JPS6324702B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ この発明は、特定条件が達成されると変動入賞
手段が打球を受け入れない状態から受け入れ易い
状態に変換し、この変換した変動入賞手段に入つ
た打球を入賞打球検出手段が検出すると、この検
出信号にもとづいて可変賞球排出手段が通常排出
数よりも多い数の賞球を排出するようにしたパチ
ンコ機に関するものである。

＜従来の技術＞ 排出される賞球数が変化するパチンコ機として
は、遊技部内に入賞価値の異る複数種の球入賞孔
を配設し、例えば特定の球入賞孔に打球が飛入し
た場合には、その入賞打球とは別に更に所定数の
入賞球を加増してやり、この入賞打球と所定数の
入賞球にもとづいて１入賞に対する賞球排出数の
整数倍の賞球を排出するようにしたものが例えば
実開昭54−29785号公報により公知である。

＜発明が解決しようとする問題点＞ しかし、従来のパチンコ機では、各入賞孔の入
賞価値が常に一定に固定されていたゝめ、或は入
賞球の加増分も常に一定であるため、意外性や変
化に乏しく、又、遊技者が受け得る利益も一般的
なパチンコ機に比して程度の差こそあれ、多くは
望めず、遊技者の興趣を満足させることができな
かつた。

＜問題点を解決するための手段＞ 本発明は、前記問題点を解決するものであり、
遊技により達成することのできる特定条件を設定
し、この特定条件が達成されたことを判別する特
定条件判別手段と、賞球の排出数を可変して排出
することができる可変賞球排出手段と、電気的駆
動源の作動により打球を全く受け入れない状態と
打球を受け入れ易い状態とに変換可能な変動入賞
手段と、該変動入賞手段に入賞した打球を検出す
る入賞打球検出手段とを設け、特定条件判別手段
と可変賞球排出手段と変動入賞手段の電気的駆動
源とを電気的に接続したものである。

＜作用＞ 従つて本発明によれば、特定条件判別手段から
の信号により変動入賞手段を電気的駆動源の作動
によつて打球を全く受け入れない状態から打球を
行け入れ易い状態に変換し、該変動入賞手段が受
け入れた打球を上記入賞打球検出手段が検出し
て、この入賞打球検出手段からの信号にもとづい
て上記可変賞球排出手段を、通常排出数よりも多
い賞球排出数に変更して作動する。

＜実施例＞ 以下に本発明を図面に示した一実施例に基づき
説明する。

第１図中、１はパチンコ機を示し、その遊技盤
表面にはガイドレール２で囲まれる遊技部３を有
し、パチンコ機１の前面に設けた操作部４を操作
すると、その発射杆５が作動して、パチンコ機１
の前面に有る供給皿６から供給される打球を１個
宛弾発することができる。

上記遊技部３には、第１図に示す様に、複数の
障害釘（図示せず）、特定入賞口７、打球の受入
れ状態を変換可能な変動入賞手段８、チユーリツ
プ等の変換入賞装置９…等を配設している。そし
て、遊技部３を流下する打球が、上記特定入賞口
７又は変換入賞装置９に入賞すると、所定数の賞
球が前記供給皿６から遊技者に排出される。

一方、パチンコ機１の遊技盤裏側には、第１図
点線で示す様に、賞球用タンク１０、このタンク
１０から賞球が１列或は二列に整列して流下可能
な賞球流出樋１１、この賞球流出樋１１の先端に
位置して打球の入賞により電気的或は機械的手段
により常に一定数の賞球を排出する第１賞球排出
装置１２、この第１賞球排出装置１２から排出さ
れた賞球を、前記供給皿６又はパチンコ機１の表
面下方に配設された受皿６′に導く賞球排出樋１
３を配設している。そして、遊技盤裏側には、前
記特定入賞口７に流入した打球により特定条件が
達成されたことを検出する特定条件判別手段とし
ての検出スイツチ７′、変動入賞手段８に流入し
た打球を検出する入賞打球検出手段としての検出
スイツチ８′を配設し、これ等の検出スイツチ
７′，８′は同じく遊技盤裏側に配設された電気的
制御装置１４に電気的に接続されている。

又、前記賞球流出樋１１と賞球排出樋１３との
間には、連結樋１５を接続し、この連結樋１５の
長さ途中には排出賞球数を変化可能な第２賞球排
出装置１６を配設する。この第２賞球排出装置１
６は、例えば第２図に示す様に、周縁にパチンコ
球を一個宛に受入れる半円形状の切欠部１７…を
設けた歯車状回転板１８と、この回転板１８と一
体に回転し、その周縁に前記切欠部１７と同数の
切込部１９を設けた前記回転板１８よりも一回り
小さな制御カム板２０と、上記制御カム板２０の
切込部１９に臨む爪部２１を一端に有し、その長
さ途中が枢着された制御杆２２と、この制御杆２
２の他端に連結され、励磁した際に制御杆２２を
その軸を支点に時計方向に回転するソレノイド２
３と、前記制御杆２２の爪部２１を常時は制御カ
ム板２０の切込部１９に突入する様に付勢するス
プリング２４を有して成る。

そして、前記回転板１８は、その切欠部１７が
連結樋１５の内部に臨み、連結樋１５の内部の球
の流下を阻止する。これに対して、前記ソレノイ
ド２３が励磁すると、制御杆２２の爪部２１が制
御カム板２０の切込部１９から外れ、回転板１８
が自由に回転できる様になつている。このため、
回転板１８は、その切欠部１７に受入れている球
の重量により回転を始め、球を一個宛連結樋１５
の下方に流下させる。

又、連結樋１５の一側には、電気的乃至光学的
手段により連結樋１５内を流下する球を計数する
検出器２５が臨み、この検出器２５及び上記ソレ
ノイド２３は前記した電気的制御装置１４に電気
的に接続されている。

前記変動入賞手段８は、第３，４図に示す様
に、打球の受入部２６と賞球数表示部２７から成
る。上記受入部２６は、遊技盤に開設した横長の
通孔２８の前面に開閉可能な蓋材２９を枢着して
成り、この蓋材２９の一端には電気的駆動源とし
ての開閉ソレノイド３０をリンクロツド３１を介
して連結し、該ソレノイド３０が消磁していると
きには、蓋材２９が通孔２８の前面を塞いで打球
の流入を阻止する。これに対して、ソレノイド３
０が励磁すると、リンクロツド３１を介して蓋材
２９が前方に向つて倒れ、通孔２８の前面を開放
する。このため、遊技部３を流下する打球が、蓋
材２９の上面に載ると、通孔２８から遊技盤裏面
に導かれ、検出スイツチ８′をオンとする。

又、上記賞球数表示部２７は、賞球数を表示す
る複数の表示部３２…より成り、各表示器３２に
はランプ３３を内蔵し、ランプ３３は択一的に点
灯する。

上記ソレノイド３０及び３３は、前記した電気
的制御装置１４に接続されている。

上記電気的制御装置１４は、第１、第２賞球排
出装置１２，１６の賞球排出動作、並びに変動入
賞手段８の変換動作を制御すると共に、内蔵した
タイマ機構等により表示部２７のいずれかの表示
器３２のランプ３３をランダムに点灯表示できる
様になつている。

このパチンコ機１においては、操作部４の発射
操作により打球を遊技部３に弾発して遊技を行
い、該打球が例えば変換入賞装置９に流入する
と、そのチユーリツプの状態が変換すると共に、
その流下途中で検出スイツチ９′により検出され、
その検出信号が電気的制御装置１４に送出され
る。電気的制御装置１４は上記検出信号を入力す
ると、第１賞球排出装置１２に賞球排出指令を与
えて作動させ、一定数の賞球を賞球排出樋１３か
ら供給皿６又は受皿６′に排出させる。

又、打球が特定入賞口７に流入すると、その流
下途中で検出スイツチ７′により検出され、その
検出信号が電気的制御装置１４に送出される。電
気的制御装置１４は、前記検出信号の入力によ
り、特定入賞口７に入賞した打球に関連して特定
条件が達成されたことを判別する。このため、電
気的制御装置１４は、第１賞球排出装置１２に賞
球排出指令を与えて作動させ、一定数の賞球を賞
球排出樋１３から供給皿６又は受皿６′に排出さ
せる。これと同時に、電気的制御装置１４は、開
閉用ソレノイド３０を励磁して蓋材２９を開き、
通孔２８を開放する。

こうして、開いている蓋材２９の上面に打球が
載ると、通孔２８から遊技盤裏面に導かれて賞球
となり、その流下途中で検出スイツチ８′により
順次検出され、検出信号が電気的制御装置１４に
順次送出される。電気的制御装置１４は、１つの
検出信号毎に第２賞球排出装置１６のソレノイド
２３を励磁し、点灯している表示器３２に対応す
る数、即ち少なくとも通常排出数よりも多い数の
賞球を連結樋１５から供給皿６又は受皿６′に排
出させると共に、一定時間経過後又は所定の入賞
打球数が検出されると、開閉用ソレノイド３０を
消磁し、蓋材２９を閉じて通孔２８を塞ぐ。

第２賞球排出装置１６の動作について更に説明
すると、ソレノイド２３が励磁すると、制御杆２
２が回動してその爪部２１が制御カム板２０の切
込部１９から外れ、回転板１８がその切欠部１７
に受入れている球の重量により回転し、球を連結
樋１５の下流側に一個宛流下させるものであつ
て、その流下球数を検出器２５が検出して信号と
して電気的制御装置１４に与えられる。電気的制
御装置１４では、上記信号をカウントし、表示器
３２の表示数に一致したときにソレノイド２３を
消磁し、爪部２１を制御カム板２０の切込部１９
に突入させることで、回転板１８の回転を停止
し、連結樋１５内の球の流下を阻止する。

又、表示器３２は、第３図に示す様に、「20」、
「25」、「30」の数値が表示されているので、例え
ば「20」の数値が表示されている表示器３２のラ
ンプ３３が点灯した際には、変動入賞手段８に入
賞した打球に対して第２賞球排出装置１６により
20個の賞球を、又、「25」の数値が表示されゝば、
25個の賞球を、「30」の数値が表示されゝば、30
個の賞球を夫々排出する。

尚、図面に示した実施例では、変動入賞手段８
として蓋材２９を備えた所謂アタツカータイプの
ものを例に挙げて説明したが、このほかに翼を開
閉して打球の受入れ状態を変換できる所謂チユー
リツプタイプのものを使用してもよい。

又、排出賞球数を変化可能な可変賞球排出手段
として第１、第２賞球排出装置１２，１６を例に
挙げて説明したが、第２賞球排出装置１６を単独
使用してもよく、第２賞球排出装置１６の構造も
第２図に例示した構造のものに限定されない。

一方、電気的制御装置１４は、特定入賞口７に
入賞した打球が検出スイツチ７′で検出され、そ
の検出信号を入力した際に特定条件が達成された
ことを判別したが、このほかに特定入賞口７に入
賞した打球を検出して他の補助ゲームを行なわ
せ、そのゲーム結果態様に基づき電気的制御装置
１４内の特定条件判別手段で特定条件の達成の有
無を判別させ、変動入賞手段８を打球が全く入ら
ない状態から入り易い状態に変換する様にしても
よい。

又、前記表示器３２の種類や表示態様も、図面
に示した実施例に限定されるものではなく、電気
的制御装置１４に種々の態様を設定することがで
きる。例えば、表示器３２の点灯状態を電気的制
御装置１４に内蔵したタイマ手段によりランダム
に変化させたが、打球の発射数、アウト球数、入
賞球数に関連して表示器３２の点灯表示を順次移
行する様にしてもよい。このほか、表示部２７を
表示数値の異る数種類の表示器３２より構成した
が、数値をデジタル表示させてもよいし、表示部
２７で表示することなく、予め賞球排出数とその
変更条件を電気的制御装置１４に設定しておき、
該変更条件を特定条件に関連させる等の他の条件
と組合せて賞球排出数を変化させる様にしてもよ
い。

更に、変動入賞手段８に入賞した打球に対して
だけ賞球排出数を変化させたが、特定条件さえ達
成されていれば、変動入賞手段８は入賞した打球
の他に特定入賞口７や変換入賞装置９等に入賞し
た打球に対しても、第２賞球排出装置１６を駆動
して、賞球排出数を変化してもよい。

＜発明の効果＞ 以上説明した様に本発明によれば、特定条件判
別手段が特定条件の達成を判別すると、電気的制
御装置が変動入賞手段を打球を全く受け入れない
状態から打球を受け入れ易い状態に変換し、この
変動入賞手段に打球が入ると入賞打球検出手段が
当該入賞打球を検出して、この信号にもとづいて
可変賞球排出手段が通常の排出数よりも多い数の
賞球を排出するので、入賞孔に対応して入賞打球
とは別に入賞球が加増されて１入賞球に対する賞
球排出数の整数倍に変化するだけの前記した従来
のパチンコ機に比べ、通常の賞球排出数よりも多
い賞球排出数が自由に設定できるので、ゲーム内
容の多様化が図れるとともに、遊技者の利益と遊
技店の利益とのバランスを採りながら健全な遊技
を行えるパチンコ機を提供できる。

また、特定条件を達成すべく、遊技者の遊技意
欲を一層掻き立てることができ、しかも特定条件
が達成した後は、変動入賞手段が打球を受け入れ
易い状態に変換されるので、遊技者は発射操作部
により打球の飛距離を調整して変動入賞手段に積
極的に打球を入賞させて、通常よりも多い賞球排
出数での利益が得られるので、一層興趣に富ませ
ることができる。

更に、特定条件が達成されると、遊技者の発射
操作部の操作技量により変動入賞手段への入賞打
球数が変化して通常の遊技状態における入賞より
も大きな利益が得られるので、遊技者に利益への
期待感と、その利益が得られたときの満足感を与
えることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図
はパチンコ機の概略正面図、第２図は第２賞球排
出装置の概略正面図、第３図は変動入賞手段の概
略を示す拡大正面図、第４図は同上の縦断面図で
ある。 同図中、１はパチンコ機、２はガイドレール、
３は遊技部、７は特定入賞口、８は変動入賞手
段、１２は第１賞球排出装置、１４は電気的制御
装置、１６は第２賞球排出装置を夫々示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 遊技により達成することのできる特定条件を
   設定し、この特定条件が達成されたことを判別す
   る特定条件判別手段と、賞球の排出数を可変して
   排出することができる可変賞球排出手段と、電気
   的駆動源の作動により打球を全く受け入れない状
   態と打球を受け入れ易い状態とに変換可能な変動
   入賞手段と、該変動入賞手段に入賞した打球を検
   出する入賞打球検出手段とを設け、特定条件判別
   手段と可変賞球排出手段と変動入賞手段の電気的
   駆動源とを電気的に接続し、上記特定条件判別手
   段からの信号により上記変動入賞手段を電気的駆
   動源の作動によつて打球を全く受け入れない状態
   から打球を行け入れ易い状態に変換し、該変動入
   賞手段が受け入れた打球を上記入賞打球検出手段
   が検出して、この入賞打球検出手段からの信号に
   もとづいて上記可変賞球排出手段を、通常排出数
   よりも多い賞球排出数に変更して作動するように
   したことを特徴とするパチンコ機。