ
り塵が吸引しなくなつて塵吸入口より塵があふれ
出ることはなく、また、従つて、確実にシヤツタ
ーを動作させることができ、更に、シヤツターの
動作が確実にされることによつて、使い捨てフイ
ルターを取り出し廃棄する場合にも、若干の取扱
い不良や風等のある場合にあつても、塵が案内筒
からこぼれ飛散することはない。

この結果、袋体より塵がこばれなく、かつ直接
手が塵に触れることもない清潔塵処理ができるも
のである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の一実施例を示すもので、第１
図は本電気掃除機全体の側面図、第２図は同塵吸
入後の状態の縦断面図、第３図は前蓋を取り除い
た状態で集塵ケースを前面からみた図、第４図は
同じくシヤツター閉成時における集塵ケースを前
面からみた図、第５図は使い捨てフイルターの斜
視図、第６図は使い捨てフイルター内に設置され
る案内筒の斜視図、第７図は従来例で、ホースに
より塵吸入後の状態の縦断面図である。 ３は集塵ケース、２９は使い捨てフイルター、
３０は塵吸入口、３２は口紙、３４はシヤツタ
ー、３６は袋体、３７は案内筒である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 集塵ケース内に備えられる使い捨てフイルタ
   ーを有するものにおいて、前記使い捨てフイルタ
   ーを、紙等の濾材で形成した袋体と、該袋体の一
   端開口部が固着されかつ中央部に塵吸入口を有す
   る厚紙等で形成した口紙とで構成し、口紙に回転
   自在に取り付けられて前面開口部の開放と共に前
   記塵吸入口を閉口するシヤツターを取り付け、袋
   体内には一端を前記塵吸入口の周縁に固着され、
   他端は、装着前においては折りたたまれ、使用時
   には押し広げられて袋体内に開口する案内筒を設
   けてなる電気掃除機。