JPH0131658Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は温水の温度を検出する温度センサーを
備えた温水タンクに関する。

一般に温水タンクは温度センサーによつて収容
する温水の温度を検出し、その加熱源であるヒー
タの通電を制御したり、あるいは温水タンクへの
給水あるいは温水タンクよりの出湯などを制御す
る。

第３図は衛生洗浄器に用いる従来の温水タンク
の一例を示す。第３図において１はタンク主体で
あり、上部に上板２を設けて密閉形に構成してあ
り、内部にヒータ３と、温度センサー４と導水管
５を設けている。前記ヒータ３、温度センサー４
ならびに導水管５は前記上板２によつて支持され
ている。なお図中の６は上板２に設けた出水口、
７は前記出水口６部に設けた真空破壊弁、８は同
じく出水口６に接続された出水管、９はタンク主
体１の外側に設けられたリセツト付のサーモスタ
ツト、１０は同じくタンク主体１の外側に設けら
れた温度ヒユーズ、１１はドレインである。

この温水タンクはポンプによりタンク主体１内
に給水し、ヒータ３により温水化し出水口６より
ノズルに送り出して洗浄に供するものである。そ
して温水の温度を温度センサー４で検知し、ヒー
タ３への通電回路中に設けた通電制御部を制御し
て設定温度、たとえば45℃に保つものである。な
お、サーモスタツト９および温度ヒユーズ１０は
同じくヒータ３の通電回路中に挿入され、温水の
温度が異常高温となつたとき通電回路を遮断する
安全機能をもつものである。

ところで温水温度を設定温度とする場合、温度
センサー４は鋭敏に温度を検知しなければならな
いわけであるが、従来のものは第３図に示すよう
に上板２の下面に保持筒１２を突出させ、この保
持筒１２に棒状の温度センサー４の上端部を挿入
している。

なお、この温度センサー４は内部に温度変化に
よつて体積変化する感熱液が封入され、前記体積
変化により伝達部材１３を介してヒータ３の通電
回路中の通電制御部を制御する。

前記のような温度センサー４の保持において
は、温度センサー４の上部が保持筒１２によつて
覆われており、温水が温度センサー４の上部に有
効に接しなく、温度センサー４の感度を悪くす
る。特に温水は上方になるほど温度が高いもので
あるため、もつとも検出したいこの高い温度を温
度センサー４が検出できないという問題がある。

本考案は上記従来の問題に留意し、温度センサ
ーをその感度が落ちないように保持することを目
的とするものである。この目的を達成するため、
本考案はタンク主体の上板の下面に下方に突出し
た複数のチヤツク片をもつ保持部を設け、前記チ
ヤツク片により棒状の温度センサーの上部を保持
した構成としたものである。

この構成により、温水が各チヤツク片間のすき
間より温度センサーの上端に接触することから、
前記温度センサーをその感度を低下させることな
く保持でき、また、温度の高い部分の温水を温度
センサーに接触させることができるので有効な温
度検出ができる効果を有する。

以下本考案を衛生洗浄装置の温水タンクに実施
した例について第１図および第２図にもとずき説
明する。

図において１４はタンク主体であり、上部に上
板１５を結合して密閉型に構成され、内部にはヒ
ータ１６と、温度センサー１７と導水管１８と、
フロート１９を設けている。前記ヒータ１６およ
び導水管１８は上板１５によつて保持されてい
る。また、温度センサー１７は棒状のものであ
り、上端を上板１５の下面に突設した保持部２０
によつて保持されている。前記保持部２０は第２
図に示すように下方に突出した複数のチヤツク片
２１をもち、前記チヤツク片２１によつて温度セ
ンサー１７の上端の外周を掴むことにより、前記
温度センサー１７を保持している。なおこのチヤ
ツク片２１は内側方向に弾性を有し、温度センサ
ー１７の外径は複数のチヤツク片２１がなす孔の
径よりもやや大きいものとしている。したがつ
て、温度センサー１４を複数のチヤツク片２１が
なす孔内に圧入することによつて十分に保持され
る。

２２はタンク主体１４の側部に取付けたリセツ
ト付のサーモスタツト、２３は温度ヒユーズであ
り、これらはヒータ１６の通電回路に挿入されて
安全機能をもつものである。２４はドレイン、２
５は出水口、２６は真空破壊弁、２７は出水管で
ある。なお、フロート１９は作動棒２８を上板１
５の上方に案内し、上動時に通電回路に挿入され
たところのスイツチ２９を閉成するようにしてい
る。すなわち、タンク主体１４内に水が不十分な
ときにはスイツチ２９を切り、ヒータ１６の異常
発熱よる事故を防止するようにしている。

この実施例の構成によれば温度センサー１７の
保持が上板１５の下部に設けた保持部２０のチヤ
ツク片２１によつて保持されるため、タンク主体
１４内の温水は前記チヤツク片２１相互間のすき
間を通つて温度センサー１７の上端部にも接触
し、したがつて温度センサー１７の感度がその保
持部によつて低下するようなことがない。もちろ
ん、タンク主体１４内の上部の温度が高い温水が
温度センサー１７に接するので、その温度検出が
有効である。

なお、前記実施例は衛生洗浄装置の温水タンク
であるが、本考案は他の温水タンクにも適用でき
るものである。

以上説明したように本考案は温度センサーの感
度を低下させることなくタンク内に保持できるも
のであり、その実用的効果の大きいものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の温水タンクの断面
図、第２図は同温水タンクの温度センサー保持部
の断面図、第３図は従来の一例の温水タンクの断
面図である。 １４……タンク主体、１５……基板、１６……
ヒータ、１７……温度センサー、２０……保持
部、２１……チヤツク片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. タンク主体と、上板と、タンク主体内に設けら
   れる棒状の温度センサーを備え、前記上板の下面
   に下方に突出した複数のチヤツク片をもつ保持部
   を設け、前記チヤツク片により温度センサーの上
   端部を保持してなる温水タンク。