JPS6229883Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電気湯沸器の改良に関するものであ
る。

従来の電気湯沸器は空焚き状態防止のため、自
動スイツチ又は自動温度調節器を設けて沸騰時自
動的に通電が中断されるように構成されている。
しかるに自動スイツチ又は自動温度調節器は、設
定温度にばらつきがあるので沸騰温度よりやゝ低
目の温度に設定され、確実に動作させるように構
成されている。よつてかかる電気湯沸器では沸騰
した湯を得ることが出来ないので水中のカルキ臭
の除去不完全なことが多くミルクの調乳やお茶に
供するに不適格な欠点があつた。

本考案の目的は上記の欠点を解消し、ミルクの
調乳やお茶等に供し得る湯を得ることが出来る電
気湯沸器を提供するにある。本目的達成のため層
間が真空な二層部材にて形成された容器の底部に
逆止弁を介して導管を接続し、その導管の一部に
熱盤を設けると共に、その導管の立上り管を該容
器の層間の真空部内に設け、かつ容器の定格水位
より高位置に該導管の開口部を取付けるようにし
た。

本考案の一実施例を図を用いて説明する。

図において１は外枠，２は容器で有底筒状をな
し、外枠１内に収納されている。又容器２は、底
面３の一部をステンレス等の単層金属で、他は層
間が真空部１３を有するステンレス等の二層金属
で形成されている。４は蓋で容器２の上面に載置
されている。９は導管で略Ｌ字形状を呈し、７は
熱盤で容器２の底面３下に設けられ、８は発熱体
で、熱盤７に導管９の中間導管１６と伴に埋設さ
れている。この導管９の一端は、容器２の底面３
に垂直に貫通孔１７を介して立上り管１１が形成
され、この立上り管１１の先端は逆止弁６を介し
た開口部５が設けられている。又この導管９の他
端は容器２の上部及び下部で夫々貫通孔１８，１
９を介して立上り管１２が真空部１３内に形成さ
れ、この立上り管１２の先端は容器２内の定格水
位より高位置に開口部１０が設けられている。

本考案の作用について述べる。

まず容器２に水を注入する。水は開口部５より
逆止弁６を介して導管９の中間導管１６へ導入さ
れる。発熱体８に通電されると熱盤７がこの伝熱
で加熱されるようになる。熱盤７に発熱体８とと
もに埋設されている中間導管１６中の水は熱板７
よりの伝熱で加熱され、沸騰状態となつて立上り
管１２内を上昇するようになる。この時立上り管
１１の先端は逆止弁６により閉塞状態となるの
で、立上り管１２内を上昇した沸騰水はその先端
の開口部１０より空気を介して容器２内に吐出さ
れる。このことにより湯の中のカルキ臭は空中へ
放散される。又立上り管１２は真空部１３内に位
置しているので、放熱による熱効率の低下はな
い。以上のような容器２内の湯は順次循環され95
℃以上の湯が得られる。

以上の如く本考案によれば、真空容器の底部に
逆止弁を介して導管を接続し、その導管の一部に
熱盤を設けると共に、その導管の立上り管を該容
器の真空部内に設け、かつ容器の定格水位より高
位置に該導管の開口部を取付けたことにより、自
動スイツチ又は自動温度調節器の設定値に達して
導管を通過した湯は、全て一度は必ず空気中に吐
出され、カルキ臭が空中に放散された沸騰湯なの
で、ミルクの調乳やお茶に供するに適する効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例による電気湯沸器の縦断
面図である。 ２……容器、６……逆止弁、７……熱盤、９…
…導管、１０……開口部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 有底筒状の層間が真空なる二層からなる容器２
   の底部に逆止弁６を介して導管９を接続し、その
   導管９の一部に熱盤７を設けると共に、その導管
   ９の立上り管１２を該容器２の層間の真空部１３
   内に設け、かつ容器２の定格水位より高位置に該
   導管９の開口部１０を取付けたことを特徴とする
   電気湯沸器。