JPS591646Y2 - 真空掃除機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は真空掃除機において、吸塵容器内の塵埃放出時
に発生する細塵のよいあがりを解消することを目的とす
る。

従来の真空掃除機では、本体内に設置された吸引ファン
によって吸込口より吸込まれた含塵気体は、吸塵容器内
に設置された網目状の一次フィルタにより、含塵気体中
の粗塵が分離され、この一次フィルタの後方に設置され
た濾紙、濾布等の濾材により構成された二次フィルタに
より細塵が分離される。

二次フィルタで分離された細塵は同二次フィルタの下方
に設けられた細塵溜め部に堆積される。

ところが前記吸塵容器内の粗塵及び細塵を放出するとき
に細塵のよいあがりを生じ、これにより使用者は不快感
を与えていた。

すなわち、吸塵容器内より一次フィルタおよび二次フィ
ルタを抜くときに、一次フィルタ、二次フィルタに付着
した粗塵、細塵が落ちるために生じる細塵のよいあがり
や、吸塵容器内の塵埃を放出するときに、粗塵と細塵溜
め部に堆積された細塵とが同時に放出され、これが股座
容器外部で拡散するために発生する細塵のよいあがり等
の問題があり、衛生的なちり処理のできる掃除機が望ま
れていた。

本考案は上記従来の問題点を解消せんとするもので、以
下にその一実施例を添付図面にもとづいて説明する。

図において１は弾性体を介して取り付けた吸引ファン（
図示せず）を内蔵し、後面に排気口（図示せず）を備え
、かつ外装面には、本体把手２を設けた掃除機本体で、
この前面をなす隔壁３には、多数の隔壁孔を設けるとと
もに、隔壁３の下部より前方へ延設した股座容器受部１
ａを設けている。

４は掃除機本体１の外装面に固着した車輪、５は外底面
に自在車輪６を有する吸塵容器で、開放した後面７を隔
壁３側にして下側を股座容器受部１ａに載置するととも
に、尾錠５ａにより本体１と結合できるようになされて
いる。

股座容器５の前面には、吸塵用ホース（図示せず）を接
続する吸込口８を有する蓋９が開閉自在に取付けられて
いる。

上記蓋９は股座容器５の前端上方に蝶番１０により枢支
され、錠止手段１１により、その閉成位置で施錠されて
いる。

股座容器５の蓋９側聞口には、周囲が非通気性の壁で構
成された略円筒状の股座体１２が設置され、その後端側
開口には、粗塵を捕獲する一次フィルタ１３が回転自在
に設けられている。

そして上記−次フィルタ１３はその外周部をパツキン１
３ ａを介して股座体１２の後端に接触している。

上記−次フィルタ１３の後方には濾紙、濾布等の濾材に
より波形円筒状に構成され、細塵を捕獲する二次フィル
タ１４が設けられている。

この二次フィルタ１４下方には細塵溜め部１５が設けら
れている。

上記二次フィルタ１４はちり落しバンドル１５ａを手動
又は、コードリール運動で回転させると、同ちり落しバ
ンドル１５ ａといっしょに回転し、除塵子１６により
衝撃を受けてその振動により除塵するよう構成されてい
る。

又、前記−次フィルタ１３は前記二次フィルタ１４に連
結され、同二次フィルタ１４が回転すると同時に回転す
るように構成されている。

股座体１２の下方には、前記細塵溜め部１５の細塵を放
出するための細塵放出口１７と、これを閉塞する細塵放
出口蓋１８とが設けられている。

前記細塵放出口蓋１８は、バネ板１９とレリーズ２０と
で構成された錠止手段により開閉自在となるように構成
されている。

なお、上記レリーズ２０は可撓性のインナーワイヤと、
この外側を覆う可撓性のアウターチューブとからなる一
般的な構成のものである。

２１は股座容器把手、２２は股座体１２に取付けられ、
一次フィルタ１３の塵付着面に接触して付着塵埃を除去
するリブである。

上記構成において、吸引ファンを始動させると、吸塵用
ホース（図示せず）を経て吸込口８から股座容器５内に
流入した含塵気体は一次フィルタ１３により粗塵は分離
捕獲される。

一次フィルタ１３により分離され得なかった含塵気体中
の細塵は、一次フィルタ１３後方に設けられた二次フィ
ルタ１４により分離される。

二次フィルタ１４により分離された細塵は、同二次フィ
ルタ１４の下方に設けられた細塵溜め部１５へ堆積され
る。

又、二次フィルタ１４のちり落しはちり落しバンドル１
５ ａが手動又はコードリール連動により回転すると、
二次フィルタ１４が回転して前述のように同二次フィル
タ１４に衝撃が加えられ、これに付着した細塵は落され
る。

落された細塵は細塵溜め部１５へ堆積されるのである。

そして股座体１２の内部に捕捉された粗塵に股座容器５
前方に設けた蓋９を開放することにより外部へ放出され
、細塵溜め部１５に堆積された細塵は蓋９を開放した後
、レリーズ２０の股座容器５側ボタン２３を押すことに
より、レリーズ２０のボタン２３と反対側端部２４がと
びだして細塵放出口蓋１８を押えているバネ板１９を細
塵放出口蓋１８よりはずし、細塵放出口蓋１８を開放し
て塵埃を外部へ放出する。

一般に塵埃廃棄時に塵埃の舞い上りが生じ、使用者に不
快感を与えるのは、粗塵と細塵が混在して一緒に捨てら
れ、−かたまりになった上記塵埃のうち、粗塵部分がく
ずれるときに、細塵をかく乱して舞い上らせてしまうた
めに起る場合が多い。

これに対し本実施例では、まず基本的に粗塵の細塵を別
個に捕集し、かつ別個に捨てることにより粗塵によって
細塵をかく乱する事態の発生を避けている。

股座体１２の内部に溝った塵埃が充満したときには、同
塵埃を外部へ放出しにくいが、本実施例においては、一
次フィルタ１３の前に周囲に非通性の壁を有した略円筒
状の股座体１２を位置させているため、塵埃のひっかか
りがなくなって放出されやすい状態を確保している。

又、本実施例では、二次フィルタ１４のちり落しを行な
うときに、二次フィルタ１４と同時に一次フィルタ１３
が回転する構成となっており、一次フィルタ１３に付着
した塵埃はこれが回転することにより、股座体１２の内
部の塵埃に巻き込まれて離れる。

又、股座体１２内の塵埃が少ないときには、一次フィル
タ１３を回転させても、塵埃が一次フィルタ１３といっ
しょになって回転するために、一次フィルタ１３の前に
付着した塵埃は落ちにくいが、本実施例においては、一
次フィルタ１３前面と接触させてリブ２２を設置してい
るために、同−次フィルタ１３といっしょに回転してき
た塵埃はリブ２２により受は止められ、除塵される。

このように本考案によれば、股座容器内の塵埃を放出す
るときに細塵のよいあがりを少なくして不快感を与える
ことなく放出でき、しかも股座体内の塵埃をスムーズに
放出することができる掃除機を提供するものである。

又塵埃放出に際してフィルター装置の着脱操作がいらず
、これにより操作が楽で、しかも手等の汚れもないもの
であり、更にフィルター装置を外した時の細塵のよい上
がりを防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における真空掃除機の要部断
面の側面図、第２図は蓋部を開放したときの状態を示す
同正面図、第３図は股座容器の細塵放出口蓋と錠止手段
とを示す要部拡大断面図、第４図は股座容器の細塵放出
口蓋を開いた状態を示す同要部拡大断面図である。 １・・・・・・本体、５・・・・・・股座容器、８・・
・・・・吸引口、９・・・・・・蓋、１２・・・・・・
股座体、１３・・・・・・一次フィルタ、１４・・・・
・・二次フィルタ、１５・・・・・・細塵溜め部、１７
・・・・・・細塵放出口、１８・・・・・・細塵放出口
蓋。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 吸引ファンを内蔵した掃除機の本体と、この本体に着脱
   自在に結合し、上記本体と反対の側の開口を、吸引口を
   備えた蓋で閉蓋した吸塵容器と、この吸塵容器の蓋側開
   口に配設され、非通気性の壁で構成した略円筒状の股座
   体と、この股座体の後端に接触した粗塵捕獲用の一次フ
   ィルタと、この一次フィルタの後方に位置し、細塵を捕
   獲する二次フィルタと、この二次フィルタの下方に設け
   た細塵溜め部とを有し、上記股座体の下方で、かつ上記
   蓋の内側近傍に位置して細塵溜め部内の塵埃を放出する
   ための細塵放出口を設け、この細塵放出口には上記蓋と
   は別で、かつ独立して動作される開閉自在の細塵放出口
   蓋を設置した真空掃除機。