JPS6379753A - 高周波用誘電体磁器組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、マイクロ周波数領域において応用されるもの
であって、この領域で高いＱ値と誘電率を呈し、安定し
た温度特性を有する誘電体磁器組成物に係る。

〈従来技術〉 近年通信網の発達に伴い、使用周波数領域が拡大し、マ
イクロ波に及ぶ、これと関連して誘電体磁器はマイクロ
周波数領域において、誘電体共振器やマイクロ波集植回
路基板、各種マイクロ波回路のインピーダンス整合等に
応用されている。特に最近ではフィルタやガンまたはＦ
ＥＴマイクロ波発振器の周波数安定化のため多数個必要
となり、その需要は増大している。

ところで、使用周波数が高周波となるに従って誘電損失
が大となる傾向にある。このため、マイクロ周波数領域
で、Ｑ値の大きい誘電体磁器が望まれている。

〈発明が解決しようとする問題点〉 従来の一般的な高周波用誘電体磁器材料としては、Ｚ　
ｒ　０２−　Ｓ　ｎ　０２−Ｔ　ｉ　０２系磁器、Ｂａ
Ｏ−Ｔ　ｉ　Ｏｚ基磁器、およびその一部を他の元素で
置換した磁器等がある。

ところがこれらの材料はＱ値が小さかったり、比誘電率
が小さかったり、または所望の温度係数のものが得られ
なかったりする等、種々問題がある。

本発明は、マイクロ波領域に適応できる高いＱ値と、実
用に供し得る高い誘電率とを有し、かつ安定した温度特
性をもつ高周波用誘電体磁器組成物の提供を目的とする
ものである。

く問題点を解決するための手段〉 本発明者は、上述の要望を満足する磁器組成物について
種々検討した結果、酸化バリウムと酸化ネオジウムと酸
化チタンとを主成分とし、その主成分の組成式を ｘ　Ｂ　ａ　Ｏ−ｙ　Ｎ　ｄ　２０３−　ｚ　Ｔ　ｉ　
Ｏ２と表したとき、ｘ、ｙ、ｚが ８．５≦ｘ≦２０（モル％） ５≦ｙ≦２３（モル％） ６２≦２≦８５（モル％） （ここでｘ＋ｙ＋ｚ＝１００％） の範囲にあり、しかも酸化イツトリウムが前記主成分と
の合計量に対して、１５重量％を越えない量だけ添加含
有されているものが優れた高周波用誘電体磁器組成物に
なることを見出した。

〈実施例〉 本発明を以下の通り実施した。

・試料 純度９９．９％（７）ＢａＣＯ３、ＰｂＯ，Ｎｄ２０３
、　Ｙ２０３　　、　Ｔ　ｉ　０２を出発原料とし、各
組成に応じて所定量を秤量混合し、これをミキサーで乾
式による一次粉砕及び混合を施した後、大気中１１００
℃の温度で４時間仮焼した。さらにこの仮焼物に適量の
有機バインダーと純水を加え、アルミナボールミル中で
湿式粉砕した後、噴霧乾燥によって造粒し、この造粒さ
れた原料を所定の円盤状に整形し、この整形体を大気中
１３００℃〜１４５０℃の温度で３０分〜４時間焼成し
、両端面を研磨して約１６ｍｍφＸＩＯｍｍｔの円盤状
に研磨して、誘電体試料とした。

そして各試料につき、誘電体円柱共振器法にて、無負荷
Ｑ　（＝　１　／　ｔａｎδ）、比誘電率εｒｒ共振周
波数温度係数τｆ及び誘電損失ｔａｎδを測定した。

これらの測定における共振周波数は２〜３ＧＨｚである
。また、温度係数τｆは一４０℃から８０℃の温度範囲
における値から、次式に基づいて求めた。

τｆ　＝−局τε−α ここで　て、；誘電率の温度変化率 α；磁器試料の線膨張率 これらの結果を次表に示す。

尚、次表において、※を付した試料番号のものは１本発
明の範囲外のものを示す。

以下余白 ・結果 前夫により明らかなように本発明の誘電体磁器材料はマ
イクロ波領域において、高い比誘電率εｒを示した。ま
た誘電損失ｔａｎδも１０−４オーダーとなり、従来の
基板材料であるＡｌ２Ｏ３が１０−３オーダーであるの
に比して一桁以上低く、優れていることが確認できた。

また共振周波数温度係数τｆも実用に供し得るものであ
ることが示された。

く本発明の限定理由〉 次に本発明の組成範囲の限定理由を説明する。

イ）酸化バリウム（Ｂａｄ）の含有ｉ１ｘについて含有
ｉｘが８．５モル％よりも低いと、試料ｌのように、誘
電率εが低下する。また２０モル％を越えると、試料３
４のように、誘電損失ｔａｎδが大きくなる。

口）ｍ化ネオジウム（Ｎｄｚ　０３　）の含有量ｙにつ
いて 含有量ｙが５モル％よりも低いと、試料３のように、共
振周波数温度係数τｆが大きな正の値をとる。また２３
モル％を越えると、試料１．２のように、誘電損失ｔａ
ｎδが大きくなる。

ハ）酸化チタン（Ｔ　ｉ　０２　）の含有ｉｚについて
含有量２が６２モル％よりも低いと、試料３４のように
、誘電損失ｔａｎδが大きくなる。また８５モル％を越
えると、試料３，４のように共振周波数温度係数τｆが
大きな正の値をとる。

二）酸化イツトリウム（Ｙ２０３　）の添加量胃につい
て その添加量Ｗを増大させるにつれて、比誘電率εｒを大
きく低下させることなく温度特性を安定にすることがで
きるが、試料３１のように主成分との合計量に対して、
　１５重量％を越えて添加すると、焼結が不安定となり
、無負荷Ｑ値が低下し、共振周波数温度係数τｆが大き
な負の値をとる。

このため上述の各範囲は本発明の範囲から除かれる。

尚、表中の試料３２　、３３．３５　、３１１は無負荷
Ｑが極端に大きくなり、比誘電率εｒ、共振周波数温度
係数τｆの測定は不可能であった。

〈発明の効果〉 本発明の誘電体磁器組成物、は、上述の実験例で示され
たように、Ｑ値が高く（誘電損失ｔａｎδが低く）、か
つ誘電率εも高く、さらには共振周波数温度係数τｆの
値も実用に適し得るものである。

このため、本発明はマイクロ周波数領域に適用する誘電
体磁器材料として最適となる優れた効果がある。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）酸化バリウムと酸化ネオジウムと酸化チタンとを主
   成分とし、その主成分の組成式を ｘＢａＯ−ｙＮｄ＿２Ｏ＿３−ｚＴｉＯ＿２と表したと
   き、ｘ、ｙ、ｚが ８．５≦ｘ≦２０（モル％） ５≦ｙ≦２３（モル％） ６２≦ｚ≦８５（モル％） （ここでｘ＋ｙ＋ｚ＝１００％） の範囲にあり、しかも酸化イットリウム（Ｙ＿２Ｏ＿３
   ）が前記主成分との合計量に対して、１５重量％を越え
   ない量だけ添加含有されていることを特徴とする高周波
   用誘電体磁器組成物。