JPS6323856Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はダイヤフラム形の可動接片を用いてな
るプツシユスイツチに関するものである。

この種スイツチとして、例えば、絶縁材製のボ
デイに凹陥部を設け、この凹陥部の底面の中央部
と側部に２種の接点を設け、この凹陥部内に良導
電材製のダイヤフラム形可動接片を、その裏面縁
部を前記側部の接点に接触させて嵌合し、この可
動接片の中央部を前記中央部の接点に押付接触さ
せることができるようにしたものにおいて、前記
可動接片の表面側に該可動接片を保護するための
絶縁材製の押え板を配設したものが知られてい
る。ところが、従来のものは、例えば前記凹陥部
内周面の開口端近傍部に開口端側が大径となる段
部を全周に亘つて連続的に設け、この段部の端面
に前記押え板の裏面周縁部全体を係止させ、しか
る後に前記凹陥部の開口端所要個所に前記押え板
を段部端面に押し付けるための膨出部を内側へ突
出させることによつて前記押え板及び可動接片を
ボデイに取付保持するようにしている。そのた
め、このようなものでは前記押え板の前記段部端
面に対する押し付け力が不足気味であると、例え
ば梱包時あるいは運搬時振動が加わつたような場
合に、おどり上がつた可動接片の縁部が前記段部
端面上に乗り上げて、該段部端面と押え板の下面
との間に喰い込み、接触不良や動作不良を起す原
因となつてプツシユスイツチとしての所期の性能
が損われてしまうという不都合が生じていた。

本考案はこのような事情に着目してなされたも
ので、凹陥部内周面に設ける段部を間欠的なもの
にし、各段部間に可動接片の横ずれを防止するた
めの位置決め壁を設けることによつて、前述した
不都合を確実に解消することができるようにした
プツシユスイツチを提供することを目的とする。

本考案は、上記目的を達成するために、絶縁材
製のボデイに凹陥部を設け、この凹陥部の底面の
中央部と側部に２種の接点を設け、この凹陥部内
に良導電材製のダイヤフラム形可動接片を、その
裏面縁部を前記側部の接点に接触させて嵌合し、
この可動接片の中央部を前記中央部の接点に押付
接触させるプツシユスイツチにおいて、前記凹陥
部内周面の開口近傍部に開口端側が大径となる段
部を周方向に間欠的に設け、これら各段部間に前
記凹陥部の内周面を該凹陥部の底面から開口端に
亘つて残存させてなる位置決め壁を設けて前記可
動接片の周縁に近接または摺動可能に当接させ、
前記可動接片の表面側に可撓変形可能な押え板
を、その裏面縁部を前記各段部の端面に係止させ
て配設していることを特徴とする。

以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明
する。

合成樹脂製のボデイ１の上面に円形な凹陥部２
を設け、この凹陥部２の底面中央部に第１の接点
３を設けるともに底面側部に第２の接点４，４を
前記第１の接点３の両側に位置させて設けてい
る。接点３，４は良導電性金属板をその表面を外
部に露出させて前記ボデイ１内に埋設したもの
で、該ボデイ１から突出させた端子片５，６にそ
れぞれ電気的に接続されている。また前記凹陥部
２内に円形の可動接片７を縁部裏面を前記第２の
接点４，４に接触させて嵌合している。可動接片
７は良導電材により作られたダイヤフラム形のも
ので、該可動接片７の中央部を前記第１の接点３
に押付操作することによりスイツチの切換えを行
なうことができるようになつている。そして、こ
の可動接片７の表面側に押え板８を配設してい
る。押え板８は、比較的剛性の高い絶縁材により
作られたもので角部８ａを丸めた四角形に成形さ
れており、その中央部に可撓変形良好な操作部８
ｂを有している。操作部８ｂは、例えば押え板８
にスリツト９を略矩形に穿設し、そのスリツト９
に囲まれた部分を厚み方向に容易に変形させるこ
とができるようにしたものである。押え板８のボ
デイ１に対する取付けは、前記凹陥部２の開口縁
部に開口端側が大径となる段部１１…を円周方向
に間欠的に設け、これら各段部１１…間に前記凹
陥部２の内周面を該凹陥部２の底面から開口端に
亘つて残存させてなる位置決め壁１２…を設け、
前記押え板８の裏面縁部、つまり角部８ａ…の裏
面部を前記各係止段部１１…の端面１１ａ…に係
止させるようにしている。そして、前記凹陥部２
の開口端所要個所１３…，１４…に前記押え板８
が上方へ抜出するのを防止するための膨出部１５
…，１６…を突出させるようにしている。具体的
には、前記凹陥部２の開口端面に突起１７…，１
８…を一体に突設しておき、前記押え板８を前述
のように前記凹陥部２の開口端部に嵌着した後に
前記突起１７…，１８…を第３図、第４図に想像
線で示すように超音波、熱あるいは機械的な押圧
力等により中心方向に変形させることによつて前
記膨出部１５…，１６…が形成されている。

なお、前記位置決め壁１２…は第５図，第６図
から明らかなように可動接片７の周縁に近接させ
るようにしている。勿論、位置決め壁１２を可動
接片７の周縁に摺動可能に当接させてもよい。

以上のように本考案の構成によれば、可動接片
７の周縁を凹陥部２の底面から開口端に亘つて形
成された複数の位置決め壁１２…によつて横方向
への移動を規制し、可動接片７がたとえ上、下動
した前記位置決め壁１２…に案内されて横ずれ状
態が継続してしまうようなことはあり得ない。し
たがつて、振動等が加わつても可動接片７が段部
１１上に乗り上げてプツシユスイツチとしての機
能を損ねてしまうというような不都合は確実に防
止できる。

また、上記位置決め壁１２…のように凹陥部２
の底面から開口端に亘つて形成するようにする
と、可動接片７の押付け操作時、可動接片７の周
縁が無理に拘束されず、可動接片が所望り撓ん
で、可動接片の押付け操作や接触状態を良好に確
保できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は平面
図、第２図は正断面図、第３図はボデイの平面
図、第４図は第３図における−線断面図、第
５図は第３図における−線断面図、第６図は
分解した斜視図である。 １……ボデイ、２……凹陥部、３，４……接
点、７……可動接片、８……押え板、１１……段
部、１２……位置決め壁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 絶縁材製のボデイに凹陥部を設け、この凹陥部
   の底面の中央部と側部に２種の接点を設け、この
   凹陥部内に良導電材製のダイヤフラム形可動接片
   を、その裏面縁部を前記側部の接点に接触させて
   嵌合し、この可動接片の中央部を前記中央部の接
   点に押付接触させるプツシユスイツチにおいて、
   前記凹陥部内周面の開口近傍部に開口端側が大径
   となる段部を周方向に間欠的に設け、これら各段
   部間に前記凹陥部の内周面を該凹陥部の底面から
   開口端に亘つて残存させてなる位置決め壁を設け
   て前記可動接片の周縁に近接または摺動可能に当
   接させ、前記可動接片の表面側に可撓変形可能な
   押え板を、その裏面縁部を前記各段部の端面に係
   止させて配設していることを特徴とするプツシユ
   スイツチ。