JPH0757708B2 - 高周波用誘電体磁器組成物 - Google Patents
高周波用誘電体磁器組成物Info
- Publication number
- JPH0757708B2 JPH0757708B2 JP61138627A JP13862786A JPH0757708B2 JP H0757708 B2 JPH0757708 B2 JP H0757708B2 JP 61138627 A JP61138627 A JP 61138627A JP 13862786 A JP13862786 A JP 13862786A JP H0757708 B2 JPH0757708 B2 JP H0757708B2
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- Inorganic Insulating Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、マイクロ周波数領域において応用されるもの
であって、この領域で高いQ値を呈し、かつ実用に供し
得る誘電率と、安定した温度特性を有する誘電体磁器組
成物に係る。
であって、この領域で高いQ値を呈し、かつ実用に供し
得る誘電率と、安定した温度特性を有する誘電体磁器組
成物に係る。
<従来技術> 近年通信網の発達に伴い、使用周波数領域が拡大し、マ
イクロ波に及ぶ。これと関連して誘電体磁器はマイクロ
周波数領域において、誘電体共振器やマイクロ波集積回
路基板、各種マイクロ波回路のインピーダンス整合等に
応用されている。特に最近ではフィルタやガンまたはFE
Tマイクロ波発振器の周波数安定化のため多数個必要と
なり、その需要は増大している。
イクロ波に及ぶ。これと関連して誘電体磁器はマイクロ
周波数領域において、誘電体共振器やマイクロ波集積回
路基板、各種マイクロ波回路のインピーダンス整合等に
応用されている。特に最近ではフィルタやガンまたはFE
Tマイクロ波発振器の周波数安定化のため多数個必要と
なり、その需要は増大している。
ところが、使用周波数が高周波となるに従って誘電損失
が大となる傾向にある。そこでマイクロ周波数領域で、
Q値の大きい誘電体磁器が望まれている。
が大となる傾向にある。そこでマイクロ周波数領域で、
Q値の大きい誘電体磁器が望まれている。
<発明が解決しようとする問題点> 従来の一般的な高周波用誘電体磁器材料としては、ZrO2
−SnO2−TiO2系磁器,BaO−TiO2系磁器、およびその一部
を他の元素で置換した磁器等がある。
−SnO2−TiO2系磁器,BaO−TiO2系磁器、およびその一部
を他の元素で置換した磁器等がある。
ところがこれらの材料はQ値が小さかったり、比誘電率
が小さかったり、または所望の温度係数のものが得られ
なかったりする等、種々問題がある。
が小さかったり、または所望の温度係数のものが得られ
なかったりする等、種々問題がある。
本発明は、マイクロ波領域に適応できる高いQ値を有
し、実用に供し得る誘電率を有し、かつ安定した温度特
性を有する高周波用誘電体磁器組成物の提供を目的とす
るものである。
し、実用に供し得る誘電率を有し、かつ安定した温度特
性を有する高周波用誘電体磁器組成物の提供を目的とす
るものである。
<問題点を解決するための手段> 本発明者は、前記要望を満足する磁器組成物について種
々検討した結果、BaOが15〜25モル%,TiO2が75〜85モル
%の配分で構成される基本組成物に、0.3重量%以下のB
a(Zn1/3Ta2/3)O3を添加したもの、あるいはこの磁器
組成物に1.2重量%以下のTa2O5を添加したものが優れた
高周波用誘導体磁器組成物になることを見出した。
々検討した結果、BaOが15〜25モル%,TiO2が75〜85モル
%の配分で構成される基本組成物に、0.3重量%以下のB
a(Zn1/3Ta2/3)O3を添加したもの、あるいはこの磁器
組成物に1.2重量%以下のTa2O5を添加したものが優れた
高周波用誘導体磁器組成物になることを見出した。
さらには、Ba(Zn1/3Ta2/3)O3又はこのものにTa2O5を
添加したもののほか、所望によりMnO2を0.2重量%以下
添加することにより低い焼成温度で焼結し得る高周波用
誘電体磁器組成物になることも見出した。
添加したもののほか、所望によりMnO2を0.2重量%以下
添加することにより低い焼成温度で焼結し得る高周波用
誘電体磁器組成物になることも見出した。
<実施例> 本発明を以下の通り実施した。
・試料 純度99.9%のBaCO3,TiO2,Ba(Zn1/3Ta2/3)O3,MnO2を出
発原料とし、各組成に応じて所定量を秤量混合し、これ
をミキサーで乾式による一次粉砕及び混合を施した後、
大気中1000℃の温度で6時間仮焼した。さらにこの仮焼
物にTa2O5を添加して、再びミキサーで乾式による二次
粉砕及び混合を施した後、大気中1000℃の温度で6時間
仮焼した。
発原料とし、各組成に応じて所定量を秤量混合し、これ
をミキサーで乾式による一次粉砕及び混合を施した後、
大気中1000℃の温度で6時間仮焼した。さらにこの仮焼
物にTa2O5を添加して、再びミキサーで乾式による二次
粉砕及び混合を施した後、大気中1000℃の温度で6時間
仮焼した。
次に、この仮焼物に適量の有機バインダーと水を加え、
30mmφのアルミナボールで粉砕した後、噴霧乾燥によっ
て造粒し、この造粒された原料を1500Kg/cm2のプレス圧
で15mmφ×10mmtの円盤状に整形した。次にこの整形体
を大気中1300℃〜1420℃の温度で10時間焼成し、最後に
9mmφ×5mmtの円盤状に研磨して、誘電体試料とした。
30mmφのアルミナボールで粉砕した後、噴霧乾燥によっ
て造粒し、この造粒された原料を1500Kg/cm2のプレス圧
で15mmφ×10mmtの円盤状に整形した。次にこの整形体
を大気中1300℃〜1420℃の温度で10時間焼成し、最後に
9mmφ×5mmtの円盤状に研磨して、誘電体試料とした。
また第二の発明にあっては、前記した各仮焼及び焼成を
いずれも、1.3気圧の100%酸素雰囲気中で、同温,同時
間で施し、それ以外は同一の工程により誘電体試料を形
成した。
いずれも、1.3気圧の100%酸素雰囲気中で、同温,同時
間で施し、それ以外は同一の工程により誘電体試料を形
成した。
そして夫々につきQ値(=1/tanδ),誘電率ε,共振
周波数温度係数τf,誘電率εが最大となる焼結温度を測
定した。
周波数温度係数τf,誘電率εが最大となる焼結温度を測
定した。
・試験値 前記の誘電体試料の特性を調べた結果、次表のようにな
った。
った。
なお、表の誘電率εとQの値は誘電体共振器法により測
定したものである。また共振周波数温度係数τfは、−
30℃から+80℃の範囲の温度における値から、次式に基
づいて求めた。
定したものである。また共振周波数温度係数τfは、−
30℃から+80℃の範囲の温度における値から、次式に基
づいて求めた。
τf=−1/2τε−α ここで τε;誘電率の温度変化率 α;磁器試料の線膨張率 また共振周波数は、ほぼ7GHzである。
尚、次表において、丸で囲まれた試料番号のものは、本
発明の範囲外のものを示す。
発明の範囲外のものを示す。
また表の各試料の上段のものは、空気雰囲気中で焼成し
たものを示し、下段のものは100%酸素雰囲気中で焼成
したものを示す。
たものを示し、下段のものは100%酸素雰囲気中で焼成
したものを示す。
・結果 前表により明らかなように本発明の誘電体磁器材料はマ
イクロ波領域において、いずれも2800以上の高いQ値を
示し、かつ誘電率ε及び共振周波数温度係数τfも+20
ppm以下となり、実用に供し得るものであることが示さ
れた。
イクロ波領域において、いずれも2800以上の高いQ値を
示し、かつ誘電率ε及び共振周波数温度係数τfも+20
ppm以下となり、実用に供し得るものであることが示さ
れた。
また100%酸素雰囲気中で焼成したものは、空気雰囲気
中で焼成したものに比して、焼結温度が20〜30℃下が
り、かつQ値,誘電率εも夫々向上し、しかも共振周波
数温度係数τfはほとんど変化が無いことが示された。
中で焼成したものに比して、焼結温度が20〜30℃下が
り、かつQ値,誘電率εも夫々向上し、しかも共振周波
数温度係数τfはほとんど変化が無いことが示された。
<本発明の限定理由> 次に本発明の組成範囲の限定理由を説明する。
イ)Ba(Zn1/3Ta2/3)O3が0.3重量%を越えると、試料
で示されるように、Q値が急激に低下する。
で示されるように、Q値が急激に低下する。
ロ)Ta2O5は、その添加量が1.2重量%を越えると、試料
,のようにBa(Zn1/3Ta2/3)O3との相乗作用による
Q値の向上がのぞめない。
,のようにBa(Zn1/3Ta2/3)O3との相乗作用による
Q値の向上がのぞめない。
ハ)BaOが15モル%未満あるいは25モル%を越えると
で、試料及び試料のようにQ値が低く、かつτfが
大きな正の値をとる。
で、試料及び試料のようにQ値が低く、かつτfが
大きな正の値をとる。
このため上述の範囲は本発明の範囲から除かれる。
<発明の効果> 本発明の各実施例にかかる誘電体磁器組成物は、前記実
験例で明らかにしたように、Q値が高く、かつ誘電率ε
や共振周波数温度係数τfの値も実用に適し得るもので
ある。
験例で明らかにしたように、Q値が高く、かつ誘電率ε
や共振周波数温度係数τfの値も実用に適し得るもので
ある。
このため、本発明はマイクロ周波数領域に適用する誘電
体磁器材料として最適となる優れた効果がある。
体磁器材料として最適となる優れた効果がある。
Claims (4)
- 【請求項1】BaOが15〜25モル%,TiO2が75〜85モル%の
配分で構成される基本組成物に、0.3重量%以下のBa(Z
n1/3Ta2/3)O3を添加してなることを特徴とする高周波
用誘電体磁器組成物。 - 【請求項2】BaOが15〜25モル%,TiO2が75〜85モル%の
配分で構成される基本組成物に、0.3重量%以下のBa(Z
n1/3Ta2/3)O3を添加し、更に0.2重量%以下のMnO2を添
加してなることを特徴とする高周波用誘電体磁器組成
物。 - 【請求項3】BaOが15〜25モル%,TiO2が75〜85モル%の
配分で構成される基本組成物に、0.3重量%以下のBa(Z
n1/3Ta2/3)O3を添加し、更に1.2重量%以下のTa2O5を
添加してなることを特徴とする高周波用誘電体磁器組成
物。 - 【請求項4】BaOが15〜25モル%,TiO2が75〜85モル%の
配分で構成される基本組成物に、0.3重量%以下のBa(Z
n1/3Ta2/3)O3を添加し、更に1.2重量%以下のTa2O5及
び0.2重量%以下のMnO2を夫々添加してなることを特徴
とする高周波用誘電体磁器組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61138627A JPH0757708B2 (ja) | 1986-06-14 | 1986-06-14 | 高周波用誘電体磁器組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61138627A JPH0757708B2 (ja) | 1986-06-14 | 1986-06-14 | 高周波用誘電体磁器組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63117957A JPS63117957A (ja) | 1988-05-21 |
JPH0757708B2 true JPH0757708B2 (ja) | 1995-06-21 |
Family
ID=15226479
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61138627A Expired - Fee Related JPH0757708B2 (ja) | 1986-06-14 | 1986-06-14 | 高周波用誘電体磁器組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0757708B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2974829B2 (ja) * | 1991-07-04 | 1999-11-10 | 日本特殊陶業株式会社 | マイクロ波誘電体磁器組成物 |
JPH0570222A (ja) * | 1991-09-18 | 1993-03-23 | Ngk Spark Plug Co Ltd | BaO−xTiO2 系誘電体磁器 |
-
1986
- 1986-06-14 JP JP61138627A patent/JPH0757708B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63117957A (ja) | 1988-05-21 |
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Legal Events
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