JPS63243041A - 2,6−ジイソプロピルナフタレンの製造方法 - Google Patents

2,6−ジイソプロピルナフタレンの製造方法

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JPS63243041A
JPS63243041A JP7880287A JP7880287A JPS63243041A JP S63243041 A JPS63243041 A JP S63243041A JP 7880287 A JP7880287 A JP 7880287A JP 7880287 A JP7880287 A JP 7880287A JP S63243041 A JPS63243041 A JP S63243041A
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fraction
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adsorbent
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義美 白戸
Kenji Shimokawa
下川 憲治
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星野 好二
Seiya Hirohama
広浜 誠也
Yoshio Fukui
福井 義夫
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は2,6−ジイソプロピルナフタレンを工業的に
有利に製造する方法に関するものである。
〔従来技術〕
従来、ポリエステルを得るために、テレフタル酸や2,
6−ナフタレンジカルボン酸にグリコールを重合反応さ
せることは広く知られている。2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸から得られるポリエステルは、テレフタル酸か
ら得られたものに比較して、耐熱性等の物性においてす
ぐれているため、ポリエステル原料として2,6−ジナ
フタレンを工業的に有利に製造する方法の確立が望まれ
ている。
2.6−ナフタレンジカルボン酸を工業的に製造する方
法としては、従来、2,6−ジメチルナフタレンを原料
として用い、これを酸化する方法が一般的方法として考
えられている。そして、この方法の場合、2,6−ナフ
タレンジカルボン酸原料とする2゜6−ジメチルナフタ
レンをいかにして安価でかつ高純度で得るかが重要な技
術i11!題になっている。
2.6−ジメチルナフタレンは、石油や石炭タールの蒸
留により得られるジメチルナフタレン留分中に含まれて
いる。このジメチルナフタレン留分には、エチルナフタ
レン、ビフェニル、アセナフテンなどの沸点が非常に接
近している物質が多く含まれるとともに、さらに、2,
6−シメチルナフタレンの他に、2,7−ジメチルナフ
タレンや2,3−ジメチルナフタレン等の異性体などを
含むものである。
従って、この様な他種化合物及び異性体混合物から2,
6−ジメチルナフタレンを選択的に分離することには著
しい困難が伴う。特に、2,6−異性体と2゜7−異性
体とは沸点が極めて近似しているため、両者の分離は非
常に困難であり、蒸留分離によって両者を分離すること
は実質上不可能である。
従来、2,6−ジメチルナフタレンと2,7−ジメチル
ナフタレンを含む異性体混合物から、両者を工業的に有
利に分離する方法として、ゼオライト吸着剤を用いる吸
着分離方法が提案されている(特公昭49−27578
号公報、特公昭52−945号公報)。しかし、この吸
着分離方法では、2,6−異性体よりも2゜7−異性体
の方が高選択率で吸着剤に吸着されるため、さらに原料
ジメチルナフタレン留分中に含まれるエチルナフタレン
、ビフェニル、アセナフテン等が非常に強く吸着される
ため、この方法は2゜7−異性体の高純度分離方法とし
てはすぐれているとしても、2,6−異性体の高純度分
離方法としては不満足のものである。2,6−異性体を
高純度で吸着分離するには、2,7−異性体よりも2,
6−異性体を高選択率で吸着する吸着剤の開発が必要で
あるが。
このような吸着剤については、未だ満足すべきものは提
案されていない。
〔目  的〕
本発明者らは、以上のように、2,6−ジメチルナフタ
レンを原料とする2、6−ナフタレンジカルボン酸の製
造プロセスでは、その原料となるジメチルナフタレン混
合物が工業的に容易に入手可能であるという利点はある
ものの、ジメチルナフタレン混合物から高純度の2,6
−ジメチルナフタレンを分離することには著しい困難が
伴うという本質的な欠点があることを確認すると共に、
2,6−ナフタレンジカルボン酸の製造には、ジメチル
ナフタレン以外の他の原料を用いる必要があることを確
認した。
そこで、本発明者らは、ジメチルナフタレン以外の原料
を出発原料とする2、6−ナフタレンジカルボン酸の製
造プロセスを開発すべく鋭意研究を重ねた結果、ナフタ
レンのプロピル化により得られるジイソプロピルナフタ
レンを用いることによりその目的を達成し得ることを見
出した。
即ち、本発明者らの研究によれば、ジイソプロピルナフ
タ【ノンは、ジメチルナフタレンの場合とは異なり、ゼ
オライト吸着剤に対しては、2,7−異性体よりも2,
6−異性体の方が高選択率で吸着されるという意外な事
実が見出された。
従って、本発明の目的は、ナフタレンを出発原料として
用い、これから2.6−ジイソプロピルナフタレンを工
業的に有利に製造し得る方法を提供することにある。
〔構  成〕
本発明によれば、ナフタレンをプロピレンによりイソプ
ロピル化するイソプロピル化反応工程と、該イソプロピ
ル化生成物からジイソプロピルナフタレン留分を分離す
る蒸留工程と、該ジイソプロピルナフタレン留分から2
,6−ジイソプロピルナフタレンを分離する吸着分離工
程からなり、該吸着分離工程は、2,6−ジイソプロピ
ルナフタレンに選択吸着性を示すゼオライト吸着剤に対
し、該ジイソプロピルナフタレン留分を接触させ、該留
分中に含まれる2、6−ジイソプロピルナフタレンを2
,7−ジイソプロピルナフタレンよりも高選択率で吸着
させた後、該吸着剤から2,6−ジイソプロピルナフタ
レンを脱着剤により脱着させることにより行うことを特
徴とする2、6−ジイソプロピルナフタレンの製造方法
が提供される。
次に本発明について詳述する。
〔ナフタレンのイソプロピル化工程〕
この工程はナフタレンを触媒の存在下でプロピレンと反
応させてイソプロピル化生成物を得る工程である。イソ
プロピル化の原料となるナフタレンは、石油系、石炭系
油等から製造されるいかなる種類の物であってもよい。
ただし、イソプロピル化触媒に対して触媒毒となる様な
成分、たとえば硫黄化合物、窒素化合物等を含む場合は
、従来よく知られている精製技術、水素化精製、活性白
土処理などの方法により、これらの化合物を除去するこ
とが好ましい。イソプロピル化反応は、従来良く知られ
ている反応であり、従来公知の方法に従って液相又は気
相反応として実施される。触媒としては、シリカ・アル
ミナ、結晶性アルミノシリケート、酸化ニッケル・シリ
カ、酸化銀・シリカアルミナ、シリカ・マグネシア、ア
ルミナ・ボリア、固体リン酸等の固体酸触媒や、塩化ア
ルミニウム、弗化水素、リン酸等のフリーデルクラフト
触媒が用いられる。このイソプロ化反応においては、ナ
フタレン環に付いたイソプロピル基は、前記の如きアル
キル化反応触媒の存在下にトランスアルキル化反応によ
り容易に他のナフタレン環に転位する。従って、このイ
ソプロピル化反応は可逆反応とみなされ、ナフタレンと
イソプロピルナフタレン類との間には平衡組成が存在す
る。ジイソプロピルナフタレンの生成量は反応における
ナフタレンとプロピレンとの比、温度、触媒の種類と量
などに依存する。
フリーデルクラフト触媒を用いてイソプロピル化反応を
行う場合、反応は、常温〜150C1好ましくは50〜
100℃の温度、常圧〜10気圧の圧力、対原料に対す
る触媒比0.05〜1.0、好ましくは0.08〜0.
5の条件で行われる。ジイソプロピルナフタレンの収率
を高めるためには、全アルキル化生成物中のナフタレン
核に対するイソプロピル基のモル比が0.5〜3.0、
好ましくは1.0〜2.5になるようにする。
固体酸触媒を用いる場合は、反応温度150〜500℃
、圧力0−50kg/a#G、接触時間0.02−6.
Ohrの範囲であり、好ましくは温度200〜350℃
、圧力0〜35kg/dG、接触時間0.4〜2.5h
r範囲である。温度が高い場合や接触時間が長い場合は
、分解反応が起こり副生成物が生じる。又、温度が低い
場合や、接触時間が短かい場合は、ジイソプロピルナフ
タレンの収率が低下する。このイソプロピル化反応工程
では、未反応ナフタレン、モノイソプロピルナフタレン
、ジイソプロピルナフタレン、トリイソプロピルナフタ
レン及びそれ以上のポリイソプロピルナフタレンを含む
イソプロピル化生成物が得られ、その中に占めるジイソ
プロピルナフタレンの割合は、通常10〜50重量Xで
ある。
また、このイソプロピル化反応工程を実施する場合、後
続のイソプロピル化反応生成物の蒸留分離工程で得られ
たナフタレンとモノイソプロピルナフタレンからなる低
沸点留分及びトリイソプロピルナフタレン以上のポリイ
ソプロピルナフタレンからなる高沸点留分をこのイソプ
ロピル化反応工程に循環するのが好ましい。このような
留分を循環してイソプロピル化反応を行う場合には、そ
の循環された低沸点留分を構成する未反応ナフタレン及
びモノイソプロピルナフタレンとプロピレンとの反応に
よるイソプロピル化反応が生起してジイソプロピルナフ
タレンが生成される他、高沸点留分を構成するトリイソ
プロピルナフタレン以上のポリイソプロピルナフタレン
とナフタレン及びモノイソプロピルナフタレンとの間の
トランスアルキル化反応が生起してジイソプロピルナフ
タレンが生成し、供給ナフタレン当りのジイソプロピル
ナフタレンの収率が高められる。
〔イソプロピル化反応生成物の蒸留分離工程〕この工程
は、前記イソプロピル化反応工程で得られたイソプロピ
ル化生成物から、蒸留によりジイソプロビルナフタレン
留分を分離する工程であり、一般には、ナフタレンとモ
ノイソプロピルナフタレンからなる低沸点留分と、ジイ
ソプロピルナフタレン留分と、トリイソプロピルナフタ
レン以上のポリイソプロピルナフタレンからなる高沸点
留分とに分離される。これらの留分のうち、ジイソプロ
ピルナフタレンは次の吸着分離工程へ送られ、低沸点留
分及び高沸点留分は前記イソプロピル化反応工程へ循環
される。
前記で得られるジイソプロピルナフタレン留分はジイソ
プロピルナフタレンの1,6−異性体、■、7−異性体
、1,4−異性体、2,6−異性体、2,7−異性体、
1.5−異性体等からなる異性体混合物を含むもので、
■、6−異性体、1,7−異性体、2,6−異性体及び
2,7−異性体が主成分として含まれる。
〔ジイソプロピルナフタレン留分の吸着分離工程〕この
工程は、前記で得られたジイソプロピルナフタレン留分
をゼオライト吸着剤を用いて吸着分離する工程である。
この場合、ジイソプロピルナフタレン留分中に含まれる
極性物質は、吸着剤に12一 対してはジイソプロピルナフタレンよりも強く吸着され
るのでこれをあらかじめ除去するのが好ましい。この極
性物質は、ナフタレンやジイソプロピルナフタレン等の
芳香族炭化水素の部分酸化により生成され、アルデヒド
、ケトン、アルコール、フェノール等からなるもので、
従来公知の適当な手段、例えば、フォージャサイト型ゼ
オライトやL型ゼオライト等により除去することができ
る。
本発明で吸着分離工程に用いるゼオライト吸着剤は、ジ
メチルナフタレン異性体中から、2,6−異性体を2,
7−異性体よりも高選択率で吸着するものであれば任意
のものが使用可能である。このような吸着剤としては、
例えば主にIa族、Ira族の金属から選ばれた1種又
は2種以上のカチオンで置換したフォージャサイト型ゼ
オライトの使用が好ましい。さらに好ましい吸着剤の一
部は、5in2/AQ203モル比が2以上のX型又は
Y型の構造を有するフォージャサイト型ゼオライトであ
る。又、カチオン種としては、リチウム、ベリリウム、
カリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、スト
ロンチウム、ランタンなどの金属から選ばれた1種又は
2種以上の金属イオンが好ましい。最も好ましい吸着剤
はカリウム又はバリウムあるいはそれらの両方のカチオ
ンで置換されたY型ゼオライトである。また、このよう
なゼオライト吸着剤では、前記金属イオンの他、他の金
属イオン、例えば、釦、ジルコニウム、イツトリウム等
を含むことができる。ゼオライト吸着剤の粒径は、通常
、3〜300メツシュ程度であり、吸着床の形式に応じ
て適当に選定すればよい。また、ゼオライト吸着剤はそ
の水分含有量を調節して、2,6−異性体の吸着選択率
の向上を図ることも可能である。ゼオライトに存在する
水は陽イオン又は塩基交換位に部分的に含有されるかあ
るいは吸着剤の空所内に含有される。1000℃での灼
熱下における重量損失によって測定される水分含有量が
吸着剤重量基準で5〜20wt%の範囲であることが望
ましい。水分の調整は、原料混合物に適量の水を添加す
ることによって行うことができる。
本発明における吸着分離工程は、ゼオライト吸着剤(以
下、単に吸着剤とも言う)に対し、ジイソプロピルナフ
タレン留分を接触させ、その留分中に含まれるジイソプ
ロピルベンゼンの2,6−異性体を2.7−異性体より
も高選択率で吸着させた後、その吸着剤から2,6−異
性体を脱着剤により脱着させることにより行う。吸着工
程では、吸着剤に対して、ジイソプロピルナフタレン異
性体のうち、2゜6−異性体が高選択率で吸着される。
脱着工程では、吸着剤に吸着した2、6−異性体を含む
吸着物が脱着剤によって吸着剤から脱着される。この吸
脱着工程の条件は、温度50〜300℃、好ましくは8
0〜200℃、圧力1〜20気圧、好ましくは5〜15
気圧である。
脱着工程で使用される脱着剤は、吸着剤にすみやかに吸
着されて既に吸着されている物質を脱着する能力のある
物質を用いればよい。吸着力が弱い場合は、製品を脱着
するための脱着剤の量が多量となり、製品中の脱着剤濃
度が増加し、脱着剤を分離するのに要するコストが増加
する。これに対して脱着剤の吸着力が強すぎる場合は製
品の吸着時に脱着剤が吸着剤から十分に脱着されてぃな
いため製品の吸着容量が低下すると共に製品回収時の製
品中の分離に要するコストが増加する。従って、脱着剤
としては適度の吸着力を有する物質を選定する。又、脱
着剤の沸点は、製品及びラフィネートとの蒸留による分
離を考えた場合、製品及びラフィネートとの沸点差が1
0℃以上、好ましくは20℃以上であることが望ましい
。このような脱着剤としては、通常、芳香族炭化水素、
アルキル芳香族炭化水素、それらの水素化物、パラフィ
ン類等が用いられる。
本発明のジイソプロピルナフタレンの吸着処理において
は、前記のように、2,6−異性体よりも2゜7−異性
体から高選択率で吸着されるジメチルナフタレン異性体
混合物の吸着工程とは異なり、2,7−異性体よりも2
,6−異性体の方が高選択率で吸着される。このことは
本発明者らが見出した意外な事実である。
本発明による吸着分離は、固定床、流動床、移動床、好
ましくは擬似移動床方式で実施するのがよい。擬似移動
床方式による吸着分離は、既に確立された技術であり、
キシレン異性体混合物の吸着分離に適用されており、例
えば、特公昭42−15681号公報、特公昭50−1
0547号公報等に記載されている。
本発明における吸着分離方法では、前記のように、相互
の分離が最も困難である2、6−異性体と2゜7−異性
体のうち、吸着剤に対しては、2,6−異性体を選択的
に吸着させ得ることから、高純度で目的の2,6−異性
体を分離回収することができる。前記の擬似移動床方式
による吸着分離技術によれば、2.6−異性体を99f
fi ffi%以上の高純度で分離回収することができ
る。
擬似移動床方式による吸着分離についてさらに詳述する
と、この吸着分離技術は、基本的操作として次に示す吸
着操作、濃縮操作、脱着操作及び脱着剤回収操作を連続
的に循環して実施される。
(1)吸着操作ニジイソプロピルナフタレンがゼオライ
ト吸着剤と接触し1強張着成分として2,6−異性体が
選択的に吸着され、弱吸着成分である他の異性体が、ラ
フィネート流れとして脱着剤とともに回収される。
(2)濃縮操作=2,6−異性体成分を選択的に吸着し
た吸着剤は後で述べるエクストラクトの一部と接触させ
られ、吸着剤」二に残存している吸着成分が追い出され
2,6−異性体成分が濃縮される。
(3)脱着操作:濃縮された2、6−異性体成分を含む
吸着剤は、脱着剤と接触させられ、2,6−異性体成分
が吸着剤から追い出され、脱着剤を伴なってエクストラ
クト流れとして回収される。
(4)脱着剤回収操作:実質的に脱着剤のみを吸着した
吸着剤は、ラフィネート流れの一部と接触し、吸着剤に
含まれる脱着剤の一部が脱着剤回収流れとして回収され
る。
第1図に擬似移動床による吸着分離操作の模式図を示す
。この図において、1〜12はゼオライト吸着剤の入っ
た吸着室であり、相互に連結されている。I3は脱着剤
供給ライン、14はエキストラクト抜出ライン、16は
ラフィネート抜出ライン、17はリサイクルラインを示
す。図面に示した吸着室1〜12と各ライン13〜16
の配置状態では、吸着室1〜3で脱着操作、吸着室4〜
6で濃縮操作、吸着室7〜10で吸着操作、吸着室11
〜12で脱着剤回収操作がそれぞれ行われている。
このような擬似移動床では、一定時間間隔ごとに、バル
ブ操作により、各供給及び抜出ラインを液流れ方向に吸
着室1室分だけそれぞれ移動させる。従って、次の吸着
室の配置状態では、吸着室2〜4で脱着操作、吸着室5
〜7で濃縮操作、吸着室8〜11で吸着操作、吸着室1
2〜1で脱着剤回収操作がそれぞれ行われるようになる
。このような操作を順次行うことによって、ジイソプロ
ピルナフタレン混合物の擬似移動床による吸着分離処理
が達成される。なお、第1図においては、吸着室は12
個に規定されているが、この吸着室の数は限定されるも
のではないことに留意すべきである。
本発明において、擬似移動床により、ジイソプロピルナ
フタレン混合物から2,6−異性体を効率的に分離する
ためには、各操作帯域の流量は重要な操作変数であり、
原料供給量をFとした場合、単位時間当りの容積基準で
表わすと、以下のように設定するのが好ましい。
(1)吸着操作帯域流量!、□:0.2F+E−8<L
l<3.5F+E−3(2)濃縮操作帯域流量L2:0
.2F+E−5<L2<3.5F+E−5(3)脱着操
作帯域流量L3:0.5F+E−5<L。
(4)脱着剤回収操作帯域流量り、 :L、 <0.5
F十E−5但し、前記式中、Eは吸着剤層内の空隙率、
Sは吸着剤の見かけの移動速度を示す。
吸着操作帯域では、2,6−ラインプロビルナフタレン
を吸着させ、他の異性体は、できるだけ吸着させないこ
とが望ましい。又、濃縮操作帯域では、2.6−ジイソ
プロピルナフタレン留分の異性体をできるだけ脱着させ
、2,6−ラインプロピルナフタレンを吸着剤中に濃縮
する必要がある。従って、この2つの操作帯域の流量は
、各異性体の吸着特性に応じた適当な流量範囲に設定す
る必要がある。
次に、脱着操作帯域では、2,6−ラインプロピルナフ
タレンを完全に脱着させる必要があり、他の操作帯域と
の流量バランスを考慮した上で、できるだけ流量を大き
く取ることが望ましい。又、脱着剤回収操作帯域では、
この帯域出口からりサイクルされる脱着剤中のジイソプ
ロピルナフタレン異性体濃度をゼロにするため、できる
だけ流量を小さく取り、ジイソプロピルナフタレン異性
体を完全に吸着剤に吸着させる必要がある。これらのこ
とを考慮し、各操作帯域の流量を前記のように設定する
のが好ましい。
また、本発明における吸着分離工程を実施する場合、2
,6−異性体を効率的に分離するには、2段階で実施す
るのが好ましい。この際、第1段階の分離工程から得ら
れる2、6−異性体を含む混合物を1段分離工程に注入
する場合、混合油中に含まれる脱着剤は蒸留分離などの
操作により除去してもよいし、除去しなくてもよい。ジ
イソプロピルナフタレン留分の吸着分離においては、ジ
イソプロピルナフタレン異性体のうち、吸着剤に対して
は、2.6−異性体が最も高選択率で吸着されるものの
2.7−異性体もそれに次ぐ高選択率で吸着され、他の
異性体はほとんど選択的に吸着されないかあるいは吸着
されてもその選択率は極めて小さい。従って、1段階の
吸着分離工程で2,6−異性体を高純度で2,7−異性
体から分離しようとすると、吸着段数の多い吸着塔ある
いは吸着剤充填層の高い吸着塔を用いる必要がある上、
その吸着塔自体も大容敏のものとすることが必要となる
。そこで、2,6−異性体及び2,7−異性体に比較し
て、他の異性体の吸着選択性が著しく小さいことを利用
して、第1段階で2,6−異性体と2,7−異性体を吸
着分離し、第2段階で、第1段階で得られた2、6−異
性体と2,7−異性体混合物を吸着分離するのが効率的
である。このような2段階の吸着分離法によると、第1
段階の吸着分離工程では、相互に分離困難な2,6−異
性体と2,7−異性体とを分離する必要がないことから
、吸着剤の選定も容易になり、また吸着塔も段数の低い
ものでよく、かつ高速で処理することが可能である。そ
して、第2段階の吸着分離工程では、2゜6−異性体と
2,7−異性体以外の異性体は殆んど含まれず、また分
離対象となる被処理物量も著しく減少されていることか
ら、吸着塔は小型のものですむという利点がある。この
2段階吸着分離処理法では、第1段階のゼオライト吸着
剤は、2,6−異性体又は2,6−異性体と2,7−異
性体との両方を選択吸着すればよいことから、前記した
ゼオライト吸着剤が使用される。好ましくは、Ia族金
属又はIla族金属の中から選ばれる金属イオン、殊に
カリウム及び/又はバリウムイオンで置換されたX型及
びY型ゼオライト、あるいは前記金属イオンの他にさら
に鉛、ジルコニウム、イツトリウム等を含むX型及びY
型ゼオライト等が使用される。
〔ジイソプロピルナフタレンの異性化工程〕この工程は
、吸着分離工程において得られた2゜6−異性体の分離
された後の異性体混合物を異性化処理し、2,6−異性
体を含む異性体混合物を得る工程である。この異性化工
程は、前記イソプロピル化工程と同様に、固体酸やフリ
ーデルクラフト触媒を用いて行うことができる。この異
性化工程によって、2,6−異性体10〜50重景%を
含むジイソプロピルナフタレンの異性体混合物が得られ
る。この混合物は、前記吸着分離工程へ循環される。こ
の異性化工程は、イソプロピル化工程とは別に行うこと
ができる他、アルキル化工程で同時に行うこともできる
次に本発明を第2図により詳述する。
第2図において、21はイソプロピル化反応器、22は
触媒分離器、23.24は蒸留塔、25は吸着分離装置
26は異性化反応器を示す。
イソプロピル化反応器21には、原料ナフタレン及びプ
ロピレンがそれぞれライン27及びライン28を通って
導入され、さらにフリーデルクラフト触媒(塩化アルミ
ニウム)がライン29を通って導入される。また、この
反応器には、蒸留塔23からのナフタレンとモノイソプ
ロピルナフタレンからなる低沸点留分と、蒸留塔24か
らのトリイソプロピルナフタレン以」二のポリイソプロ
ピルナフタレンからなる高沸点留分がそれぞれライン3
8及び35を通って循環される。この場合、反応器21
は、通常、温度70〜100℃、圧力1気圧の条件に保
持される。
イソプロピル化反応器21で得られたイソプロピル化生
成物は、ライン30を通って触媒分離器22に導入され
、ここでフリーデルクラフト触媒が分離される。分離さ
れた触媒の一部はライン32を通って異性化反応器26
に送られ、残部はライン31を通ってイソプロピル化反
応器21に循環される。触媒の分離された後のイソプロ
ピル化生成物は蒸留塔23.24に送られ、蒸留塔23
でナフタレンとモノイソプロピルナフタレンからなる低
沸点留分が分離され、これはライン38を通ってイソプ
ロピル化反応器21に循環され、蒸留塔24で分離され
たトリイソプロピルナフタレン以上のポリイソプロピル
ナフタレンからなる高沸点留分はライン35を通ってイ
ソプロピル化反応器21に循環される。塔留塔24で分
離されたジイソプロピルナフタレン留分はライン34を
通って吸着分離装置25に送られる。
吸着分離装置25は、ゼオライト吸着剤を用いたクロマ
トグラフィー法によりジイソプロピルナフタレン留分を
連続的に吸着分離するもので、通常。
擬似移動方式による吸着分離装置が用いられる。
また、この吸着分離装置25は、脱着剤を回収し、再使
用するための蒸留装置を含む。本発明の吸着分離を、擬
似移動床で実施する場合、第2段階の吸着塔からは、脱
着剤と2,6−ジイソプ口ピルナフタレンからなるエキ
ストラクトと、脱着剤と2,6−ジイソプロピルナフタ
レン以外の異性体からなるラフィネートが得られる。こ
れらのエキストラクト及びラフィネートに含まれる脱着
剤は、蒸留により分離され、再び脱着剤として吸着塔に
循環される。
前記のようにして得られた2、6−ジイソプロピルナフ
タレンはライン36を通って製品として回収され、また
、2,6−ジイソプロピルナフタレン以外の異性体はラ
イン37を通って異性化反応器26に送られる。
異性化反応器26では、触媒分離器26からの触媒の存
在下で、吸着分離装置25から送られたジイソプロピル
ナフタレン異性体の異性化反応が行われる。この反応に
よって得られた2、6−ジイソプロピルナフタレンを含
む異性化生成物は、ライン33を通ってイソプロピル化
反応塔21からのイソプロピル化生成物と共に触媒分離
器22に送られる。
以上のようにして、ナフタレンとプロピレンを原料とし
て、2,6−ジイソプロピルナフタレンを高純度でかつ
連続的に得ることができる。このようにして得られた2
、6−ジイソプロピルナフタレンは、これを酸化処理す
ることにより、2,6−ナフタレンジカルボン酸とする
ことができる。
〔効  果〕
本発明によれば、ナフタレンとプロピレンを原料として
、2,6−ジイソプロピルナフタレンを高純度でかつ連
続的に製造することができる。そして、本発明で得られ
た2、6−ジイソプロピルナフタレンは、ポリエステル
原料として用いられる2、6−ナフタレンジカルボン酸
の製造原料として好適のものである。
〔実施例〕
次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
なお、以下において示される相対分離係数β値は、2,
6−ジイソプロピルナフタレンを含む原料混合物をゼオ
ライト吸着剤を用いて吸着処理した時に、2,6−ジイ
ソプロピルナフタレンを基準とした混合成分の相対的な
吸着力の強さの指標を与えるもので、次の式で示される
β[i) = K [:i) / K (2,6)  
      (1)β〔i〕:混合成分iの相対分離係
数 K (i) :混合成分iの固液平衡定数K(2,6)
:2.6−ジイソプロピルナフタレンの固液平衡定数 実施例1 ナフタレンImol当りに対して0.llmolの塩化
アルミニウム触媒の存在下、反応温度85℃、常圧でナ
フタレン1mo1当りに対してO,O]8mol/wi
nの流量でプロピレンを吹き込み、120m1n反応さ
せた。反応終了時に於ける、原料ナフタレン1m01当
りに対してのプロピレンの全吹き込みmol数は、1 
、9molであった。反応生成物をガスクロマトグラフ
ィーで分析した結果、表−1に示した組成の生成物が得
られた。
さらにこの生成物を、蒸留ジイソプロピルナフタレンを
分取した。蒸留は圧力LOOmmHg、還流比5で行な
い、塔頂温度295〜308℃で留出する留分を分取し
た。留出分の収率は24.2wt%であった。留出油を
ガスクロマトグラフィーで分析した結果、表−2に示し
た組成のジイソプロピルナフタレンの異性体が得られた
実施例2 表−3に示したナフタレン、モノイソプロピルナフタレ
ン、トリイソプロピルナフタレンの混合物を原料とし、
原料1m01当りに対して0.21molで塩化アルミ
ニウム触媒の存在下、反応温度75℃常圧下で、原料1
mo1当りに対して0.016mo]、/minの流量
でプロピレンを吹き込み、75m1n反応させた。反応
生成物をガスクロマトグラフィーで分析した結果を表−
3に示した。
実施例3 ナフタレンをプロピレンによりイソプロピル化し、生成
物中からジイソプロピルナフタレンを蒸留により分取し
て得られた表−4に示される組成のジイソプロピルナフ
タレン異性体混合物を原料として、吸着分離実験を行っ
た。吸着分離実験に使用した吸着剤は、表−5に示した
4種のNa型Y型ゼオライトを、Ba、 Ba及びに、
Ba及びpbでイオン交換したものである。イオン交換
は以下に示す方法で実施した。
(Baイオン交換) Na型Y型ゼオライト約10gにBaCfl□水溶液(
0,5mo Q / n )を約100g加え、温度9
0〜1.00℃で2時間放置した。
上記の操作を3度繰り返した後、乾燥後、温度400℃
で3時間焼成した。
(Ba、 Kイオン交換) Na型Y型ゼオライト約10gにBaCQ □(0,5
mo QハD、にNo3(1,0mo Q / Q )
の水溶液を約100g加え、温度90〜100℃で2時
間放置した。上記の操作を3度繰り返した後、乾燥後、
温度400℃で3時間焼成した。
(Ba、 Pbイオン交換) 3l− Baでイオン交換したY型ゼオライト約20gにLoI
lt〆のPb(NO3)2水溶液を約100g加え、温
度90〜100℃で5時間放置した。ゼオライトを乾燥
後、温度400℃で3時間焼成した。
吸着分離実験は、以下に示す方法で実施した。
内容積30ccのオートクレーブ内に吸着剤的4g、原
料油約8gを仕込み、撹拌しながら温度を一定にし、1
20分保った。濾過により吸着剤と原料残液を分離し、
吸着剤中の吸着物は、吸着剤をイソオクタンで洗浄後ト
ルエン溶媒を用いてソックスレー抽出により脱着させた
。原料残液(液相)及び吸着物(吸着相)の組成を、ガ
スクロマトグラフィーにより分析し、表−6に示した。
表−6の結果か明らかな様に表−5に示した4種のゼオ
ライト吸着剤は、いずれも2,6−ジイソプロピルナフ
タレンを最も強く吸着する特性を有すると共に、2,7
−ジイソプロピルナフタレンとのβ値が約1.5倍程度
であり、2゜6−ジイソプロピルナフタレンを分離する
吸着剤として優れていることがわかる。
表−4 −3打− 一3G= 実施例4 2.6−ラインプロピルナフタレンを約12wt%含む
実施例3の表−4に示した原料−1から第1図に示す擬
似移動床装置を使用し、実施例3に示した吸着剤Aを用
いて2,6−ラインプロピルナフタレンの吸着分離を行
った。
即ち5図面に示した擬似移動床装置において、内容積9
0m flのカラム(吸着室)1〜12に実施例3で示
した吸着剤Aを充填した。ライン15から表−4の原料
−1を10(1m (1/FIRで供給し、ライン13
から脱着剤を300m Q /HRで供給した。ライン
14からエクストラクトを100m Q /HRで抜き
出し、ライン16からラフィネートを300m Q /
HRで抜き出した。このとき150秒間縞間隔ラムlを
12に、11を10に、7を6に、4を3に同時に移動
させた(他のカラムも1個づつ上方向に同時に移動する
)。吸着温度は120℃、圧力は10kg/cJGであ
った。
上記実験で得られたエクストラクト中に含まれる2、6
−ラインプロビルナフタレンの脱着剤フリーベースでの
純度は約99%であり、2,6−ジイソプロピルナフタ
レンの回収率は9部であった。
実施例5 表−4に示した原料−1からの2.6−ジイソプロピル
ナフタレンの吸着分離を第1図に示した擬似移動床連続
クロマト分離装置を用いて実施した。2,6−ジイソプ
ロピルナフタレンの分離は以下に示す2段階に分は行っ
た。
先ず第1段階では、原料混合物から2,6−ジイソプロ
ピルナフタレン及び2,7−ジイソプロピルナフタレン
をエクストラクトとして取り出し、第2段階では第1段
階で得られたエクストラクトを原料として2,6−ジイ
ソプロピルナフタレンをエクストラクトとして分離した
第1図に示した装置において、第1段階では、内容積5
0m Qの吸着剤カラム1〜12に実施例3で示した吸
着剤Aを充填した。ライン15から表−4に示した原料
−1を100m Q /HRで供給し、ライン13から
脱着剤を290m Q /IIRで供給した。ライン1
4からエクストラクトを200m Q 10Rで抜き出
し、ライン16からラフィネートを190m Q /H
Rで抜き出した。このとき160秒間隔てカラム1を1
2に、11を10に、7を6に4を3に同時に移動させ
た。吸着温度は120℃、圧力は10kg/ff1Gで
あった。第1段階で得られたエクストラクト中における
2、6−ジイソプロピルナフタレンの濃度は脱着剤フリ
ーベースで約60wt%、2,7−ジイソプロピルナフ
タレンの濃度は約40wt〆であり、2,6−ジイソプ
ロピルナフタレンの回収率は98でであった。
次に第2段階では第1段階で得られたエクストラクトか
ら脱着剤を蒸留により除去し原料として用いた。内容積
21mΩのカラム1〜12に実施例1の吸着剤Aを充填
した。ライン15から原料混合を25m Q /HRで
供給しライン13から脱着剤を25m Q /HRで供
給した。ライン14からエクストラクト25m Q /
HRで抜き出し、ライン16からラフィネートを25m
 Q /HRで抜き出した。このとき140秒間隔てカ
ラム1を12に、11を10に、7を6に4を3に同時
に移動させた。吸着温度は120℃、圧力は10kg1
0#Gであった。第2段階で得られたエキストラクト中
における2、6−ジイ、ソプロピルナフタレンの純度は
脱着剤フリーベース−I3ソー で99wt%、第1段原料基準の回収率は90%であっ
た。
実施例6 表−7に示したジイソプロピルナフタレンの混合物を原
料とし、原料1mo Q当りに0.25moffの塩化
アルミニウム触媒を加え、温度85℃、常圧下で60分
反応させた。反応生成物を蒸留し、ジイソプロピルナフ
タレン留分を分取した後、ガスクロマトグラフィーで分
析した結果を表−7に示した。
【図面の簡単な説明】
第1図は擬似移動床による吸着分離操作の模式図であり
、第2図は本発明の方法のフローシートを示す。 1〜12・・・吸着室 13・・・脱着剤供給ライン 14・・・エキストラクト抜出ライン 15・・・原料混合物ライン 16・・・ラフィネート抜出ライン 17・・・リサイクルライン 18・・・ポンプ 21・・・イソプロピル化反応器 22・・・触媒分離器 23.24・・蒸留塔 25・・・吸着分離装置 26・・・異性化反応器。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ナフタレンをプロピレンによりイソプロピル化す
    るイソプロピル化反応工程と、該イソプロピル化生成物
    からジイソプロピルナフタレン留分を分離する蒸留工程
    と、該ジイソプロピルナフタレン留分から2,6−ジイ
    ソプロピルナフタレンを分離する吸着分離工程からなり
    、該吸着分離工程は、2,6−ジイソプロピルナフタレ
    ンに選択吸着性を示すゼオライト吸着剤に対し、該ジイ
    ソプロピルナフタレン留分を接触させ、該留分中に含ま
    れる2,6−ジイソプロピルナフタレンを2,7−ジイ
    ソプロピルナフタレンよりも高選択率で吸着させた後、
    該吸着剤から2,6−ジイソプロピルナフタレンを脱着
    剤により脱着させることにより行うことを特徴とする2
    ,6−ジイソプロピルナフタレンの製造方法。
  2. (2)該吸着分離工程が擬似移動床で行われる特許請求
    の範囲第1項の方法。
  3. (3)該吸着分離工程が、該ジイソプロピルナフタレン
    留分を2,6−ジイソプロピルナフタレン又は2,6−
    ジイソプロピルナフタレンと2,7−ジイソプロピルナ
    フタレンの両方に選択吸着性を示す第1ゼオライト吸着
    剤と接触させ、該留分中に含まれる2,6−ジイソプロ
    ピルナフタレン又は2,6−ジイソプロピルナフタレン
    と2,7−ジイソプロピルナフタレンを他の異性体より
    も高選択率で第1吸着剤に吸着させた後、脱着剤で脱着
    させる第1段階と、該第1段階で得られた脱着物を2,
    6−ジイソプロピルナフタレンに選択吸着性を示す第2
    ゼオライト吸着剤と接触させ、該脱着物に含まれる2,
    6−ジイソプロピルナフタレンを2,7−ジイソプロピ
    ルナフタレンよりも高選択率で該第2吸着剤に吸着させ
    た後、脱着剤で脱着させる第2段階とからなる特許請求
    の範囲第1項又は第2項の方法。
  4. (4)ナフタレンをプロピレンによりイソプロピル化す
    るイソプロピル化反応工程と、該イソプロピル化生成物
    から、ナフタレンとモノイソプロピルナフタレンからな
    る低沸点留分と、ジイソプロピルナフタレン留分と、ト
    リイソプロピルナフタレン以上のポリイソプロピルナフ
    タレンからなる高沸点留分とに分離する蒸留工程と、該
    ジイソプロピルナフタレン留分を2,6−ジイソプロピ
    ルナフタレンに選択吸着性を示すゼオライト吸着剤に対
    して接触させ、該留分中に含まれる2,6−ジイソプロ
    ピルナフタレンを2,7−ジイソプロピルナフタレンよ
    りも高選択率で吸着させた後脱着剤で脱着させて、2,
    6−ジイソプロピルナフタレンと、それ以外のジイソプ
    ロピルナフタレンとを分離する吸着分離工程と、該蒸留
    分離工程で得られた低沸点留分と高沸点留分を該イソプ
    ロピル化反応工程へ循環する工程と、該吸着分離工程で
    得られた2,6−ジイソプロピルナフタレン以外のジイ
    ソプロピルナフタレンを異性化する工程と、該異性化物
    を該蒸留工程へ循環する工程からなることを特徴とする
    2,6−ジイソプロピルナフタレンの製造方法。
  5. (5)該吸着分離工程が、該ジイソプロピル留分を2,
    6−ジイソプロピルナフタレン又は2,6−ジイソプロ
    ピルナフタレンと2,7−ジイソプロピルナフタレンの
    両方に選択吸着性を示す第1ゼオライト吸着剤と接触さ
    せ、該留分中に含まれる2,6−ジイソプロピレンナフ
    タレン又は2,6−ジイソプロピルナフタレンと2,7
    −ジイソプロピルナフタレンを他の異性体よりも高選択
    率で該第1吸着剤に吸着させた後、脱着剤で脱着させる
    第1段階と、該第1段階で得られた脱着物を2,6−ジ
    イソプロピルナフタレンに選択吸着性を示す第2ゼオラ
    イト吸着剤と接触させ、該脱着物に含まれる2,6−ジ
    イソプロピルナフタレンを2,7−ジイソプロピルナフ
    タレンよりも高選択率で該第2吸着剤に吸着させた後、
    脱着剤で脱着させる第2段階とからなる特許請求の範囲
    第4項の方法。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5012039A (en) * 1989-03-10 1991-04-30 Uop Separation of 2,7 diisopropylnaphthalene from a feed mixture comprising various diisopropylnaphthalene isomers with a zeolite adsorbent
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