JPS63243042A - 2,6−メチルイソプロピルナフタレンの吸着分離法 - Google Patents

2,6−メチルイソプロピルナフタレンの吸着分離法

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JPS63243042A
JPS63243042A JP7880387A JP7880387A JPS63243042A JP S63243042 A JPS63243042 A JP S63243042A JP 7880387 A JP7880387 A JP 7880387A JP 7880387 A JP7880387 A JP 7880387A JP S63243042 A JPS63243042 A JP S63243042A
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adsorption
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義美 白戸
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光則 志村
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Seiya Hirohama
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明はメチルモノイソプロピルナフタレン異性体混合
物から2,6−メチルイソプロピルナフタレンを選択的
に吸着分離する方法に関するものである。
〔従来技術〕
従来、ポリエステルを得るために、テレフタル酸や2,
6−ナフタレンジカルボン酸にグリコールを重合反応さ
せることは広く知られている。2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸から得られるポリエステルは、テレフタル酸か
ら得られたものに比較して、耐熱性等の物性においてす
ぐれているため、ポリエステル原料として2,6−ジナ
フタレンを工業的に有利に製造する方法の確立が望まれ
ている。
2.6−ナフタレンジカルボン酸を工業的に製造する方
法としては、従来、2,6−シメチルナフタレンを原料
として用い、これを酸化する方法が一般的方法として考
えられている。そして、この方法の場合、2,6−ナフ
タレンジカルボン酸原料とする2゜6−シメチルナフタ
レンをいかにして安価でかつ高純度で得るかが重要な技
術課題になっている。
2,6−ジメチルナフタレンは、石油や石炭タールの蒸
留により得られるジメチルナフタレン留分中に含まれて
いる。このジメチルナフタレン留分には、エチルナフタ
レン、ビフェニル、アセナフテンなどの沸点が非常に接
近している物質が多く含まれるとともに、さらに、2,
6−ジメチルナフタレンの他に、2.7−ジメチルナフ
タレンや2,3−ジメチルナフタレン等の異性体などを
含むものである。
従って、この様な他種化合物及び異性体混合物から2,
6−ジメチルナフタレンを選択的に分離することには著
しい困難が伴う。特に、2,6−異性体と2゜7−異性
体とは沸点が極めて近似しているため、両者の分離は非
常に困難であり、蒸留分離によって両者を分離すること
は実質上不可能である。
従来、2,6−ジメチルナフタレンと2.7−ジメチル
ナフタレンを含む異性体混合物から、両者を工業的に有
利に分離する方法として、ゼオライト吸着剤を用いる吸
着分離方法が提案されている(特公昭49−27578
号公報、特公昭52−945号公報)。しかし、この吸
着分離方法では、2,6−異性体よりも2゜7−異性体
の方が高選択率で吸着剤に吸着されるため、この方法は
2,7−異性体の高純度分離方法としてはすぐれている
としても、2,6−異性体の高純度分離方法としては不
満足のものである。2,6−異性体を高純度で吸着分離
するには、2,7−異性体よりも2,6−異性体を高選
択率で吸着する吸着剤の開発が必要であるが、このよう
な吸着剤については、未だ満足すべきものは提案されて
いない。
〔目  的〕
本発明は、2,6−ジメチルナフタレンを原料とする2
、6−ナフタレンジカルボン酸の製造プロセスに見られ
る前記問題を解決することを目的とする。
〔構  成〕
本発明によれば、メチルモノイソプロピルナフタレン異
性体混合物から2,6−異性体を分離するに際し、該混
合物を、2,6−異性体と2,7−異性体の両方に選択
吸着性を示す第1ゼオライト吸着剤と接触させ、該混合
物中に含ま九る2、6−異性体と2,7−異性体を他の
異性体よりも高選択率で第1吸着剤に吸着させた後、脱
着剤で脱着させる第1段階と、該第1段階で得られた脱
着物を、2,6−異性体に選択吸着性を示さず、2,7
−異性体に選択吸着性を示す第2ゼオライト吸着剤と接
触させ、該脱着物に含まれる2、7−異性体を2,7−
異性体よりも高選択率で該第2吸着剤に吸着させた後、
脱着剤で脱着させる第2段階とからなることを特徴とす
る2、6−メチルイソプロビルナフタレンの吸着分離法
が提供される。
本発明におけるメチルモノイソプロピルナフタレン異性
体混合物は、メチルナフタレンを触媒の存在下でプロピ
レンと反応させ、得られたイソプロピル化生成物からメ
チルモノイソプロピルナフタレン留分を分離することに
よって得ることができる。このイソプロピル化原料とす
るメチルナフタレンは、石油系、石炭系油等から製造さ
れるいかなる種類の物であってもよい。ただし、イソプ
ロピル化触媒に対して触媒毒となる様な成分、たとえば
硫黄化合物、窒素化合物等を含む場合は、従来よく知ら
れている精製技術、水素化精製、活性白土処理などの方
法により、これらの化合物を除去することが好ましい。
イソプロピル化反応は、従来良く知られている反応であ
り、従来公知の方法に従って液相又は気相反応として実
施される。
触媒としては、シリカ・アルミナ、結晶性アルミノシリ
ケート、酸化ニッケル・シリカ、酸化銀・シリカアルミ
ナ、シリカ・マグネシア、アルミナ・ボリア、固体リン
酸等の固体酸触媒や、塩化アルミニウム、弗化水素、リ
ン酸等のフリーデルクラフト触媒が用いられる。このイ
ソプロ化反応においては、ナフタレン環に付いたイソプ
ロピル基は、前記の如きアルキル化反応触媒の存在下に
トランスアルキル化反応により容易に他のナフタレン環
に転位する。従って、このイソプロピル化反応は可逆反
応とみなされ、メチルナフタレンとメチルモノイソプロ
ピルナフタレン類との間には平衡組成が存在する。メチ
ルモノイソプロピルナフタレンの生成量は反応における
メチルナフタレンとプロピレンとの比、温度、触媒の種
類と量などに依存する。
フリーデルクラフト触媒を用いてイソプロピル化反応を
行う場合、反応は、常温〜150℃、好ましくは50〜
100℃の温度、常圧〜10気圧の圧力、対原料に対す
る触媒比0.05〜1.0、好ましくは0.08〜0.
5の条件で行われる。メチルモノイソプロピルナフタレ
ンの収率を高めるために、メチルナフタレン1モルに対
し、プロピレン0.5〜3.0モル、好ましくは1.0
〜2.5モルが反応するように実施する。固体酸触媒を
用いる場合は、反応温度150〜500℃、圧力0−5
0kg/ciG、接触時間0.02−6.Ohrの範囲
であり、好ましくは温度200〜350℃、圧力0〜3
5kg/cJG、接触時間0.4〜2.5hr範囲であ
る。温度が高い場合や接触時間が長い場合は、分解反応
が起こり副生成物が生じる。又、温度が低い場合や、接
触時間が短かい場合は、メチルモノイソプロピルナフタ
レンの収率が低下する。このイソプロピル化反応工程で
は、未反応メチルナフタレン、メチルモノイソプロピル
ナフタレン、メチルイソプロピルナフタレン及びそれ以
」二のメチルポリイソプロピルナフタレンを含むイソプ
ロピル化生成物が得られ、その中に占めるメチルモノイ
ソプロピルナフタレンの割合は、通常10〜60重量%
である。
また、このイソプロピル化反応工程を実施する場合、後
続のイソプロピル化反応生成物の蒸留分離工程で得られ
たメチルナフタレンからなる低沸点留分及びメチルジイ
ソプロピルナフタレン以上のメチルポリイソプロピルナ
フタレンからなる高沸点留分をこのイソプロピル化反応
工程に循環するのが好ましい。このような留分を循環し
てイソプロピル化反応を行う場合には、その循環された
低沸点留分を構成する未反応メチルナフタレンとプロピ
レンとの反応シこよるイソプロピル化反応が生起してメ
チルモノイソプロピルナフタレンが生成される他、高沸
点留分を構成するメチルジイソプロピルナフタレン以上
のメチルポリイソプロピルナフタレンとメチルナフタレ
ンとの間のトランスアルキル化反応が生起してメチルモ
ノイソプロピルナフタレンが生成し、供給メチルナフタ
レン当りのメチルモノイソプロピルナフタレンの収率が
高められる。
一7= 本発明においては、前記イソプロピル化生成物を蒸留処
理に付し、メチルナフタレンからなる低沸点留分とメチ
ルモノイソプロピルナフタレンとメチルジイソプロピル
ナフタレン以上のメチルポリイソプロピルナフタレンか
らなる高沸点留分に分離する。そして、この蒸留工程か
ら得られたメチルモノイソプロピルナフタレン留分を2
段階の吸着分離工程に付し、2,6−メチルイソプロピ
ルナフタレンを高純度で分離回収する。この場合、メチ
ルモノイソプロピルナフタレン留分中に含まれる極性物
質は、吸着剤に対してはメチルイソプロピルナフタレン
よりも強く吸着されるのでこれをあらかじめ除去するの
が好ましい。この極性物質は、メチルナフタレンやメチ
ルイソプロピルナフタレン等の芳香族炭化水素の部分酸
化により生成され、アルデヒド、ケトン、アルコール、
フェノール等からなるもので、従来公知の適当な手段、
例えば、フォージャサイト型ゼオライトやL型ゼオライ
1−等により除去することができる。第1段階の吸着分
離工程では、メチルモノイソプロピル=8− ナフタレン留分を、2,6−メチルイソプロピルナフタ
レンと2,7−メチルイソプロピルナフタレンの両方に
選択吸着性を示す第1ゼオライト吸着剤と接触させる。
この吸着処理により、該留分中に含まれる強吸着成分と
しての2,6−メチルイソプロピルナフタレンと2,7
−メチルイソプロピルナフタレンが弱吸着成分としての
他の異性体よりも高選択率で吸着する。次いで、この吸
着物を脱着剤で脱着させ、2,6−メチルイソプロピル
ナフタレンと2,7−メチルイソプロピルナフタレンと
の混合物を脱着物として得る。この第1段階の吸着分離
工程で用いる第1ゼオライト吸着剤は、メチルモノイソ
プロピルナフタレン異性体のうち、強吸着成分としての
2,6−異性体と2,7−異性体の両方に選択吸着性を
示すものであればよい。このような吸着剤としては、ア
ルカリ金属又はアルカリ土類金属の中から選ばれる金属
イオン、例えば、カリウム、リチウム、ルビジウム、セ
シウム、バリウム、カルシウム、マグネシウム、ストロ
ンチウム、ランタン及びランタニド金属の中から選ばれ
た金属イオンの1種又は2種以上で置換されたX型又は
Y型ゼオライトが用いられる。また、このようなゼオラ
イト吸着剤は、前記金属イオンの他、鉛や、イリジウム
、イツトリウム、ジルコニウム等の他の金属イオンを含
むこともできる。
また、第2段階の吸着分離工程では、第1段階の吸着分
離工程で脱着物として得られた2、6−メチルイソプロ
ビルナフタレンと2,7−メチルイソプロビルナフタレ
ンとの混合物を、2,6−メチルイソプロビルナフタレ
ンより2,7−メチルイソプロビルナフタレンに強吸着
性を示す第2ゼオライト吸着剤に接触させる。この吸着
処理により、強吸着成分としての2,7−メチルイソプ
ロビルナフタレンが弱吸着成分としての2,6−メチル
イソプロビルナフタレンよりも高選択率で吸着剤に吸着
する。次いで、この吸着物を脱着剤で脱着させる。この
ようにして、2,6−メチルイソプロビルナフタレンと
2.7−メチルイソプロビルナフタレンをそれぞれ高純
度で相互に分離することができる。第2ゼオライト吸着
剤は、2,6−メチルイソプロビルナフタレンよりも2
,7−メチルイソプロビルナフタレンに選択吸着性を示
すものであればよい。このような吸着剤としては、ナト
リウム以外のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の中か
ら選ばれる金属イオン、好ましくはカリウムイオン及び
/又はバリウムイオンで置換されたY型ゼオライトがあ
る。またこのゼオライト吸着剤は、前記金属イオンの他
、釦や、イリジウム、イツトリウム、ジルコニウム等の
他の金属イオンを含むこともできる。
ゼオライト吸着剤の粒径は3〜300メツシュ程度であ
り、吸着床の形式に応じて適当に選定すればよい。また
、ゼオライト吸着剤はその水分含有量を調節して、その
吸着選択率の向上を図ることも可能である。ゼオライト
に存在する水は陽イオン又は塩基交換値に部分的に含有
されるかあるいは吸着剤の空所内に含有される。100
0℃での灼熱下における重量損失によって測定される水
分含有量が吸着剤重量基準で5〜20wt%の範囲であ
ることが望ましい。水分の調整は、原料混合物に適量の
水を添加することによって行うことができる。
ゼオライト吸着剤を用いて吸着分離する場合、吸脱着工
程の条件は、温度50〜300°C1好ましくは80〜
200℃、圧力1〜20気圧、好ましくは5〜15気圧
である。
脱着工程で使用される脱着剤は、吸着剤にすみやかに吸
着されて既に吸着されている物質を脱着する能力のある
物質を用いればよい。吸着力が弱い場合は、製品を脱着
するための脱着剤の量が多量となり、製品中の脱着剤濃
度が増加し、脱着剤を分離するのに要するコストが増加
する。これに対して脱着剤の吸着力が強すぎる場合は製
品の吸着時に脱着剤が吸着剤から十分に脱着されていな
いため製品の吸着容量が低下すると共に製品回収時の製
品中の分離に要するコストが増加する。従って、脱着剤
としては適度の吸着力を有する物質を選定する。又、脱
着剤の沸点は、製品及びラフィネートとの蒸留による分
離を考えた場合、製品及びラフィネートとの沸点差が1
0℃以上、好ましくは20℃以上であることが望ましい
。このような脱着剤としては、通常、芳香族炭化水素、
アルキル芳香族炭化水素、それらの水素化物、パラフィ
ン類等が用いられる。
本発明による吸着分離は、固定床、流動床、クロマトグ
ラフィー法、好ましくは疑似移動床方式で実施するのが
よい。疑似移動床方式による吸着分離は、既に確立され
た技術であり、キシレン異性体混合物の吸着分離に適用
されており、例えば、特公昭42−15681号公屈、
特公昭50−10547号公報等に記載されている。
本発明における2段階吸着分離方法では、前記のように
、沸点が近似し、相互の分離が最も困難である他の成分
から、高純度で目的の2,6−メチルイソプロビルナフ
タレンを分離回収することができる。前記の疑似移動床
方式による吸着分離技術によれば、2,6−メチルイソ
プロビルナフタレンを99重蛍石以上の高純度で分離回
収することができる。前記の疑似移動床方式による吸着
分離についてさらに詳述すると、この吸着分離技術は、
基本的操作として次に示す吸着操作、濃縮操作、脱着操
作及び脱着剤回収操作を連続的に循環して実施される。
(1)吸着操作:被処理原料がゼオライト吸着剤と接触
し、強吸着成分としての吸着目的成分が選択的に吸着さ
れ、弱吸着成分である他の成分が、ラフィネート流れと
して脱着剤とともに回収される。
(2)濃縮操作:吸着目的成分を選択的に吸着した吸着
剤は後で述べるエクストラクトの一部と接触させられ、
吸着剤」二に残存している弱吸着成分が追い出されて強
吸着成分が濃縮される。
(3)脱着操作:ill縮された強吸着成分を含む吸着
剤は、脱着剤と接触させられ、強吸着成分が吸着剤から
追い出され、脱着剤を伴なってエクストラクト流れとし
て回収される。
(4)脱着剤回収操作:実質的に脱着剤のみを吸着した
吸着剤は、ラフィネート流れの一部と接触し、吸着剤に
含まれる脱着剤の一部が脱着剤回収流れとして回収され
る。
図面に疑似移動床による吸着分離操作の模式図を示す。
この図において、1〜12はゼオライト吸着剤の入った
吸着室であり、相互に連結されてlいる。
13は脱着剤供給ライン、14はエキストラフ1−抜出
ライン、16はラフィネート抜出ライン、17はリサイ
クルラインを示す。図面に示した吸着室1〜12と各ラ
イン13〜16の配置状態では、吸着室1〜3で脱着操
作、吸着室4〜6で濃縮操作、吸着室7〜10で吸着操
作、吸着室11〜12で脱着剤回収操作がそれぞれ行わ
れている。
このような疑似移動床では、一定時間間隔ごとに、バル
ブ操作により、各供給及び抜出ラインを液流れ方向に吸
着室1室分だけそれぞれ移動させる。従って、次の吸着
室の配置状態では、吸着室2〜4で脱着操作、吸着室5
〜7で濃縮操作、吸着室8〜11で吸着操作、吸着室1
2〜1で脱着剤回収操作がそれぞれ行われるようになる
。このような操作を順次行うことによって疑似移動床に
よる吸着分離処理が達成される。なお、図面において、
吸着室の数は12個に特定されているが、この吸着室の
数は限定されないことに留意すべきである。
本発明において、疑似移動床により吸着分離処理を効率
よく行うには、各操作帯域の流量は重要な操作変数であ
り、原料供給量をFとした場合、単位時間当りの容積基
準で、以下のように設定するのが好ましい。
(1)吸着操作帯域流量L工:0.2F十E−5<L工
<3.5F十E−3(2)濃縮操作帯域流量L2:0.
2F+E−8<L、<3.5F+E−5(3)脱着操作
帯域流量L3:0.5F+E−3<L3(4)脱着剤回
収操作帯域流量り、 :L、 <0.5F+E−5但し
、前記式中、Eは吸着剤層の空隙率、Sは吸着剤の擬似
移動速度を示す。
吸着操作帯域では、強吸着成分を吸着させ、弱吸着成分
は、できるだけ吸着させないことが望ましい。又、濃縮
操作帯域では、弱吸着成分をできるだけ脱着させ1強張
着成分を吸着剤中に濃縮する必要がある。従って、この
2つの操作帯域の流量は、相互に分離すべき成分の吸着
特性に応じた適当な流量範囲に設定する必要がある。
次に、脱着操作帯域では、強吸着成分を完全に脱着させ
る必要があり、他の操作帯域との流量バランスを考慮し
た上で、できるだけ流量を大きく取ることが望ましい。
又、脱着剤回収操作帯域では、この帯域出口からリサイ
クルされる脱着剤中の吸着性成分(メチルモルイソプロ
ピルナフタレン異性体)濃度をゼロにするため、できる
だけ流量を小さく取り、吸着性成分を完全に吸着剤に吸
着させる必要がある。これらのことを考慮し、各操作帯
域の流量を前記のように設定するのが好ましい。
また、本発明における2段階吸着分離処理において、第
1段階の分離工程から得られる2、6−異性体と2,7
−異性体を含む混合物を第2段階の分離工程に注入する
場合、混合物中に含まれる脱着剤は蒸留分離などの操作
により除去してもよいし、しなくてもよい。
以上のようにして、メチルナフタレンとプロピレンを原
料として、2,6−メチルイソプロビルナフタレンを高
純度でかつ連続的に得ることができる。
このようにして得られた2、6−メチルイソプロビルナ
フタレンは、これを酸化処理することにより、2.6−
ナフタレンジカルボン酸とすることができる。
〔効  果〕
本発明によれば、2,6−メチルイソプロビルナフタレ
ン異性体混合物から2,6−異性体を高純度で分離する
ことができる。そして、本発明で得られた2、6−メチ
ルイソプロビルナフタレンは、ポリエステル原料として
用いられる2、6−ナフタレンジカルボン酸の製造原料
として好適のものである。
〔実施例〕
次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
なお、以下において示される相対分離係数β値は、2,
6−メチルイソプロビルナフタレンを含む原料混合物を
ゼオライト吸着剤を用いて吸着処理した時に、2,6−
メチルイソプロビルナフタレンを基準とした混合成分の
相対的な吸着力の強さの指標を与えるもので、次の式で
示される。
β[j〕= K(i〕/ K[:2.6]      
  (1)β〔j〕:混合成分jの相対分離係数 K [i〕:混合成分jの固液平衡定数K〔2,6〕:
2,6−メチルイソプロビルナフタレンの固液平衡定数 実施例1 メチルナフタレンをプロピレンによりイソプロピル化し
、生成物中からメチルモノイソプロピルナフタレンを蒸
留により分取して得られた表−1に示される組成のメチ
ルモノイソプロピルナフタレン異性体混合物を原料とし
て、吸着分離実験を行った。吸着分離実験に使用した吸
着剤は、表−2に示した7種のゼオライトを、Ba、 
Ba及びに、Ba及びpbでイオン交換したものである
。イオン交換は以下に示す方法で実施した。
(r3aイオン交換) Na型Y型ゼオライト約10gにBaCQ、水溶液(0
、5m。
Q10)を約100g加え、温度90〜100℃で2時
間放置した。上記の操作を3度繰り返した後、乾燥後、
温度400℃で3時間焼成した。
(Ba、 Kイオン交換) Na型Y型ゼオライト約10gにBaCQ 2(0,5
mo n / n )、KNO3(1,0mo Q /
 Q )の水溶液を約100g加え、温度90〜」00
℃で2時間放置した。上記の操作を3度繰り返した後、
乾燥後、温度400℃で3時間焼成した。
(Ba、 Pbイオン交換) Baでイオン交換したY型ゼオライト約20gに10w
tごのPb(NO3)2水溶液を約100g加え、温度
90〜100℃で5時間放置した。ゼオライトを乾燥後
、温度400℃で3時間焼成した。
吸着分離実験は、以下に示す方法で実施した。
内容積30ccのオートクレーブ内に吸着剤約4g、原
料油約8gを仕込み、撹拌しながら温度を一定にし、1
20分保った。濾過により吸着剤と原料残液を分離し、
吸着剤中の吸着物は、吸着剤をイソオクタンで洗浄後ト
ルエン溶媒を用いてソックスレー抽出により脱着させた
。原料残液(液相)及び吸着物(吸着相)の組成を、ガ
スクロマトグラフィーにより分析し、表−3,4に示し
た。表−3の結果か明らかな様に表−3に示した4種の
ゼオライト吸着剤は、いずれも2,6−メチルイソプロ
ビルナフタレンー20= と2,7−メチルイソプロビルナフタレン(但し、吸着
剤りについては、2,4−異性体も含まれる)のβ値の
差はほとんどないが、他のメチルモノイソプロピルナフ
タレン異性体とのβ値は約2倍はど異なり、2段階吸着
分離の第1段階で用いる吸着剤として適当である。また
、表−4に示した結果から、表=4に示した3種の吸着
剤は、2,6−メチルイソプロビルナフタレンと2,7
−メチルイソプロビルナフタレンのβ値が約2倍以上異
なり、2段階吸着分離の第2段階に使用する吸着剤とし
て適当である。
表−1 実施例2 表−1に示した原料−1からの2,6−メチルイソプロ
ビルナフタレンの吸着分離を第1図に示した疑似移動床
連続クロマト分離装置を用いて実施した。
2.6−メチルイソプロビルナフタレンの分離は以下に
示す2段階に分は行った。
先ず第1段階では、原料混合物から2,6−メチルイソ
プロビルナフタレン及び2,7−メチルイソプロビルナ
フタレンをエクストラクトとして取り出し、第2段階で
は第1段階で得られたエクストラクトを原料として、2
,6−メチルイソプロビルナフタレンをラフィネートと
して分離した。
第1図に示した装置において、第1段階では、内容積4
0mQの吸着剤カラム1〜12に実施例3で示した吸着
剤Bを充填した。ライン15から表−1に示した原料−
1を100m Q /HRで供給し、ライン13から脱
着剤を165mΩ/1(Rで供給した。ライン14から
エクストラクトを136m n /HRで抜き出し、ラ
イン16からラフィネートを129m 11 /HRで
抜き出した。このとき1.50秒間隔てカラムIを12
に、11を10に、7を6に4を3に同時に移動させた
。第1段階で得られたエクストラクト中における2、6
−メチルイソプロビルナフタレンの濃度は脱着剤フリー
ベースで約70wt%、2,7−メチルイソプロビルナ
フタレンの濃度は約30wt%であり、2,6−メチル
イソプロビルナフタレンの回収率は98%であった。
次に第2段階では第1段階で得られたエクストラクトか
ら脱着剤を蒸留により除去し原料として用いた。吸着剤
カラム1〜12に実施例1で示した吸着剤Gを充填した
。ライン15から原料混合物を100m12/HRで供
給し、ライン13から脱着剤を110mQ/HRで供給
した。ライン14からエクストラクトを11.0m Q
 /HRで抜き出し、ライン16からラフィネートを1
00mΩ/HRで抜き出した。このとき1.20秒間隔
てカラム1を12に、IIを10に、7を6に、4を3
に同時に移動させた。第2段階で得られたラフィネート
中における2、6−メチルイソプロビルナフタレンの純
度は脱着剤フリーベースで99wt%で、第1段原料基
準の回収率は90%であった。
【図面の簡単な説明】
図面は疑似移動床による吸着分離操作の模式図である。 1〜12・・・吸着室 13・・・脱着剤供給ライン 14・・・エキストラクト抜出ライン 15・・・原料混合物ライン 16・・・ラフィネート抜出ライン 17・・・リサイクルライン 】8・・・ポンプ 特許出願人 千代田化工建設株式会社 =29= 図  面

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)メチルモノイソプロピルナフタレン異性体混合物
    から2,6−異性体を分離するに際し、該混合物を、2
    ,6−異性体と2,7−異性体の両方に選択吸着性を示
    す第1ゼオライト吸着剤と接触させ、該混合物中に含ま
    れる2,6−異性体と2,7−異性体を他の異性体より
    も高選択率で第1吸着剤に吸着させた後、脱着剤で脱着
    させる第1段階と、該第1段階で得られた脱着物を、2
    ,6−異性体に選択吸着性を示さず、2,7−異性体に
    選択吸着性を示す第2ゼオライト吸着剤と接触させ、該
    脱着物に含まれる2,7−異性体を2,6−異性体より
    も高選択率で該第2吸着剤に吸着させた後、脱着剤で脱
    着させる第2段階とからなることを特徴とする2,6−
    メチルイソプロピルナフタレンの吸着分離法。
JP7880387A 1987-03-30 1987-03-30 2,6−メチルイソプロピルナフタレンの吸着分離法 Granted JPS63243042A (ja)

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