JP2974829B2 - マイクロ波誘電体磁器組成物 - Google Patents
マイクロ波誘電体磁器組成物Info
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- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B35/00—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
- C04B35/01—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics
- C04B35/46—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics based on titanium oxides or titanates
- C04B35/462—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics based on titanium oxides or titanates based on titanates
- C04B35/465—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics based on titanium oxides or titanates based on titanates based on alkaline earth metal titanates
- C04B35/468—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics based on titanium oxides or titanates based on titanates based on alkaline earth metal titanates based on barium titanates
- C04B35/4686—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics based on titanium oxides or titanates based on titanates based on alkaline earth metal titanates based on barium titanates based on phases other than BaTiO3 perovskite phase
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- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01B—CABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
- H01B3/00—Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties
- H01B3/02—Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties mainly consisting of inorganic substances
- H01B3/12—Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties mainly consisting of inorganic substances ceramics
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05B—ELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
- H05B6/00—Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
- H05B6/64—Heating using microwaves
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロ波誘電体磁器
組成物（以下、単に誘電体磁器組成物という。）に関
し、更に詳しく言えば、共振周波数の温度係数（以下、
単にτf という。）をゼロに近づけることができ、また
ＺｎＯの添加量を加減することによって、τf をゼロを
中心としてプラス側とマイナス側に任意に制御し得るこ
とである。本発明はマイクロ波領域において誘電体共振
器、マイクロ波集積回路基板、各種マイクロ波回路のイ
ンピーダンス整合等に利用される。
組成物（以下、単に誘電体磁器組成物という。）に関
し、更に詳しく言えば、共振周波数の温度係数（以下、
単にτf という。）をゼロに近づけることができ、また
ＺｎＯの添加量を加減することによって、τf をゼロを
中心としてプラス側とマイナス側に任意に制御し得るこ
とである。本発明はマイクロ波領域において誘電体共振
器、マイクロ波集積回路基板、各種マイクロ波回路のイ
ンピーダンス整合等に利用される。
【０００２】
【従来の技術】従来の誘電体磁器組成物としては、Ｂａ
Ｏ・３．９〜４．１ＴｉＯ2 ・ｘＺｎＯ磁器組成物（特
公平１−３７８０７号公報）、ＢａＯ・４ＴｉＯ2 ・ｘ
ＺｎＯ・ｙＴａ2 Ｏ5 磁器組成物（特開昭６１−１０８
０６号公報）、ＢａＯ・４ＴｉＯ2 ・ｘＺｎＯ・ｙＷＯ
3 磁器組成物（特開昭６１−１０８０７号公報）及びＢ
ａＯ・ｘＴｉＯ2 ・ｙＴａ2 Ｏ5 ・ｚＭｎＯ2 磁器組成
物（特開昭６１−１０８０７号公報）等が知られてい
る。
Ｏ・３．９〜４．１ＴｉＯ2 ・ｘＺｎＯ磁器組成物（特
公平１−３７８０７号公報）、ＢａＯ・４ＴｉＯ2 ・ｘ
ＺｎＯ・ｙＴａ2 Ｏ5 磁器組成物（特開昭６１−１０８
０６号公報）、ＢａＯ・４ＴｉＯ2 ・ｘＺｎＯ・ｙＷＯ
3 磁器組成物（特開昭６１−１０８０７号公報）及びＢ
ａＯ・ｘＴｉＯ2 ・ｙＴａ2 Ｏ5 ・ｚＭｎＯ2 磁器組成
物（特開昭６１−１０８０７号公報）等が知られてい
る。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記の前三者の各誘電
体磁器組成物において、各添加剤の添加量によりτf が
プラスからマイナスに到るものが製造されている。しか
し、これらにおいては焼結性が十分でない場合があり、
更に、同等若しくはそれ以上の性能を有する異なった組
成を有する新規な誘電体磁器組成物が望まれている。ま
た、上記最後の誘電体磁器組成物では、τf がマイナス
値となっていない。
体磁器組成物において、各添加剤の添加量によりτf が
プラスからマイナスに到るものが製造されている。しか
し、これらにおいては焼結性が十分でない場合があり、
更に、同等若しくはそれ以上の性能を有する異なった組
成を有する新規な誘電体磁器組成物が望まれている。ま
た、上記最後の誘電体磁器組成物では、τf がマイナス
値となっていない。
【０００４】本発明は、上記観点に鑑みてなされたもの
であり、誘電率（以下、単にεr という。）、無負荷Ｑ
（以下、単にＱｕという。）を実用的な特性範囲に維持
しつつ、ＺｎＯ及びＴａ2 Ｏ5 の添加量を加減すること
によって、τf をゼロを中心とした小さな値とすること
ができ、またτf をゼロを中心としてプラス側とマイナ
ス側の所望の値に任意に制御し得ることができる誘電体
磁器組成物を提供することを目的とする。
であり、誘電率（以下、単にεr という。）、無負荷Ｑ
（以下、単にＱｕという。）を実用的な特性範囲に維持
しつつ、ＺｎＯ及びＴａ2 Ｏ5 の添加量を加減すること
によって、τf をゼロを中心とした小さな値とすること
ができ、またτf をゼロを中心としてプラス側とマイナ
ス側の所望の値に任意に制御し得ることができる誘電体
磁器組成物を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、〔（Ｂａ
Ｏ・ｘＴｉＯ2 ）・ｙＺｎＯ〕・ｚＴａ2 Ｏ5 系の誘電
体磁器組成物において、εr 及びＱｕを実用的な特性範
囲に維持しつつ、τf をゼロに近づける組成について種
々検討した結果、本発明を完成するに至ったのである。
即ち、本第１発明の誘電体磁器組成物は、酸化バリウ
ム、酸化チタン及び酸化亜鉛からなり、その組成式を
（ＢａＯ−３．８ＴｉＯ2 ）・ｘＺｎＯで表したとき
に、ｘがＢａＯ−３．８ＴｉＯ2 に対して１２≦ｘ≦１
６重量％の範囲にある組成を主成分とし、副成分として
前記主成分に対して、Ｔａ2 Ｏ5 ２〜６重量％を添加含
有させてなることを特徴とする。本第２発明の誘電体磁
器組成物は、その組成式を（ＢａＯ−３．７ＴｉＯ2 ）
・ｘＺｎＯで表したときに、ｘがＢａＯ−３．７ＴｉＯ
2 に対して１５≦ｘ≦１７重量％の範囲にある組成を主
成分とし、副成分として前記主成分に対して、Ｔａ2 Ｏ
5 ２〜６重量％を添加含有させてなることを特徴とす
る。本第３発明の誘電体磁器組成物は、その組成式を
（ＢａＯ−３．６ＴｉＯ2 ）・ｘＺｎＯで表したとき
に、ｘがＢａＯ−３．６ＴｉＯ2 に対して１７≦ｘ≦１
９重量％の範囲にある組成を主成分とし、副成分として
前記主成分に対して、Ｔａ2 Ｏ5 ２〜６重量％を添加含
有させてなることを特徴とする。
Ｏ・ｘＴｉＯ2 ）・ｙＺｎＯ〕・ｚＴａ2 Ｏ5 系の誘電
体磁器組成物において、εr 及びＱｕを実用的な特性範
囲に維持しつつ、τf をゼロに近づける組成について種
々検討した結果、本発明を完成するに至ったのである。
即ち、本第１発明の誘電体磁器組成物は、酸化バリウ
ム、酸化チタン及び酸化亜鉛からなり、その組成式を
（ＢａＯ−３．８ＴｉＯ2 ）・ｘＺｎＯで表したとき
に、ｘがＢａＯ−３．８ＴｉＯ2 に対して１２≦ｘ≦１
６重量％の範囲にある組成を主成分とし、副成分として
前記主成分に対して、Ｔａ2 Ｏ5 ２〜６重量％を添加含
有させてなることを特徴とする。本第２発明の誘電体磁
器組成物は、その組成式を（ＢａＯ−３．７ＴｉＯ2 ）
・ｘＺｎＯで表したときに、ｘがＢａＯ−３．７ＴｉＯ
2 に対して１５≦ｘ≦１７重量％の範囲にある組成を主
成分とし、副成分として前記主成分に対して、Ｔａ2 Ｏ
5 ２〜６重量％を添加含有させてなることを特徴とす
る。本第３発明の誘電体磁器組成物は、その組成式を
（ＢａＯ−３．６ＴｉＯ2 ）・ｘＺｎＯで表したとき
に、ｘがＢａＯ−３．６ＴｉＯ2 に対して１７≦ｘ≦１
９重量％の範囲にある組成を主成分とし、副成分として
前記主成分に対して、Ｔａ2 Ｏ5 ２〜６重量％を添加含
有させてなることを特徴とする。
【０００６】上記第１、２、３の発明において、上記組
成割合とするのは、Ｑｕ及びεr を実用的な特性範囲
（Ｑｕ；２２００以上、εr ；２６以上）を維持でき、
且つτf を、第１発明では＋４．９〜−１．７と、第２
発明では＋２．５〜−１．４と、第３発明では＋４．１
〜−１．０と、小さく且つプラスからマイナスに任意に
制御できるからである。また、ＺｎＯの添加はＱ値及び
εr を向上させるためである。そして、Ｔａ2 Ｏ5 の添
加はＱ値を向上させるだけでなく、τｆを任意に制御さ
せるためである。更に、ＭｎＯ2 の添加は、磁器の焼結
性を改善するものであり、比較的低温でも安定して焼結
できるためのものである。ＭｎＯ2 の添加量は１重量％
以下でこの効果は十分にあり、１重量％を超えると、誘
電的特性等が著しく低下する場合がある。
成割合とするのは、Ｑｕ及びεr を実用的な特性範囲
（Ｑｕ；２２００以上、εr ；２６以上）を維持でき、
且つτf を、第１発明では＋４．９〜−１．７と、第２
発明では＋２．５〜−１．４と、第３発明では＋４．１
〜−１．０と、小さく且つプラスからマイナスに任意に
制御できるからである。また、ＺｎＯの添加はＱ値及び
εr を向上させるためである。そして、Ｔａ2 Ｏ5 の添
加はＱ値を向上させるだけでなく、τｆを任意に制御さ
せるためである。更に、ＭｎＯ2 の添加は、磁器の焼結
性を改善するものであり、比較的低温でも安定して焼結
できるためのものである。ＭｎＯ2 の添加量は１重量％
以下でこの効果は十分にあり、１重量％を超えると、誘
電的特性等が著しく低下する場合がある。
【０００７】本磁器組成物は、所定の原料を所定量混合
し、焼結して製造される。例えば、焼結後ＢａＯとなる
原料粉末とＴｉＯ2 粉末とＺｎＯ粉末とＴａ2 Ｏ5 粉末
とＭｎＯ2 粉末とを前記組成式に相当する量を混合し仮
焼して、仮焼粉末を製造し、これを用いて所定形状に成
形し、その後焼成して製造することができる。
し、焼結して製造される。例えば、焼結後ＢａＯとなる
原料粉末とＴｉＯ2 粉末とＺｎＯ粉末とＴａ2 Ｏ5 粉末
とＭｎＯ2 粉末とを前記組成式に相当する量を混合し仮
焼して、仮焼粉末を製造し、これを用いて所定形状に成
形し、その後焼成して製造することができる。
【０００８】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。 （１）各試料の作製 純度９９．９％のＢａＣＯ3 粉末、ＴｉＯ2 粉末、Ｚｎ
Ｏ粉末、Ｔａ2 Ｏ5 粉末、ＭｎＯ2 粉末を出発原料とし
て、組成式；〔ＢａＯ−ｙ（モル）ＴｉＯ2 ・ｘ重量％
ＺｎＯ〕・ｚ重量％Ｔａ2 Ｏ5 ・０．２重量％ＭｎＯ2
のｙが３．８、３．７、３．６、ｘが１２、１４、１６
重量％（ｙが３．８の場合；表１）、ｘが１５、１６、
１７重量％（ｙが３．７の場合；表３）、ｘが１７、１
８、１９重量％（ｙが３．６の場合；表５）、ｚが２〜
６重量％（但し、ｙ＝３．８のときｘ＝１４；表２、ｙ
＝３．７のときｘ＝１７；表４、ｙ＝３．６のときｘ＝
１９；表６）の各組成になるように、所定量秤量混合す
る。尚、ｘの添加量はＢａＯ−ｙＴｉＯ2 全体（１００
重量部）に対する重量％（重量部）であり、Ｔａ2 Ｏ5
若しくはＭｎＯ2 の添加量はＢａＯ−ｙＴｉＯ2 全体
（１００重量部）に対する重量％（重量部）である。こ
れらの混合物をミキサーで乾式による一次粉砕及び混合
を施した後、大気雰囲気中９００〜１０００℃の温度で
２時間仮焼した。次いで、この仮焼粉末に適量の有機バ
インダーとイオン交換水（２６０〜５００ｇ）を加え、
２０ｍｍφのアルミナボールで二次粉砕した後、憤霧乾
燥により造粒し、この造粒された素地を１０００ｋｇ／
ｃｍ2 のプレス圧で１９ｍｍφ×８ｍｍｔ（厚さ）の円
柱状に成形した。
る。 （１）各試料の作製 純度９９．９％のＢａＣＯ3 粉末、ＴｉＯ2 粉末、Ｚｎ
Ｏ粉末、Ｔａ2 Ｏ5 粉末、ＭｎＯ2 粉末を出発原料とし
て、組成式；〔ＢａＯ−ｙ（モル）ＴｉＯ2 ・ｘ重量％
ＺｎＯ〕・ｚ重量％Ｔａ2 Ｏ5 ・０．２重量％ＭｎＯ2
のｙが３．８、３．７、３．６、ｘが１２、１４、１６
重量％（ｙが３．８の場合；表１）、ｘが１５、１６、
１７重量％（ｙが３．７の場合；表３）、ｘが１７、１
８、１９重量％（ｙが３．６の場合；表５）、ｚが２〜
６重量％（但し、ｙ＝３．８のときｘ＝１４；表２、ｙ
＝３．７のときｘ＝１７；表４、ｙ＝３．６のときｘ＝
１９；表６）の各組成になるように、所定量秤量混合す
る。尚、ｘの添加量はＢａＯ−ｙＴｉＯ2 全体（１００
重量部）に対する重量％（重量部）であり、Ｔａ2 Ｏ5
若しくはＭｎＯ2 の添加量はＢａＯ−ｙＴｉＯ2 全体
（１００重量部）に対する重量％（重量部）である。こ
れらの混合物をミキサーで乾式による一次粉砕及び混合
を施した後、大気雰囲気中９００〜１０００℃の温度で
２時間仮焼した。次いで、この仮焼粉末に適量の有機バ
インダーとイオン交換水（２６０〜５００ｇ）を加え、
２０ｍｍφのアルミナボールで二次粉砕した後、憤霧乾
燥により造粒し、この造粒された素地を１０００ｋｇ／
ｃｍ2 のプレス圧で１９ｍｍφ×８ｍｍｔ（厚さ）の円
柱状に成形した。
【０００９】次にこの成形体を大気中、１１７５℃から
１２７５℃の温度で、４時間焼成し、最後に１６ｍｍφ
×６ｍｍｔ（厚さ）の円柱状に研磨して、誘電体試料
（Ｎｏ．１〜７８）とした。そして、各試料につき、平
行導体板型誘電体円柱共振器法（ＴＥ011 ＭＯＤＥ）に
よりεr 、Ｑｕ値及びτｆ、更に焼結密度を測定した。
尚、共振周波数は４．５ＧＨｚである。
１２７５℃の温度で、４時間焼成し、最後に１６ｍｍφ
×６ｍｍｔ（厚さ）の円柱状に研磨して、誘電体試料
（Ｎｏ．１〜７８）とした。そして、各試料につき、平
行導体板型誘電体円柱共振器法（ＴＥ011 ＭＯＤＥ）に
よりεr 、Ｑｕ値及びτｆ、更に焼結密度を測定した。
尚、共振周波数は４．５ＧＨｚである。
【００１０】（２）性能評価 前記の各誘電体試料の特性を調べ、その結果を表１、表
２、表３、表４、表５、表６、図１、図２、図３、図
４、図５及び図６に示す。尚、表１、２及び図１、２は
ＢａＯ−３．８ＴｉＯ2 系誘電体磁器組成物、表３、４
及び図３、４はＢａＯ−３．７ＴｉＯ2 系誘電体磁器組
成物、表５、６及び図５、６はＢａＯ−３．６ＴｉＯ2
系誘電体磁器組成物における性能を示したものである。
２、表３、表４、表５、表６、図１、図２、図３、図
４、図５及び図６に示す。尚、表１、２及び図１、２は
ＢａＯ−３．８ＴｉＯ2 系誘電体磁器組成物、表３、４
及び図３、４はＢａＯ−３．７ＴｉＯ2 系誘電体磁器組
成物、表５、６及び図５、６はＢａＯ−３．６ＴｉＯ2
系誘電体磁器組成物における性能を示したものである。
【００１１】
【表１】
【００１２】
【表２】
【００１３】
【表３】
【００１４】
【表４】
【００１５】
【表５】
【００１６】
【表６】
【００１７】これらの結果によれば、ＢａＯ−３．８Ｔ
ｉＯ2 系の場合（表１、２及び図１、２）、τｆは、全
て−１．０９〜＋３．８５ｐｐｍ／℃の範囲に入り、０
に近い小さな値を示した。また、このτf は、ＺｎＯ添
加量の増加とＴａ2 Ｏ5 添加量の増加に従って正の値か
ら負の方向へと向かい、Ｔａ2 Ｏ5 ４重量％、ＺｎＯ１
４重量％では０に近いプラス値となり、そのためＺｎＯ
１４〜１６重量％では、τｆは０に近い値となる。ま
た、Ｔａ2 Ｏ5 ４〜６重量％ではτｆは０に近い値とな
る。 ＢａＯ−３．７ＴｉＯ2 系の場合（表３、４及び図３、
４）、τｆは、全て−２．３７〜＋３．３６ｐｐｍ／℃
の範囲に入り、０に近い小さな値を示した。また、この
τf は同様にＺｎＯ添加量の増加とＴａ2 Ｏ5 添加量の
増加に従って正の値から負の方向へと向かい、Ｔａ2 Ｏ
5 ４重量％、ＺｎＯ１７重量％では０に近いマイナス値
となり、そのためＺｎＯ１６〜１７重量％では、τｆは
０に近い値となる。また、Ｔａ2 Ｏ5 ２〜４重量％では
τｆは０に近い値となる。更に、ＢａＯ−３．６ＴｉＯ
2 系の場合（表５、６及び図５、６）も、τｆは、全て
−１．４９〜＋３．５４ｐｐｍ／℃の範囲に入り、０に
近い小さな値を示した。また、このτf は、同様にＺｎ
Ｏ添加量の増加とＴａ2 Ｏ5 添加量の増加に従って正の
値から負の方向へと向かい、Ｔａ2 Ｏ5 ４重量％、Ｚｎ
Ｏ１９重量％では０に近いマイナス値となり、そのため
ＺｎＯ１８〜１９重量％では、τｆは０に近い値とな
る。また、Ｔａ2 Ｏ5 ２〜４重量％ではτｆは０に近い
値となる。
ｉＯ2 系の場合（表１、２及び図１、２）、τｆは、全
て−１．０９〜＋３．８５ｐｐｍ／℃の範囲に入り、０
に近い小さな値を示した。また、このτf は、ＺｎＯ添
加量の増加とＴａ2 Ｏ5 添加量の増加に従って正の値か
ら負の方向へと向かい、Ｔａ2 Ｏ5 ４重量％、ＺｎＯ１
４重量％では０に近いプラス値となり、そのためＺｎＯ
１４〜１６重量％では、τｆは０に近い値となる。ま
た、Ｔａ2 Ｏ5 ４〜６重量％ではτｆは０に近い値とな
る。 ＢａＯ−３．７ＴｉＯ2 系の場合（表３、４及び図３、
４）、τｆは、全て−２．３７〜＋３．３６ｐｐｍ／℃
の範囲に入り、０に近い小さな値を示した。また、この
τf は同様にＺｎＯ添加量の増加とＴａ2 Ｏ5 添加量の
増加に従って正の値から負の方向へと向かい、Ｔａ2 Ｏ
5 ４重量％、ＺｎＯ１７重量％では０に近いマイナス値
となり、そのためＺｎＯ１６〜１７重量％では、τｆは
０に近い値となる。また、Ｔａ2 Ｏ5 ２〜４重量％では
τｆは０に近い値となる。更に、ＢａＯ−３．６ＴｉＯ
2 系の場合（表５、６及び図５、６）も、τｆは、全て
−１．４９〜＋３．５４ｐｐｍ／℃の範囲に入り、０に
近い小さな値を示した。また、このτf は、同様にＺｎ
Ｏ添加量の増加とＴａ2 Ｏ5 添加量の増加に従って正の
値から負の方向へと向かい、Ｔａ2 Ｏ5 ４重量％、Ｚｎ
Ｏ１９重量％では０に近いマイナス値となり、そのため
ＺｎＯ１８〜１９重量％では、τｆは０に近い値とな
る。また、Ｔａ2 Ｏ5 ２〜４重量％ではτｆは０に近い
値となる。
【００１８】また、焼成温度が高くなるに従ってＱｕ値
は低下する傾向にあり、εr は増加する傾向にある。そ
して、このＢａＯ−３．８ＴｉＯ2 系の場合では、Ｑｕ
値は、測定できた範囲において２３３０〜３２５０であ
り、またεｒは２９．５５〜３３．４１であり、焼結密
度は４．４３〜４．７７ｇ／ｃｍ3 であり、いずれも大
きく十分に実用的な範囲にあるといえる。
は低下する傾向にあり、εr は増加する傾向にある。そ
して、このＢａＯ−３．８ＴｉＯ2 系の場合では、Ｑｕ
値は、測定できた範囲において２３３０〜３２５０であ
り、またεｒは２９．５５〜３３．４１であり、焼結密
度は４．４３〜４．７７ｇ／ｃｍ3 であり、いずれも大
きく十分に実用的な範囲にあるといえる。
【００１９】ＢａＯ−３．７ＴｉＯ2 系の場合では、Ｑ
ｕ値は、測定できた範囲において２５１０〜３２１０で
あり、またεｒは２７．７〜３３．７であり、焼結密度
はＮｏ．３８を除いて４．３０〜４．８６ｇ／ｃｍ3 で
あり、いずれも大きく十分に実用的な範囲にあるといえ
る。尚、Ｎｏ．３８を除いて、１１７５℃、１２００℃
の比較的低い焼成温度でも十分に緻密な焼結体が得られ
ている。尚、焼結密度が小さい場合にεr も小さい傾向
を示し、低εr の原因は、緻密化が不十分であると考え
られる。
ｕ値は、測定できた範囲において２５１０〜３２１０で
あり、またεｒは２７．７〜３３．７であり、焼結密度
はＮｏ．３８を除いて４．３０〜４．８６ｇ／ｃｍ3 で
あり、いずれも大きく十分に実用的な範囲にあるといえ
る。尚、Ｎｏ．３８を除いて、１１７５℃、１２００℃
の比較的低い焼成温度でも十分に緻密な焼結体が得られ
ている。尚、焼結密度が小さい場合にεr も小さい傾向
を示し、低εr の原因は、緻密化が不十分であると考え
られる。
【００２０】更に、後者のＢａＯ−３．６ＴｉＯ2 系の
場合でも、Ｑｕ値は、測定できた範囲のうちＮｏ．６５
（焼成温度が１１７５℃の場合）を除いて２３００〜２
９９０であり、またεｒは測定できた範囲においては２
９．２〜３３．２であり、焼結密度は測定できた範囲の
うちＮｏ．６４、６６を除いて４．５０〜４．８６ｇ／
ｃｍ3 であり、いずれも大きく十分に実用的なものであ
る。尚、この場合もＮｏ．６４、６６を除いて、１１７
５℃、１２００℃の比較的低い焼成温度でも十分に緻密
な焼結体が得られている。
場合でも、Ｑｕ値は、測定できた範囲のうちＮｏ．６５
（焼成温度が１１７５℃の場合）を除いて２３００〜２
９９０であり、またεｒは測定できた範囲においては２
９．２〜３３．２であり、焼結密度は測定できた範囲の
うちＮｏ．６４、６６を除いて４．５０〜４．８６ｇ／
ｃｍ3 であり、いずれも大きく十分に実用的なものであ
る。尚、この場合もＮｏ．６４、６６を除いて、１１７
５℃、１２００℃の比較的低い焼成温度でも十分に緻密
な焼結体が得られている。
【００２１】尚、本発明においては、前記具体的実施例
に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範
囲内で種々変更した実施例とすることができる。即ち、
前記仮焼温度等の仮焼条件、焼成温度等の焼成条件等は
種々選択できる。また、ＢａＯとなる原料も前記ＢａＣ
Ｏ3 以外にも、過酸化物、水酸化物、硝酸塩等を用いる
こともできる。
に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範
囲内で種々変更した実施例とすることができる。即ち、
前記仮焼温度等の仮焼条件、焼成温度等の焼成条件等は
種々選択できる。また、ＢａＯとなる原料も前記ＢａＣ
Ｏ3 以外にも、過酸化物、水酸化物、硝酸塩等を用いる
こともできる。
【００２２】
【発明の効果】以上のように、本発明の誘電体磁器組成
物は、〔ＢａＯ−３．８（モル）ＴｉＯ2 ・ｘ重量％Ｚ
ｎＯ（１２≦ｘ≦１６）〕・２〜６重量％Ｔａ2 Ｏ5 ・
０．２重量％ＭｎＯ2 、又は〔ＢａＯ−３．７（モル）
ＴｉＯ2 ・ｘ重量％ＺｎＯ（１５≦ｘ≦１７）〕・２〜
６重量％Ｔａ2 Ｏ5 ・０．２重量％ＭｎＯ2 、又は〔Ｂ
ａＯ−３．６ＴｉＯ2 ・ｘ重量％ＺｎＯ（１７≦ｘ≦１
９）〕・２〜６重量％Ｔａ2 Ｏ5 ・０．２重量％ＭｎＯ
2 の組成式に加減することにより、εr 、Ｑｕを実用的
な特性範囲に維持しつつ、τf をゼロに近づけたもので
ある。また、本誘電体磁器組成物は、ＺｎＯの添加量若
しくはＴａ2 Ｏ5添加量を加減することによって、τf
をゼロを中心としてプラス側とマイナス側に任意に制御
されたものである。
物は、〔ＢａＯ−３．８（モル）ＴｉＯ2 ・ｘ重量％Ｚ
ｎＯ（１２≦ｘ≦１６）〕・２〜６重量％Ｔａ2 Ｏ5 ・
０．２重量％ＭｎＯ2 、又は〔ＢａＯ−３．７（モル）
ＴｉＯ2 ・ｘ重量％ＺｎＯ（１５≦ｘ≦１７）〕・２〜
６重量％Ｔａ2 Ｏ5 ・０．２重量％ＭｎＯ2 、又は〔Ｂ
ａＯ−３．６ＴｉＯ2 ・ｘ重量％ＺｎＯ（１７≦ｘ≦１
９）〕・２〜６重量％Ｔａ2 Ｏ5 ・０．２重量％ＭｎＯ
2 の組成式に加減することにより、εr 、Ｑｕを実用的
な特性範囲に維持しつつ、τf をゼロに近づけたもので
ある。また、本誘電体磁器組成物は、ＺｎＯの添加量若
しくはＴａ2 Ｏ5添加量を加減することによって、τf
をゼロを中心としてプラス側とマイナス側に任意に制御
されたものである。
【図１】ＢａＯ−３．８ＴｉＯ2 系誘電体磁器組成物に
おいて、焼成温度を変えた場合のＺｎＯ添加量とτf と
の関係を示すグラフである。
おいて、焼成温度を変えた場合のＺｎＯ添加量とτf と
の関係を示すグラフである。
【図２】ＢａＯ−３．８ＴｉＯ2 系誘電体磁器組成物に
おいて、焼成温度を変えた場合のＴａ2 Ｏ5 添加量とτ
f との関係を示すグラフである。
おいて、焼成温度を変えた場合のＴａ2 Ｏ5 添加量とτ
f との関係を示すグラフである。
【図３】ＢａＯ−３．７ＴｉＯ2 系誘電体磁器組成物に
おいて、焼成温度を変えた場合のＺｎＯ添加量とτf と
の関係を示すグラフである。
おいて、焼成温度を変えた場合のＺｎＯ添加量とτf と
の関係を示すグラフである。
【図４】ＢａＯ−３．７ＴｉＯ2 系誘電体磁器組成物に
おいて、焼成温度を変えた場合のＴａ2 Ｏ5 添加量とτ
f との関係を示すグラフである。
おいて、焼成温度を変えた場合のＴａ2 Ｏ5 添加量とτ
f との関係を示すグラフである。
【図５】ＢａＯ−３．６ＴｉＯ2 系誘電体磁器組成物に
おいて、焼成温度を変えた場合のＺｎＯ添加量とτf と
の関係を示すグラフである。
おいて、焼成温度を変えた場合のＺｎＯ添加量とτf と
の関係を示すグラフである。
【図６】ＢａＯ−３．６ＴｉＯ2 系誘電体磁器組成物に
おいて、焼成温度を変えた場合のＴａ2 Ｏ5 添加量とτ
f との関係を示すグラフである。
おいて、焼成温度を変えた場合のＴａ2 Ｏ5 添加量とτ
f との関係を示すグラフである。
Claims (4)
- 【請求項１】 酸化バリウム、酸化チタン及び酸化亜鉛
からなり、その組成式を（ＢａＯ−３．８ＴｉＯ2 ）・
ｘＺｎＯで表したときに、ｘがＢａＯ−３．８ＴｉＯ2
に対して１２≦ｘ≦１６重量％の範囲にある組成を主成
分とし、副成分として前記主成分に対して、Ｔａ2 Ｏ5
２〜６重量％を添加含有させてなることを特徴とするマ
イクロ波誘電体磁器組成物。 - 【請求項２】 酸化バリウム、酸化チタン及び酸化亜鉛
からなり、その組成式を（ＢａＯ−３．７ＴｉＯ2 ）・
ｘＺｎＯで表したときに、ｘがＢａＯ−３．７ＴｉＯ2
に対して１５≦ｘ≦１７重量％の範囲にある組成を主成
分とし、副成分として前記主成分に対して、Ｔａ2 Ｏ5
２〜６重量％を添加含有させてなることを特徴とするマ
イクロ波誘電体磁器組成物。 - 【請求項３】 酸化バリウム、酸化チタン及び酸化亜鉛
からなり、その組成式を（ＢａＯ−３．６ＴｉＯ2 ）・
ｘＺｎＯで表したときに、ｘがＢａＯ−３．６ＴｉＯ2
に対して１７≦ｘ≦１９重量％の範囲にある組成を主成
分とし、副成分として前記主成分に対して、Ｔａ2 Ｏ5
２〜６重量％を添加含有させてなることを特徴とするマ
イクロ波誘電体磁器組成物。 - 【請求項４】 上記請求項１〜３記載の誘電体磁器組成
物に対し１重量％以下のＭｎＯ2 を配合してなることを
特徴とするマイクロ波誘電体磁器組成物。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3190690A JP2974829B2 (ja) | 1991-07-04 | 1991-07-04 | マイクロ波誘電体磁器組成物 |
| US07/907,640 US5238887A (en) | 1991-07-04 | 1992-07-02 | Ceramic composition for microwave dielectric |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3190690A JP2974829B2 (ja) | 1991-07-04 | 1991-07-04 | マイクロ波誘電体磁器組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0517213A JPH0517213A (ja) | 1993-01-26 |
| JP2974829B2 true JP2974829B2 (ja) | 1999-11-10 |
Family
ID=16262248
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3190690A Expired - Lifetime JP2974829B2 (ja) | 1991-07-04 | 1991-07-04 | マイクロ波誘電体磁器組成物 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
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| JP (1) | JP2974829B2 (ja) |
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| EP0865052A3 (en) * | 1997-02-25 | 2000-01-05 | TDK Corporation | High dielectric-constant ceramic composition, and its fabrication process |
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| JPS55134902A (en) * | 1979-04-10 | 1980-10-21 | Tdk Electronics Co Ltd | Semiconductor porcelain composition |
| JPS58206003A (ja) * | 1982-05-26 | 1983-12-01 | 日本放送協会 | 低損失マイクロ波誘電材料 |
| JPS5918160A (ja) * | 1982-07-20 | 1984-01-30 | 三菱鉱業セメント株式会社 | 誘電体磁器組成物 |
| JPS6110806A (ja) * | 1984-06-26 | 1986-01-18 | アルプス電気株式会社 | マイクロ波用誘電体磁器材料 |
| JPS6110807A (ja) * | 1984-06-26 | 1986-01-18 | アルプス電気株式会社 | マイクロ波用誘電体磁器材料 |
| JPH0757708B2 (ja) * | 1986-06-14 | 1995-06-21 | 日本特殊陶業株式会社 | 高周波用誘電体磁器組成物 |
| JPS6437807A (en) * | 1987-08-04 | 1989-02-08 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Voltage nonlinear element |
| JPH0625023B2 (ja) * | 1989-01-27 | 1994-04-06 | 富士電気化学株式会社 | 高周波用誘電体磁器組成物 |
-
1991
- 1991-07-04 JP JP3190690A patent/JP2974829B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1992
- 1992-07-02 US US07/907,640 patent/US5238887A/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| US5238887A (en) | 1993-08-24 |
| JPH0517213A (ja) | 1993-01-26 |
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