JPS6324375B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は本体底部にヒータおよび空炊きを防止
するための保安装置を備えた電気湯わかし器に関
するものである。

一般にこの種湯わかし器は、湯が沸騰した後も
ヒータへの通電を続けると、徐々に湯が蒸発して
ゆき、さらに通電を続けて加熱すると湯が完全に
蒸発してなくなる。この時の異常高温を保安装置
が検知し、ヒータへの通電を遮断するものであ
る。

上記湯わかし器において、従来は、湯が完全に
蒸発してなくなり、保安装置が動作するまでの間
はヒータへ通電しており、感度の悪い保安装置を
備えた電気湯わかし器の場合、この間の空炊き状
態が長く続き、各部に悪影響を与えたり、最悪の
場合には火災の原因となつたりする危険性があつ
た。

本発明は上記従来の問題を解決するためになさ
れたもので、すなわち、本体底部に接してヒータ
を設け、このヒータの近傍に位置して保安装置を
ヒータと同じ高さに設け、これらヒータおよび保
安装置を設けた場所以外の本体底部に凹部を形成
し、この本体底部の中央部側に位置する凹部下面
に、前記本体底部を覆う下枠に固着されたサドル
を当接させ、かつこのサドルに電源コードを保持
したもので、この構成によれば、湯が加熱されて
蒸発し、ヒータ面まで水面が下がつてきた場合
は、このヒータ面の温度が水の沸騰点を越えて高
温となるため、この高温を保安装置が確実に検知
してヒータへの通電を遮断することができ、また
このとき、本体底部に形成した凹部はヒータ面よ
り低い位置にあるため、この凹部には水が残つて
おり、この部分は水の沸騰点以上には温度上昇し
ないため、この凹部の下面に当接させたサドルに
過度の熱が伝わることはなくなり、その結果、こ
のサドルに保持した電源コードの表面が溶けるこ
ともなくなるため、過熱による火災等の心配もな
くなるものである。

以下、本発明の実施例を図面にもとづいて説明
する。

第１図および第２図において、１は電気湯わか
し器本体で、上部に開口１′を有する。２は本体
底部をなす底板で、本体１の下端に咬めて固着し
ている。３は底板２の下方に設けた下枠、４は本
体１の開口１′に嵌合する蓋で、つまみ５を有す
る。６は本体１の斜め上方に設けた注ぎ口で、そ
の開口には笛７を設けている。８は本体１の開口
１′にまたがるように設けた把手である。９は底
板２に咬め固定した環状のヒータ、１０はヒータ
９の近傍に位置してヒータ９と同じ高さのヒータ
面２ａに設けたサーモスタツト等よりなる保安装
置で、この保安装置１０は電源に対しヒータ９と
直列に配線している。１１は下枠３の略中央部に
溶接等により固着したサドルで、このサドル１１
は底板２を下方より支えている。１２は電源コー
ドで、この電源コード１２は前記サドル１１にバ
ンド１３で固定し、ゴムブツシユ１４を介して下
枠３より外部に導出している。１５はサドル１１
に設けた板バネで、前記保安装置１０を底板２に
圧接させている。また底板２は中央部側に大きく
くぼんだ凹部２ｂを形成するとともに、ヒータ９
の外周部側にもくぼんだ凹部２ｃを形成してい
る。そして前記凹部２ｂの下面に前記サドル１１
を当接させている。

上記構成において、本体１に水を満たし、電源
コード１２をコンセントに差し込んでヒータ９に
通電すると、水が加熱されしばらくして沸騰す
る。このまま電源を切らずに放置しておくと、湯
はどんどん加熱されて蒸発する。そしてこの蒸発
により、ヒータ面２ａまで水面が下がつてくる
と、ヒータ面２ａの温度は水の沸騰点を越えるよ
うになり、さらに上昇する。そしてこの高温を保
安装置１０が検知してヒータ９への通電を遮断す
る。このとき、底板２の凹部２ｂ，２ｃはヒータ
面２ａより低い位置にあるため、この凹部２ｂ，
２ｃの中には水が残つており、この部分は水の沸
騰点以上には温度上昇しないため、サドル１１や
本体１と底板２の咬め部等に過度の熱は伝わら
ず、その結果、咬めがゆるんだり、サドル１１に
保持した電源コード１２の表面が溶けることもな
くなる等、各部に悪影響を及ぼすことはない。

なお、実施例ではヒータ９を環状に形成した
が、他の形でも良く、また本体１と底板２を別体
にしたが、一体成形してもよい。

上記実施例の説明から明らかなように本発明に
よれば、本体底部に接してヒータを設け、このヒ
ータの近傍に位置して保安装置をヒータと同じ高
さに設け、これらヒータおよび保安装置を設けた
場所以外の本体底部に凹部を形成し、この本体底
部の中央部側に位置する凹部下面に、前記本体底
部を覆う下枠に固着されたサドルを当接させ、か
つこのサドルに電源コードを保持した構成として
いるため、空炊き時における本体底部の過熱を確
実に防止することができ、またヒータ面より低い
位置にある凹部下面に当接させたサドルはこの空
炊き時においても異常高温になるということもな
いため、このサドルに保持した電源コードの表面
が溶けるということもなく、その結果、過熱によ
る火災等の心配もない優れた電気湯わかし器を提
供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例による電気湯わかし器
の一部欠截正面図、第２図は同電気湯わかし器の
要部拡大断面図である。 ２……本体底部、２ｂ，２ｃ……凹部、９……
ヒータ、１０……保安装置、１１……サドル、１
２……電源コード。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 本体底部に接してヒータを設け、このヒータ
   の近傍に位置して保安装置をヒータと同じ高さに
   設け、これらヒータおよび保安装置を設けた場所
   以外の本体底部に凹部を形成し、この本体底部の
   中央部側に位置する凹部下面に、前記本体底部を
   覆う下枠に固着されたサドルを当接させ、かつこ
   のサドルに電源コードを保持した電気湯わかし
   器。