JPS63243040A - 2,6−ジイソプロピルナフタレンの吸着分離方法 - Google Patents

2,6−ジイソプロピルナフタレンの吸着分離方法

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JPS63243040A
JPS63243040A JP7880187A JP7880187A JPS63243040A JP S63243040 A JPS63243040 A JP S63243040A JP 7880187 A JP7880187 A JP 7880187A JP 7880187 A JP7880187 A JP 7880187A JP S63243040 A JPS63243040 A JP S63243040A
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adsorbent
adsorption
diisopropylnaphthalene
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Yoshimi Shirato
義美 白戸
Kenji Shimokawa
下川 憲治
Jun Kaita
純 貝田
Yoshio Fukui
福井 義夫
Seiya Hirohama
広浜 誠也
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明はジイソプロピレンナフタレン異性体混合物から
2,6−異性体を吸着分離する方法に関するものである
〔従来技術〕
従来、ポリエステルを得るために、テレフタル酸や2,
6−ナフタレンジカルボン酸にグリコールを重合反応さ
せることは広く知られている。2,6−すフタレンジカ
ルボン酸から得られるポリエステルは、テレフタル酸か
ら得られるもの比較して、耐熱性等の物性においてすぐ
れているため、ポリエステル原料として2,6−ナフタ
レンジカルボン酸を工業的に有利に製造する方法の確立
が望まれている。
2.6−ナフタレンジカルボン酸を工業的に製造する方
法としては、従来2,6−ジメチルナフタレンを原料と
して用い、これを酸化する方法が一般的方法として考え
られている。そして、この方法の場合、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸原料となる2、6−ジメチルナフタレ
ンをいかにして安価でかつ高純度で得るかが重要な技術
課題になっている。
2.6−ジメチルナフタレンは、石油や石炭タールの蒸
留により得られるジメチルナフタレン留分中に含まれて
いる。このジメチルナフタレン留分は、2.6−ジメチ
ルナフタレンの他、2,7−ジメチルナフタレンや2,
3−ジメチルナフタレン等の異性体を含むものである。
従って、このような異性体混合物から2,6−異性体を
選択的に分離することには著しい困難が伴う。特に、2
,6−異性体と2,7−異性体とは沸点が極めて近似し
ているため、両者の分離は非常に困難であり、蒸留分離
によって両者を分離することは実質上不可能である。
従来、2,6−ジメチルナフタレンと2,7−ジメチル
ナフタレンを含む異性体混合物から、両者を工業的に分
離する方法として、ゼオライト吸着剤を用いる吸着分離
方法が提案されている(特公昭49−27578号公報
、特公昭52−945号公報)。しかし、この吸着分離
方法では、2,6−異性体よりも2,7−異性体の方が
高選択率で吸着剤に吸着されるため、さらに原料ジメチ
ルナフタレン留分中に含まれるエチルナフタレン、ビフ
ェニル、アセナフテンなどが非常に強く吸着されるため
、この方法は、2,7−異性体の高純度分離方法として
はすぐれているとしても、2,6−異性体の高純度分離
方法としては不満足のものである。2,6−異性体を高
純度で吸着分離するには、2,7−異性体よりも2,6
−異性体を高選択率で吸着する吸着剤の開発が必要であ
るが、このような吸着剤については、未だ満足すべきも
のは提案されていない。
〔目  的〕
本発明者らは、以上のように、2,6−ジメチルナフタ
レンを原料とする2、6−ナフタレンジカルボン酸の製
造プロセスでは、その原料となるジメチルナフタレン混
合物が工業的に容易に入手可能であるという利点はある
ものの、ジメチルナフタレン混合物から高純度の2,6
−ジメチルナフタレンを分離することには著しい困難が
伴うという本質的な欠点があることを確認すると共に、
2,6−ナフタレンジカルボン酸の製造には、ジメチル
ナフタレン以外の他の原料の開発が必要であることを確
認した。
そこで、本発明者らは、ジメチルナフタレン以外の原料
を出発原料とする2、6−ナフタレンジカルボン酸の製
造プロセスを開発すべく鋭意研究を重ねた結果、ナフタ
レンのプロピル化により得られるジイソプロピルナフタ
レンを用いることにより、その目的を達成し得ることを
見出した。
即ち、本発明者らの研究によれば、ジイソプロー・4− ピルナフタレンは、ジメチルナフタレンの場合とは異な
り、ゼオライト吸着剤に対しては、2,7−異性体より
も2,6−異性体の方が高選択率で吸着されるという意
外な事実が見出された。
従って、本発明の目的は、ジイソプロピルナフタレン異
性体混合かから、2,6−ジイソプロピルナフタレンを
高純度で分離し得る方法を提供することを目的とする。
〔構  成〕 本発明によれば、ジイソプロピルナフタレン異性体混合
物から2,6−異性体を分離するに際し、該混合物を2
,6−異性体に選択吸着性を示すゼオライト吸着剤と接
触させ、該混合物に含まれる2、6−異性体を2,7−
異性体よりも高選択率で該吸着剤に吸着させた後、該吸
着剤から吸着物を脱着させることを特徴とする2、6−
ジイソプロピルナフタレンの吸着分離方法が提供される
本発明におけるジイソプロピルナフタレン異性体混合物
は、ナフタレンをプロピレンによりイソプロピル化し、
得られた生成物から、ジイソプロピルナフタレン留分を
分離することによって得ることができる。イソプロピル
化の原料となるナフタレンは、石油系、石炭系油等から
製造されるいかなる種類の物であってもよい。ただし、
イソプロピル化触媒に対して触媒毒となる様な成分、た
とえば硫黄化合物、窒素化合物等を含む場合は、従来よ
く知られている精製技術、水素化精製、活性白土処理な
どの方法により、これらの化合物を除去することが好ま
しい。イソプロピル化反応は、従来良く知られている反
応であり、従来公知の方法に従って液相又は気相反応と
して実施される。
触媒としては、シリカ・アルミナ、結晶性アルミノシリ
ケート、酸化ニッケル・シリカ、酸化銀・シリカアルミ
ナ、シリカ・マグネシア、アルミナ・ボリア、固体リン
酸等の固体酸触媒や、塩化アルミニウム、弗化水素、リ
ン酸等のフリーデルクラフト触媒が用いられる。このイ
ソプロ化反応においては、ナフタレン環に付いたイソプ
ロピル基は、前記の如きアルキル化反応触媒の存在下に
トランスアルキル化反応により容易に他のナフタレン環
に転位する。従って、このイソプロピル化反応は可逆反
応とみなされ、ナフタレンとイソプロピルナフタレン類
との間には平衡組成が存在する。ジイソプロピルナフタ
レンの生成量は反応におけるナフタレンとプロピレンと
の比、温度、触媒の種類と量などに依存する。
フリーデルクラフト触媒を用いてイソプロピル化反応を
行う場合、反応は、常温〜150℃、好ましくは50〜
100℃の温度、常圧〜10気圧の圧力、対原料に対す
る触媒比0.05〜1.0、好ましくは0.08〜0.
5の条件で行われる。ジイソプロピルナフタレンの収率
を高めるためには、全アルキル化生成物中のナフタレン
核に対するイソプロピル基のモル比が0.5〜3.0、
好ましくは1.0〜2.5になるようにする。
固体酸触媒を用いる場合は、反応温度150〜500℃
、圧力0−50kg/a#G、接触時間0.02−6.
Ohrの範囲であり、好ましくは温度200−350℃
、圧力0−35kg/a#G、接触時間0.4〜2.5
hr範囲である。温度が高い場合や接触時間が長い場合
は、分解反応が起こり副生成物が生じる。又、温度が低
い場合や、接触時間が短かい場合は、ジイソプロピルナ
フタレンの収率が低下する。このイソプロピル化反応工
程では、未反応ナフタレン、モノイソプロピルナフタレ
ン、ジイソプロピルナフタレン、トリイソプロピルナフ
タレン及びそれ以上のポリイソプロピルナフタレンを含
むイソプロピル化生成物が得られ、その中に占めるジイ
ソプロピルナフタレンの割合は、通常10〜50重量%
である。
次に、前記イソプロピル化反応工程で得られたイソプロ
ピル化生成物は、こわを蒸留処理に付してジイソプロピ
ルナフタレン留分を分離する。この蒸留処理により、一
般には、ナフタレンとモノイソプロピルナフタレンから
なる低沸点留分と。
ジイソプロピルナフタレン留分と、トリイソプロピルナ
フタレン以上のポリイソプロピルナフタレ、  ンから
なる高沸点留分とに分離される。
前記で得られるジイソプロピルナフタレン留分はジイソ
プロピルナフタレンの1,6−異性体、1,7−異性体
、1,4〜異性体、2,6−異性体、2,7−異性体、
1.5−異性体等からなる異性体混合物を含むもので、
1.6−異性体、1,7−異性体、2,6−異性体及び
2,7−異性体が主成分として含まれる。
本発明においては、前記で得られたジイソプロピルナフ
タレン留分をゼオライト吸着剤を用いて吸着分離処理す
る。この場合、ジイソプロピルナフタレン留分中に含ま
れる極性物質は、吸着剤に対してはジイソプロピルナフ
タレンよりも強く吸着されるのでこわをあらかじめ除去
するのが好ましい。この極性物質は、ナフタレンやジイ
ソプロピルナフタレン等の芳香族淡化水素の部分酸化に
より生成され、アルデヒド、ケトン、アルコール、フェ
ノール等からなるもので、従来公知の適当な手段、例え
ば、フォージャサイト型ゼオライトやL型ゼオライト等
により除去することができる。
本発明で吸着分離処理に用いるゼオライト吸着剤は、ジ
メチルナフタレン異性体中がら、2,6−異性体を2,
7−異性体よりも高選択率で吸着するものであれば任意
のものが使用可能である。このような吸着剤としては、
例えば主にIa族、Ha族の金属から選ばれた1種又は
2種以上のカチオンで置換したフォージャサイト型ゼオ
ライトの使用が好ましい。さらに好ましい吸着剤の一部
は、SjO□//Aρ203モル比が2以上のX型又は
Y型の構造を有するフォージャサイト型ゼオライトであ
る。又、カチオン種としては、リチウム、ベリリウム、
カリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、スト
ロンチウム、ランタンなどの金属から選ばれた1種又は
2種以上の金属イオンが好ましい。最も好ましい吸着剤
はカリウム又はバリウムあるいはそれらの両方のカチオ
ンで置換されたY型ゼオライトである。また、このよう
なゼオライト吸着剤では、前記金属イオンの他、他の金
属イオン、例えば、鉛、ジルコニウム、イツトリウム等
を含むことができる。ゼオライト吸着剤の粒径は、通常
3〜300メツシュ程度であり、吸着床の形式に応じて
適当に選定すればよい。また、ゼオライト吸着剤はその
水分含有量を調節して、2,6−異性体の吸着選択率の
向上を図ることも可能である。ゼオライトに存在する水
は陽イオン又は塩基交換位に部分的に含有されるかある
いは吸着剤の空所内に含有さ九る。、1000℃での灼
熱下における重量損失によって測定される水分含有量が
吸着剤重量基準で5〜20wt%の範囲であることが望
ましい。水分の調整は、原料混合物に適量の水を添加す
ることによって行うことができる。
本発明における吸着分離処理は、ゼオライト吸着剤(以
下、単に吸着剤とも言う)に対し、ジイソプロピルナフ
タレン留分を接触させ、その留分中に含まれるジイソプ
ロピルベンゼンの2,6−異性体を2,7−異性体より
も高選択率で吸着させた後、その吸着剤から2,6−異
性体を脱着剤により脱着させることにより行う。吸着工
程では、吸着剤に対して、ジイソプロピルナフタレン異
性体のうち、2゜6−異性体が高選択率で吸着される。
脱着工程では、吸着剤に吸着した2、6−異性体を含む
吸着物が脱着剤によって吸着剤から脱着される。この吸
脱着工程の条件は、温度50〜300℃、好ましくは8
0〜200℃、圧力1〜20気圧、好ましくは5〜15
気圧である。
脱着工程で使用される脱着剤は、吸着剤にすみやかに吸
着されて既に吸着されている物質を脱着−11= する能力のある物質を用いればよい。吸着力が弱い場合
は、製品を脱着するための脱着剤の量が多量となり、製
品中の脱着剤濃度が増加し、脱着剤を分離するのに要す
るコストが増加する。これに対して脱着剤の吸着力が強
すぎる場合は製品の吸着時に脱着剤が吸着剤から十分に
脱着されていないため製品の吸着容量が低下すると共に
製品回収時の製品中の分離に要するコストが増加する。
従って、脱着剤としては適度の吸着力を有する物質を選
定する。又、脱着剤の沸点は、製品及びラフィネートと
の蒸留による分離を考えた場合、製品及びラフィネート
との沸点差が10℃以上、好ましくは20℃以上である
ことが望ましい。このような脱着剤としては、通常、芳
香族炭化水素、アルキル芳香族炭化水素、それらの水素
化物、パラフィン類等が用いられる。
本発明のジイソプロピルナフタレンの吸着処理において
は、前記のように、2,6−異性体よりも2゜7−異性
体から高選択率で吸着されるジメチルナフタレン異性体
混合物の吸着工程とは異なり、2,7−=12− 異性体よりも2,6−異性体の方が高選択率で吸着され
る。このことは本発明者らが見出した意外な事実である
本発明による吸着分離は、固定床、流動床、好ましくは
擬似移動床方式で実施するのがよい。擬似移動床方式に
よる吸着分離は、既に確立された技術であり、キシレン
異性体混合物の吸着分離に適用されており、例えば、特
公昭42−15681号公報、特公昭50−10547
号公報等に記載されている。
本発明における吸着分離方法では、前記のように、相互
の分離が最も困難である2、6−異性体と2゜7−異性
体のうち、吸着剤に対しては、2,6−異性体を選択的
に吸着させ得ることから、高純度で目的の2,6−異性
体を分離回収することができる。前記の擬似移動床方式
による吸着分離技術によれば、2.6−異性体を99重
量%以上の高純度で分離回収す   ″ることかできる
擬似移動床方式による吸着分離についてさらに詳述する
と、この吸着分離技術は、基本的操作として次に示す吸
着操作、濃縮操作、脱着操作及び脱着剤回収操作を連続
的に循環して実施される。
(1)吸着操作ニジイソプロピルナフタレンがゼオライ
ト吸着剤と接触し、強吸着成分として2,6−異性体が
選択的に吸着され、弱吸着成分である他の異性体が、ラ
フィネート流れとして脱着剤とともに回収される。
(2)濃縮操作:2,6−異性体成分を選択的に吸着し
た吸着剤は後で述べるエクストラクトの一部と接触させ
られ、吸着剤上に残存している吸着成分が追い出され2
,6−異性体成分が濃縮される。
(3)脱着操作:濃縮された2、6−異性体成分を含む
吸着剤は、脱着剤と接触させられ2,6−異性体成分が
吸着剤から追い出され、脱着剤を伴なってエクス1〜ラ
クト流れとして回収される。
(4)脱着剤回収操作:実質的に脱着剤のみを吸着した
吸着剤は、ラフィネート流れの一部と接触し、吸着剤に
含まれる脱着剤の一部が脱着剤回収流れとして回収され
る。
図面に擬似移動床による吸着分離操作の模式図を示す。
この図において、1〜12はゼオライト吸着剤の入った
吸着室であり、相互に連結されている。
13は脱着剤供給ライン、14はエキストラクト抜出ラ
イン、16はラフィネート抜出ライン、17はリサイク
ルラインを示す。図面に示した吸着室1〜12と各ライ
ン13〜16の配置状態では、吸着室1〜3で脱着操作
、吸着室4〜6で濃縮操作、吸着室7〜10で吸着操作
、吸着室11〜12で脱着剤回収操作がそれぞれ行われ
ている。
このような擬似移動床では、一定時間間隔ごとに、バル
ブ操作により、各供給及び抜出ラインを液流れ方向に吸
着室1室分だけそれぞれ移動させる。従って、次の吸着
室の配置状態では、吸着室2〜4で脱着操作、吸着室5
〜7で濃縮操作、吸着室8〜11で吸着操作、吸着室1
2〜1で脱着剤回収操作がそれぞれ行われるようになる
。このような操作を順次行うことによって、ジイソプロ
ピルナフタレン混合物の擬似移動床による吸着分離処理
が達成される。なお、図面においては、吸着室は12個
に特定されているが、この吸着室の数は限定されるもの
ではないことに留意すべきである。
=15一 本発明において、擬似移動床により、ジイソプロピルナ
フタレン混合物から2,6−異性体を効率的に分離する
ためには、各操作帯域の流量は重要な操作変数であり、
原料供給量をFとした場合単位時間当りの容積基準で表
わすと、以下のように設定するのが好ましい。
(1)吸着操作帯域流量L□:0.2F+E−3<L、
 <3.5F+E−3(2)濃縮操作帯域流量L2:0
.2F+E−8<12<3.5F+E−3(3)脱着操
作帯域流量り、 :0.5F+E−3<L3(4)脱着
剤回収操作帯域流量L4: L、 < 0.5F十E−
8但し、前記式中、Eは吸着剤層の空隙率、Sは吸着剤
の見かけの移動速度を示す。
吸着操作帯域では、2,6−ジイツプロビルナフタレン
を吸着させ、他の異性体は、できるだけ吸着させないこ
とが望ましい。又、濃縮操作帯域では、2.6−ジイソ
プロピルナフタレン留分の異性体をできるだけ脱着させ
、2,6−ラインプロピルナフタレンを吸着剤中に濃縮
する必要がある。従って、この2つの操作帯域の流量は
、各異性体の吸着特性に応じた適当な流量範囲に設定す
る必要がある。
次に、脱着操作帯域では、2,6−ラインプロピルナフ
タレンを完全に脱着させる必要があり、他の操作帯域と
の流量バランスを考慮した上で、できるだけ流量を大き
く取ることが望ましい。又、脱着剤回収操作帯域では、
この帯域出口からリサイクルされる脱着剤中のジイソプ
ロピルナフタレン異性体濃度をゼロにするため、できる
だけ流量を小さく取り、ジイソプロピルナフタレン異性
体を完全に吸着剤に吸着させる必要がある。これらのこ
とを考慮し、各操作帯域の流量を前記のように設定する
のが好ましい。
また、本発明における吸着分離処理を実施する場合、2
,6−異性体を効率的に分離するには、2段階で実施す
るのが好ましい。この際、第1段階の分離工程から得ら
れる2、6−異性体を含む混合物を1段分離工程に注入
する場合、混合油中に含まれる脱着剤は蒸留分離などの
操作により除去してもよいし、除去しなくてもよい。ジ
イソプロピルナフタレン留分の吸着分離においては、ジ
イソプロピルナフタレン異性体のうち、吸着剤に対して
は、2.6−異性体が最も高選択率で吸着されるものの
、2,7−異性体もそれに次ぐ高選択率で吸着され、他
の異性体はほとんど選択的に吸着されないかあるいは吸
着されてもその選択率は極めて小さい。従って、I段階
の吸着分離工程で2,6−異性体を高純度で2,7−異
性体から分離しようとすると、吸着段数の多い吸着塔あ
るいは吸着剤充填層の高い吸着塔を用いる必要がある上
、その吸着塔自体も大容量のものとすることが必要とな
る。そこで、2,6−異性体及び2,7−異性体に比較
して、他の異性体の吸着選択性が著しく小さいことを利
用して、第1段階で2,6−異性体と2,7−異性体を
吸着分離し、第2段階で、第1段階で得られた2、6−
異性体と2,7−異性体混合物を吸着分離するのが効率
的である。このような2段階の吸着分離法によると、第
1段階の吸着分離工程では、相互に分離困難な2,6−
異性体と2,7−異性体とを分離する必要がないことか
ら、吸着剤の選定も容易になり、また吸着塔も段数の低
いものでよく、かつ高速で処理することが可能である。
そして、第2段階の吸着分離工程では、2゜6−異性体
と2,7−異性体以外の異性体は殆んど含まれず、また
分離対象となる被処理物量も著しく減少されていること
から、吸着塔は小型のものですむという利点がある。こ
の2段階吸着分離処理法では、第1段階のゼオライト吸
着剤は、2,6−異性体又は2,6−異性体と2,7−
異性体との両方を選択吸着すればよいことから、前記し
たゼオライト吸着剤が使用れる。好ましくは、Ia族金
属又はITa族金属の中から選ばれる金属イオン、殊に
カリウム及び/又はバリウムイオンで置換されたX型及
びY型ゼオライト、あるいは前記金属イオンの他にさら
に鉛、ジルコニウム、イツトリウム等を含むX型及びY
型ゼオライトが使用される。
前記のようにして分離された2、6−ジイソプロピルナ
フタレンは、これを酸化処理することにより、2.6−
ナフタレンジカルボン酸とすることができる。
〔効  果〕
本発明によれば、前記のように、ジイソプロピルナフタ
レン異性体混合物から、2,6−ジイソプロピルナフタ
レンを高純度でかつ連続的に製造することができる。そ
して、本発明で得られた2、6−ジイソプロピルナフタ
レンは、ポリエステル原料として用いられる2、6−ナ
フタレンジカルボン酸の製造原料として好適のものであ
る。
〔実施例〕
次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
なお、以下において示される相対分離係数β値は、2,
6−ジイソプロピルナフタレンを含む原料混合物をゼオ
ライト吸着剤を用いて吸着処理した時に、2,6−ジイ
ソプロピルナフタレンを基準とした混合成分の相対的な
吸着力の強さの指標を与えるもので、次の式で示される
β[i) = K [i) / K C2,6)   
     (1)β〔i〕:混合成分iの相対分離係数 K I:i) :混合成分jの固液平衡定数K [2,
6]:2.6−ジイソプロピルナフタレンの固液平衡定
数 20一 実施例1 ナフタレンをプロピレンによりイソプロピル化し、生成
物中からジイソプロピルナフタレンを蒸留により分取し
て得られた表−1に示される組成のジイソプロピルナフ
タレン異性体混合物を原料として、吸着分離実験を行っ
た。吸着分離実験に使用した吸着剤は、表−2に示した
4種のNa型Y型ゼオライトを、Ba、 Ba及びに、
Ba及びpbでイオン交換したものである。イオン交換
は以下に示す方法で実施した。
(Baイオン交換) Na型Y型ゼオライト約10gにBaCf12水溶液(
0,5m。
Q10)を約100g加え、温度90〜100℃で2時
間放置した。上記の操作を3度繰り返した後、乾燥後、
温度400℃で3時間焼成した。
(Ha、 Kイオン交換) Na型Y型ゼオライト約10gにBaCn 2(0,5
mo Q / Q )、KNO3(1,0mo (1/
 Q )の水溶液を約100g加え、温度90〜100
℃で2時間放置した。上記の操作を3度繰り返した後、
乾燥後、温度400℃で3時間焼成した。
(Ba、 Pbイオン交換) Baでイオン交換したY型ゼオライト約20gに10w
t%ノPb(NO3)2水溶液を約100g加え、温度
90−100℃で5時間放置した。ゼオライトを乾燥後
、温度400℃で3時間焼成した。
吸着分離実験は、以下に示す方法で実施した。
内容積30ccのオー1〜クレープ内に吸着剤約4g、
原料油約8gを仕込み、撹拌しながら温度を一定にし、
1.20分保った。濾過により吸着剤と原料残液を分離
し、吸着剤中の吸着物は、吸着剤をイソオクタンで洗浄
後1〜ルエン溶媒を用いてソックスレー抽出により脱着
させた。原料残液(液相)及び吸着物(吸着相)の組成
を、ガスクロマトグラフィーにより分析し、表−3に示
した。表−3の結果か明らかな様に表−2に示した4種
のゼオライト吸着剤は、いずれも2,6−ライツプロピ
ルナフタレンを最も強く吸着する特性を有すると共に、
2,7−ライツプロピルナフタレンとのβ値が約1.5
倍程度であり、2゜6−ライツプロビルナフタレンを分
離する吸着剤として優九でいることがわかる。
表−1 実施例2 2.6−ラインプロビルナフタレンを約12iit%含
む実施例1の表−1に示した原料−1から図面に示す擬
似移動床装置を使用し、実施例1に示した吸着剤Aを用
いて2,6−ラインプロピルナフタレンの吸着分離を行
った。
即ち、図面に示した擬似移動床装置において、内容積9
0mΩのカラム(吸着室)1〜12に実施例1で示した
吸着剤Aを充填した。ラインJ5がら表−1の原料−1
を100m A /l(Rで供給し、ライン13がら脱
着剤を300m n /HRで供給した。ライン14が
らエクストラクトを100m Q /HRで抜き出し、
ライン16からラフィネートを300m Q /HRで
抜き出した。このとき150秒間縞間隔ラム1を12に
、11を10に、7を6に、4を3に同時に移動させた
(他のカラムも1個づつ上方向に同時に移動する)。吸
着温度はizo’c、圧力はlokg/adGであった
上記実験で得られたエクストラクト中に含まれる2、6
−ラインプロビルナフタレンの脱着剤フリーベースでの
純度は約991であり、2,6−ラインプロビルナフタ
レンの回収率は90%であった。
実施例3 表−1に示した原料−1からの2,6−ラインプロビル
ナフタレンの吸着分離を図面に示した擬似移動床連続ク
ロマト分離装置を用いて実施した。2,6−ラインプロ
ピルナフタレンの分離は以下に示す2段階に分は行った
先ず第1段階では、原料混合物から2,6−ラインプロ
ビルナフタレン及び2,7−ラインプロビルナフタレン
をエクストラクトとして取り出し、第2段階では第1段
階で得られたエクストラクトを原料として2,6−ライ
ンプロピルナフタレンをエクストラクトとして分離した
図面に示した装置において、第1段階では、内容積50
+++Ωの吸着剤カラム1〜12に実施例1で示した吸
着剤Aを充填した。ライン15がら表−1に示した原料
−1を]、00m Q /HRで供給し、ライン13が
ら脱着剤を290m Q /HRで供給した。ライン1
4がらエクストラクトをZoom Q /HRで抜き出
し、ライン16からラフィネートを190m Q /H
Rで抜き出した。このとき160秒間隔てカラム1を1
2に、11を10に、7を6に4を3に同時に移動させ
た。吸着温度は120℃、圧力は10kg/a#Gであ
った。第1段階で得られたエクストラクト中における2
、6−ラインプロビルナフタレンの濃度は脱着剤フリー
ベースで約60wt%、2,7−ラインプロビルナフタ
レンの濃度は約40wt%であり、2,6−ラインプロ
ピルナフタレンの回収率は98%であった。
次に第2段階では第1段階で得られたエクストラクトか
ら脱着剤を蒸留により除去し原料として用いた。内容積
21m Qのカラム1−12に実施例1の吸着剤Aを充
填した。ライン15から原料混合を25mΩ/)IRで
供給しライン13から脱着剤を2511IΩ/HRで供
給した。ライン14からエクストラクト25m Q /
HRで抜き出し、ライン16からラフィネートを25m
 Q /HRで抜き出した。このとき140秒間隔てカ
ラム1を12に、11を10に、7を6に4を3に同時
に移動させた。吸着温度は120℃、圧力は10kg/
alGであった。第2段階で得られたエキストラクト中
における2、6−ラインプロビルナフタレンの純度は脱
着剤フリ一ベースで99wt%、第1段原料基準の回収
率は90%であった。
【図面の簡単な説明】
図面は擬似移動床による吸着分離操作の模式図である。 1−12・・・吸着室 13・・・脱着剤供給ライン 14・・・エキストラクト抜出ライン 15・・・原料混合物ライン 16・・・ラフィネート抜出ライン 17・・・リサイクルライン 18・・・ポンプ 特許出願人 千代田化工建設株式会社 −31= 図  面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ジイソプロピルナフタレン異性体混合物から2,
    6−異性体を分離するに際し、該混合物を2,6−異性
    体に選択吸着性を示すゼオライト吸着剤と接触させ、該
    混合物に含まれる2,6−異性体を2,7−異性体より
    も高選択率で該吸着剤に吸着させた後、該吸着剤から吸
    着物を脱着させることを特徴とする2,6−ジイソプロ
    ピルナフタレンの吸着分離方法。
  2. (2)該混合物中の2,6−異性体の吸着剤への吸着及
    び該吸着剤からの吸着物の脱着を擬似移動床で行う特許
    請求の範囲第1項の方法。
  3. (3)ジイソプロピルナフタレン異性体混合物から2,
    6−異性体を分離するに際し、該混合物を2,6−異性
    体又は2,6−異性体と2,7−異性体の両方に選択吸
    着性を示す第1ゼオライト吸着剤と接触させ、該混合物
    に含まれる2,6−異性体又は2,6−異性体と2,7
    −異性体を他の異性体よりも高選択率で該第1吸着剤に
    吸着させた後、該第1吸着剤から吸着物を脱着させる第
    1段階と、該第1段階で得られた脱着物を2,6−異性
    体に選択吸着性を示す第2ゼオライト吸着剤と接触させ
    、該脱着物に含まれる2,6−異性体を2,7−異性体
    よりも高選択率で該第2吸着剤に吸着させた後、該第2
    吸着剤から吸着物を脱着させる第2段階からなることを
    特徴とする2,6−ジイソプロピルナフタレンの吸着分
    離方法。
  4. (4)該第1段階の吸脱着及び該第2段階の吸脱着を擬
    似移動床で行う特許請求の範囲第3項の方法。
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