JP2003144361A - 電気掃除機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 集塵した塵埃の確実な処理が容易にできる電
気掃除機を提供する。 【解決手段】 ダストカップ23内に収容した集塵用袋36
の開口部37の縁を排出口22で外側に折り返し、排出口22
に風向制御部25を嵌合する。集塵用袋36が風向制御部25
の吸気口26と排気口とを気密に連通する。集塵用袋36の
底部38をダストカップ23の取付開口33で外側に折り返
し、取付開口33の開口縁に固定枠34の嵌合溝部35を嵌合
させる。電動送風機の吸気による吸気口26からの塵埃の
吸い込みにて生じる集塵用袋36のしぼみが、排出口22へ
の集塵用袋36の開口部37の挟み込みと、取付開口33への
集塵用袋36の底部38の挟み込みとで防止できる。ダスト
カップ23内における旋回による自重にて落下した塵埃を
集塵用袋36で集塵できる。ダストカップ23から取り出し
た集塵用袋36の処分で、ダストカップ23内で集塵した塵
埃の確実な処理を容易にできる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電動送風機により
吸い込まれた塵埃を集塵する電気掃除機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の電気掃除機としては、い
わゆるサイクロン式の電気掃除機が知られており、この
電気掃除機の掃除機本体の前面には、本体吸込口が開口
されている。また、この掃除機本体の内部には、本体吸
込口から塵埃とともに空気を吸い込む電動送風機が収容
されている。そして、この電動送風機と本体吸込口との
間である掃除機本体の内部には、本体吸込口から吸い込
まれた塵埃を集塵する集塵装置が着脱可能に取り付けら
れている。

【０００３】この集塵装置は、電動送風機による送風に
て外気を吸気する吸気口と、この吸気口から吸い込まれ
た吸気風を旋回風として、この吸気風とともに吸い込ま
れた塵埃を自重にて落下させて集塵する排気口とを備え
た略有底円筒状の集塵部としてのダストカップを有して
いる。また、このダストカップ内にて集塵されない細塵
は、ダストカップの排気口に取り付けられたフィルタに
て捕捉されてこのダストカップ内へと集塵される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
電気掃除機では、集塵装置のダストカップ内に溜まった
塵埃を捨てるために、このダストカップを掃除機本体か
ら取り外した後、このダストカップの排気口からフィル
タを取り外して、このダストカップ内に溜まった塵埃を
ごみ箱などに入れる際に、この塵埃が舞ってしまった
り、こぼれたりしてしまうおそれがあるという問題を有
している。

【０００５】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、集塵した塵埃の確実な処理が容易にできる電気掃
除機を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の電気掃除
機は、掃除機本体と、この掃除機本体の内部に収容され
た電動送風機と、吸気口とフィルタが取り付けられた排
気口とを有した集塵部、この集塵部に取り外し可能に取
り付けられ前記吸気口および排気口を略気密に連通させ
て塵埃を集塵する袋体、および前記電動送風機の吸い込
みによる前記袋体のしぼみを防止するしぼみ防止部を備
えた集塵装置とを具備しているものである。

【０００７】そして、集塵装置の集塵部に袋体を取り外
し可能に取り付けて、この袋体にて集塵部の吸気口と排
気口とを略気密に連通する。この状態で、掃除機本体内
の電動送風機による吸気にて集塵部の吸気口から塵埃を
吸い込ませると、この吸気口からの塵埃の吸い込みによ
る袋体のしぼみがしぼみ防止部にて防止されるととも
に、この吸気口から吸い込まれた塵埃が排気口に取り付
けたフィルタにより袋体にて集塵される。このため、集
塵部から袋体を取り外すことにより、集塵部内に集塵さ
れた塵埃が処理されるので、この袋体を処理することに
より集塵部内に集塵した塵埃の確実な処理が容易にでき
る。

【０００８】請求項２記載の電気掃除機は、請求項１記
載の電気掃除機において、しぼみ防止部は、袋体の外側
に配設されているものである。

【０００９】そして、袋体の外側にしぼみ防止手段を配
設することにより、集塵される塵埃をしぼみ防止部に接
触させることなく袋体にて集塵できるので、このしぼみ
防止部をより汚すことなく、袋体内に集塵される塵埃を
処理できる。

【００１０】請求項３記載の電気掃除機は、請求項２記
載の電気掃除機において、しぼみ防止部は、集塵部の下
方を開口した下開口部と、この下開口部に袋体の下端を
挟んで固定する固定部とを備えているものである。

【００１１】そして、集塵部に袋体を取り外し可能に取
り付ける際に、この袋体の下端をしぼみ防止部の下開口
部に固定部にて挟んで固定することにより、集塵部の吸
気口からの塵埃の吸込による袋体のしぼみを防止でき
る。このため、袋体のしぼみを防止するための構成が簡
略になるとともに、袋体の取り付けが容易となるから、
使い勝手が向上する。

【００１２】請求項４記載の電気掃除機は、請求項１記
載の電気掃除機において、しぼみ防止部は、袋体の内側
に配設されているものである。

【００１３】そして、袋体の内側にしぼみ防止手段を配
設することにより、塵埃を集塵する際に生じる袋体のし
ぼみをしぼみ防止部にてより確実に防止できる。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、本発明の電気掃除機の第１
の実施の形態を図１ないし図４を参照して説明する。

【００１５】図１ないし図４において、１は掃除機本体
で、この掃除機本体１は、サイクロン方式であり、床面
を走行可能である。また、この掃除機本体１は、ケース
体２と、このケース体２の上部に後部が連結して回動に
より上部を開放可能に覆って取り付けられる蓋体３とを
備えた本体ケース４を有している。また、ケース体２内
における後側には、図３に示すように、電動部である電
動送風機５が収容されている。

【００１６】また、この電動送風機５の前側である本体
ケース４内には、この電動送風機５を駆動させる電源と
しての二次電池であるバッテリ、すなわち電池パック６
が取り外し可能に収容されている。さらに、本体ケース
４のケース体２の後面略中央には、電池パック６に電力
を供給してこの電池パック６を充電させる図示しない充
電端子が取り付けられている。

【００１７】さらに、ケース体２の両側には、一対の側
板部７が上方に向けて突出するように配設されている。
これら一対の側板部７は、上下方向の略中間部の前側の
対向距離が次第に狭くなるように内側に湾曲している。
そして、これら一対の側板部７それぞれにおける湾曲す
る前側部分には、電動送風機５に連通して略前側側方に
向けて開口する排気口８が複数穿設されている。

【００１８】また、本体ケース４の蓋体３の前側には、
前方に向けて本体吸込口11が開口されている。この本体
吸込口11における掃除機本体１内には、この本体吸込口
11を下方へと屈曲させる吸気管12が収容されている。ま
た、蓋体３の上面には、取手手段としてのハンドル13が
設けられている。このハンドル13は、平面視略Ｙ字状に
形成されている。

【００１９】一方、本体ケース４の本体吸込口11には、
可撓性を有するホース体14の基端が連通されて着脱可能
に接続されている。このホース体14の先端には、略く字
状に屈曲した操作手段としての手許操作部15が設けられ
ている。そして、この手許操作部15における屈曲する部
分の基端側に面する部分には、電動送風機５などの動作
モードを設定する複数の設定ボタン16が離間されて一列
に並列されて設けられている。また、ホース体14の手許
操作部15の先端には、伸縮可能な接続管としての延長管
17を介してノズル体である吸込口体としての床ブラシ18
が着脱可能に連通されて接続されている。

【００２０】そして、本体ケース４のケース体２内にお
ける前側には、電動送風機５による吸気により吸い込ん
だ塵埃を旋回させて、この塵埃の自重にて落下させて集
塵する集塵装置20が着脱可能に取り付けられている。こ
の集塵装置20は、電動送風機５にて吸い込まれた吸気風
が取り込まれ、この吸気風とともに吸い込まれた塵埃を
集塵し、一端が開口されて開口部としての排出口22が形
成された有底円筒状のダストカップ23を備えている。こ
のダストカップ23は、合成樹脂製である。

【００２１】ここで、このダストカップ23の排出口22
は、このダストカップ23の軸方向における上端に位置し
ている。また、このダストカップ23の外側面には、一端
である上端が上端外周面に連続して設けられ他端である
下端が自由端である取手部としてのハンドル部24が一体
的に設けられている。なお、このハンドル部24は、上面
が凹状に形成されている。

【００２２】さらに、ダストカップ23の排出口22には、
このダストカップ23内に吸い込まれた吸気風をこのダス
トカップ23内において旋回風とする略円盤状の合成樹脂
製である風向制御部25が着脱可能に嵌合されている。こ
こで、この風向制御部25とダストカップ23とにより集塵
部としての集塵カップ21が構成される。

【００２３】また、この風向制御部25には、この風向制
御部25をダストカップ23の排出口22に嵌合させた状態
で、このダストカップ23を掃除機本体１に取り付けた際
に、この掃除機本体１の本体吸込口11に対向する吸気管
12の他端に嵌合して、この吸気管12をダストカップ23内
に気密に連通させる吸気口26を開口させる略円筒状の吸
気筒部27が取り付けられている。

【００２４】また、この風向制御部25には、この風向制
御部25をダストカップ23の排出口22に嵌合させた状態
で、このダストカップ23を掃除機本体１に取り付けた際
に、この掃除機本体１内の電動送風機５の吸気側に気密
に連通される排気口28を開口させる略半円形の集気開口
29が設けられている。そして、この集気開口29の下側に
は、風向制御部25の吸気口26から吸い込まれた後にダス
トカップ23から排出される吸気風中の塵埃を捕捉し、こ
の吸気風中の塵埃をダストカップ23内に集塵させる有底
略円筒状の合成樹脂製である第１のフィルタ体30が取り
付けられている。また、このこの集気開口29の上側に
は、第１のフィルタ体30にて捕捉できなかった微細な塵
埃を捕捉する平板状の合成樹脂製である第２のフィルタ
体31が着脱可能に取り付けられている。

【００２５】さらに、風向制御部25の外周縁には、外方
に突出しさらに先端が上方に向けて舌片状に突出し、ハ
ンドル部24の上面に係合して先端部がこのハンドル部24
から斜め上方に突出したつまみ部32が設けられている。

【００２６】一方、ダストカップ23の排出口22に対向す
る軸方向における他端である下端には、このダストカッ
プ23の下端を開口させる下開口部としての取付開口33が
開口されている。この取付開口33は、ダストカップ23の
外周面および内周面に対して面一に形成されている。さ
らに、この取付開口33には、この取付開口33を開閉可能
に閉塞する固定部としてのパッキンである略円盤状の固
定枠34が取り外し可能に取り付けられている。この固定
枠34は、弾性を有するゴムなどにより成形されている。
また、この固定枠34の軸方向における一端面の周縁に
は、この固定枠34の周方向に沿った凹溝状の嵌合溝部35
が形成されている。この嵌合溝部35は、固定枠34の軸方
向における一端面を取付開口33の開口縁に当接させて、
この取付開口33を閉塞する際に、この取付開口33の開口
縁に周方向に沿って取り外し可能に嵌合する。

【００２７】さらに、ダストカップ23の内部には、この
ダストカップ23の風向制御部25の吸気口26と排気口28と
を気密に連通させて吸気風路の一部を構成し、このダス
トカップ23内に集塵される塵埃を集塵する袋状の袋体で
ある集塵用袋36が取り外し可能に取り付けられている。
この集塵用袋36は、通気性を有さない透明または半透明
なビニル樹脂などの合成樹脂などにて成形されている。

【００２８】また、この集塵用袋36は、図１に示すよう
に、この集塵用袋36の一端に位置する開口部37をダスト
カップ23の排出口22から側方に向けて突出、すなわち折
り返した状態で、この排出口22に風向制御部25を嵌合さ
せることにより、この集塵用袋36の開口部37における周
縁がダストカップ23の排出口22と風向制御部25との間に
挟み込まれて固定される。

【００２９】さらに、この集塵用袋36は、図２に示すよ
うに、この集塵用袋36の他端に位置する底部38をダスト
カップ23の取付開口33から側方に向けて折り曲げて突出
させた状態で、この取付開口33の開口縁を固定枠34の嵌
合溝部35に嵌合させてこの取付開口33を閉塞することに
より、この集塵用袋36の底部38における周縁がダストカ
ップ23の取付開口33と固定枠34の嵌合溝部35との間に挟
み込まれて固定される。

【００３０】このため、ダストカップ23の排出口22への
風向制御部25の嵌合と、このダストカップ23の取付開口
33への固定枠34の嵌合とにより、このダストカップ23の
吸気口26からの塵埃の吸い込みによるこのダストカップ
23内に取り付けられた集塵用袋36のしぼみを防止するし
ぼみ防止部としてのしぼみ防止機構39が構成される。よ
って、このしぼみ防止機構39は、集塵用袋36の外側に配
設されることとなる。

【００３１】次に、上記第１の実施の形態の作用を説明
する。

【００３２】まず、集塵装置20のダストカップ23内に集
塵用袋36を入れ、この集塵用袋36の底部38をダストカッ
プ23の取付開口33から突出させて折り曲げる。

【００３３】この状態で、この取付開口33の開口縁に固
定枠34の嵌合溝部35を嵌合させて、これら取付開口33の
開口縁と固定枠34の嵌合溝部35との間に集塵用袋36の底
部38を挟み込ませて固定する。

【００３４】この後、このダストカップ23の排出口22か
ら集塵用袋36の開口部37を突出させた後、この集塵用袋
36の開口部37の全周をダストカップ23の排出口22の全周
に亘って拡開させて折り返す。

【００３５】この状態で、このダストカップ23の排出口
22に風向制御部25を嵌合させて、これらダストカップ23
の排出口22と風向制御部25との間に集塵用袋36の開口部
37の近傍を全周に亘って挟み込ませて固定する。

【００３６】さらに、本体ケース４の蓋体３をケース体
２に対して回動させて、これらケース体２と蓋体３との
間に集塵用袋36および風向制御部25を取り付けた集塵装
置20を取り付けて、この集塵装置20に取り付けた風向制
御部25の吸気口26を掃除機本体１の吸気管12に連通させ
るとともに、この風向制御部25の排気口28を電動送風機
５の吸気側に連通させる。

【００３７】また、掃除機本体１の本体吸込口11にホー
ス体14の基端を連通接続させるとともに、先端に床ブラ
シ18が連通接続された延長管17の基端をホース体14の先
端に連通接続させる。

【００３８】この状態で、このホース体14の手許操作部
15を把持しつつ、この手許操作部15の所定の設定ボタン
16をオンして掃除機本体１内の電動送風機５を駆動させ
る。

【００３９】すると、床ブラシ18の先端から塵埃ととも
に空気が吸い込まれる。

【００４０】そして、この塵埃を含んだ空気は吸気風と
なり、延長管17やホース体14それぞれの内部を順次通過
して掃除機本体１の本体吸込口11へと吸気された後、掃
除機本体１の吸気管12を介して集塵装置20の吸気筒部27
へと吸気される。

【００４１】さらに、この吸気筒部27へと吸気された吸
気風は、この吸気筒部27からダストカップ23内の集塵用
袋36内へと送られてこの集塵用袋36内で渦巻き状に回転
して旋回風となり、この吸気風とともに吸い込まれた塵
埃が自重により集塵用袋36内にて落下し、この集塵用袋
36内に集塵される。

【００４２】また、集塵用袋36内で旋回風となった吸気
風は、風向制御部25の集気開口29に取り付けた第１のフ
ィルタ体30および第２のフィルタ体31を順次通過した後
に電動送風機５へと吸気されて、この電動送風機５から
掃除機本体１の排気口８へと排気される。

【００４３】このとき、ダストカップ23内の集塵用袋36
内にて旋回した吸気風は、第１のフィルタ体30へと吸気
されて、ダストカップ23内における旋回による自重での
落下では集塵されなかった微細な塵埃、すなわち細埃が
この第１のフィルタ体30にて捕捉され、この第１のフィ
ルタ体30にて捕捉された塵埃は、ダストカップ23内の集
塵用袋36内に集塵される。

【００４４】さらに、この第１のフィルタ体30では捕捉
できなかった細埃は、この第１のフィルタ体30を通過し
た後、第２のフィルタ体31にて捕捉される。

【００４５】そして、集塵用袋36内いっぱいに綿埃状の
塵埃が溜まった場合には、本体ケース４の蓋体３をケー
ス体２に対して回動させてこのケース体２と蓋体３との
間から集塵装置20を取り出す。

【００４６】そして、この集塵装置20のダストカップ23
の排出口22から風向制御部25を取り外した後、このダス
トカップ23の取付開口33から固定枠34を取り外して、こ
のダストカップ23内から集塵用袋36を取り外し、この集
塵用袋36内に集塵された塵埃をこの集塵用袋36ごと処
分、すなわち捨てる。

【００４７】上述したように、上記第１の実施の形態に
よれば、集塵装置20のダストカップ23内に集塵用袋36を
取り付けて、このダストカップ23の排出口22に風向制御
部25を嵌合させてこの集塵用袋36の開口部37の全周を挟
み込むとともに、このダストカップ23の取付開口33に固
定枠34の嵌合溝部35を嵌合させてこの集塵用袋36の底部
38を挟み込むことにより、この集塵用袋36にて集塵装置
20の吸気口26と排気口28とを連通できる。

【００４８】このため、この集塵用袋36を装着した集塵
装置20を掃除機本体１に取り付けて、この掃除機本体１
の電動送風機５を駆動させることにより、掃除機本体１
の本体吸込口11から吸気風とともに吸い込まれた塵埃を
集塵用袋36の内部に集塵できる。

【００４９】よって、掃除機本体１から集塵装置20を取
り外して、この集塵装置20のダストカップ23内から集塵
用袋36を取り外すだけで、このダストカップ23内に集塵
された塵埃を略完全に取り出すことができる。また、内
部に塵埃が集塵された集塵用袋36自体を捨てることによ
り、ダストカップ23内にて集塵される塵埃の確実な処理
を容易にできる。

【００５０】また、ダストカップ23の内部に集塵用袋36
を装着したので、このダストカップ23内に集塵される塵
埃をこのダストカップ23に直接接触させることなく、集
塵用袋36内に集塵できる。このため、このダストカップ
23を汚すことなくこのダストカップ23内に集塵される塵
埃を捨てることができる。

【００５１】さらに、ダストカップ23内に装着した集塵
用袋36の開口部37の全周を風向制御部25にて挟み込んで
固定するとともに、この集塵用袋36の底部38を固定枠34
にて挟み込んで固定したので、この集塵用袋36の外側面
とダストカップ23の内側面との間に空気が入っていて
も、掃除機本体１の本体吸込口11から吸気風を吸い込ま
せた際におけるダストカップ23内での集塵用袋36のしぼ
みを防止できる。

【００５２】また、集塵用袋36の開口部37および底部38
をダストカップ23の上端縁および下端縁それぞれに挟み
込むことにより、このダストカップ23内に装着した集塵
用袋36のしぼみを防止しているので、このダストカップ
23内に装着した集塵用袋36のしぼみを防止するための構
成が簡略である。よって、このダストカップ23内に集塵
用袋36を取り付ける作業が容易となるから、使用者の使
い勝手を向上できる。

【００５３】さらに、集塵装置20のダストカップ23内に
集塵用袋36を取り付けこの集塵用袋36のしぼみを風向制
御部25および固定枠34にて防止した状態で、この集塵装
置20を掃除機本体１に取り付けた際に、集塵装置20の下
端部が本体ケース４のケース体２に嵌合するとともに、
この集塵装置20の上端部が本体ケース４の蓋体３に嵌合
する。

【００５４】このため、図４に示すように、掃除機本体
１に集塵装置20を取り付けた際に、集塵装置20のダスト
カップ23の排出口22および取付開口33からはみ出した袋
体の端部が本体ケース４のケース体２および蓋体３に隠
れるので、内部に集塵用袋36を装着した集塵装置20を掃
除機本体１の本体ケース４のケース体２と蓋体３との間
に装着した際における、この掃除機本体１の美感を向上
できる。

【００５５】なお、上記第１の実施の形態では、ダスト
カップ23の取付開口33の全周に亘って集塵用袋36の底部
38近傍を固定枠34にて挟んで固定させたが、この集塵用
袋36の底部38近傍の一部のみをダストカップ23の取付開
口33に固定枠34にて固定できればよい。このため、ダス
トカップ23の取付開口33の一部にのみ嵌合する嵌合溝部
35を固定枠34に設けてもよい。

【００５６】次に、本発明の第２の実施の形態の構成を
図５および図６を参照して説明する。

【００５７】この図５および図６に示す電気掃除機は、
基本的には図１ないし図４に示す電気掃除機と同様であ
るが、集塵装置20のしぼみ防止部としてのしぼみ防止機
構であるフレーム41の外側に集塵用袋36が取り付けられ
ている。

【００５８】そして、このフレーム41は、集塵用袋36の
内側に配設されるものであり、側面に複数、例えば３個
の通気開口42が開口された略円筒状に形成されている。
これら各通気開口42それぞれの間には、これら通気開口
42間を区画する枠片43がフレーム41の軸方向に沿った長
手方向を有した状態で配設されている。これら枠片43
は、互いに等間隔に離間されてフレーム41の周方向に沿
って配設されている。

【００５９】さらに、このフレーム41の上端に開口され
た上端開口44には、風向制御部25が取り外し可能に嵌合
される。そして、このフレーム41は、このフレーム41の
下端に開口された下端開口45を先端側にして集塵用袋36
の内部に収容し、この集塵用袋36の開口部37近傍をフレ
ーム41の上端開口44内へと折り返した状態で、この上端
開口44に風向制御部25が嵌合される。

【００６０】また、このフレーム41は、図６に示すよう
に、このフレーム41を集塵用袋36内に収容し、かつこの
集塵用袋36の開口部37を内側へと折り返した上端開口44
に風向制御部25を嵌合させた状態で、ダストカップ23の
排出口22に取り外し可能に気密に嵌合される。

【００６１】このため、この図５および図６に示す電気
掃除機は、フレーム41に集塵用袋36を被せ、この集塵用
袋36の開口部37をフレーム41の上端開口44の内部に折り
返し、この上端開口44に風向制御部25を嵌合させること
により、この風向制御部25の吸気口26と排気口28とを集
塵用袋36にて気密に連通できるとともに、吸気風を吸気
させた際における集塵用袋36のしぼみをフレーム41にて
防止できるので、図１ないし図４に示す電気掃除機と同
様の作用効果を奏することができる。

【００６２】さらに、フレーム41の外側を集塵用袋36に
て覆ったので、このフレーム41から風向制御部25を取り
外した後、このフレーム41を集塵用袋36から取り出し、
この集塵用袋36をダストカップ23から取り出せば、この
ダストカップ23内にて集塵される塵埃を集塵用袋36の内
部に容易かつ確実に集塵できるので、このダストカップ
23内にて集塵された塵埃が散らかることなく、この塵埃
をより確実かつ容易に廃棄できる。

【００６３】また、外側を集塵用袋36にて覆ったフレー
ム41をダストカップ23内に収容させたので、掃除機本体
１の本体吸込口11から吸気風を吸い込ませた際における
集塵用袋36のしぼみをこのダストカップ23にてより確実
に防止できる。

【００６４】なお、上記第２の実施の形態では、集塵用
袋36にて覆ったフレーム41をダストカップ23内に収容さ
せた集塵装置20としたが、ダストカップ23内に収容させ
ることなく、集塵用袋36で覆ったフレーム41を掃除機本
体１に取り付けても、掃除機本体１の本体吸込口11から
吸塵される塵埃を集塵できる。

【００６５】さらに、上記各実施の形態では、サイクロ
ン式のキャニスタ型の電気掃除機について説明したが、
ポット式やアップライト型などの電気掃除機でも同様の
作用効果を得ることができる。

【００６６】また、掃除機本体１に取り付けて、この掃
除機本体１の本体吸込口11から吸気される吸気風にて集
塵用袋36がしぼまない構成であれば、どのようなしぼみ
防止機構39であってもよい。

【００６７】

【発明の効果】請求項１記載の電気掃除機によれば、集
塵部の吸気口と排気口とを略気密に連通する袋体のしぼ
みをしぼみ防止部にて防止でき、集塵部にて集塵される
塵埃を袋体にて集塵できるので、集塵部から袋体を取り
外してこの袋体を処理することにより、集塵部にて集塵
される塵埃の確実な処理が容易にできる。

【００６８】請求項２記載の電気掃除機によれば、請求
項１記載の電気掃除機の効果に加え、袋体の外側にしぼ
み防止手段を配設したので、塵埃をしぼみ防止部に接触
させることなく袋体に集塵できるから、このしぼみ防止
部をより汚すことなく、袋体内に集塵される塵埃を処理
できる。

【００６９】請求項３記載の電気掃除機によれば、請求
項２記載の電気掃除機の効果に加え、袋体の下端をしぼ
み防止部の下開口部に固定部にて挟んで固定すれば、袋
体のしぼみを防止できるので、袋体のしぼみを防止する
構成を簡略にでき、袋体の取り付けを容易にできるか
ら、使い勝手を向上できる。

【００７０】請求項４記載の電気掃除機によれば、請求
項１記載の電気掃除機の効果に加え、袋体の内側にしぼ
み防止手段を配設したので、塵埃を集塵する際に生じる
袋体のしぼみをしぼみ防止部にてより確実に防止でき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の集塵装置の第１の実施の形態を示す側
面図である。

【図２】同上集塵装置の一部を示す断面図である。

【図３】同上集塵装置を備えた掃除機本体を示す断面図
である。

【図４】同上掃除機本体を備えた電気掃除機を示す斜視
図である。

【図５】本発明の第２の実施の形態の集塵装置の一部を
示す斜視図である。

【図６】同上集塵装置を示す側面図である。

【符号の説明】

１ 掃除機本体 ５ 電動送風機 20 集塵装置 21 集塵部としての集塵カップ 26 吸気口 28 排気口 30 フィルタとしての第１のフィルタ体 31 フィルタとしての第２のフィルタ体 33 下開口部としての取付開口 34 固定部としての固定枠 36 袋体としての集塵用袋 39 しぼみ防止部としてのしぼみ防止機構 41 しぼみ防止部としてのフレーム

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 掃除機本体と、 この掃除機本体の内部に収容された電動送風機と、 吸気口とフィルタが取り付けられた排気口とを有した集
   塵部、この集塵部に取り外し可能に取り付けられ前記吸
   気口および排気口を略気密に連通させて塵埃を集塵する
   袋体、および前記電動送風機の吸い込みによる前記袋体
   のしぼみを防止するしぼみ防止部を備えた集塵装置とを
   具備していることを特徴とした電気掃除機。
2. 【請求項２】 しぼみ防止部は、袋体の外側に配設され
   ていることを特徴とした請求項１記載の電気掃除機。
3. 【請求項３】 しぼみ防止部は、集塵部の下方を開口し
   た下開口部と、 この下開口部に袋体の下端を挟んで固定する固定部とを
   備えていることを特徴とした請求項２記載の電気掃除
   機。
4. 【請求項４】 しぼみ防止部は、袋体の内側に配設され
   ていることを特徴とした請求項１記載の電気掃除機。