JPS63235679A - インタンク式燃料ポンプのベ−パ抜き装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、インタンク式燃料ポンプのベーパ抜き装置に
関する。

〈従来の技術〉 従来の自動車用内燃機関においては、燃料タンク内に燃
料ポンプを設け、該燃料ポンプにより燃料を機関に供給
することが行われている（実開昭５９−１１０３７３号
公報参照）。

従来の燃料ポンプとしては、第３図を示すようなものが
知られている。

すなわち、筒状のケーシングｌ内には、燃料吸込口２と
図示しない燃料吐出口とを有するポンプハウジング３内
に、固定シャフト４により回転自在に支持され周縁部に
複数の溝５が形成されたインペラ６を収納してなるポン
プ部７と、ポンプ部７の上部に配設されインペラ６を回
転駆動する電動式モータ８と、が収納されている。

図示しないバッテリからブラシ９及びアーマチュアＩＯ
に形成されたコンミテータ１０ａを介してア−マチュア
１０に給電することで、アーマチュア１０に回転力を発
生せしめ、該回転力をジヨイント部材１１を介してイン
ペラ６に伝達してインペラ６を回転させる。そして、イ
ンペラ６の溝５の作用によって、燃料タンク内の燃料を
、燃料吸込口２からポンプハウジング３内の燃料圧送空
間７ａを経由してケーシング１内に吸引し、ケーシング
ｌ上部に形成され逆止弁１２を備えた燃料出口１３から
図示しない機関に供給する。

〈発明が解決しようとする問題点〉 しかしながら、このような従来のインタンク式燃料ポン
プのベーパ抜き装置においては、燃料ポンプを停止する
と、ポンプハウジング３内の燃料圧送空間７ａやケーシ
ング１内空間の内圧が吐出圧からタンク内圧（通常、大
気圧）に急激に降下して、夏期等の燃料タンク内の燃料
温度が高い場合には、この減圧によって燃料蒸気（ベー
パ）が発生して、このベーパが前記燃料圧送空間７ａ及
びケーシング１内空間に充満する。

通常は再始動時にポンプの吐出燃料の燃料圧力により貯
留したベーパを圧縮し逆止弁１２の設定圧力以上して、
逆止弁１２を開弁することで燃料を燃料出口１３から機
関に供給するようにしている。しかしながら、燃料温度
が高い暖間再始動時には、ベーパが過大に貯留されてい
るため、ベーパを圧縮しきれず、逆止弁１２を開弁させ
て燃料を機関に供給することができず、ベーパロックを
生じさせる。

このため、従来のインタンク式燃料ポンプでは、第４図
に示すように、ケーシング１上部にベーパ抜き通路１４
を形成し該ベーパ抜き通路１４に所定圧力未満で開き所
定圧力以上で閉じる開閉弁１８を介装して、ケーシング
１内に貯留したベーパを開閉弁１８を介して排出するよ
うとしている。しかしながら、このものでは、暖間再始
動時に、ポンプの吸引作用により燃料吸込口２付近に吸
引負圧が生じてベーパが新たに発生し、このベーパがベ
ーパ抜き通路１４の排出能力以上にケーシングｌ内に輸
送されることがある。このため、ケーシングｌ内にベー
パが貯留して、ベーパロックを生じさせたりベーパを排
出するのに長時間要したりすることがあった。

また、従来のインタンク式燃料ポンプでは、第５図に示
すように、ポンプハウジング３の一部に燃料圧送空間７
ａに連通するベーパ抜き孔１９を形成し、該ベーパ抜き
孔１９からベーパを含有した燃料を燃料タンクに還流し
て、ベーパを燃料圧送空間７ａから排出するようにして
いる。しかしながら、このものでは、ベーパ抜き孔１９
の開口面積を過大にするとポンプの流量特性を低下させ
るため、必要最小限の開口面積とせざるを得ず、暖間再
始動時には、ベーパの発生量が過大となってその排出が
不充分となり、ケーシング１内にベーパが貯留してベー
パロックを生じさせることがあった。

本発明はこのような従来の技術の問題点に着目してなさ
れたもので、暖間再始動時においてベーパを早期に排出
して、ベーパロックが阻止できるインタンク式燃料ポン
プのベーパ抜き装置を提供することを目的とする。

〈問題点を解決するための手段〉 このため、ポンプ部の燃料吐出口を覆って設けられケー
シングの上部にケーシング内と連通ずる第１ベーパ抜き
通路と、ポンプ部に燃料圧送空間と連通ずる第２ベーパ
抜き通路と、を形成すると共に、各ベーパ抜き通路に所
定圧力未満で開き所定圧力以上で閉じる開閉弁を介装し
た。

〈作用〉 上記のような構成を採用したので、ポンプハウジング内
及び燃料圧送空間内に貯留又は発生するベーパは、暖間
再始動時に、各ベーパ抜き通路の双方から各開閉弁を介
して燃料タンク内に短時間で排出される。このため、ケ
ーシング内の気液交換時間及びケーシング内圧力回復時
間が短くなり、ベーパロックが防止される。

〈実施例〉 以下に、本発明に係る一実施例を第１図に基づいて説明
する。なお、従来例と同様な要素には第３図から第５図
と同一の符号を付して説明を省略する。

ケーシング１上端部には、ケーシング１内と燃料タンク
内とを連通ずる第１ベーパ抜き通路１４が形成されてい
る。該第１ベーパ抜き通路１４には、ケーシング１外壁
にスプリング１５により付勢された弁体１６と、該弁体
１６に形成された突起部１６ａが遊挿された外筒部材１
７と、からなる開閉弁１８が介装されている。

また、ポンプハウジング３には、同様に燃料圧送空間７
ａと燃料タンク内とを連通ずる第２ベーパ抜き通路２０
が形成され、第２ベーパ抜き通路２゜には、この通路壁
にスプリング２１により付勢された弁体２２と、該弁体
２２に形成された突起部２２ａが遊挿された外筒部材２
３と、からなる開閉弁２４が介装されている。

以上のように開閉弁１８．２４を介装して、ベーパが開
閉弁１８．２４に接しているときには、弁体１６゜２２
がスプリング１５．２１の付勢力により図中下方な・い
しは上方に移動し、弁体１６．２２の端面１６ｃ、２２
Ｃと外筒部材１７．２３の端面１７ａ、２３ａとを離間
して、弁体１６．２２に形成された溝１６ｂ、２２ｂ及
び弁体１６．２２と外筒部材１７．２３との間に形成さ
れた間隙を介して、ベーパを燃料タンクに排出している
。

一方、ポンプ部７により圧送された液体燃料が開閉弁１
８．２４を通過しようとすると、液体燃料の燃料圧力に
より弁体１６．２２を図中上方ないしは下方に移動し弁
体１６．２２の端面１６ｃ、２２ｃと外筒部材１７．２
３の端面１７ａ、２３ａとが当接し各ベーパ抜き通路１
４．２０を遮断して、液体燃料の漏洩を防止しポンプの
吐出性能の低下を防止している。

かかる構成を採用したので、燃料温度が高温時に燃料圧
送空間７ａにベーパが貯留しても、暖間再始動時に燃料
タンク内のベーパを再吸入したときやポンプの吸引負圧
により燃料吸込口２付近にベーパが発生しても、これら
のベーパの略全量が、燃料圧送空間７ａから第２ベーパ
抜き通路２０を介して排出される。このため、ベーパが
燃料圧送空間７ａからケーシング１内に輸送されること
がな（なり、ケーシング１内に貯留されるベーパを最小
限に留めることができる。また、上述の如く、開閉弁２
４は所定の圧力になると閉弁するようになっているので
、吐出性能を害することはない。

そして、ケーシング１内ないしは燃料圧送空間７ａに貯
留するベーパは、第１ベーパ抜き通路１４から燃料タン
ク内に排出される。

このように、２個のベーパ抜き通路１４．２０の双方か
らベーパを排出するようにしたので、気液交換時間、圧
力回復時間を大幅に短縮することができ、暖間再始動時
にベーパロックが発生するのを抑制できる。

なお、第２図に、本実施例に係るインタンク式燃料ポン
プと、従来（ケーシング上部に１個の開閉弁を設けたも
の）のインタンク式燃料ポンプと、の圧力回復時間特性
を比較して示す。

また、吐出圧力が０．７〜３．５　ｋｇ／ａｆｌのイン
タンク式燃料ポンプについて本実施例を適用したところ
、開閉弁１８．２４が閉弁作動する所定圧力を０．１〜
０．５　ｋｇ／ａｌｌに設定したときに、ベーパの排出
効率の向上がみられた。

なお、実施例では、開閉弁１８をケーシング１上端に形
成したベーパ抜き通路１４に介装したが、ベーパの集積
し易いケーシング上部であれば、ケーシングｌの上部側
面にベーパ抜き通路を形成し、該ベーパ抜き通路に開閉
弁１８を介装したものであってもよい。

また、実施例ではポンプ部７をインペラによるもので構
成したが、周知のポンプたとえばローラーベーンによる
ものであっても同様な効果を奏する。

〈発明の効果〉 以上説明してきたように、本発明によれば、ケーシング
上部及びポンプ部のそれぞれに、所定圧力以上で閉弁す
る開閉弁が介装されたベーパ抜き通路を形成したのでの
で、暖間再始動時にケーシング内及びポンプ部に貯留し
たベーパを早期に排出することができ、ベーパロックを
未然に防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る一実施例の断面図、第２図は同上
の圧力回復時間特性図、第３図は従来のインタンク式燃
料ポンプの断面図、第４図は同上他のインタンク式燃料
ポンプの断面図、第５図は１・・・ケーシング　　２・
・・燃料吸引口　　７・・・ポンプ部　　７ａ・・・燃
料圧送空間　／１２・・・逆止弁１３・・・燃料出口　
　１４・・・第１ベーパ抜き通路１８・・・開閉弁　　
２０・・・第２ベーパ抜き通路２４・・・開閉弁 特　許　出　願　人　日本電子機器株式会社代　理　人
　弁理士　　笹　島　冨二雄第１図 第２図 燃温ｔ（’Ｃ） 第５図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）燃料吸込口と燃料吐出口とを備えたポンプ部と、
   該ポンプ部の燃料吐出口を覆って設けられたケーシング
   と、該ケーシング上部に形成され逆止弁が介装された燃
   料出口と、を備えたインタンク式燃料ポンプであって、
   前記ケーシング上部に形成されケーシング内と連通する
   第１ベーパ抜き通路と、前記ポンプ部に形成され燃料圧
   送空間と連通する第２ベーパ抜き通路と、前記各ベーパ
   抜き通路に介装され所定圧力未満で開き所定圧力以上で
   閉じる開閉弁と、を備えたことを特徴とするインタンク
   式燃料ポンプのベーパ抜き装置。
2. （２）インタンク式燃料ポンプの吐出圧力が０．７〜３
   ．５ｋｇ／ｃｍ＾２のときに、開閉弁の作動する所定圧
   力を０．１〜０．５ｋｇ／ｃｍ＾２に設定したことを特
   徴とする特許請求の範囲第１項記載のインタンク式燃料
   ポンプのベーパ抜き装置。