JPS63215868A - 車両用インタンク式燃料ポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、車両の燃料タンク内に装着されるインタンク
式燃料ポンプに係る。

（従来の技術） 上述した形式の従来の燃料ポンプは、ケーシングと、そ
のケーシングの内部に配備されたモータと、ケーシング
に固定して取り付けられ、内部にポンプ室を備えている
ポンプハウジングと、そのポンプ室内に回転可能に装備
され、モータに駆動連結されたインペラとを有している
。

そして、燃料タンク内の燃料の温度が高い時に、インペ
ラの回転に伴って発生する燃料ベーパを、ポンプハウジ
ングに設けられたベーパ逃がし孔を通してポンプ室外へ
逃がし、それによりポンプ室内でキヤごチージョンが発
生するのを防止して所望の吐出圧力、吐出流量を確保す
るようになっている。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら、上記ベーパ逃がし孔は常時全開している
がため、燃料ベーパが発生しにくい常温や低温時に燃料
がその常時全開しているベーパ逃がし孔を通って漏れ、
そのためにポンプ吐出流量が不足してしまう恐れがある
。特に極寒時のエンジン始動の際には、バッテリ電圧が
低下し、燃料ポンプに対する印加電圧が低くなってその
燃料ポンプの回転数が低下するためにポンプ吐出圧力、
吐出流暢が低くなるが、そのような状況でも、その常時
全開しているベーパ逃がし孔を通って燃料が漏れるため
、この漏れを見込んで燃料ポンプを設計しなければなら
ず、そのため、燃料ポンプの容量を大きくしたり、ある
いはモータの回転速度を高める必要があった。

本発明の目的は、燃料ベーパの発生しにくい温度状況下
ではベニバ逃がし孔を通って漏れる燃料の量を最少にし
、燃料ベーパが発生し易い温度状況下ではそのベーパ逃
がし孔を通って燃料ベーパを確実に逃がすことにより上
述した問題点を解決することができる車両用インタンク
式燃料ポンプを提供するこである。

〈問題点を解決するための手段） 本発明によれば、燃料タンク内の燃料の温度に応答して
開位置と閉位置との間で移動可能なバルブ手段をベーパ
逃がし孔に備え、燃料タンク内の燃料が所定の温度以下
の時、バルブ手段を閉位置へ移動させてベーパ逃がし孔
を全開あるいは部分的に閉じ、その燃料がその所定の温
度を越える時、開位置へ移動させてペーパ逃がし孔を全
開あるいはほぼ全開させることで上述した問題点を解決
した。

（作用） 燃料タンク内の燃料が所定の温度以下で燃料ベーパが発
生しにくい状況下ではバルブ手段は閉位置に移動てベー
パ逃がし孔を全開あるいは部分的に閉じ、そのベーパ逃
がし孔を通って燃料が漏れるのを最少にする。燃料タン
ク内の燃料の温度が所定の温度を越えて燃料ベーパが発
生し易い状況下ではバルブ手段が開位置に移動してベー
パ孔を全開あるいはほぼ全開にし、その全開あるいはほ
ぼ全開したベーパ逃がし孔を通って燃料ベーパをポンプ
室から外部へ逃がす。

（実施例） 以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。

第１図及び第２図には本発明による車両用インタンク式
燃料ポンプの第１の実施例が示されており、その燃料ポ
ンプは車両の燃料タンク（図示せず）内に配置されるケ
ーシング１と、そのケーシング１の内部に配備された直
流モータ２とを有している。そして、ケーシング１の下
端は開放しており、その開放下端には再生式ポンプのポ
ンプハウジング３が取り付けられていて、そのケーシン
グ１の開放下端を閉じている。ポンプハウジング３は内
側ハウジング部４と外側ハウジング部５とで構成され、
それら内側及び外側ハウジング部４及び５は互いに協働
してそれらの間にポンプ室６を画成している。そして、
ポンプ室６内にはインペラ７が回転可能に配備され、そ
のインペラ７の周部とポンプ室６の周部との間には円弧
状のポンプ流路８が形成されている。インペラ７はモー
タ２の電機子軸９にそれと一緒に回転するよう取り付け
られ、こうしてインペラ７がそのモータ２に駆動連結さ
れている。

内側ハウジング部４には空気逃がし孔１０が形成され、
その空気逃がし孔１０を介してケーシング１の内部とポ
ンプ流路８とが互いに連通している。また、外側ハウジ
ング部５には燃料タンク内部に直接開口するベーパ逃が
し孔１１が形成され、そのベーパ逃がし孔１１を介して
ポンプ流路８と燃料タンクの内部とが互いに連通してい
る。

ベーパ逃がし孔１１にはバルブ手段１２が備えられてい
る。図示実施例の場合、そのバルブ手段１２は、外側ハ
ウジング部５の外面にかしめ１３のごとき適宜の手段で
固定されたＮ＋−Ｔｉ系の形状記憶合金製板状バルブ部
材１４で構成され、そのバルブ部材１４は、燃料タンク
内の燃料の温度が例えば４０℃のごとき所定の温度以下
の時にベーパ逃がし孔１１を全閉する第１図に示された
閉位置と、その燃料の温度がその所定の温度を越える時
に形状記憶合金の復元作用によってベーパ逃がし孔１１
を全開する第２図に示された開位置との間で移動可能に
されている。

外側ハウジング部５には吸入口１６が形成され、また、
内側ハウジング部４には吐出流路１７が形成されている
。そして、それら吐出流路１７の上流端と吸入口１６と
はポンプ流路８を介して互いに連通しており、また、吐
出流路１７の下流端は車両のエンジンに接続される吐出
口１８に連通している。

上記のごとく構成された車両用インタンク式燃料ポンプ
の作動について説明する。燃料タンク内の燃料が前述し
た所定の温度以下の時にエンジンを始動すると、モータ
２に電機子軸９を介して駆動連結されたインペラ７がポ
ンプ室６内で回転する。それにより、燃料タンク内の燃
料は吸入口１６を通ってポンプ流路８に吸入され、その
ポンプ流路８に沿って移送される間に昇圧される。その
時、ポンプ流路８内の空気は空気逃がし孔１０を通って
ケーシング１の内部に逃がされ、また、昇圧された燃料
の一部もその空気逃がし孔１０を通ってケーシング１の
内部に圧送されてモータ２を冷却し、冷却に用いられた
燃料は燃料ポンプの頂部から排出されて燃料タンク内部
に戻る。ポンプ流路８内で昇圧された燃料の大部分は吐
出流路１７を通り、吐出口１８を通ってエンジンへ送ら
れる。

上述した始動時、すなわち燃料タンク内の燃料が所定の
温度以下でポンプ流路８内に燃料ベーパが生じにくい状
況下では、バルブ部材１４は第１図に示された閉位置を
占め、従ってポンプ流路８からベーパ逃がし孔１１を通
って燃料タンクへ燃料が漏れることはない。

エンジン始動後、燃料タンク内の燃料の温度が上昇し、
前述した所定の温度を越えてポンプ流路８内に燃料ベー
パが生じ易い状況になると、形状記憶合金の復元作用に
よってバルブ部材１４は第２図に示された開位置へ移動
する。それにより、ポンプ流路８内で発生した燃料ベー
パはベーパ逃がし孔１１を通って燃料タンク内へ逃がさ
れ、こうしてポンプ室６内でキャビテーションが発生す
るのを効果的に防止する。

第３図は本発明の第２の実施例を示しており、この第２
の実施例による車両用インタンク式燃料ポンプにおいて
は、再生式ポンプのインペラ７の回転により吸入口１６
を通ってポンプ流路８に吸入された燃料はそのポンプ流
路８に沿って移送される間に昇圧され、その昇圧された
燃料は図示されていない吐出口からケーシング１の内部
に吐出されるようになっている。そして、そのケーシン
グ１の内部は燃料タンクの内部とチェックバルブ２１を
介して連通可能にされており、ケーシング１の内部に吐
出された燃料はチェックバルブ２１を通って吐出口２２
からエンジンへ圧送されるよう構成されている。

第１図及び第２図に示された第１の実施例と同様に外側
ハウジング部５にはベーパ逃がし孔１１が形成されてい
るが、この第３図に示された第２の実施例の内側ハウジ
ング部４には空気逃がし孔は形成されていない。そして
、この第２の実施例ではバルブ手段１２の形状記憶合金
製板状バルブ部材１４が第１の実施例に関連して説明し
た閉位置を占める時、ベーパ逃がし孔１１はそのバルブ
部材１４によって全閉されずに、部分的に閉じられるよ
うになってる。

第３図に示された第２の実施例において、燃料タンク内
の燃料が前述した所定の温度よりも低い状態でエンジン
が始動されると、ポンプ流路８内の空気は、バルブ部材
１４によって部分的に閉じられているベーパ逃がし孔１
１を通って外部に逃がされる。そして、燃料の温度が所
定の温度を越えると、バルブ部材１４は第２図に示され
たのと同様の開位置へ移動してベーパ逃がし孔１１を全
開し、燃料ベーパがベーパ逃がし孔１１を通って外部へ
逃げるのを可能する。すなわちこの第２の実施例におけ
るベーパ逃がし孔１１とバルブ部材１４との構成により
、燃料の温度が所定の温度以下でもベーパ逃がし孔１１
を全閉せずに空気が逃げるのを可能にする一方で燃料の
漏れを最少にし、所定の温度を越えるとベーパ逃がし孔
１１が全開して燃料ベーパを確実に逃がすようになって
いる。

従ってこの第２の実施例におけるベーパ逃がし孔１１は
空気逃がし孔としても作用している。

第４図はセントリフニーガルポンプに本発明を適用した
第３の実施例を示している。この第３の実施例の場合、
モータ２によってインペラ７が回転すると、燃料タンク
内の燃料が吸入口１６を通ってポンプ室に吸入され、吐
出口１８を通ってエンジンへ圧送されるようになてって
いる。内側ハウジング部４にはベーパ逃がし孔１１が形
成され、そのベーパ逃がし孔１１に備えられている形状
記憶合金製板状バルブ部材１４は第３図に関連して説明
した第２の実施例と同様に、閉位置に占める時にベーパ
逃がし孔１１を部分的に閉じるように構成され、そのベ
ーパ逃がし孔１１が空気逃がし孔としても作用するよう
になっている。

第３の実施例のその他の構成並びに作用は前記第２の実
施例と同様であるので、ここでは繰り返さない。

以上、本発明の好適実施例のいくつかについて説明した
けれども、本発明はこれら実施例に限定されるべきでな
い。例えば、バルブ手段は形状記憶合金製板状バルブ部
材で構成されていると説明したけれども、燃料タンク内
の燃料の温度を検出してその燃料が所定の温度を越える
と信号を発するセンサを配備し、そのセンサからの信号
に応答して閉位置から開位置へ移動する電磁弁をベーパ
逃がし孔に備えてもよい。また、バルブ手段は開位置を
占める時にベーパ逃がし孔を全開すると説明したが、は
ぼ全開するように構成しても同様の作用効果を得ること
ができる。

（発明の効果） 本発明の車両用インタンク式燃料ポンプは、燃料タンク
内の燃料が所定の温度以下で燃料ベーパが発生しにくい
状況下ではバルブ手段がベーパ逃がし孔を全開あるいは
部分的に閉じて燃料がそのベーパ逃がし孔を通って漏れ
るのを最少にし、また、所定の温度を越えて燃料ベーパ
が発生し易い状況になると、バルブ手段がベーパ逃がし
孔を全開あるいはほぼ全開して燃料ベーパがそのベーパ
逃がし孔を通って外部へ逃がされるよう構成されている
から、所定の温度以下での燃料の漏れに起因するポンプ
吐出圧力、吐出流量の低下を防ぐことができる。従って
、その漏れを最少にした分だけ燃料ポンプの容量を小さ
くすることができ、あるいはモータの回転数を低く抑え
ることが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による車両用インタンク式燃料ポンプの
第１の実施例を示す垂直断面図、第２図は第１図のベー
パ逃がし孔及びそれに備えられたバルブ手段を示す拡大
部分図、ゑ 第３は本発明の第２の実施例を示す第１図と同様の断面
図、及び 第４図は本発明の第３の実施例を示す第１図と同様の断
面図。 １・・・・・・ケーシング、２・・・・・・モータ、３
・・・・・・ポンプハウジング、６・・・・・・ポンプ
室、７・・・・・・インペラ、１１・・・・・・ベーパ
逃がし孔、１２・・・・・・バルブ手段。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. （１）　車両の燃料タンク内に装着される形式の燃料ポ
   ンプにして、 ケーシングと、 前記ケーシングの内部に配置されたモータと、前記ケー
   シングに固定して取り付けられ、内部にポンプ室を備え
   ているポンプハウジングと、前記ポンプ室内に回転可能
   に装備され、前記モータに駆動連結されたインペラと、 前記モータによる前記インペラの回転に伴つて前記ポン
   プ室内に発生する燃料ベーパを該ポンプ室から外へ逃が
   すために前記ポンプハウジングに備えられたベーパ逃が
   し孔と、 前記ベーパ逃がし孔に備えられ、前記燃料タンク内の燃
   料の温度に応答して開位置と閉位置との間で移動可能な
   バルブ手段と、 を有し、 前記燃料タンク内の燃料が所定の温度以下の時、前記バ
   ルブ手段は前記閉位置を占めて前記ベーパ逃がし孔を全
   閉あるいは部分的に閉じ、その燃料が前記所定の温度を
   越える時、前記開位置を占めて前記ベーパ逃がし孔を全
   開あるいはほぼ全開にするよう構成されていることを特
   徴とする車両用インタンク式燃料ポンプ。
2. （２）　前記ベーパ逃がし孔は前記燃料タンクの内部に
   直接開口しており、また、前記モータが配備されている
   前記ケーシングの内部と前記ポンプ室とは前記ポンプハ
   ウジングに形成された空気逃がし孔によつて互いに連通
   しており、前記バルブ手段はそれが前記閉位置を占める
   時、前記ベーパ逃がし孔を全閉する特許請求の範囲第１
   項記載の車両用インタンク式燃料ポンプ。
3. （３）　前記インペラによつて昇圧された燃料は、前記
   モータが配備されている前記ケーシングの内部に吐出さ
   れ、また、該ケーシングの内部と前記燃料タンクの内部
   とはチエツクバルブを介して互いに連通可能にされてお
   り、前記ベーパ逃がし孔は前記燃料タンクの内部に直接
   開口しており、前記バルブ手段はそれが前記閉位置を占
   める時、前記ベーパ逃がし孔を部分的に閉じるようにさ
   れていて、該ベーパ逃がし孔が空気逃がし孔としても作
   用する特許請求の範囲第１項記載の車両用インタンク式
   燃料ポンプ。
4. （４）　前記モータが配備されている前記ケーシングの
   内部と前記ポンプ室とは前記ベーパ逃がし孔を介して互
   いに運通しており、前記バルブ手段はそれが前記閉位置
   を占める時、前記ベーパ逃がし孔を部分的に閉じるよう
   にされていて、該ベーパ逃がし孔が空気逃がし孔として
   も作用する特許請求の範囲第１項記載の車両用インタン
   ク式燃料ポンプ。
5. （５）　前記バルブ手段は、前記ハウジングに固定して
   取り付けられた形状記憶合金製板状バルブ部材で構成さ
   れている特許請求の範囲第１項から第４項までのいずれ
   か１つに記載の車両用インタンク式燃料ポンプ。