JPS63237305A - 誘電体磁器組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野Ｊ 本発明は、マイクロ波誘電体共振器用材料として好適で
あって、誘電損失が小さく、周波数温度係数の制御も容
易な誘電体磁器組成物に関する。

「従来の技術」 近年、衛星通信や自動車電話等の普及につれてマイクロ
波を取り扱う高周波回路技術が進展し、これに伴って回
路の小型化が一層望まれつつある状況である。

従来、この種の高周波回路には空洞共振器が使用されて
いたが、空洞共振器の大きさはマイクロ波の波長と同程
度になるために、回路の小型化に対する障害となってい
た。そこでこの問題を解決するために、誘電体磁器を使
用して波長そのものを短縮することにより小型化を図る
試みがなされている。この種の誘電体磁器には、比誘電
率（εｒ）が高く、誘電損失（ｔａｎδ）が小さく、し
かも周波数温度係数（τｒ）を０ｐｐｓ／℃を中心とし
て任意に設定できるものが望ましい。

そこで、従来、これらの要求を満たすべき誘電体磁器組
成物として、ＢａＯＴｉＯｘ系、ＴｔＯ，−ＺｒＯ＊　
　５ｎＯｔ系、ＣａＴ　ｉｏ　ｓ　−ＭｇＴ　ｉｏ　ｓ
　−Ｌ　ａｍＯｘ　　ＴｔＯｔ系等の組成物が提供され
ている。

「発明が解決しようとする問題点」 しかしながら、前記従来の組成物からなる誘電体共振器
の場合、共振周波数の温度係数をＯｐｐｍ７℃付近に設
定しようとすると、比誘電率が２０〜４０程度の低い値
となってしまう問題がある。

このため３ＧＨｚ以下の周波数帯用では回路の小、型化
が困難となる問題がある。

なお、近年では、比誘電率が７００以上の組成物として
、Ｂ　ａ　　Ｔ　ｉｏ　＊−Ｎ　ｄｔｏ　ｓ系、および
ＢａＯ−Ｔ　ｉｏ　＊　　Ｎ　ｄｔｏ　ｓ−Ｂ　ｉｔＯ
ａ系（Ｄ、ＫＯＬＡＲ，Ｓ、ＧＡＢＥＲｓ５ｇｖ、ｚ、
５ＴＡｏｔ、ｇｕ、ｏ、５ｕｖｏｕｏｖら１．−　Ｊｌ
、る）等が報告されている。

ところが、Ｂ　ａ　　Ｔ　ｉｏ　＊−？Ｎｄ＊Ｏ５ＪＩ
Ｇの組成物にあっては、比誘電率が７０以上であって、
しかも周波数温度係数がＯｐｐｍ／℃の誘電体磁器を得
られない欠点がある。また、ＢａＯＴｉ１ｔ　　Ｎｄｔ
Ｑ　２−　Ｂ　Ｌ１２３系の組成物にあっては、比誘電
率が７０以上であって、しかも、周波数温度係数が０ｐ
ｐｎ＋／’（７の誘電体磁器を得ることはできるものの
、マイクロ波領域での誘電損失が大きいために、Ｑ（１
／ｌａｎδ：電気的品質因数）の高い誘電体共振器が得
られない問題があった。

本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、回路の小
型化が可能でＱが高く、しかも、共振周波数の温度係数
をＯｐｐａ＋／’Ｃを中心とする正または負の範囲で任
意に設定できる上に、周波数温度係数をσＰ　Ｐ　ＩＩ
　／　℃付近とした場合に、約３ＧＨｚの周波数帯域で
の誘電損失が極めて少ない誘電体磁器を得ることができ
る組成物の提供を目的とする。

「問題点を解決するための手段」 本発明の誘電体磁器組成物は、前記問題点を解決するた
めに、酸化バリウムと酸化チタンと酸化ネオジウムと酸
化セリウムと酸化サマリウムと酸化ビスマスを主成分と
してなり、 その組成を一般式、 ｙ、　ＢａＯ−ｙ　Ｔ　ｉＯｔ−ｚ　（（Ｎｄ＊Ｏｓ）
＋−ｕ　−ｖ（ＣｅｔＯＪｕ　（Ｓａ＋ｔＯ＋＋）ｖ　
）’　ｗ　Ｂ　ＬＯｓと表したときに、 組成比Ｘ　＋’ｌ　ＩＺ　Ｉ’＃　ＩＩＪ　ＩＶをモル
分率で０．１２≦Ｘ≦０．１６５ ０．６６≦ｙ≦０．７０ ０．１３≦２≦０．１７５ ０．０１５≦、≦０．０３５ ０Ｓｕ≦０．４０ ０≦７≦０．６０ （但し’ｘ＋　ｙ＋　ｚ＋　ｗ”１） の範囲とした誘電体磁器組成物に対し、酸化アルミニウ
ム（Ａ１＊Ｏｓ）を２．０重量％以下の範囲で添加して
なるものである。

本発明において、酸化バリウムと酸化チタンと酸化ネオ
ジウムと酸化ビスマスの含有量を前記範囲に限定したの
は、前記範囲外では比誘電率が低下するか、または、誘
電損失が増加を乙か、または、周波数温度係数がプラス
側で大きくなりすぎるためである。また、酸化セリウム
および酸化サマリウムの含有量を前記範囲に限定したの
は、前記範囲より多く含有させた場合に誘電損失が増加
するためである。更に、酸化アルミニウムの添加量を前
記範囲に限定したのは、酸化アルミニウムを前記範囲で
添加することによって誘電損失を減少させた上で周波数
温度係数をマイナス側にシフトすることがきるためであ
るが、添加量が前記範囲より多くなると誘電損失と比誘
電率が増加して目的の特性が得られない。

「作用　」 酸化バリウムと１化チタンと酸化ネオジウムと酸化セリ
ウムと酸化サマリウムと酸化ビスマスを所定全含有させ
、更に酸化アルミニウムを所定量添加することにより、
比誘電率が７０以上で、かつ、３ＧＨｚでの誘電損失を
１０ｘｌＯ−’以下であって、５ＸｌＯ−’前後の極め
て小さな値にすることが可能になる。

「実施例１」 出発原料として炭酸バリウム（Ｂ　ａＣｏｓ）と酸化ヂ
タン（ＴＩＯりと酸化ネオジウム（ＮｄｔＯｓ）と酸化
セリウム（Ｃ８０２）と酸化サマリウム（Ｓ　ｍ＊Ｏｓ
）と酸化ビスマス（Ｂｉ＊Ｏａ）、および、添加成分と
して酸化アルミニウム（ＡＬＯｓ）を使用し、これらを
所定の組成になるように秤量し、めのうボールを備えた
ボールミル装置で湿式混合を行った。

この混合物を乾燥した後に、空気中で１１００℃の温度
で５時間の仮焼成を行った後に、前記ボールミル装置で
湿式粉砕を行った。

こうして得られた粉末をポリビニルアルコール系のバイ
ンダーを添加して造粒し、５０メツシユのふるいを通し
て整粒した。この整粒粉体に２０００　ｋｇ／　ｃｍ”
の圧力で乾式プレス成形を施し、直径１６ｍｍ、厚さ約
１０ｍｍの円柱状の成形体を得た。

これら成形体を空気中で１２５０〜１３５０℃の温度で
２時間焼成して誘電体磁器試料Ｎｏｔ〜Ｎ０２４を得た
。

前記誘電体磁器試料Ｎ’ｏｌ＝Ｎｏ２４の各端面を研摩
し、ＴＥモード（ｔｒａｎｓｖｅｒｓｅ　ｅｌｅｃｔｒ
ｉｃ　ｍｏｄｅ）の誘電体共振器とするとともに、ハッ
キ・コールマン（Ｈａｋｋｉ　−Ｃｏｌｅｍａｎ）法に
よって約３ＧＨｚにおける比誘電率（εｒ）と誘電損失
（ｔａｎδ）を測定するとともに、共振周波数における
温度係数（τｆ）を−４０℃〜７０℃の範囲で測定した
。

その結果を第１表と第２表に示す。なお、第１表に示す
試料Ｎｏ１＝Ｎｏ１５は本発明で限定した組成を有する
誘電体磁器試料であり、第２表に示す試料Ｎｏ１６〜Ｎ
ｏ２４は本発明で限定した範囲外の組成０誘電体磁器試
料である。

（以下、余白） 第１表　　（本発明例） 第２表　　（比較例） 以下に、第１表に示す各試料で得られた特性と第２表に
示す各試料で得られた特性を比較して本発明の成分限定
理由について説明する。

第１表の試料Ｎｏ５とＮｏ７は、組成比Ｘと２を本発明
で限定した範囲（０，１２≦Ｘ≦０．１６５．０．１３
≦２≦０．１７５）の上限と下限に設定し、他の組成比
を本発明で限定した範囲内に設定した試料であるのに対
し、第２表の試料Ｎｏｌ　８とＮＯ１９は組成比Ｘと２
を本発明で限定した範囲外に設定した例である。試料Ｎ
ｏ５とＮｏ７は、比誘電率が高く、誘電損失も少ないが
、試料Ｎｏ１　Ｂは誘電損失が極めて大きく、試料Ｎｏ
ｌ　９は比誘電率が低く誘電損失も大きくなっている。

従って組成比にと２について本発明で限定した範囲が適
切であることが明らかとな、った。

第１表の試料Ｎｏ８とＮｏ９は、組成比ｙを本発明で限
定した範囲（０，６６≦ｙ≦０．７０）の下限と上限に
設定し、他の組成比を本発明で限定した範囲内に設定し
た試、料であり、第２表の試料Ｎ。

２０とＮｏ２１は組成比ｙを本発明で限定した範囲外に
設定した試料である。試料Ｎｏ８とＮｏ９は、比誘電率
が高く誘電損失も少ないが、試料Ｎｏ２０は比誘電率が
低く、試料Ｎｏ２１は温度係数が大きくなり過ぎている
。

従って組成比ｙについて本発明で限定した範囲が適切で
あることが明らかとなった。

第１表の試料ＮｏｌとＮｏ４は、組成比、を本発明で限
定した範囲（０，０１５≦、≦０．０３５）の下限と上
限に設定し、他の組成比を本発明で限定した範囲内に設
定した試料であり、第２表の試料Ｎｏｌ　６とＮｏｔ　
７は組成比、°を本発明で限定した範囲外に設定した試
料である。試料ＮｏｌとＮｏ４は比誘電率が高く誘電損
失も少ないが、試料Ｎ。

１６は比誘電率が低く、試料Ｎｏ１７は誘電損失が大き
くなっている。

従って組成比、について本発明で限定した範囲が適切で
あることが明らかとなった。

第１表において試料ＮｏＩ　ＯとＮｏｌ　ｌは、組成比
。と、を本発明で限定した範囲（０≦０≦０．４０．０
≦９≦０．６０）の下限と上限に設定し、他の組成比を
本発明で限定した範囲に設定した試料であり、第２表の
試料Ｎｏ２２とＮｏ２３は組成比０とヮの一方を本発明
で限定した範囲外に設定した試料である。試料ＮｏＩ　
ＯとＮｏｔ　１は比誘電率が高く誘電損失も少ないが、
試料Ｎｏ２２とＮｏ２３はいずれも誘電損失が大きくな
っている。

従って組成比υとＶについて本発明で限定した範囲が適
切であることが判明した。

第１表において試料Ｎｏｌ　２とＮｏｌ　３とＮｏ１４
とＮｏｌ　５は、組成比Ｘとｙと２と、と。と、を本発
明で限定した範囲に設定し、ＡＬＯｓの添加ｍを本発明
で限定した範囲内において増減した試料であり、第２表
の試料Ｎｏ２４は、ＡＩｔＯ３の添加量のみを本発明で
限定した範囲よりも多くした試料である。試料Ｎｏ１２
〜Ｎｏｌ　５がいずれも優れた特性を示し、酸化アルミ
ニウムの添加量増加によって誘電損失を減少させ、周波
数温度係数をマイナス側にシフトできているのに対し、
酸化アルミニウムの添加量が本発明の範囲より多い試１
１ＪＡ’）ｔｌ＋Ｉ＋”ｌ雷ｔｌ＋＜７０１？Ｉ下１；
−ｔ＜下１アいスなお、試料Ｎｏｌ　２の誘電損失と試
料Ｎｏ６の誘電損失を比較すると、ＡＩｔＯ−の添加に
より誘電損失を２０％前後低減できることが°判明した
。

従ってＡＩｔＯ３の添加量について一本発明で限定した
範囲が適切であることが明らかとなった。

「発明の効果」 以上説明したように本発明の誘電体磁器組成物は、酸化
バリウムと酸化チタンと酸化ネオジウムと酸化セリウム
と酸化サマリウムと酸化ビスマスを特別なモル分率で含
有させ、更に、酸化アルミニウムを特別な重量％で添加
したものであるため、比誘電率が７０以上で、周波数温
度係数をＯｐｐｍ７℃を中心とする正と負の広い範囲で
任意に設定することができ、しかも周波数温度係数をＯ
ｐｐｍ７℃付近に設定した場合に、約３ＧＨｚで４．３
×１０−４の低い誘電損失を示し、Ｑの高い優れたもの
である。また、酸化アルムニウムの添加によって誘電損
失を２０数％程度低減することができる。

従って本発明の誘電体磁器組成物によって、Ｑが高く、
周波数温度係数をＯｐｐｍ／’Ｃを中心として任ひに設
定できる誘電体共振器を得ることができ、この誘電体共
振器を用いるマイクロ波用回路の小型化をなしうる効果
がある。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 　酸化バリウムと酸化チタンと酸化ネオジウムと酸化セ
   リウムと酸化サマリウムと酸化ビスマスを主成分として
   なり、 その組成を一般式、 ｘＢａＯ−ｙＴｉＯ＿２−ｚ｛（Ｎｄ＿２Ｏ＿３）＿１
   ＿−＿ｕ＿−＿ｖ（Ｃｅ＿２Ｏ＿４）＿ｕ（Ｓｍ＿２Ｏ
   ＿３）＿ｖ｝−＿ｗＢｉ＿２Ｏ＿３と表したときに、 組成比ｘ，ｙ，ｚ，ｗ，ｕ，ｖをモル分率で０．１２≦
   ｘ≦０．１６５ ０．６６≦ｙ≦０．７０ ０．１３≦ｚ≦０．１７５ ０．０１５≦ｗ≦０．０３５ ０≦ｕ≦０．４０ ０≦ｖ≦０．６０ （但し＿ｘ＿＋＿ｙ＿＋＿ｚ＿＋＿ｗ＝１）の範囲とし
   た誘電体磁器組成物に対し、 酸化アルミニウムを２．０重量％以下の範囲で添加して
   なることを特徴とする誘電体磁器組成物。